ジャンル別記事
【保健師と看護師はどっちがいい?】役割の違いと給与などを徹底比較
- 看護師と保健師の免許を持っているがどちらで働くか迷っている
- 保健師はどういう仕事をしているか知りたい
- 保健師になった後に看護師に戻れるのだろうか
保健師や看護師の免許を持っているが、どちらが自分に合うか迷ってこのような悩みを持っている人はいませんか?
保健師と看護師の仕事内容や活躍の場は同じところもあれば大きな違いもあります。
保健師の免許を取得するためには先に看護師の免許を取得する必要があります。また、大学に通って保健師と看護師の国家試験を受験して合格することで保健師と看護師の免許取得が可能です。
保健師、看護師を目指している人、どちらの免許も取得しているが自分に合う方がわからず迷っている人もこの記事を参考にしてみてください。
保健師とは
保健師さんとは具体的にはどのような職業なのでしょうか?
ここでは、以下の項目について解説しています。
- 保健師になる方法
- 保健師の仕事内容
- 保健師の働き方
- 保健師に必要なスキル
それぞれみていきましょう。
保健師になる方法
保健師になる方法は以下の2つがあります。
- 看護師免許を持っている場合
- 看護大学院修士課程保健師養成課程(2年)または、看護大学3年次編入保健師養成課程(2年)、看護大学・短大保健師専攻科または看護専門学校保健師学科(1年以上)を卒業し、保健師国家試験を受験、合格して保健師免許を取得したことで保健師として働くことができます。
- 看護大学院修士課程保健師養成課程(2年)または、看護大学3年次編入保健師養成課程(2年)、看護大学・短大保健師専攻科または看護専門学校保健師学科(1年以上)を卒業し、保健師国家試験を受験、合格して保健師免許を取得したことで保健師として働くことができます。
- 看護師免許を持っていない場合
- 高校卒業後、4年制の看護大学・専門学校(選択制の保健師養成課程または保健師看護師統合カリキュラム)を卒業し、看護師国家試験と保健師国家試験を受験しどちらも合格して免許を取得することで保健師として働くことができます。
保健師の仕事内容
「保健師助産師看護師法」によると、保健師とは保健指導に従事することを業とする者とされています。個人に対しては、健康診断を受けた後での生活や健康面の相談や指導をします。
保健師の勤務先は、市区町村や保健所といった行政機関がほとんどですが、医療機関や一般企業でも働くことができます。
- 行政保健師
- 行政機関では、市区町村などの自治体が管轄する保険センターで、乳幼児から高齢者までの地域住民の健康づくりを支援しています。
- 行政機関では、市区町村などの自治体が管轄する保険センターで、乳幼児から高齢者までの地域住民の健康づくりを支援しています。
- 病院保健師
- 病院では健診受診者の保健指導や地域連携室での退院調整を行います。
- 病院では健診受診者の保健指導や地域連携室での退院調整を行います。
- 産業保健師
- 一般企業においては、産業保健師として従業員の健康管理を行います。また、保健師の役割としてメンタルヘルスに対するケアも重要視されてきています。
定期的なストレスチェックや休職、復職時に必要なサポートも行います。
- 一般企業においては、産業保健師として従業員の健康管理を行います。また、保健師の役割としてメンタルヘルスに対するケアも重要視されてきています。
- 学校保健師
- 学校で働く学校保健師は、生徒や教職員の健康管理を行います。体調不良やケガに対して応急処置を行なったり、定期検診の計画や推進も業務の一つです。
公立の小中高校の保健室で働くためには養護教諭の免許が必要です。
- 学校で働く学校保健師は、生徒や教職員の健康管理を行います。体調不良やケガに対して応急処置を行なったり、定期検診の計画や推進も業務の一つです。
- 地域包括支援センター
- 地域包括ケアとは、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい生活を続けられるために、自宅を中心に医療や介護、介護予防などに関するサービスを受けられるような体制のことを言います。
この地域包括支援センターでは保健師や社会福祉士、ケアマネージャーが常駐して活躍しています。
- 地域包括ケアとは、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい生活を続けられるために、自宅を中心に医療や介護、介護予防などに関するサービスを受けられるような体制のことを言います。
保健師の働き方
保健師の勤務先は、先述した通りでさまざまな場所があります。
勤務体制は夜勤はなく日勤のみで基本的に土日が休みです。地域包括支援センターの場合、利用者のニーズによっては土曜日も開所している施設もあるため、その場合は変則週休2日制となることがあります。
保健師に必要なスキル
保健師に必要なスキルの一つは、誰とでも円滑なコミュニケーションがとれることが重要です。
他には以下があります。
- 交渉、提案、解決力がある
- 自発的に働ける
- 生徒や患者さん、家族の気持ちに寄り添える
- 養護教諭の免許
- 看護師経験のある人
看護師経験がある保健師の場合は、看護経験があることで患者さんの病気に対する治療過程や退院までの経過を知っているためよりわかりやすくアドバイスをすることができます。
看護師とは
次に、看護師になる方法や具体的な仕事について解説します。
- 看護師になる方法
- 看護師の仕事内容
- 看護師の働き方
- 看護師に必要なスキル
それぞれみていきましょう。
看護師になる方法
看護師とは、国家試験を受けて合格し、厚生労働省が発行する免許を取得した国家資格の一つです。
正しくは正看護師といい、看護師になるためには、2年制または定時制の専門学校、もしくは大学で4年間、3,000時間以上の授業を受けなければなりません。看護師養成の専門学校もしくは大学を卒業し、国家試験を受けることになります。国家試験を受験した後、合格発表は約1ヶ月後です。
看護師として就職が決まったとしても、看護師免許を取得できるのはその合格発表後になりますので、免許がないので就職先で看護業務に従事することはできません。しかし、准看護師になった後に看護師国家試験を受験した人は、合格するか、不合格だったとしても准看護師として働くことが可能です。
看護師になれば、総合病院や大学病院などへの就職先の選択肢が増えたり、認定看護師や専門看護師へのキャリアアップが可能となります。
看護師の仕事内容
病院勤務の看護師の主な仕事は以下の通りです。
- 医師の診療の補助
- 入院患者さん(病気やケガ、妊産婦)の療養生活においての援助
- 患者さんのカルテ入力
- 検査などの補助
- 勉強会や研修の参加
- 手術室での補助
- 患者さんや家族への説明や案内、病歴聴取
病院勤務ではなく、訪問看護ステーションでの看護師の仕事は
- 報告書の作成
- 医師へ指示書の依頼
- 担当者会議参加、退院前カンファレンス(病院勤務でも参加する場合もありますが、訪問看護では回数は多いです。)
など、病院では経験しない仕事もあります。
デイサービスの看護師では利用者の送迎があったり、保育園の看護師では幼児の健康管理やイベント開催など働く場所によって仕事が変わってきます。
看護師の働き方
看護師の活躍の場は以下のような場所があります。
- 病院、医院、クリニック
- 介護施設(介護老人保健施設、特別養護老人ホームなど)
- デイサービス
- 保育園
- 学校の保健室
- 訪問看護ステーション
- 企業
このように看護師の活躍の場は広がっています。
勤務体制としては、医療機関や施設では2交代制や3交代制などの変則勤務ですが、それ以外の訪問看護ステーションやデイサービスなどでは日勤のみの勤務です。しかし、訪問看護ステーションではオンコール体制をとっている場合には、夜間に訪問することもあります。
看護師に必要なスキル
看護師に必要なスキルとしては、
- 自分で考えて行動できる判断力と行動力
- 協調性
- コミュニケーション能力
- 向上心
- 観察力
- 体力
- メンタルの強さ
コミュニケーションとしては言語的コミュニケーションだけではなく、ノンバーバル(非言語的)コミュニケーションも重要です。
ノンバーバルコミュニケーションとは、表情やしぐさ、ジェスチャーなどの身体伝達行動、声の調子、姿勢、相手の距離などがあります。
保健師と看護師はどちらがいいのか
保健師と看護師の働く上ではどちらが良いのでしょうか?
ここでは以下の項目について解説しています。
- 保健師として働くメリット
- 保健師として働くデメリット
- 看護師として働くメリット
- 看護師として働くデメリット
それぞれみていきましょう。
保健師として働くメリット
保健師として働く際に、基本的に土日は休みで夜勤はないため生活リズムが崩れることは少ないです。このことで家庭のことや子育てとの両立もしやすくなります。
行政保健師の場合は公務員のため、安定して働くことができます。
保健師として働くデメリット
保健師は人気の職業であり、離職率が低いことで求人が少なく狭き門となっています。
看護師とは違い、医療や看護技術の習得やスキルアップはできず事務作業が多いです。コロナ禍となってからは問い合わせや相談が殺到し忙しく疲弊してしまった人もいたでしょう。
看護師としてのキャリアアップを望む人にとっては物足りなさを感じてしまいます。
看護師として働くメリット
看護師として働くメリットでは、医療機関で勤務することでさまざまな知識や技術を習得できることです。
この経験があることで後々保健師として働く場合には転職に有利ですし、病気やケガに対する知識があることで予防医療につなげることができます。また、慢性的な人手不足でもあるため就職先には困らないでしょう。
医療機関以外の就職先を選択することができます!
看護師として働くデメリット
看護師は医療機関で働く際に、2交代制や3交代制など夜勤をすることで生活リズムが整わずに体調を崩してしまいます。
患者さんの日常生活の支援を行う際、体位変換や移乗などの重労働が多くあります。また、土日が休みではないことで友人との時間が作れなくなったという人もいます。
保健師と看護師の役割の違いから自分に合った資格で活躍しましょう!
保健師と看護師の資格や仕事の違いについてご理解いただけたと思います。予防医療が中心の保健師と、病気やケガの治療やケアが中心の看護師ですが、共通する部分も多くあります。
保健師と看護師の役割の違いを理解し、自分に合った資格で活躍できるようになりましょう。