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【徹底比較】働くなら特養?老健?職員が語る働きやすさ
介護施設で働きたい場合に、介護事業所の多くを占める特養と老健への就職を検討することがあると思います。
どちらで働くのがいいのか迷ってしまうこともありますよね…
記事を参考に、特養と老健を比較しながら自分に合った介護施設を検討してみてください。
特養とは
特養の正式な名称は「特別養護老人ホーム」です。
特養では、常時介護が必要で在宅での生活が難しい高齢者に対して、生活全般の介護ケアを行っています。
基本的には、介護度3~5の高齢者が入居できるシステムとなっているため、比較的介護度の高い利用者が生活する施設です。
また、特養の施設形態を細かく種類わけすると以下のようになります。
- 多床室
- 従来型個室
- ユニット型個室的多床室
- ユニット型個室
フロアわけし、10名以下の利用者同士で生活するスタイルが「ユニット型」です。
一方「従来型」は、多数の利用者が同じフロアで生活を共にします。また、従来型とユニット型を組み合わせて運営している介護施設も存在。それぞれのスタイルにより、介護職員の配置数も異なります!
特養の仕事内容や給料
特養での主な仕事内容は以下になります。
- 入浴介助
- 食事介助
- 排せつ介助
- 就寝介助
- 移動や移乗介助
- 見守り
- たん吸引等の介護職員が実施可能な医療行為
介護度の高い利用者へのケアなため、身体介助や移乗、食事介助などが主な業務です。
介護職員が中心となって看護師や相談員と連携しながら、ケアの方向性を決めていきます。また、令和3年時点の特養の介護職員に支給される給料平均額「基本給+手当+一時金(4月~9月支給金額の1/6)」は以下になります。
参照元:厚生労働省-令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要
特養で働くメリット
特養で働くメリットは、どのようなものがあるのでしょうか?
以下にメリットをまとめました。
- 介護職員が中心となり目指すケアを実現しやすい
- 長期的なケアができるため利用者に対しての理解を深めることができる
- 認知症ケアや看取りケアが学べる
- ユニット型では、少人数の利用者をケアするため、信頼関係が築きやすい
ポイントは、介護職員が中心となってケアを進めることができる点です。
会議なども介護職員主催の場合が多く、やりがいを持って仕事に取り組むことができます!
特養で働くデメリット
特養で働くデメリットは、どのようなものがあるのでしょうか?
以下にまとめました。
- 介護度が高い利用者が多い傾向にあり、身体介護に負担を感じやすい
- 寝たきりの方や看取りのケアが多く、プレッシャーを感じやすい
- 介護職員の人手不足などが原因で、忙しい場合にも介助量が多く現場が回らないことがある
デメリットの原因の根本は、介護度が高い利用者のケアを行う施設の性質にあります。ただし、それをやりがいと感じる方もいるため、デメリットと感じるかは人それぞれといえます。
老健とは
日常的な身の回りのお世話として介護サービスをただ実施するだけでなく、在宅での生活ができるように自立支援に力を入れ、医療ケアやリハビリを行う施設です。そのため、施設には介護職員だけでなく医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などが常駐。
多職種のスタッフが協力しながら、利用者の在宅復帰を目指しケアを行っていきます!
老健の仕事内容や給料
老健での介護職員の仕事内容は以下になります。
- 食事介助
- 入浴介助
- 移動介助
- 排せつ介助
- リハビリのサポート
- 医療的ケアのサポート
- 見守り
- 夜間の安否確認
他介護サービスと老健での仕事内容の大きな違いは、リハビリや医療的ケアが多く、そのサポートが業務に入ることです。
リハビリと医療的な知識が多少必要な面もあります。また、令和3年時点の老健の介護職員に支給される給料平均額「基本給+手当+一時金(4月~9月支給金額の1/6)」は以下になります。
参照元:厚生労働省-令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要
老健で働くメリット
老健で働くメリットは以下になります。
- 利用者は比較的介護度が低い傾向にあり、身体介護の際の負担が少ない
- 医療ケアやリハビリに対しての知識が深まる
- 夜勤の際に看護師がいる
在宅復帰を目的としている施設のため、介護度の低い利用者が多く身体介護による負担が少ない傾向にあります。また、他介護サービスとの大きな違いは、夜勤帯でも看護師がいることです。
医師の存在も近いため、安心して仕事ができることがポイントとなります!
老健で働くデメリット
老健で働くデメリットとはどのようなことでしょうか?
以下にまとめました。
- 医療的ケアの需要が高いため、看護師主体での雰囲気の中仕事をする老健が多い
- 医療が主体のケアになりやすい
- イベントが少ない傾向がある
- 長期にわたるケアができない
老健で感じやすいデメリットの根本は「医療的ケア」が中心となる点です。
医療知識がある看護師が中心のケアになりがちで、介護職員がしたいケアの実現が難しい傾向にあります。
特養と老健どちらで働くか迷った時に選ぶポイント
特養と老健のどちらが働きやすいのか迷ってしまうことってありますよね…
それぞれにメリット・デメリットが存在し、どちらがいいとは一概にはいえない部分もあります。
そこで、特養と老健のどちらで働くか迷った時に選ぶポイントを以下にまとめました。
- 介護施設で自分がやりたいことを改めて考える
- 実際に就職を検討している介護施設の情報をしっかり調べる
- 1日体験ができるサービスを利用してみる
- 特養と老健以外の介護事業所の就職も検討する
これから詳しく解説していきます。
介護施設で自分がやりたいことを改めて考える
特養と老健の特徴は、それぞれ異なります。
どちらが働きやすいのか迷っている場合には、改めて「自分がどんな介護ケアをしたいのか」を考えてみることが大切です。
- 「利用者の最期を看取りケアとして一番良い形で送ることに尽力したい」⇨ 特養
- 「在宅復帰を目指し利用者のQOL向上に力を注ぎたい」⇨ 老健
自分のやりたいケアを立ち止まって考えることは、自分自身と向き合うことにも繋がります。
時間をかけて決断し、仕事を選ぶことで、施設とのミスマッチが防げる可能性も。
しっかりとした意志を持った形で仕事に取り組むことができるため、就職後も持続的に働くことができます!
実際に就職を検討している介護施設の情報をしっかり調べる
特養と老健、どちらが働きやすいのか迷った時には、就職を検討している介護施設のことを調べてみるのも手です。
最近では、利用者家族や働いたことのあるスタッフからの口コミをみることができるサイトなどが存在します。
チェックすれば、施設の内情が調査できる可能性も。また、検討している施設の公式HPやブログなどで雰囲気を確かめてみることもおすすめです。
1日体験ができるサービスを利用してみる
特養か老健のどちらで働くか迷う方には1日体験がおすすめです。
1日体験は、就職を検討する方のために介護施設側が設けているシステムです。実際に職場に入って1日業務をしてみることで、施設と就活者、お互いの様子がわかりミスマッチを防ぐことができます。
一方で、1日体験を実施している介護施設は実際に少ない現状も。そんな場合には、介護施設の単発バイトも検討してみましょう。
単発バイトに参加できるアプリに登録し、1日だけ出勤してみます。そうすることで、1日分のお給料をもらいながら施設の雰囲気を確認することが可能。
自分に合った施設を探したい時に、最適な方法です!
特養と老健以外の介護事業所の就職も検討する
特養と老健のどちらが働きやすいのか考えた時に結論がでなかった場合は、他介護サービスの施設も視野に入れてみましょう。
特養と老健以外の介護サービスは主に以下になります。
- 住宅型有料老人ホーム
- 介護付き有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
- デイサービス
- グループホーム
- ケアハウス
- 介護療養型医療施設
現在さまざまな介護サービスが存在し、それぞれの特徴に違いがあります。もしかしたらまだ自分が知らない介護事業所に巡り合えるかもしれません。
興味のある介護サービスのことを調べてみることもおすすめです!
特養と老健の違いを把握し、自分に合った現場で働こう
特養と老健のどちらが働きやすいかは人それぞれ。
しっかりと特養と老健の特徴を確認して自分に合った職場を探してみましょう。また、特養と老健に限らず視野を広げて、さまざまな介護サービスの中から選択することもおすすめ。
働くことを検討しているこの機会に、今一度自分と向き合い、より良いモチベーションで就職できたらベストです。