【年齢別】介護職の経験を活かせる仕事は？転職先を紹介！

介護職は専門職のため、他の産業で活かせるスキルが磨かれないのではと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。結論から述べると、介護職で培った経験やスキルは他の産業へ転職する際の強みになります。

今回では、介護職の経験を活かせる仕事や年齢別の転職戦略も紹介します。

介護職がどのように転職活動を進めればいいかがわかるので、すぐに行動できるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。

介護から異業種に転職する際に活用できる強み

介護職から異業種に転職するポイントは、過去の経験を活かすことです。介護・福祉職の方は以下のような強みがあります。

• コミュニケーション能力
• 観察力
• 協調性

自身の得意な能力を活かして異業種へ転職しましょう。

コミュニケーション能力

介護職は多くの利用者と関わるため、コミュニケーション能力を養えます。高齢者や認知症の方と話す際は、基本的に否定的な態度になってはいけません。そのため、傾聴や共感する態度などのコミュニケーション能力が磨かれます。

また、介護はチームで利用者のケアにあたるため、同僚だけでなく医師や看護師などの職種とコミュニケーションを取る機会が多い仕事です。

職場で円滑にコミュニケートする力は、他の職種に転職する際にも役立つでしょう。

観察力

高齢者は自分の意見を発せずに我慢しているケースがあります。そのため、介護職には、利用者が今何を求めているのかを察する力が求められます。利用者の様子を観察したり要望を聞いたりした経験は、営業職や販売職などで活かすことが可能です。

顧客が欲している商品や情報を察知できるので、満足度の高い提案ができるでしょう。

協調性

介護はチームでケアをするので、他の職種との連携が必要です。利用者の健康状態や食事状況を医師や看護師、調理師などに相談することがあります。あらゆる業種と関わるため、協調性を持って業務にあたれるかが大切です。

企業が求める人材で協調性は重要視されているので、介護業界での経験は強みになります。

介護から異業種に転職できるおすすめの仕事は？

ここでは以下の3つに分類して、介護から異業種に転職できる仕事を紹介します。

• 介護に似ている仕事
• 介護の経験を活かせる仕事
• 介護とは関係のない仕事

ぜひ参考にしてみてください。

介護に似ている仕事

医療・福祉系の仕事は介護職に類似しています。具体的には以下のような仕事があります。

• 看護師
• 保育士
• 介護タクシー

看護師や保育士は、患者や子どもなどと関わるため、介護の仕事に類似しています。

コミュニケーション能力や体力などが求められるので、介護業界での経験を活かすことが可能です。

志望動機も作りやすく、スムーズに転職できるでしょう。

介護の経験を活かせる仕事

介護の経験を活かせる仕事は以下の通りです。

• 営業職
• 販売職
• 飲食業

介護職の経験を別の仕事に活かすことも可能です。特に福祉用具の営業は介護の経験をそのまま活かせる職種です。福祉用品を販売している業者や卸している施設とのやり取りが基本なので、セールストークをするのが苦手な方でも勤められます。

決まった取引先とのやりとりが多く、飛び込み営業なども少ない傾向です。高齢者やその家族と関わる場合もあり、介護職で培った経験やスキルを活かせるでしょう。

身体面や精神面でストレスが少ない営業の仕事をしたい方にはおすすめです。

介護とは関係のない仕事

介護とは関係のない仕事にも転職することが可能です。

• IT業界
• 製造業

コミュニケーション能力やチームリーダーの経験などは、転職活動をする上での重要なアピールポイントです。自分の長所や強みが明確になるほど、異業種で活かせる能力が明確になります。

1人で探すのは難しいので、キャリアアドバイザーに相談をし、経験を棚卸しする時間を作るのがおすすめです。

また、エンジニアやプログラマーは人材不足のため、プログラミングスキルを磨くことで未経験からでも挑戦できます。スクールに通ったり独学したりして学習するのも良いでしょう。

【年齢別】介護から異業種に転職する際の戦略

転職は年齢によって戦略が異なります。30代でも20代同様の転職活動を行うと、異業種への就職が難しくなることがあります。そこで、介護から異業種への転職時の戦略を年齢別に紹介します。ぜひ参考にしてください。

20代から異業種に転職する場合

20代前半であれば、ポテンシャルが高く評価されやすいため、異業種への転職も十分可能です。20代後半になると、社会人スキルが求められますが、まだスムーズに転職できます。

ただし、勢いで転職してしまうと、何度も仕事を変える「ジョブホッパー」になる傾向があります。

転職理由を明確にし、業界研究を徹底することで、軸を持った転職活動を心がけましょう。

30代から異業種に転職する場合

30代は、20代と比べて即戦力が求められる傾向があるため、未経験から異業種に転職するのは難しいでしょう。これまでの経験やスキルを活かせる業界なら、転職先を見つける可能性があります。たとえば、介護職なら福祉用具の営業や介護・医療事務などが狙い目です。

30代は、企業が求める条件を提示できるように転職活動を進める必要があります。

40代から異業種に転職する場合

40代からの異業種への転職は容易ではありません。しかし、過去の経歴やキャリアを重視する企業なら、転職できる可能性があります。

成長が伸び悩んでいる事業や新しい分野に参入しようとしている会社は、異業種の経験やノウハウを取り入れたいと考えているためです。そのため、特定の分野の知識や経験があれば、40代でも転職を成功させることができます。

介護業界に挑戦したい会社を1人で探すのは容易ではないため、キャリアアドバイザーと相談しながら決めるのがおすすめです。

よくある質問

よくある質問を紹介します。

• 50〜60代からでも介護職に転職できる？
• 介護業界を退職した後に戻ることはできる？
• 介護業界が人気のない理由は？

それぞれ解説します。

50〜60代からでも介護職に転職できる？

50〜60代でも介護職に転職することができます。2021年4月に高年齢雇用安定法が改正され、70歳までの就業機会の確保が努力義務となりました。そのため、定年後でも正社員として働きやすい環境が整ってきています。

令和4年の「事業所における介護労働実態調査結果報告書」では、定年後の雇用上限の年齢を「特に定めていない」と回答している事業所が47.8％もあります。

多くの事業所が、定年後も働いてもらいたいと考えているようです。

介護業界を退職した後に出戻ることはできる？

介護業界は常に人手不足の職場が多いため、経験や資格を保有していればすぐに仕事が見つかります。厚生労働省の「有効求人倍率（介護関係職種）の推移」でもそれは示されています。

令和3年の介護業界の有効求人倍率は3.64に対して、他の産業は1.03です。

他の産業では1人の求職者に1つの求人があるのに対し、介護業界では3つ以上の事業所が求人を出しています。そのため、介護職を退職した後でも再就職しやすいでしょう。

介護業界が人気のない理由は？

介護業界が人気のない理由は、身体介護による体力の負担です。介護職は移乗介助で身体を持ち上げたり、入浴介助で利用者を支えたりすることがあります。そのため、膝や腰に痛みを抱えて退職する方も少なくありません。

介護に関する事件や事故が報道され、ネガティブなイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。

介護で培った経験を活かして異業種に転職しよう！

介護職は専門職のため、他の産業で活躍できないと悩んでいる方もいますが、そのようなことはありません。介護業界で磨いた経験やスキルは異業種に転職する際に役立ちます。

コミュニケーション能力や観察力、協調性などはどの業界でも求められているからです。営業職や販売職、事務職など、どの分野でも活躍できるので、まずはキャリアアドバイザーに相談してみましょう。