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【2025年最新版】看護師の離職率は高い?辞めたくなる4つの理由を解説!
「もう看護師を続けるのがつらい…」「辞めたい…」と悩んでいませんか?
忙しさや人間関係、責任の重さに押しつぶされそうになり、「もう限界かも」と感じることは決して珍しくありません。そのまま無理を続けてしまうと、心や体を壊してしまうリスクもあります。
看護師の離職率の現状と最新データ
ここでは、看護師全体の離職データから新人や若手看護師(3年目まで)の離職データについて紹介します。
看護師全体の離職率
看護師の離職率は一般企業と比べても高く、あなたが今「辞めたい」と感じるのは珍しいことではありません。
日本看護協会が発表した「2023年病院看護統計調査」によると、2022年度の正規雇用看護職員新(卒採用者や既卒採用者を含む)の離職率は11.8%、既卒採用者の離職率は16.6%でした。
さらに、厚生労働省の「2021年病院看護・外来看護実態調査」では、コロナの状況をふまえた調査も行われていますが、離職に大きな変化は見られていません。
常日頃からの業務の多さが課題となっており、コロナが理由ではないとわかっています。
参考:日本看護協会
新人看護師の離職率
新人看護師の離職率は10.2%で、約10人に1人が1年以内に退職しています。
一方、2年課程(准看護師が看護師になるための課程)の「看護師学校養成所・短期大学」では12.1%と高い数値となっています。
しかし、実際の現場では卒業した学校に関係なく、「怒られてばかり」「何も教えてもらえない」など、教育体制の不備が原因で辞めてしまう人が多いようです。
3年以内の看護師の離職率
若手看護師(大卒・経験3年以内)の離職率は38.8%と、全産業の平均である32.3%を上回り、高い傾向にあります。
この離職率の高さには、いくつかの要因が考えられます。まず、「石の上にも三年」という考えのもと、3年間は頑張ろうとするものの、その節目で退職を決断する人が少なくありません。
さらに、20代の退職理由の第4位に「健康問題(主に精神的理由)」が挙げられており、精神的負担の大きさが離職の一因になっていることがわかります。
病床規模別にみる離職率データ
病床規模別にみると、大きな規模の病院は離職率が低く、病院の規模が小さくなるほどに離職率が高くなる傾向がみられます。
規模 | 正規雇用 | 新卒者 | 既卒採用者 |
---|---|---|---|
99床以下 | 11.8% | 10.2% | 16.6% |
100~199床 | 12.7% | 13.8% | 19.5% |
200~299床 | 12.8% | 12.3% | 18.7% |
300~399床 | 11.3% | 10.8% | 15.9% |
400~499床 | 11.1% | 10.4% | 13.0% |
500床以上 | 11.5% | 9.2% | 11.6% |
大きい病院になるほど、特に新卒者の離職率は減ります。
設置主体別でみる看護師の離職率データ
設置主体別にみると、個人の経営する病院で離職率が最も高くなっています。一方で、国立や公立の病院や日本赤十字社が主体となっている病院の離職率は低い傾向にあります。
設置主体 | 正規雇用 | 新卒採用者 | 既卒採用者 |
---|---|---|---|
国立 | 10.6% | 9.6% | 11.9% |
公立 | 8.8% | 9.8% | 10.0% |
日本赤十字社 | 9.8% | 9.0% | 10.2% |
済生会 | 11.9% | 12.9% | 12.3% |
厚生農業協同組合連合会 | 9.7% | 10.3% | 10.8% |
その他公的医療機関 | 14.1% | 2.9% | 8.7% |
社会保険関係団体 | 10.7% | 8.5% | 12.0% |
公益社団法人、公益財団法人 | 13.1% | 10.7% | 14.9% |
私立学校法人 | 14.3% | 11.5% | 18.5% |
医療法人 | 14.3% | 11.5% | 18.5% |
医療法人 | 14.3% | 11.5% | 18.5% |
社会福祉法人 | 12.4% | 10.9% | 17.5% |
医療生協 | 11.2% | 9.8% | 13.6% |
会社 | 10.2% | 9.7% | 12.8% |
その他の法人 | 12.8% | 11.1% | 17.3% |
個人 | 17.6% | 15.6% | 34.4% |
公立や国立、日本赤十字社の病院は規模が大きく、教育体制が充実しているため、離職率が低いと考えられます。
看護師が「辞めたい」と思う4つの理由
看護師が「辞めたい」と考えるには理由があります。今回は、主な理由を4つ挙げました。
- 人間関係の悩み
- 夜勤や不定期勤務のつらさ
- 人間関係の悩み
- 教育・フォロー体制不備
- 理想と現実のギャップ
実際に、内容を詳しく確認し自身の悩みがどれに当てはまるかチェックしてみましょう。
人間関係の悩み
新人・若手看護師の退職理由の中でも、人間関係の悩みは特に多いものの一つです。
もし、あなたが今このような状況にあるなら、それは決してあなた一人の問題ではありません。人間関係の悩みは、多くの看護師が「限界」と感じるほど深刻なものです。
具体的な対処法や人間関係を円滑にするコツについては、ぜひこちらの記事も参考にしてください。


夜勤や不定期勤務のつらさ
看護師が辞めたいと感じる際の理由の一つが夜勤や不定期勤務のつらさです。
特に新人の頃は、心身への負担が大きく、慣れるまでは相当な疲労感があるでしょう。
「このまま続けたら本当に倒れるかも…」と感じたら、無理をし続ける必要はありません。まずは、体調を整えることを優先してください。
「夜勤がない働き方」に興味があれば、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

教育・フォロー体制に不備がある
新人看護師のための教育やフォロー体制に不備があることも、退職理由の一つとして挙げられます。
特に人手不足の職場では、先輩看護師たちも余裕がなく、「新人にフォローが必要でも誰も助けられない」という状況が常態化している場合もあります。
「何も教えてもらえないのに怒られるばかり」といった状況や、「誰にも頼れず自己流で対応し、結果的にミスをしてしまう」という悪循環に悩むケースも見られます。
こうした環境では、適切なサポートを受けられずに業務へ不安を感じることがあり、結果として退職を検討する要因となることもあります。
理想と現実のギャップ
「思い描いていた看護師像と現実のギャップ」を大きく感じることも、離職理由の一つです。
看護学生の頃に抱いていた「患者に寄り添う看護」と、実際の現場で求められる「人手不足の中で流れ作業のように進む業務」との違いに戸惑うことがあります。
目の前には膨大な業務があり、それをこなすことに精一杯で「自分が理想としていた看護とは違う」と感じることも少なくありません。
特に新人の頃は業務に追われがちで、理想の看護を実現するまでには時間がかかる場合もあります。
しかし、学校で学んだ知識や技術を十分に生かせない現場に対して、ギャップやショックを感じ、結果として離職につながるケースもあります。
看護師が辞めたいと感じたときに考えるべき3つのこと
「もう限界」「辞めたい」そんな気持ちが溢れているとき、頭の中が整理できないこともあるでしょう。
まずは、この3つを整理し、自分の行動につなげていきましょう。
自分の気持ちを整理する
「辞めたい…でも、本当に辞めなくていいのか?」こんな待っているときは、まず自分の気持ちを整理しましょう。
たとえば、以下の内容を書き出してみてください。
- 一番つらいことは何か?
- なぜそう思うのか?
- いつか「辞めたい」と強く思うのか?
- 辞めた後、どうしたいのか?
- 本当はどんな働き方がしたいのか?
頭の中だけで考えていると、同じことを何度も繰り返し考えてしまい、余計に苦しくなることがあります。
まずは今の気持ちを整理することから始めてみましょう。
誰かに相談してみる
相談できる人が近くにいる場合は、ぜひ話してみてください。
家族や友人に相談するのも良いですし、専門の相談機関を活用するのも一つの方法です。
例えば、「ナースのはたらく時間・相談窓口」は、看護協会が運営する相談窓口の一つです。匿名で相談できる場合もあるため、以下の表を参考にしてみてください。
相談窓口 | 対応内容 | 相談方法 |
---|---|---|
ナースのはたらく時間・相談窓口 | 「労働時間とその管理(勤務時間、夜勤・交代制勤務、休日・休暇等)」「看護職員の処遇改善」 | フォームまたはメール |
看護職のためのメンタルヘルス相談窓口 | メンタルヘルスに関することに対して、臨床心理士、精神保健福祉士、看護職が対応 | 電話 |
総合労働相談コーナー | 労働問題に関するあらゆる分野について | 面談または電話 |
今の職場でできる改善方法
職場の誰かに相談することで、辞める前にできることが見つかる可能性もあります。
「辞める」か「続ける」かをすぐに決めるのではなく、ほかに取れる選択肢がないかを探してみることも、自分を守るために重要です。
ただし、相談しても状況が改善しない場合は、無理に続ける必要はありません。その際は、転職を視野に入れることも一つの選択肢となるでしょう。
看護師が辞めたいと思わない働きやすい転職先の選び方
看護師が辞めたいと思わない働きやすい転職先の選び方には、ポイントが3つあります。
- 転職先の看護方針と理念が自分と合っているか
- 職場の見学を行い雰囲気が自分に合っているか
- 働きやすい工夫がされているか
これらのポイントを抑えることで、あなたに合った職場をみつけることができます。それぞれ、具体的に内容を確認しましょう。
転職先の看護方針と理念が自分と合っているか
転職先の看護方針や理念が自分の価値観と合致しているかを確認しましょう。
例えば、患者中心のケアを大切にしたい方は、同様の理念を掲げている施設を選ぶことで、日々のケアに充実感を得やすくなります。
また、実際の面接時には看護方針を聞くだけでなく、実現するためにどのような取り組みを行っているかを質問するとよいでしょう。
理念や方針が、掲げられているだけでは意味がありません。自分と合っている価値観の職場であるか、本当の意味で確認することは非常に重要です。
職場の見学を行い雰囲気が自分に合っているか
可能であれば必ず職場見学を行い、雰囲気が自分に合っているか確認しましょう。
見学時には、スタッフの表情や態度、忙しさの程度、設備の充実度などをチェックし、自分が働きやすいと感じるかどうかを判断してください。
また、オンライン面接などもありますが、可能な範囲内で直接会うようにしましょう。第六感とは、言えませんが肌で感じる感覚は非常に重要です。
働きやすい工夫がされているか
職場環境の整備状況は重要なポイントです。具体的には以下のような点に着目し転職を検討しましょう。
- 勤務シフトの柔軟性(希望休が取りやすいか)
- 有給休暇の取得率や取得のしやすさ
- 残業の状況と適切な人員配置
- 子育てや介護との両立支援制度
- キャリアアップのための研修制度や支援体制
- 新人教育や継続教育の充実度
これらの点が整っている職場は、長く働き続けやすい環境と言えます。
ぜひ、自分の中の条件を整理して、検討している職場が当てはまるか考えましょう。
看護師の離職率に関するよくある質問
看護師の離職率に関する質問をあつめました。よくある質問を集めましたので、内容を確認し、自身の退職や転職活動に生かしてください。
看護師1年目ですが辞めてもいいでしょうか?
本当につらいときは、辞めても大丈夫です。実際に、新人看護師の離職率は10.2%で約10人に1人は1年以内に退職しています。
とはいえ、辞める前に誰かに相談することや、今の職場で配置換えの対応はとれないか打診してみましょう。
しかし病棟によって雰囲気は異なります。配属先の変更などの希望を出すこともおすすめです。
それでも出勤が難しい場合は無理に働く必要はなく辞め、新たな職場を探すことを視野にいれましょう。
看護師が転職を考えるべきタイミングはいつですか?
もう無理かもと気持ちが出てきたときこそ、転職を真剣に考えるタイミングかもしれません。
以下のようなサインがある場合は、無理をしないほうがいい状態です。
- 出勤、出勤を考えると吐き気がする
- 夜眠れない、眠りが浅く疲れが取れない
- 休みの日も仕事のことを考えて憂うつになる
- 職場の人の話すのが怖くなった
- 食欲がなくなった、急に体重が減った・増えた
- 仕事中に涙が止まらなくなる
これらのサインは、心や体からのSOSです。無理をして働き続けることで、うつ病や適応障害など、深刻な状態になることもあります。
「自分のことを大事にする」という意味でも、限界を感じたら職場から離れることを考えましょう。
夜勤なし・残業少なめの職場はどのように探せばいいですか?
夜勤なしや残業が少ない職場を探すには、転職サイトを活用することがおすすめです。
しかし、転職サイトだけでは内情を知ることはできません。その職場にバイトに行ってみることが最もおすすめです。
カイテクでは、看護の単発アプリがありますので、ぜひ登録して気になる職場を検索してみましょう。
転職サイトを使うと、看護師の転職は楽になりますか?
転職サイトを使うことで、さまざまな転職先を知ることができるためおすすめです。自分自身で、新たな職場を一つ一つ探すことは、大変です。
転職についての内容は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。


看護師が転職する際は離職率を確認すべきですか?
看護師が継続して仕事を続けられるのかを知るために、離職率を確認することは有効です。
離職率を知りたい時には、転職エージェントや転職サイトを利用しての確認がおすすめです。
看護師を辞めたいと感じるのはあなただけではない
看護師の離職率は高く、「辞めたい」と感じるのは決してあなただけではありません。
人間関係や夜勤、教育体制の不安、ミスへのプレッシャーなど、働くうえでの悩みは尽きませんよね。
「もう限界かも…」と感じたら、あなたが笑顔で働ける職場を見つけることが、あなた自身の人生を大切にすることにつながります。
働きやすい職場は、必ずあります。そして、その職場を見つけるために最適なのが、カイテクの単発バイトです。実際に、アルバイトでさまざまな職場を体験したうえで転職先を決めることもおすすめです。
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