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高齢者向けレクリエーション26選!簡単に盛り上がるアイデア集

「レクを実施しても上手くいかない」
「高齢者が盛り上がるレクリエーションは何?」

などの疑問を抱えているのではないでしょうか。

そこで本記事では、高齢者向けにおすすめのレクリエーションを厳選して紹介します。

レクの進め方から成功のポイントまで紹介するので、戸惑うことなく進行できるでしょう。介護施設に勤めるスタッフの方はぜひ参考にしてください。

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目次

高齢者向けレクリエーションとは?

利用者とレクリエーションを楽しむ介護職のイメージ図

高齢者向けレクリエーションとは、高齢者が心身の健康を維持しながら、楽しく過ごすための活動です。

体を動かす運動系のものから、頭を使う脳トレ、音楽や手先を使った創作活動まで多種多様です。特に介護施設やデイサービスでは、コミュニケーションを深める目的でも活用されています。

なぜ高齢者にとってレクリエーションが重要なのか

レクリエーションは、高齢者の心身機能の向上にとどまらず、日々の刺激・楽しみにもつながります。

医師向けメディアONE DOCTORとクーミル株式会社では、高齢者のレクリエーション活動について、333名の方にアンケート調査を行っていました。

アンケート:高齢者施設に入居したらレクリエーションに参加したいと思いますか?
とてもある|97人
ある|87人
どちらでもない|69人
あまりない|46人
全くない|34人

アンケート:レクリエーション活動の頻度はどのくらいが理想ですか?
週1回|64人
週2~3回|79人
週4~5回|33人
毎日|101人
不定期|56人

※参照:高齢者のレクリエーション活動事情

調査結果からもわかるとおり、高齢者の大半がレクリエーションに参加したいと思うようです。さらに、実施頻度では「毎日」が最も多い結果となっています。

これらのことから、高齢者向けにレクリエーションを実施する重要性が理解できるでしょう。

高齢者がレクリエーションで得られる効果

高齢者向けのレクリエーションには、以下4つの効果があります。

  • コミュニケーションの促進
  • 健康促進によるストレス軽減や心身機能維持
  • 認知能力と脳の活性化
  • 生活の質(QOL)の向上

高齢者に与える効果については、公益財団法人日本レクリエーション協会でも言及されています。

効果のエビデンスでは、レク実施後の方が、実施なしより体力的・心理的・認知機能のすべてにおいて結果が向上したと明らかにされているのです。

効果が明確に言及されているため、介護施設でのレクリエーション実施は必須とも言えるでしょう。

レクリエーションを実施する意味についてより詳しく知りたい方は、以下を参考にしてください。

ここまで高齢者向けレクリエーションの目的や効果を紹介しましたが、次は実際にどのような種類があるのかを紹介します。

高齢者向けレクリエーションの5つの種類

高齢者レクリエーションの5つの種類

高齢者向けのレクリエーションには、参加者の健康や楽しみをサポートできる5つの種類があります。

以下の内容を参考に、高齢者一人ひとりに合わせたレクリエーションを実施しましょう。

体を動かすレクリエーション

体を動かすレクリエーションは、高齢者の筋力維持や柔軟性の向上などのリハビリを目的としています。

具体的には、以下のとおりです。

これらの活動は、無理なく体を動かせるため、幅広い年齢層や体力レベルの高齢者が楽しめます。軽い運動を取り入れることで血流を改善し、心肺機能の支援に効果が期待できます。

脳に刺激を与えるレクリエーション

脳に刺激を与えるレクリエーションは、記憶力や思考力を鍛え、認知機能を維持するために効果的です。

例えば、以下の活動が該当します。

これらのレクリエーションは、日常生活で使う機会が減った脳の部分を刺激し、活性化させます。認知症の予防や進行の遅延にもつながるため、楽しみながら健康面のサポートもできるでしょう。

手先を使ったレクリエーション

手先を使うレクリエーションは、器用さを保つだけでなく、集中力や創造力を高める効果があります。

例えば、以下が挙げられます。

これらの活動では、作品を完成させる達成感も得られるため、自己肯定感が高まります。また、手先を動かすことは、脳への刺激にもつながります。

視覚・聴覚に刺激を与えるレクリエーション

視覚や聴覚を使うレクリエーションは、感覚を刺激して五感を活性化させる効果があります。

このレクリエーションには、主に以下が該当します。

高齢者が日常生活での刺激を受け取りやすくなるきっかけを作れるでしょう。また、視覚と聴覚を同時に使う活動では、脳全体を使うトレーニングとしても有効です。

口の動きを鍛えるレクリエーション

口の動きを鍛えるレクリエーションは、誤嚥防止や発声機能の向上を目的としています。

これに該当するレクは、以下のとおりです。

これらは口周りの筋肉を鍛えるだけでなく、呼吸のリズムを整える効果も期待できます。また、歌うことで感情が解放され、気分が明るくなることも特徴です。

ここまで5つの種類を紹介しましたが、次は特におすすめのレクを5つ厳選しています。

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【厳選】介護施設で大人気!簡単なレクリエーション5選

介護施設で簡単に取り入れやすく、高齢者が楽しみながら参加できるレクリエーションは以下です。

カラオケ

カラオケは、高齢者にとって親しみやすいレクリエーションの1つです。

歌うことで自然と口や喉の筋肉が鍛えられ、声を出すことにより心もリフレッシュできます。懐かしい歌を選べば、思い出話に花が咲くことも多く、交流のきっかけにもなるでしょう。

手順

  • 参加者が歌いたい曲を選ぶ
  • マイクを回しながら順番に歌ってもらう
  • みんなで合唱できる曲を流し、全員参加で楽しむ
  • 手拍子や簡単な振り付けをつけてさらに盛り上げる

期待できる効果

  • 口腔機能の維持・向上
  • 気持ちが明るくなりストレス解消
  • 記憶力の向上
  • コミュニケーションの促進

事前に高齢者に馴染みのある曲をリストアップし、スムーズに進行しましょう。

散歩やピクニック

天気が良い日は、屋外での散歩やピクニックを楽しむのもおすすめです。

室内にいることが多い高齢者にとって、外の空気を吸いながらの軽い運動は気分転換になります。歩くことが難しい方は、ベンチに座って景色を楽しむだけでもリラックスできます。

手順

  • 歩きやすいコースを事前に確認する
  • 安全対策を整える
  • 参加者の体調を確認しながらゆっくりと歩く
  • 花や風景を楽しみながら会話をする
  • 途中で水分補給や休憩をする

期待できる効果

  • 気分転換とストレス解消
  • 血行促進・運動不足の解消
  • 季節の変化を感じることで脳を活性化

足腰が不自由な方でも楽しめるように、スタッフの方は必ずサポートしましょう。

ダンス

音楽に合わせて体を動かすダンスは、楽しくリズム感を養いながら運動ができます。座ったままでもできる簡単な動きのダンスなら、体力に自信のない方でも無理なく参加できます。

手順

  • ゆっくりとした曲を流す
  • 軽く体を揺らすところからスタート
  • 手拍子をしながら、腕や足を動かす
  • 曲のテンポを上げながら、簡単な振り付けを取り入れる
  • 最後は深呼吸でクールダウンする

期待できる効果

  • 下肢筋力の維持・向上
  • リズムに乗ることで脳の活性化
  • 楽しさによるストレス発散

足腰に不安のある参加者には、手だけを使った振り付けにするなど、無理のない動きにアレンジすることが大切です。また、周囲に障害物がないか事前に確認し、安全に配慮してください。

新聞玉入れ

新聞紙を丸めて作ったボールを、かごや箱の中に投げ入れるシンプルなゲームです。ルールが簡単で、立つのが難しい方も座ったまま参加できるため、介護施設でも人気のレクリエーションです。

手順

  • 新聞紙を丸めてボールを作る
  • かごや箱を適当な距離に設置する
  • 制限時間内にできるだけ多くの玉をかごに入れる
  • 最後にチームごとに玉の数を数え、勝敗を決める

期待できる効果

  • 腕の筋力維持
  • 手先の器用さ向上
  • 狙いを定めることで集中力や判断力を鍛える

ボールが床に散らばって転倒の危険がないよう、進行役やスタッフが常に安全を確認しながら進めましょう。

脳トレクイズ

頭を使うクイズやなぞなぞのレクリエーションは、楽しく脳を刺激できます。グループで協力して答えを考えることで、自然と会話も増え、交流の場にもなります。

手順

  • クイズの問題を準備する
  • 参加者に読み上げる
  • 個人戦・チーム戦のどちらかを選び、回答してもらう
  • 答えを発表しながら、楽しく解説する
  • 終了後、正解数を数え、チームごとの勝敗を決める

期待できる効果

  • 記憶力・判断力・集中力の向上
  • チーム戦によるコミュニケーションの促進
  • 正解時の達成感が自信につながる

クイズに間違えても明るい雰囲気を保ち、参加者全員が楽しめるよう努めましょう。

ここまでの5つのレクリエーションは簡単に実施でき、参加者全員で盛り上がれます。

しかし、実施する目的や意図によって、適した内容は異なります。ここからは、それぞれの目的別におすすめのレクリエーションを紹介するので、ぜひ確認してください。

道具なしで盛り上がるレクリエーション4選

道具なしのレクリエーションは手軽に始められるため、どのような場面でも実施しやすいのが特徴です。体を動かしたり頭を使ったりする活動を通じて、健康維持や交流を促す効果があります。

以下に、回想法としてもおすすめの道具なしで盛り上がる具体的な活動を紹介します。

パタカラ体操

パタカラ体操は、発声練習をしながら口の筋肉を鍛える体操です。

「パ・タ・カ・ラ」という音をしっかり発音することで、口腔機能の向上や誤嚥(ごえん)予防につながります。言葉を発する機会が少なくなりがちな高齢者にとって、リハビリ効果のある楽しいレクリエーションとなるでしょう。

手順

  • 参加者に「パ・タ・カ・ラ」の音をゆっくり発声してもらう
  • それぞれの音をはっきりと発音しながら、口を大きく動かす
  • リズムに合わせて「パ・タ・カ・ラ」をテンポよく繰り返す
  • テンポを少しずつ早くする
  • 「パタカ」「タカラ」と組み合わせるなどの変化を加える

期待できる効果

  • 口腔機能の向上(誤嚥予防・滑舌改善)
  • 顔の筋肉を鍛えることで表情が豊かになる
  • 認知機能の活性化

楽しむことが重要なので、途中で休憩を挟みながら進め、声を出しにくい方には小さく口を動かすだけでも良いと伝えましょう。

左右反対ゲーム

左右反対ゲームは、指示された動作を左右反対に行うことで、脳を活性化させるゲームです。簡単な動きでも、意識的に左右を反対にすることで脳が刺激され、認知機能の向上が期待できます。

手順

  • 司会者が指示を出す
    (例)「右手を挙げてください」
  • 参加者はその指示と逆の動作を行う
  • 動作の難易度を徐々に上げていく
  • 間違えても問題なく、できる範囲で楽しむ

期待できる効果

  • 判断力・集中力向上
  • 身体のバランス感覚の向上
  • 笑いが生まれ、場の雰囲気が和らぐ

まずは簡単な動作から始め、全員がルールに慣れる時間を設けましょう。また、間違えてしまった場合も笑いに変える雰囲気を作ることが大切です。

ジェスチャーゲーム

ジェスチャーゲームは、言葉を使わずに身振り手振りで伝え合うゲームです。

簡単な動作でコミュニケーションが生まれ、笑いながら楽しむことができます。全身を使うことで運動にもなり、身体を動かすきっかけにもなるでしょう。

手順

  • 参加者の中から1人が出題者となる
  • お題の動作をジェスチャーで表現する
  • 他の参加者は、そのジェスチャーが何を表しているのかを当てる
  • 正解したら次の人が出題者になる
  • 難易度を調整しながら、さまざまなお題を出して楽しむ

期待できる効果

  • 非言語コミュニケーション能力の向上
  • 表情筋や身体の筋肉を動かすことで健康維持
  • 笑いを誘い、ストレス解消

難しいお題を出しすぎると困ってしまうため、「犬」「掃除」「野球」など、身近なものを選ぶとスムーズに進行できます。

ご当地クイズ

ご当地クイズは、日本各地の名物や観光地についてクイズを出題し、正解を当てるゲームです。各地の特産品や歴史に触れることで、記憶を呼び覚ますきっかけになります。

手順

  • クイズ形式で「〇〇県の名物は?」や「この観光地はどこ?」と出題する
  • 参加者が答えを出す
  • 正解発表をする
  • その地域の特徴や豆知識を紹介する
  • 自分の故郷や旅行先の話をする場を設ける

期待できる効果

  • 記憶の活性化
  • 会話のきっかけづくり
  • 楽しく学びながら脳を刺激する

正解・不正解よりも会話を楽しむことを目的とするのがおすすめです。参加者同士が交流しながら思い出話を語れるように進行すると、より楽しい雰囲気になるでしょう。

高齢者が道具なしで盛り上がるレクリエーションの一覧は以下で紹介しているので、あわせてご覧ください。

道具なしのレクは盛り上がりますが、立つのが難しい高齢者には、次に紹介する座ってできるゲームが好まれるでしょう。

座ったままできるレクリエーション4選

座ったままできる活動もたくさんあり、高齢者の方は気軽に楽しめます。体を大きく動かす必要がないため、体力や動作が制限されている方にぴったりです。

以下では、具体的な例を4つ紹介します。

後出しじゃんけん

後出しじゃんけんは、通常のじゃんけんとは異なり、後から出す手をあえて「負ける」または「勝つ」ようにするゲームです。ルールがシンプルでありながら、瞬時の判断力を鍛えることができ、脳の活性化にもつながります。

手順

  • 進行役が「勝ってください」または「負けてください」と指示を出す
  • 進行役がじゃんけんの手を出す。
  • 参加者は、指示通りに「勝つ」または「負ける」手を後出しする
  • 途中で「今度は負ける」「次は勝つ」と指示を変える
  • 反射的に対応できるか試してみる

期待できる効果

  • 判断力や反射神経の向上
  • 笑いを交えたコミュニケーションの活性化
  • ルールを意識することで認知機能の維持・向上

慣れないうちはゆっくりと進め、徐々にテンポを上げると、さらに脳を活性化できます。また、手の動きが不自由な参加者もいる場合には、口頭で「勝ち」「負け」を答えるだけでも参加できるようにしましょう。

折り紙

折り紙は、指先を使いながら作品を作る遊びで、創造力を高めるとともに、手のリハビリにもなります。簡単な作品から難しい作品まで幅広く挑戦できるため、参加者のレベルに応じて楽しめます。

手順

  • 参加者に折り紙を配る
  • 簡単なもの(紙飛行機、ハート、動物など)から折ってみる
  • 手順を説明しながら、ゆっくりと折る
  • 完成したら見せ合って楽しむ

期待できる効果

  • 指先を使うことで脳の活性化
  • 作品作りを通じた達成感や満足感
  • 色や形を楽しみながら、想像力を刺激

個々のペースに合わせて進行し、難しい部分は手伝うと良いでしょう。完成後は飾ったり持ち帰ったりできるようにすることで、喜びをさらに高められます。

イントロクイズ

イントロクイズは、曲の冒頭部分を聞いてタイトルを当てるゲームです。昔懐かしい曲を使うことで、記憶を刺激し、参加者同士の会話のきっかけにもなります。

手順

  • 進行役が、昭和・平成の懐かしい曲のイントロ部分を流す
  • 参加者は、曲名や歌手名を考えて発表する
  • 正解者には拍手を送る
  • 思い出話を共有する時間を設ける

期待できる効果

  • 記憶力の活性化(昔の思い出を引き出す)
  • 音楽を通じたリラックス効果
  • 他の参加者との交流を促進

また、音量は控えめに設定し、聴き取りやすい環境を整えましょう。特定の参加者ばかりが答える状況にならないよう、全員が楽しめる配慮をし、難易度のバランスも工夫することが大切です。

いぬねこで脳トレ

「いぬ」「ねこ」という2つの単語を使って、瞬時に反応するゲームです。動物の名前を聞いて、条件に従って動作を変えることで、脳を活性化させます。

手順

  • 進行役が「いぬ」または「ねこ」と声を出す
  • 「いぬ」で拍手1回、「ねこ」で膝を叩くなどルールを決める
  • 徐々にスピードを速める
  • 間違えても楽しみながら続ける

期待できる効果

  • 記憶力や判断力の向上
  • 聴覚と反応速度のトレーニング
  • 楽しく参加できることでストレス軽減

簡単なルールですが、スピードを上げることで難易度が上がり、より脳トレ効果が期待できます。途中でルールを変えることで、さらに刺激を与えられるでしょう。

高齢者が座ってできるレクリエーションを詳しく知り、取り入れたいと考える方は以下をチェックしてみてください。

座ってできるレクの次は、認知症の方向けレクです。簡単に楽しめるだけでなく、認知機能の維持・向上にもつながるので、ぜひ参考にしてください。

認知症の方向けのレクリエーション4選

認知症の方でも安心して楽しめるレクリエーションは、脳の活性化や身体機能の維持、コミュニケーションの促進に役立ちます。

今回は、認知症の方が無理なく参加できる4つのレクリエーションを紹介し、それぞれの効果や実施方法を詳しく解説します。

集団体操

集団体操は、音楽に合わせて簡単な動きを行うレクリエーションです。

座ったままでできる体操も多く、無理なく全身を動かせるのが特徴です。体を動かすことで血流が良くなり、認知機能の維持にもつながります。

手順

  • 参加者を円になって座らせる
  • 音楽を流し、手足を使う簡単な動きをリードする
  • 両手上げ、足踏み、肩回しなどの動作を取り入れる
  • 無理のない範囲で、ゆっくりとした動きを続ける

期待できる効果

  • 血流を促進し、脳の活性化をサポート
  • 関節や筋肉を適度に動かし、身体機能の維持
  • 一体感が生まれ、孤独感を軽減

進行する際は、無理なく安全に行えるよう、椅子の安定性や周囲のスペースを事前に確認しましょう。

歌唱活動

懐かしい歌をみんなで歌うことで、脳の活性化やストレス軽減につながるレクリエーションです。歌詞を思い出したり、口を大きく動かして発声したりすることで、認知症の進行を緩やかにする効果が期待できます。

手順

  • 懐かしい歌謡曲や童謡のリストを用意する
  • 歌詞カードを配るか、ホワイトボードに歌詞を貼る
  • 伴奏を流しながら参加者と一緒に歌う
  • 曲にまつわる思い出話をする時間を設ける

期待できる効果

  • 記憶を刺激し、認知機能の維持サポート
  • 大きな声を出すことで口腔機能を向上
  • 歌を通じて他の参加者と楽しく交流

選曲は、参加者の年代や好みに合っていることが重要です。また、大きな声を出すのが難しい方でも、口を動かすだけで参加できるよう柔軟に対応しましょう。

手工芸

手工芸は、陶芸や塗り絵、ちぎり絵、編み物などの作業を通じて指先を動かし、創造力を刺激するレクリエーションです。集中力を高めながら、作品を完成させる達成感を味わえます。

手順

  • 簡単な手工芸を選ぶ
  • 参加者に材料を配布
  • ゆっくり説明する
  • 必要に応じて手助けをしながら、作品を完成させる
  • 出来上がった作品を展示し、みんなで鑑賞する

期待できる効果

  • 指先を動かすことで脳を活性化
  • 作品作りを通じた達成感や満足感
  • 色や形を楽しみながら、想像力を刺激

個人のペースに合わせて作業を進められるよう、難易度を調整しましょう。完成後には、作品を飾ることで達成感を高める工夫も1つのポイントです。

しりとり連想ゲーム

通常のしりとりに連想の要素を加えたゲームです。

例えば、「りんご」と言ったら「ご」から続く言葉、または「赤い」「果物」といった特徴に合った言葉でしりとりを続けるルールです。認知症の方でも比較的簡単に参加でき、脳を活性化する効果があります。

手順

  • 進行役が「りんご」などの簡単な単語を言う
  • 語尾に続く単語や連想した言葉をもとにしりとりをする
  • 途切れたら新しい単語で再開する

期待できる効果

  • 言葉を思い出すことで記憶力を刺激
  • 他の参加者とのやりとりを通じたコミュニケーションの促進
  • 言葉を探すことで思考力を鍛える

認知症の方でも参加しやすいよう、ヒントを出したり、ゆっくり進めることが大切です。正解・不正解にこだわらず、会話を楽しむことを優先しましょう。

認知症の方でも簡単にできるレクリエーションやそのポイントは、以下で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

ここまでが認知症の方でも簡単にできるレクリエーションです。次は、ボールを使って体を動かす、活気あふれるレクリエーションを紹介します。

ボールを使ったレクリエーション3選

ボールを使ったレクリエーションは、手軽に楽しめるうえ、運動不足の解消や脳の活性化に役立ちます。特に高齢者にとっては、身体機能の維持につながり、認知症予防の効果も期待できます。

介護施設や自宅でも簡単にできるボールを使ったレクリエーションは以下3つです。

風船バレー

風船バレーは、通常のバレーボールと違い、風船を使うことで無理なく楽しめるゲームです。風船はゆっくり落ちるため、高齢者でも十分に対応でき、動体視力や反射神経のトレーニングになります。

手順

  • チームを分けてイスに座った状態で円を作る
  • 風船を1つ用意する
  • どちらのチームが多く相手のエリアに落とせるかを競う
  • 風船を落とさないように、手で弾く動作を繰り返す
  • 一定の時間が経過したら得点を数え、勝敗を決める

期待できる効果

  • 上半身の運動による筋力維持
  • 目と手の協調運動による反射神経向上
  • チームプレイによるコミュニケーションの促進

風船が届きにくい方や手が不自由な方には、他の参加者がサポートできる環境を整えましょう。また、椅子が安定しているかを事前に確認し、安全に配慮することが大切です。

パターゴルフ

パターゴルフは、パターを使ってボールを穴に入れるシンプルなゲームです。屋内でも楽しめるため、天候に左右されずにプレイできます。

手順

  • 床にカップを設置し、ゴールにする
  • 参加者にパターもしくは棒を持たせる
  • 順番にボールを打つ
  • 何打でカップに入るかを競う
  • 少ない打数で入れた人が勝ちとなる
  • 難易度を変えたい場合は、カップの距離を調整する

期待できる効果

  • 手と目の協調運動を鍛える
  • 空間認識能力の向上
  • ストレス解消と集中力アップ

床が滑りやすい場合やスペースが狭い場合は、事前に安全対策を行いましょう。また、ボールを転がす距離や障害物の有無を調整することで、初心者から経験者まで楽しめる環境を作れます。

ボウリング

ボウリングは、ボールを転がしてピンを倒すレクリエーションです。屋内や施設内で行えるように、ペットボトルをピンとして活用し、軽いボールを使うことで誰でも楽しめます。

手順

  • ペットボトルをボウリングのピンのように並べる
  • 軽いボール(ゴムボールや新聞紙を丸めたもの)を準備する
  • 順番にボールを転がしてピンを倒す
  • 倒した本数をカウントし、得点を競う

期待できる効果

  • 下半身の運動を促し、筋力を維持
  • 目標に向かって投げることで集中力を鍛える
  • 仲間との交流を深め、協調性を養う

ボールを転がす際、他の参加者や物にぶつからないよう、十分なスペースを確保してください。また、ピンの数や配置は、参加者の能力に合わせて調整しましょう。

ボールを使った高齢者レクリエーションは、ほかにもさまざまな種類があるので、以下を併せてご覧ください。

高齢者も楽しめるボールを使うゲームですが、時には大人数でコミュニケーションを図ることも大切です。次に、グループ・大人数でできるレクリエーションを紹介するので、ぜひ取り入れてみてください。

グループで楽しめるレクリエーション3選

グループで行う高齢者レクリエーションは、参加者同士の交流を深め、笑いと活気を生むのが特徴です。グループで楽しむことで協力し合う機会が増え、より一体感のある時間を過ごせます。

以下では、具体的なレクリエーションとその特徴について紹介します。

私は誰でしょうゲーム

私は誰でしょうゲームは、参加者が特定の人物や動物などになりきり、他の人がその正体を当てるゲームです。頭を使ってヒントを出したり質問したりするため、記憶力や思考力を鍛えるのに適しています。

手順

  • 司会者が有名人や動物、物などの名前をカードに書く
  • 参加者の額に貼る
  • 他の人に「はい・いいえ」で答えられる質問をしていく
  • 他の人は質問に対して適切に答える
  • 自分の正体がわかったら発表し、次の人に交代する

期待できる効果

  • 想像力や記憶力を刺激する
  • 言葉を使うことで認知機能を活性化
  • コミュニケーションを促進し、会話の機会を増やす

参加者が考えやすいように、テーマを「動物」「有名人」「食べ物」などに分けておくと、スムーズに進行できます。また、難易度をうまく調整し、わかりやすいものから始めましょう。

伝言ゲーム

伝言ゲームは、最初の人が言葉や文章を伝え、それを順番にリレーしながら最後の人に届けるゲームです。シンプルなルールですが、言葉が変化してしまう面白さがあり、会話の楽しさを再認識することができます。

手順

  • 参加者を3~5人のグループに分ける
  • 横一列に並ぶ
  • 先頭の人に、司会者が短いフレーズや文章を耳打ちで伝える
  • 伝えられた人は、隣の人に同じ内容を小声で伝える
  • 最後の人まで伝え終わったら、最後の人が声に出して発表する
  • 伝言がどのくらい正しく伝わったかを確認し、ゲームを楽しむ

期待できる効果

  • 記憶力や聴覚のトレーニング
  • 会話力の向上
  • 笑いを生み、ストレス解消につながる

また、聞こえにくい場合があるため、耳元で伝える際にははっきりと話すように進行役が指導します。内容が複雑すぎると混乱を招く可能性があるため、初めは短く簡単な言葉で始め、慣れてきたら少し難易度を上げると良いでしょう。

運動会

運動会は、体を動かすことをメインとしたレクリエーションで、競争しながら楽しめるのが特徴です。高齢者でも無理なく参加できるよう、座ったままでできる種目を取り入れることで、安全に楽しむことができます。

手順

  • 参加者を2つのチームに分ける
  • 競技を決め、順番に種目を行う
  • それぞれの競技で勝敗を決める
  • チームごとの得点を集計する
  • 最終的に合計得点を競い、優勝チームを決める

期待できる効果

  • 体を動かすことで健康維持や筋力維持につながる
  • チームワークを発揮することで協調性が生まれる
  • 競争を楽しむことで意欲の向上

競争心が強すぎると怪我のリスクが高まるため、「楽しむことが目的」と伝えながら進行すると安心して参加できるでしょう。また、運動後のクールダウンとして、ストレッチや軽い体操を行うと、疲労を軽減できます。

ここまでがグループでできるレクリエーションですが、ホワイトボードを活用すれば、脳トレ効果が高まります。介護施設にあるホワイトボードを利用し、レクのバリエーションを増やしましょう。

ホワイトボードを使った脳トレレクリエーション3選

ホワイトボードを使うレクリエーションは、高齢者が視覚的に情報を整理しながら、思考力や記憶力を鍛えるのに効果的です。

書いたものを共有しながら進めることで、グループ全員で楽しめるのもポイントです。

あるなしクイズ

あるなしクイズは、共通する法則を見つけるクイズゲームです。例えば、「りんごにはあるけど、みかんにはないものは?」というように、お題を提示し、参加者に考えてもらいます。

手順

  • ホワイトボードに「ある」「なし」の2つの欄を作る
  • 「ある」と「なし」に該当する言葉をそれぞれいくつか書く
    例:ある → りんご・メロン・バナナ
    なし → いちご・みかん・ぶどう
  • 参加者に「あるなしの違いは何か?」を考えてもらう
  • ヒントを出しながら進め、答えが出たら正解を発表する
  • 何問か繰り返しながら、みんなで楽しむ

期待できる効果

  • 集中力や論理的思考力を鍛える
  • 記憶力を刺激し、脳を活性化させる
  • みんなで考えることで会話が増える

お題が難しすぎると参加者が困惑するため、最初は簡単な例題から始め、慣れてきたら少しずつ難易度を上げてください。また、進行役は文字を大きく書き、聞き取りやすい声での説明が重要です。

連想ゲーム

連想ゲームは、ある言葉を聞いて、それから連想されるものをどんどん繋げていくゲームです。言葉を考えることで記憶を刺激し、会話のきっかけにもなります。

手順

  • ホワイトボードにスタートとなる言葉を書く(例:「海」)
  • 参加者は、その言葉から連想される言葉を発表する
  • 司会者がホワイトボードに書き足していく
  • 例:「海」→「魚」→「寿司」→「醤油」→「豆」など
  • 順番に回答しながら、連想が続く限りゲームを続ける
  • 途中で詰まった場合は、新しい言葉を出してリスタートする

期待できる効果

  • 記憶力や言語能力を向上させる
  • 想像力を鍛え、発想を豊かにする
  • 楽しく会話が弾む

テーマは親しみやすいものを選び、参加者の想像力を引き出す内容にすることがポイントです。言葉が出てこない場合も焦らず、進行役が柔らかい声かけで助け舟を出しましょう。

都道府県クイズ

都道府県クイズは、日本の地名や名産品を使ったクイズ形式のゲームです。「〇〇県の有名なお土産は?」や「この形の県はどこ?」など、親しみやすい内容で参加者の興味を引きましょう。

手順

  • ホワイトボードに日本地図を描く
  • 都道府県に関するヒントを出す
  • 参加者が答えを考えて発表する
  • 正解したら、該当の都道府県をホワイトボードに書き込む
  • 何問か繰り返し、全員が楽しめるよう進行する

期待できる効果

  • 地名や特産品を思い出すことで記憶力を鍛える
  • 地理に関する知識を深める
  • 懐かしい場所を思い出し、会話のきっかけになる

また、都道府県の話題から個人的なエピソードが生まれることも多くあります。会話を広げる工夫を加えると、よりいっそう楽しめるでしょう。

ホワイトボードを使える高齢者レクリエーションは、以下でまとめているのでぜひチェックしてください。

ホワイトボードのレクも人気が高いですが、その季節に合わせたレクリエーションは、高齢者に特に好まれます。

【季節別】おすすめの高齢者向けレクリエーション

四季折々のイベントや風物詩を活かしたレクリエーションは、季節を感じる良い機会になります。介護施設でも好評のレクリエーションなので、以下を参考にぜひ取り入れてみてください。

春のレクリエーション

春は新しい季節の始まりを感じられる時期で、外の景色や植物に触れる活動が人気です。

例えば、以下のレクがおすすめです。

  • 花見をテーマにした活動
  • 春の食材クイズ
  • 簡単なガーデニング

また、視覚や嗅覚を刺激するアクティビティを取り入れると、参加者がよりリラックスできます。これらの活動を通じて、春らしい雰囲気を感じながら新しい季節への期待感を高められるでしょう。

春の月ごとにおすすめのレクリエーションをまとめているので、以下を参考に介護施設で取り入れてみましょう。

夏のレクリエーション

夏は日差しが強くエネルギッシュな季節ですが、暑さを和らげる工夫を取り入れた活動が喜ばれます。特に、涼しみを感じながら楽しめる以下のレクリエーションがおすすめです。

  • オリジナルうちわ作り
  • 室内ヨーヨー釣り
  • 冷たいおやつ作り

これらの活動を通じて、季節の活気と涼しさを両立した楽しい時間を提供できます。

さの中でも快適な時間を過ごせるでしょう。

夏に適したレクリエーションは、以下を参考に取り入れてみてください。

秋のレクリエーション

秋は自然や収穫を楽しむ季節で、穏やかな雰囲気の中で参加者が落ち着いて取り組める活動が喜ばれます。

具体的には、感性や集中力を活かした企画をすると良いでしょう。

  • 紅葉鑑賞
  • 収穫体験
  • 読書会や朗読

上記を参考に、季節の特徴を生かした活動を通じて、秋ならではの情緒を感じられるレクリエーションを提供しましょう。

秋におすすめのレクリエーションは以下で各月ごとに紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

冬のレクリエーション

冬は寒さが厳しい季節ですが、心を温める活動を通じて、参加者がリラックスできる環境を作りましょう。

中でも、以下のような温かみのあるレクリエーションが特におすすめです。

  • クリスマス工作
  • お正月ゲーム
  • お汁粉や温かい飲み物づくり

冬の季節感を取り入れることで、寒さの中でも温かいひとときを演出できます。

以下では、冬の月ごとにレクリエーションを紹介しているので、あわせてご覧ください。

活動目的に合わせた高齢者レクリエーションの選び方

高齢者にとってレクリエーションは、単なる娯楽ではなく、健康維持や介護予防、生活の質向上に直結する大切な活動です。特に介護現場では、対象者の身体機能や認知機能、精神的状態に応じて、目的に合ったプログラムを選定することが求められます。

認知機能の維持・改善を目的としたレクリエーション

認知機能を保つためには、日常生活の中に「考える」「記憶する」「話す」といった刺激を取り入れることが重要です。特に認知症の予防や進行抑制を意識した活動は、軽度認知障害(MCI)の段階でも効果が期待されます。

  • 回想法(昔の出来事や写真について語り合う)
  • 漢字穴埋めクイズやことわざの続き当て
  • しりとりや都道府県名を使った言葉遊び
  • クロスワードや間違い探しといった脳トレ問題
  • 絵合わせカードや記憶ゲーム(神経衰弱)

これらの活動は、参加者の知識や経験を活かすことができ、成功体験を得られやすいのが特徴です。特に、発言が難しい方でも選択肢方式やチーム参加形式にすることで無理なく参加できます。

身体機能の維持・リハビリにつながるレクリエーション

身体機能の衰えを防ぐには、毎日の生活の中に軽い運動や体の動きを取り入れることが効果的です。介護現場では「安全に、楽しみながら、継続的に取り組める」ことを意識したレクが求められます。

  • タオル体操(座ったままでできる簡単な上肢運動)
  • 風船バレー(反射神経と協調運動を高める)
  • 輪投げやペットボトルボウリング(全身のバランス訓練)
  • 足踏みしながらの歌唱や手拍子リズム体操
  • スカーフや新聞紙を使った左右運動(動体視力と筋力強化)

これらは転倒リスクが少なく、要介護度の高い方でも対応できるメニューです。音楽やリズムに合わせて行うことで、楽しみながら身体を動かすことができ、自然と笑顔が引き出される場面も多くなります。

コミュニケーションを活性化させるレクリエーション

高齢者が人と関わる機会を持つことは、孤独感の軽減や心の健康の維持につながります。特にグループで楽しめるレクリエーションは、会話のきっかけを生み出し、施設内での人間関係を築くきっかけになります。

  • 伝言ゲーム(記憶力と注意力も鍛えられる)
  • 私は誰でしょう?(ヒントをもとに人物を当てるクイズ)
  • 感情ジェスチャーゲーム(喜怒哀楽を表現し合う)
  • お題トーク(「好きな食べ物」などテーマを決めて話す)
  • 自己紹介ビンゴ(趣味や好物を使ったビンゴカードを作成)

これらの活動は、発言が苦手な方でも参加しやすいよう工夫されており、自然な形で会話が生まれる設計になっています。大切なのは、「話すこと」よりも「話したいと思える場づくり」です。

私は介護職として働いていますが、利用者さんとコミュニケーションを取る際は、話を受け入れるように気をつけています。高齢者とは世代が離れているので、会話をしていると価値観の違いから考えが理解できないこともあるでしょう。

そこで相手を否定したり叱責したりしてしまうと、関係性を悪化させてしまう可能性があります。高齢者とコミュニケーションを取る際は、傾聴し相手の話を受け入れ、意見を述べるのではなく話を聞くコミュニケーションスタイルが大切です。

ストレス解消や精神的安定につながるレクリエーション

介護施設で生活する高齢者の中には、不安や抑うつ、認知症による情緒不安定を抱える方も少なくありません。心を落ち着かせる活動を通して、精神的な安定や自己肯定感の向上を図ることが可能です。

  • 音楽療法(季節の歌や童謡を一緒に歌う、CD鑑賞)
  • アロマハンドマッサージ(香りと触覚によるリラクゼーション)
  • 塗り絵(テーマを設けず自由に取り組める創作活動)
  • 折り紙やちぎり絵(集中力と手指運動を促す)
  • 写真を使った回想トーク(昔の写真で会話を楽しむ)

こうした活動では、できる・できないよりも「心地よい」「落ち着く」と感じてもらうことが大切です。音楽や香りなどの感覚刺激は、認知症の方に対しても高い効果が報告されています。

参加人数に応じたおすすめの高齢者レクリエーション

高齢者向けレクリエーションを企画するうえで、参加人数の把握は欠かせません。少人数と大人数、あるいは個別対応が必要な方では、適した活動内容が大きく異なります。

それぞれの状況に応じて無理なく取り組めるレクを選ぶことで、参加者の満足度や継続意欲も高まります。ここでは、人数別におすすめのレクリエーションをご紹介します。

少人数でも楽しめるレクリエーション

2〜4人程度の少人数で行う場合は、コミュニケーションの深まりや、じっくりと取り組める活動が適しています。集中力や思考力を刺激しながらも、プレッシャーを感じさせない工夫がポイントです。

  • しりとり連想ゲーム(お題に関連した単語をつなげていく)
  • 塗り絵や折り紙(創作意欲と手先の機能維持)
  • ことわざ・都道府県・果物当てクイズ(知識の活用と認知機能維持)
  • 簡単な脳トレ(間違い探し・数字の計算)(個別対応が可能)
  • 音楽鑑賞+歌詞あてクイズ(リラックス効果と脳活性化)

少人数レクの最大の利点は、個々の参加者に合わせたサポートがしやすい点です。会話を重視した設計にすれば、自然と交流も生まれやすくなります。

大人数で盛り上がるレクリエーション

6人以上の大人数が参加する場合は、集団で一体感を感じられる活動が効果的です。全員で同時に取り組むものや、チーム対抗のゲームを導入することで、競争心と協力意識が自然に芽生えます。

  • 風船バレー(チームに分かれて風船を落とさないように打ち合う)
  • ジェスチャー伝言ゲーム(身振りで伝えていく連携力アップレク)
  • 紙コップ積み競争(スピードと集中力が求められる)
  • 歌唱レクリエーション(季節の歌をみんなで歌い、合唱効果)
  • リレー式クイズ大会(チーム対抗で得点を競う形式に)

大人数レクでは、「場を盛り上げる進行役(ファシリテーター)」の存在が重要です。拍手や応援などで参加していない時間も楽しく過ごせるよう配慮すると、全体の満足度が高まります。

個別対応が必要な方へのレクリエーション

寝たきりの方や認知機能が低下している方、他者との交流が苦手な方に対しては、個別に対応できるレクリエーションを取り入れることが大切です。刺激の強い活動ではなく、「その人にとって心地よい時間」を意識して組み立てましょう。

  • ハンドマッサージ(アロマ使用)(触覚刺激+リラックス)
  • 写真アルバムを一緒に見る回想法(個人的な記憶の刺激)
  • 音楽療法(静かなBGMや好きな曲)(情緒安定に効果)
  • 塗り絵・ちぎり絵のサポート付き活動(成功体験と自己表現)
  • 絵本や詩の読み聞かせ(穏やかな時間の共有)

個別対応では、「参加する」こと以上に、「安心できる」「自分の世界に浸れる」ことが重要です。コミュニケーションが難しい方ほど、非言語的なアプローチ(触れる・香る・聴く)を重視したいところです。

高齢者向けレクリエーションの進行手順

高齢者向けレクリエーションは計画的な進行と参加者への配慮が重要です。

以下では、進行する際のやり方を具体的に解説します。

1.事前準備をする

レクリエーションの成功は、準備がどれだけしっかりできているかにかかっています。事前準備をしっかり行うことで、当日の進行がスムーズになり、トラブルを防ぐことができます。

準備すること

  • 参加者の状況確認
  • 必要な道具やスペースの準備
  • 進行スケジュールの決定

事前準備を丁寧に行うことで、参加者が不安なく楽しめる環境を整えられます。特に安全面に配慮し、無理のない範囲で取り組める内容に調整しましょう。

2.挨拶から始める

レクリエーションを始める際には、進行役が笑顔で挨拶をすることが場を和ませる第一歩です。活動内容を簡単に紹介し、全員が安心して取り組める雰囲気を作ります。

この時、参加者同士の距離を縮めるために、簡単な自己紹介を取り入れるのも効果的です。

今日の活動に対する期待感を高めるために、「みなさんで一緒に楽しい時間を過ごしましょう」といった温かい言葉を添えると良いでしょう。

3.ルール説明をする

レクリエーションをスムーズに進めるには、ルールの明確な説明が重要です。複雑な表現は避け、簡潔にわかりやすい説明を心がけましょう。

  • 難しい言葉は避けてゆっくり話す
  • 実演を交えて説明する
  • 質問タイムを設ける

ルールを丁寧に説明することで、混乱を防ぎ、円滑な進行が可能になります。また、無理にルールを守らせるのではなく、参加者の状態に応じて柔軟に対応することも大切です。

4.レクリエーションを実施する

いよいよレクリエーションの実施です。雰囲気作りや進行を工夫しながら、高齢者の方が楽しめるよう進めましょう。

また、活動に熱中するあまり疲れてしまう人が出ないよう、適度に休憩を挟むことも重要です。

一人ひとりの表情や体調を観察しながら進めることで、全員が心地よくレクリエーションを楽しめるでしょう。

5.結果発表をする

レクリエーションの締めくくりとして、結果発表を行います。競争があるゲームでなくても、参加者全員が楽しめたことを振り返る時間を設けましょう。

  • ゲーム形式の場合は順位を発表
  • 参加者全員に感謝を伝える
  • 次回の予告をする

結果発表は、勝ち負けを意識しすぎずに楽しめる形で行いましょう。最後に笑顔で終えられるように、ポジティブな言葉をかけることが大切です。

ここまでが基本的な進行の流れですが、次にレク実施時の成功のポイントを紹介します。

高齢者向けレクリエーション成功の4つのポイント

高齢者に単にレクリエーションを実施するだけでは、成功することはありません。参加者一人ひとりの状況に配慮し、楽しく安全に取り組める環境を整えることが重要です。

ここでは、円滑にレクリエーションを進めるための4つのポイントを解説します。

参加者一人ひとりに合わせた内容にする

高齢者は年齢や体力、興味が異なるため、一人ひとりの状態に合わせた内容を選ぶことが大切です。

例えば、以下のような工夫をしてみましょう。

  • 運動機能に応じたレクリエーションを選ぶ
  • 認知症の進行度に応じた工夫をする
  • 興味のあるテーマを選ぶ

全員が無理なく参加できるように、個々の状態を考慮したレクリエーションを計画することが大切です。「できる範囲で楽しむ」ことを意識し、成功体験を増やせるような内容を選びましょう。

楽しい雰囲気づくりを心がける

レクリエーションの成功に大きく影響するのが、その場の雰囲気です。進行役が明るい表情や声で接することで、参加者も自然とリラックスし、活動に前向きな気持ちで取り組めます。

また、楽しい雰囲気を作ることでやる気が高まり、実施する効果も高まるでしょう。

無理に盛り上げようとするのではなく、自然な会話や笑顔を大切にしながら進行することが大切です。

参加者の発言には笑顔で反応する

参加者が質問をしたり答えを発表したりした際には、笑顔で肯定的な言葉を返しましょう。発言に対して笑顔で反応することで、安心感を与え、参加意欲を高められます。

具体的な工夫としては、以下が挙げられます。

  • 発言を引き出す質問をする
  • どんな発言も肯定的に受け止める
  • 笑顔でリアクションを大きめに

また、失敗した場合でも否定せずに、「大丈夫ですよ」「次はきっとできますよ」と温かくフォローしてあげましょう。

臨機応変に対応する

レクリエーションは計画通りに進まないことも多々あります。そのため、予想外の出来事が起きても柔軟に対応し、状況に応じてアレンジを加えましょう。

また、計画を立てることは大切ですが、それにこだわりすぎないのが成功の秘訣です。

無理に決めたスケジュールを進めるのではなく、参加者の様子を見ながら臨機応変に対応しましょう。

ここまで紹介した4つが成功のポイントですが、実施する際は注意すべきポイントもあります。注意点についても把握しておくことで、より快適かつ盛り上がるレクリエーションを提供できるでしょう。

高齢者向けレクリエーションを実施する際の注意点

レクリエーションは、高齢者特有の体力や健康状態、心理的な特性を考慮し、安心して参加できる環境を整えることが重要です。

以下では、特に注意すべきポイントを詳しく解説します。

参加者の健康状態を考慮する

高齢者は体調の変化が起こりやすく、無理をすると健康を損ねる可能性があります。そのため、事前に参加者の健康状態を確認し、適切な活動を選ぶことが重要です。

また、実施中にも参加者の体調を確認する時間を設けると良いでしょう。

体調が優れない場合には無理に参加を促さず、見学や休憩を提案する柔軟さが必要です。

安全性に配慮する

高齢者の安全を確保することは、すべてのレクリエーション活動において最優先事項です。特に、室内での活動では転倒事故やケガを防ぐための工夫が欠かせません。

床に滑りにくいマットを敷いたり、椅子やテーブルを安定させたりすると、安全性を向上させられます。

安全対策を徹底し、万が一の事故を防ぐことで、参加者が安心してレクリエーションを楽しめる環境を作りましょう。

介護職として働く私が、高齢者の転倒や事故を防ぐために意識していることは、危険予知と声かけです。事故が発生するリスクのある場所では、事前に声かけを行い、危険があることを伝える必要があります。

例えば入浴場の床は濡れやすく、歩いているときに転倒してしまう可能性が高い場所です。入浴場で介助をする際には「滑りやすくなっているのでゆっくり歩きましょう」や「気をつけてくださいね」など利用者に声をかけるようにしています。

そのためにも介助者は、トイレや食堂など施設内それぞれで危険な場所を把握しておくことも大切です。

休憩時間を入れる

高齢者は体力が限られている場合が多いため、長時間の活動は疲労や集中力の低下を招くおそれがあります。そのため、適度な休憩を挟み、気分転換することが大切です。

例えば、30分ごとに5~10分程度の休憩時間を設けると、体力を回復しながら活動を続けられます。休憩中には、軽い飲み物やおやつを提供して水分補給を促すとともに、参加者同士が会話を楽しめる時間を作りましょう。

参加者全員の交流をサポートする

レクリエーションはただの活動の場ではなく、参加者同士の交流を深める貴重な機会です。そのため、進行役は全員が平等に関われる雰囲気を作る必要があります。

例えば、グループで協力するゲームやペアで取り組む課題を設定すると、自然と会話が生まれ、全員が参加しやすくなります。

また、発言や行動が少ない人には職員が優しく声をかけ、輪の中に入れるように配慮しましょう。

参加を無理強いしない

参加者が安心して活動に参加するためには、本人の意思を大切にすることが重要です。参加に消極的な方もいるため、無理に誘うのではなく、自然な形で参加を促しましょう。

  • 「やってみませんか」と軽く声かけ
  • 断られたら見学でもOKとする
  • 興味が出るような声かけをする
  • 楽しんでいる参加者の様子を見せて「やってみたい」と思わせる

最初は参加してくれなくても、快適な環境づくりにより、いずれ参加してくれるでしょう。このような相手を尊重した配慮は、安心感を与え、次回の参加意欲にもつながります。

また私自身、声かけをする際には利用者さんに安心してもらえるよう、いきなりプライベートなことを聞かないようにすることと表情に気をつけています。いきなり家族や過去に関する質問をすると、利用者さんによっては恐怖心や不安感を抱いてしまう方もいるからです。

不安感を与えないようにするためには、まずは挨拶や天気の話などからしてをするのがおすすめです。
どうしてもプライベートな話をする必要がある場合には「差し支えなければ」のようにクッションとなる言葉を置くと良いでしょう。

また、話をかける際も笑顔で明るく声かけをすると、利用者さんい安心感を与えられます。

マンネリを防止する

同じレクリエーションを繰り返すと飽きが来てしまうでしょう。そのため、定期的に新しいプログラムを取り入れる工夫が必要です。

例えば、やったことのない活動をしたり、参加者にリクエストを募ったりするのがおすすめです。

常に新鮮な気持ちで楽しめるように、工夫を凝らしたプログラムを考え、実行しましょう。

高齢者向けレクリエーションまとめ

高齢者向けのレクリエーションは、心身の健康維持に役立つ重要な活動です。安全性を確保しながら、参加者一人ひとりに合わせた内容を工夫することで、全員が安心して楽しめる環境を作れます。

さらに、心身を元気にするだけでなく、地域や家族とのつながりを深める機会にもなります。ぜひ本記事の内容を参考にして、細やかな工夫を取り入れながら、高齢者が笑顔になれるレクリエーションを提供してください。

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