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皮膚排泄ケア認定看護師になるための4ステップ|役割・給料・将来性も解説
皮膚トラブルや排泄に関するケアに興味があるけれど、「どんな資格を取ればいいのか分からない」「キャリアアップにつながるのか不安」と悩んでいませんか?
そのまま漠然とした不安を抱えていると、看護師としての成長のチャンスを逃してしまったり、自分に合った専門分野を見つけられなかったりする可能性があります。
皮膚・排泄ケア認定看護師(WOCナース)とは
皮膚・排泄ケア認定看護師は、WOCナースとも呼ばれ、高度で専門的な知識と技術を持つ看護師です。
具体的には、どのような分野の専門家で、どのような役割を担っているのでしょうか。
ここでは、以下の3つのポイントから詳しく解説します。
- 創傷・オストミー・失禁ケアのスペシャリスト
- 役割は「実践・指導・相談」の3つ
- 2026年で制度終了?特定行為研修を含む新制度へ
このセクションを読めば、皮膚・排泄ケア認定看護師の全体像を理解できます。
創傷・オストミー・失禁ケアのスペシャリスト
皮膚・排泄ケア認定看護師(Certified Nurse in Wound, Ostomy, and Continence Nursing)は、「創傷」「オストミー」「失禁」の3分野を専門とする看護師です。
それぞれの英語の頭文字(Wound, Ostomy, Continence)から「WOC(ウォック)ナース」とも呼ばれています。
これらのケアは患者さんの生活の質に直接影響するため、専門的な知識と技術が不可欠です。
具体的な活動内容は、主に以下の表になります。
専門分野 | 主なケア内容 |
---|---|
創傷 (Wound) | ・褥瘡(床ずれ)のケア ・治りにくい傷のケア |
オストミー (Ostomy) | ・人工肛門や人工膀胱のケア ・精神的サポート |
失禁 (Continence) | ・尿・便失禁による皮膚トラブルの予防や管理 |
患者さんの皮膚を健康に保ち、その人らしい生活を送れるように支援することが、この分野のスペシャリストとしての重要な使命です。
役割は「実践・指導・相談」の3つ
皮膚・排泄ケア認定看護師の役割は、「実践」「指導」「相談」の3つが柱です。
その目的は、個々の患者さんへのケアだけでなく、医療現場全体の看護の質を高めることにあります。
この3つの役割は、2019年度以降に行われた認定看護師教育課程の改正後も変わらず維持されており、今後の新制度(2026年度以降のB課程)においても継続される方向です。
具体的な内容は、以下の表のとおりです。
役割 | 具体的な内容 | 対象者 |
---|---|---|
実践 | ・褥瘡や治りにくい傷など、複雑な創傷のケア ・人工肛門(ストーマ)を持つ患者さんへの専門的なケア ・失禁による皮膚トラブルの予防と対策 | 患者さん |
指導 | ・看護師やスタッフ向けの勉強会や研修を企画の実施 ・現場でのケアに関する具体的なアドバイスや技術指導 ・施設全体のケアの質を向上させるための働きかけ | ・看護師 ・医療スタッフ |
相談 | ・皮膚や排泄に関する悩みや疑問に対応 ・患者さんやご家族に合わせた最適なケア方法を提案 ・他の医療スタッフからの専門的な相談に応じる | ・患者さん ・ご家族 ・医療スタッフ |
このように、皮膚・排泄ケア認定看護師は3つの役割を通じて、現場のケアをリードし、組織全体の看護の質向上に貢献します。
2026年で制度終了?特定行為研修を含む新制度へ
従来の認定看護師教育(A課程)は2026年度で終了しますが、すでに資格を持っている方や、A課程を修了した方の資格がなくなるわけではありません。
A課程を修了した方のための認定審査は、2029年度まで行われる予定です。
2027年度以降、これから新たに認定看護師を目指す場合は「特定行為研修」を組み込んだ新しい課程(B課程)へ完全に移行します。
この「特定行為」とは、医師が作成した手順書に基づき、看護師が自らの判断で実施できる特定の医療行為のことです。
例えば、皮膚・排泄ケア分野では、褥瘡の壊死組織を取り除く「デブリードマン」などがこれにあたります。
この変更によって、新しい認定看護師は、患者さんの状態に応じて医師の指示を待つことなく、より迅速な処置を行えるようになります。
これから資格取得を目指す方は、この特定行為研修を含む新しいB課程を受講する、と覚えておきましょう。
認定看護師の制度について知りたい方は、「認定看護師なくなる?制度改革の影響と今後の展望」をご覧ください。

皮膚・排泄ケア認定看護師になる3つのメリット
資格取得によって得られる具体的なメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、以下の3つの魅力的なメリットについて詳しく解説します。
- 専門知識とスキルが身につく
- 資格手当で給与アップが期待できる
- キャリアの選択肢が広がる
これらのメリットを知ることで、資格取得へのモチベーションがさらに高まるでしょう。
1.専門知識とスキルが身につく
皮膚・排泄ケア認定看護師になるメリットは、専門分野の高度な知識と実践的なスキルが身につく点です。
これまでは経験や勘に頼ることもあったケアに対し、「なぜこのケアが必要なのか」という科学的な根拠を持って取り組めるようになります。
教育課程を通じて、最新のエビデンスに基づいた看護を体系的に学ぶからです。
具体的には、以下のようなスキルが向上します。
- 患者の状態を正しく評価し、最適なケアを選択する判断力
- 看護師やスタッフに対し、専門的知識をわかりやすく伝える指導力
- 予防的視点から、合併症を防ぐためのケア計画を立案・提案する力
例えば、複雑な褥瘡(床ずれ)の状態を正確に見極め、創傷の進行度に応じた適切な処置を判断できます。
また、ストーマ(人工肛門・人工膀胱)を持つ患者さんへのセルフケア指導を、科学的根拠に基づいて行えるようになります。
さらに、失禁にともなう皮膚障害を防ぐためのスキンケア計画を立て、患者や家族に具体的な方法を提案することも可能です。
その結果として、患者さんの生活の質(QOL)が向上し、苦痛の軽減や合併症の発生リスク低下といった成果が期待できます。
2.資格手当で給与アップが期待できる
皮膚・排泄ケア認定看護師の資格取得には、給与アップというメリットが明確に設けられています。
特に2025年10月の診療報酬改定により、認定看護師に対して月額30,000円の資格手当が診療報酬上に新設されます。専門看護師には50,000円相当の加算が設けられており、資格保持の経済的価値が制度として裏付けられました。
従来は医療機関ごとに月5,000円〜30,000円と幅があった資格手当が、制度上は全国的に改善されることになります。ただし、具体的な導入時期や手当の支給開始時期には医療機関間で違いがある点には注意が必要です。
さらに、今回の改定ではベースアップ評価料(ベア)という、職員の基本給ベースとし給与や賞与を引き上げる要件を診療報酬として支援する枠組みも整備されました。
この仕組みを活用すれば、施設単位で基本給や賞与の見直しにつながる可能性も出てきます。
認定看護師の給料や手当について知りたい方は、「認定看護師の取得で給料は上がる?平均給与や資格手当、メリットを解説」を参照してください。

3.キャリアの選択肢が広がる
皮膚・排泄ケア認定看護師(WOCナース)の資格は、看護師としての将来のキャリアパスを大きく広げます。
まず、院内での役割が大きく変わります。専門性が高く評価され、褥瘡対策チームのリーダーやストーマ外来の担当など、重要な立場を任される機会が増えるでしょう。
また、転職市場でも高く評価されています。
求人のなかには、診療報酬上の加算要件や専門チームの体制を整えるために「認定看護師の配置を条件」とする医療機関もあります。
さらに、「資格を前提に待遇を優遇する」と明記している求人が見られることも少なくありません。
活躍の場は病院の外にも広がっています。
高齢化や在宅医療の需要拡大に伴い、訪問看護ステーションでの役割はますます重要になるでしょう。
同様に、介護老人保健施設や特別養護老人ホームといった介護現場でも、その専門知識は高く評価され、強く求められるのです。
ストーマ用装具などを扱う医療関連企業で、専門知識を活かして働くというキャリアパスも描けます。
皮膚・排泄ケア認定看護師になるには?【4ステップで解説】
皮膚・排泄ケア認定看護師になるには、どのような道のりを通る必要があるのでしょうか。資格取得までのプロセスは、いくつかのステップにわかれています。
ここでは、資格取得までの具体的な流れを、以下の4つのステップでわかりやすく解説します。
- ステップ1:受験資格を満たす
- ステップ2:教育機関(学校)の入学試験に合格する
- ステップ3:認定看護師教育課程を修了する
- ステップ4:認定審査に合格する
この手順に沿って準備を進めることで、着実に資格取得を目指せます。
ステップ1:受験資格を満たす
皮膚・排泄ケア認定看護師を目指すためには、日本看護協会が定める受験資格を満たすことです。
必須条件として、まず日本の看護師免許を保有している必要があります。
そのうえで、看護師として一定期間の実務経験が求められます。
課程 | 実務経験年数 | 分野要件 | 運用期間 |
---|---|---|---|
旧課程(A課程) | 看護師として通算5年以上 | そのうち3年以上は皮膚・排泄ケア分野(褥瘡・ストーマ・失禁など)の実務経験が必須 | 2026年度まで(教育終了) |
新課程(B課程) | 看護師として通算5年以上 | 病院に限らず、在宅や介護施設など幅広い場での皮膚・排泄ケア経験も対象 | 2027年度以降に完全移行 |
このように、新課程では看護師の多様な働き方が反映され、臨床だけでなく在宅・介護領域での経験も評価されるようになっています。
ステップ2:教育機関の入学試験に合格する
受験資格を満たしたら、次は認定看護師を養成する教育機関(学校)の入学試験に合格する必要があります。
試験内容は学校によってさまざまですが、主に以下の内容で選考が行われます。
- 書類選考
- 面接(志望動機、これまでの経験、将来のビジョンなど)
- 筆記試験・小論文(実施しない学校もあります)
人気の学校は倍率が高くなることもあります。早めの情報収集と、志望動機を自分の言葉でしっかり伝える準備が合格の鍵です。
ステップ3:認定看護師教育課程を修了する
入学試験に合格すると、いよいよ専門知識と実践スキルを学ぶ研修が始まります。
2027年度以降に新たに養成される認定看護師は、特定行為研修を含む新しい教育課程(B課程)を受講することになります。
以下、A課程とB課程の比較です。
項目 | 旧課程(A課程) | 新課程(B課程) |
---|---|---|
教育期間 | 約6か月(800時間以上) | 約1年(1,200時間程度) |
主な内容 | 専門分野の教育 | 専門分野 + 特定行為研修 |
特徴 | 集中的に専門領域を学ぶ | 特定行為を含め、より幅広い臨床判断力を養成 |
B課程では、皮膚・排泄ケアに関する創傷管理関連の特定行為(例:デブリードマン〔壊死組織除去〕、創部ドレッシング材の適切な選択など)を学ぶほか、エビデンスに基づいた創傷ケア、ストーマケア、失禁ケアの高度な専門知識を修得します。
また、このプログラムでは単なる知識習得にとどまらず、患者の状態を的確に評価する力やケア計画を立案する力、チーム医療でリーダーシップを発揮する力など、実践的な能力を包括的に身につけることが重視されています。
ステップ4:認定審査に合格する
教育課程を修了した後は、日本看護協会が実施する「認定看護師認定審査」に合格することが最終ステップです。
この試験は年1回実施され、形式は筆記試験(マークシート方式)が中心ですが、領域によっては記述や事例問題が含まれる場合もあります。
試験範囲は教育課程で学んだ全科目に及び、総合的な知識と応用力が問われます。
近年の合格率は概ね90%前後であり、教育課程を修了した実力があれば十分に合格を目指せる水準でしょう。
合格後は登録料として認定料(51,700円 ※2025年度時点)を納付して登録手続きをおこない、日本看護協会から認定証が交付されます。
これにより正式に「皮膚・排泄ケア認定看護師」として活動を開始できます。
なお、この資格には5年ごとの更新制度があり、更新審査を受けることで引き続き認定を維持することが求められるのです。
認定看護師になるための内容を深堀りしたい方は、「認定看護師になるには?必須条件と具体的なステップガイド」をご覧ください。

皮膚・排泄ケア認定看護師の教育機関と試験内容
皮膚・排泄ケア認定看護師を目指すうえで、どの教育機関で学ぶか、そして試験に向けてどのような準備をすべきかは重要なポイントです。
ここでは、資格取得の具体的な情報として、以下の4点を詳しく解説します。
- 教育機関は全国の一覧から確認できる
- 入学試験の倍率と合格率
- 試験の勉強方法は過去問と小論文対策が重要
- 資格取得にかかる費用と期間の目安
これらの情報を参考に、ご自身に合った学習計画を立てましょう。
教育機関は全国の一覧から確認できる
皮膚・排泄ケア認定看護師の教育課程は、日本看護協会が指定する教育機関で受講できます。
まずは、日本看護協会の公式サイトで、学校の一覧を探してみましょう。
一覧では、学校の場所や連絡先、どの課程が開設されているかを確認できます。
各教育機関ごとに募集要項や出願期間、選考方法は異なるため、必ず志望する学校の公式情報を直接確認してください。
自身の住まいやキャリアプランに合わせて、現実的に通学可能な教育機関を探すことから準備を始めましょう。
入学試験の倍率と合格率
入学試験の難易度は教育機関によって差があります。
最初の関門である教育機関の入学試験は、学校による差が大きいです。
都市部の人気校では倍率が高くになる一方、地方では定員割れの学校もあります。
ここを突破することが、資格取得に向けた最初のハードルといえるでしょう。
一方、教育課程を修了した後に受ける最終の認定審査は、合格率が例年90%前後と非常に高い水準です。
早めに情報収集し、十分な準備をして臨みましょう。
勉強方法は過去問と小論文対策が重要
教育機関の入学試験に合格するためには、事前の準備が欠かせません。
入試の形式は教育機関によって異なりますが、筆記試験を実施する学校では、過去問題を解くことで出題傾向を把握できる場合があります。
すべての学校で提供されているわけではないため、志望先の情報を事前に確認することが大切です。
同時に、小論文や面接はほとんどの教育機関で重視されます。
特に問われるのは、「なぜこの分野を目指すのか」という志望動機と、「資格をどう活かしたいか」という将来像の2点です。
これらを、自身の経験に基づいて具体的に述べる力が求められます。
資格取得にかかる費用と期間の目安
皮膚・排泄ケア認定看護師の資格取得には、相応の費用と時間が必要となります。
費用については、入学金や授業料を中心におおよそ100万円前後~150万円程度が一般的な範囲です。
これに加えて、教材費、臨地実習にともなう交通費・宿泊費などが別途かかる場合があります。
勤務先の病院による学費補助や休職制度、また教育機関や自治体による奨学金制度や日本看護協会の「認定看護師教育課程奨学金」があります。
自分にあった奨学金制度の利用ができる場合もあるため、事前に調べて活用を検討することが大切です。
教育期間については、旧課程(A課程)では6ヶ月程度(約800時間)、新制度(B課程)では約1年(1,200時間前後)が標準です。
2026年度でA課程は終了し、2027年度以降はB課程のみとなるため、これから資格取得を目指す場合には1年間の教育課程を想定して計画を立てる必要があります。
資金計画とスケジュールを事前に明確にし、無理のない形で準備を進めることが成功への鍵といえるでしょう。
認定看護師になるための費用や期間をさらに知りたい方は、「認定看護師とは?役割や目的・なるためにかかる費用や期間を解説」をご一読ください。

皮膚・排泄ケア認定看護師の活躍の場とキャリアプラン
資格取得後、皮膚・排泄ケア認定看護師はどのような場所で、どのように活躍できるのでしょうか。
ここでは、具体的な活躍の場とキャリアプランについて、以下の4つの視点から解説します。
- 病院勤務|チーム医療をリードする
- 訪問看護|在宅医療ニーズに応える
- 経営への貢献|診療報酬の加算につながる
- 求人・転職|専門性を評価される求人の探し方と給与の目安
資格を自身のキャリアにどう活かせるか、具体的なイメージを描いてみましょう。
病院勤務|チーム医療をリードする
病院において、皮膚・排泄ケア認定看護師はチーム医療の中核を担う重要な存在です。
専門知識とスキルを活かし、褥瘡対策チームの専従メンバーやストーマ外来の専任看護師として、患者さんに適したケアの立案・実施に大きな役割を果たします。
例えば、医師や栄養士、理学療法士など多職種と協働し、複雑な創傷やストーマ管理に関する治療計画を立案・実行することもその一つです。
また、病棟の看護師からの相談に応じるだけでなく、院内での研修や勉強会を主導してスタッフ教育をおこないます。
訪問看護|在宅医療ニーズに応える
高齢化の進展に伴い、医療の場は病院から地域・在宅へとシフトしており、訪問看護の領域でも皮膚・排泄ケア認定看護師(WOCナース)の役割が重要視されています。
在宅で療養する患者さんの中には、専門的なケアを必要とする方が少なくありません。
例えば、褥瘡(床ずれ)の管理、ストーマ装具のケア、失禁に伴う皮膚障害への対応など、その内容は多岐にわたります。
認定看護師は患者さんのご自宅を訪問し、創傷やストーマの状態を的確にアセスメントし、エビデンスに基づいたケアを提供します。
さらに、ご家族や介護スタッフに対しては、装具の交換方法や褥瘡予防の体位変換・スキンケアの実践方法などを具体的に指導し、セルフケアや日常ケアの継続を支援します。
経営への貢献|診療報酬の加算につながる
皮膚・排泄ケア認定看護師の活動は、患者さんのケアの質を高めるだけでなく、病院の経営に貢献しやすい体制を作れることも魅力です。
代表例として「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」があります。
これは、質の高いケアを組織的に提供している医療機関を評価する制度で、特に褥瘡対策チームの活動実績や記録体制が問われます。
この加算の算定に認定看護師の配置は必須ではありませんが、専門家としてチームに関与することで、これらの算定要件を満たしやすくなります。
その結果、診療報酬加算の算定につながり、経営面にもプラスをもたらします。
ただし、診療報酬の加算項目や要件は2年ごとの改定で変更される可能性があるため、常に最新の情報を確認しておくことが重要です。
求人・転職|専門性を評価される求人の探し方
皮膚・排泄ケア認定看護師の資格は、転職市場において強みとなる専門資格です。
病院によっては「認定看護師の配置」を条件にしている求人や、専門外来・褥瘡チームでの専任ポストを設けている募集もあります。
そのため、資格を持つことで選択肢が広がり、待遇面で優遇される可能性があります。
ここでは、代表的な2つの探し方とそのメリットを表にまとめました。
ご自身に合った方法で、効率的に情報収集を進めましょう。
探し方 | 概要 | メリット・ポイント |
---|---|---|
看護師専門の転職サイト | 「認定看護師」「皮膚・排泄ケア(WOC)」などのキーワードで検索 | ・多くの求人を一度に比較検討できる ・資格手当の有無や給与などで条件を絞り込める |
病院や法人の公式サイト | 働きたい施設の採用ページを直接確認 | ・転職サイトにはない独自求人が見つかることがある ・病院の理念や看護部の特徴を深く理解できる |
まずは転職サイトで広く情報を集め、気になる病院が見つかったら公式サイトで深く調べる、というように、これら2つの方法を併用するのがおすすめです。
認定看護師が活躍するフィールドを知りたい方は、「認定看護師の役割とは?主な活動やフィールド、取得するメリットを徹底解説!」をご覧ください。

皮膚・排泄ケア認定看護師に関するよくある質問
ここでは、皮膚・排泄ケア認定看護師を目指すにあたってよくある質問にお答えします。
効果的な志望動機の書き方は?
効果的な志望動機を作成するコツは、自身の具体的な経験と将来の目標を結びつけて語ることです。
まず「なぜこの分野の専門家になりたいのか」というきっかけになった原体験を述べます。例えば、褥瘡ケアで悔しい思いをした経験などです。
次に、その経験から専門知識の必要性をどう感じたかという学びを伝えます。
そのうえで、資格取得後に患者さんやチームへどう貢献したいかを具体的に示します。
「専門外来を立ち上げたい」といった将来のビジョンまで語れると、より目的意識の強さが伝わるでしょう。
この「経験 → 学び → 貢献 → ビジョン」という流れで話を組み立てることで、熱意が選考者に深く伝わります。
専門看護師との違いは?
皮膚・排泄ケア認定看護師(Certified Nurse:CN)と専門看護師(Certified Nurse Specialist:CNS)は、いずれも日本看護協会が認定する高度実践看護師ですが、その役割の焦点と活動範囲に違いがあります。
具体的な違いは、以下の表のとおりです。
項目 | 皮膚・排泄ケア認定看護師(CN) | 専門看護師(CNS) |
---|---|---|
役割の焦点 | 臨床現場でのケア実践 | 組織や地域のシステム改善 |
主な役割 | 実践・指導・相談の3つ | 実践・相談・調整・倫理調整・研究・教育の6つ |
活動の対象 | 患者さん個人や現場のスタッフが中心 | 患者さんから組織全体、地域までと広範囲 |
位置づけ | 現場実践のスペシャリスト | 組織や地域の課題解決を担う高度専門職 |
このように、認定看護師は患者さんのすぐそばで質の高いケアを提供するのが中心的な役割です。
一方、専門看護師はより広い視野で、組織や地域全体の看護の質を向上させる役割を担います。
認定看護師と専門看護師の違いについて知りたい方は、「看護師の次のステップを選ぼう!認定看護師と専門看護師の違いや選択のポイントを解説」をご参照ください。

現在の認定看護師の人数は?
日本看護協会の公式発表によると、2024年時点で全国に約1,900名の皮膚・排泄ケア認定看護師が登録されています。
この人数は、日本創傷・オストミー・失禁管理学会(JWOCN)ではなく、日本看護協会に登録されている公式な人数です。
なお、資格は5年ごとの更新制です。そのため、常に知識や技術をアップデートし続けている専門家が、この人数だけ全国で活躍しているということになります。
また、皮膚・排泄ケア認定看護師は、全国の病院や訪問看護ステーション、介護施設など、幅広い現場で活躍しています。
それぞれの場所で専門的な知識と技術を活かし、ケアの質の向上に貢献するのが、その大切な役割です。
まとめ|皮膚・排泄ケア認定看護師は専門性を高めキャリアアップを実現する
本記事では、皮膚・排泄ケア認定看護師の役割や仕事内容、資格取得までのステップ、そして将来のキャリアプランまでを網羅的に解説しました。
皮膚・排泄ケア認定看護師は、創傷・オストミー・失禁の専門家として、患者さんの生活の質に深く貢献できる、非常にやりがいのある資格です。
資格取得によって、専門的な知識・スキルが身につくだけでなく、資格手当による給与アップや、病院内外でのキャリアの選択肢が大きく広がります。
資格取得までの道のりは、実務経験の積み重ね、教育機関への入学、そして認定審査の合格と、決して簡単ではありません。
しかし、計画的に準備を進めることで、着実にステップアップすることが可能です。
この記事を読んで、皮膚・排泄ケア認定看護師というキャリアに少しでも興味を持ったなら、それは新しい可能性の扉が開いたサインかもしれません。
多くの患者さんを支え、自身の看護師としてのキャリアをより一層輝かせることを願っています。
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