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源泉徴収票はない?いつもらえる?単発バイト・短期バイトにおける確定申告
短期バイト、単発バイトなどの副業に興味はあるけど、源泉徴収や年末に必要な手続きが分からなくて不安という方も多いのではないでしょうか。
会社や企業に勤めていると、毎年源泉徴収票を受け取ることになります。確定申告や医療費控除を受ける場合、住宅や車の購入時の収入証明が必要な場合に活用できます。
様々な場面で必要となるものですが、アルバイトを1日だけするという場合も、源泉徴収票を受け取ることは可能なのでしょうか?
源泉徴収票とは?
まずは、
- 源泉徴収票とは何か
- 概要や必要となる場面
- 紛失時の対処法
についてご紹介します。
1年間の収入と納めた所得税額を記載した書類
源泉徴収票とは、1月1日~12月31日までの1年間の収入と納めた所得税額が記載されている書類です。給与所得額や納税額の他に、配偶者・扶養・各種保険控除がなどの記載もあります。
全部で3種類あり、翌1月31日までに所轄税務署に提出しなければなりません。また、支払いを受けた者に対しても交付することが定められています。
源泉徴収票を確認することで、会社から従業員に対して、賞与を含めいくら支払われたのか、いくら所得税を収めたのかを把握することができます。
源泉徴収票が必要となる場面
源泉徴収票が必要となる主な場面は、
- 確定申告
- 転職時
- 自動車や住宅の購入時
- 子どもを保育園に入園させる時など
2019年4月1日以降、確定申告の際に源泉徴収票の添付は不要となりましたが、確定申告書を作成する際に源泉徴収票の内容を記載する必要があります。
会社や企業に勤めている場合は、年末調整が行われますが、2箇所以上から収入を得ていたり、副業の収入が20万円を超える場合などは個人で確定申告を行わなければなりません。また、転職した際には、辞めた勤務先の源泉徴収票を提出が求められます。
そして、自動車や住宅の購入時、子どもを保育園に入園させる時は、収入の証明を求められることがあります。この時に、有効な書類が源泉徴収票です!
紛失時の対処法
源泉徴収票は年末の確定申告や収入を証明する書類となるため、大事に保管しなければなりません。しかし、紛失してしまったという経験がある方もいるのではないでしょうか。
源泉徴収票を紛失してしまった時は、会社や企業の経理または労務担当者に連絡をし、再発行を依頼しましょう。退職している場合も同様の方法で再発行してもらうことになります。
何かしらの事情で、再発行を断られてしまった場合は、税務署に相談をしてみてください。税務署に相談する際には、「源泉徴収票不交付の届出書」を提出します。届出が受付られると、会社に対して行政指導されます。
1日だけの単発バイトの源泉徴収票はどうなる?
1日だけの単発バイトをした場合に、源泉徴収票は必要となるのかどうかについてご紹介します。
源泉徴収票が必要となる3つの条件
以下の3つの条件に該当する場合は、源泉徴収票が必要となります。
- 日給9,300円以上(交通費除く)
- 雇用契約を結んだ事業所と雇用主が同一人物である
- 連続して2ヶ月以上の勤務期間を超える日雇い契約
日給9,300円未満で、勤務期間が連続して2ヶ月以下で勤務している方は源泉徴収票が不要です。
単発バイトをする場合は、給与額や勤務期間を確認して、源泉徴収票が必要・不要を判断しましょう!
単発バイトも源泉徴収票の発行が義務付けられている
源泉徴収票が必要となる条件に該当する場合、事業者は単発バイトであっても発行が義務付けられています。
発行を求められた際は応じなければならないと定められているため、短期間アルバイトをした勤務先に源泉徴収票の発行を依頼することができます。1日だけしか勤務していないとなると、対象外となりますが、給与額や勤務期間などの条件を満たしている場合は発行を依頼してみてください。
これから単発バイトを検討している方は、勤務する前の面接や初出勤の際に、担当者に確認しておくと良いでしょう!
転職時に源泉徴収票を提出しなくても良い
もしも、1日だけの単発バイトをした同年に転職をした場合は、源泉徴収票を提出しなくても良いです。
転職先で源泉徴収票の提出を求められると思いますが、1日だけの単発バイトはそもそも源泉徴収票が必要となる条件に含まれていません。きちんと、日雇い契約であったことや、源泉徴収票は発行されていないことを伝えましょう。
もちろん、上記の3つの条件に該当する場合は勤務先に発行を依頼し、転職先へ提出する必要があります!
1日だけのアルバイトをした場合の年末に必要な手続きとは?
こちらでは、1日だけのアルバイトした場合の年末に必要な手続きについてご紹介します。
住民税の申告が必要
確定申告の条件に該当しなくても、何かしらの収入を得た場合は、住民税の申告が義務付けられています。そのため、1日だけの単発バイトをした場合も住民税が課税され、支払う必要があります。
少しだけ収入を増やしたい、興味があるから1日だけアルバイトとして勤務したいなど様々な理由で単発バイトをする方も多いでしょう。しかし、収入を得ることで必要な手続きがあるということを把握しておきましょう。
住民税の申告は、確定申告と同じ翌3月15日までが期限とされています。
期限内に申告書を提出するようにしましょう!
年収103万円以上の場合は確定申告が必要
副業をすると、確定申告が必要な場合があります。条件が定められており、本業と副業を含めて年収103万円以上となる場合は確定申告が必要です。
単純計算で、月収約8.5万円以上の方が副業をすると条件に該当します。1日だけの単発バイトから数日、数ヶ月勤務することになる可能性もあるかもしれません。
あるいは、単発バイトの収入が高い場合は確定申告が必要となりますので、年収を計算して確認しておきましょう!
年収103万円以下の場合も確定申告で還付金が貰えることも
もし、本業と副業合わせて年収103万円以下の場合も、確定申告をするメリットがあります。
確定申告によって、余分に源泉徴収している金額が分かり、多く支払っていた分の金額を差し引いてもらう形で、還付される可能性があるためです。
基本的に、年収103万円以下の方には所得税が掛からないので、源泉徴収票を貰った場合は確定申告してみると還付がある可能性が高いでしょう。
各種控除を受けたい場合は確定申告を受けた方が良い
年収の条件の他に、各種控除を受けたい方にとっても確定申告は必要であると言えます。医療費控除や生命保険料控除、ふるさと納税による控除などを受けたい場合は、期限内に申告をしましょう。
やはり、自分で申告しなければ控除を受けることはできません。確定申告書の作成には、源泉徴収票があるとスムーズです。作成にかかる事務作業の負担がかかる、面倒である方は、税理士などの専門家のサポートを受けるのもおすすめです。
添付しなければならない書類も合わせて提出しましょう!
確定申告が必要な場合は源泉徴収票の発行を申請してみよう
源泉徴収票は、日給9,300円以下で、勤務期間が連続して2ヶ月以下の場合は不要です。そのため、基本的に1日だけの単発バイトをする場合は、源泉徴収票は不要ということになるでしょう。しかし、そこから継続して勤務することになり、条件に該当する場合は源泉徴収票が必要となります。
事業所は、スタッフから発行の依頼を受けた際は応じる義務があります。確定申告が必要となる場合は、勤務先に源泉徴収票の発行を依頼しておきましょう!