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【新人職員向け】入浴介助の体の洗う順番や注意点を解説

入浴介助は「3大介護」と呼ばれるほど、介護業務の中でも重要な仕事です。新人職員は入浴介助を行う際、まずは身体を洗う順番を最初に覚える方が多いでしょう。

今回では、入浴介助の際の身体を洗う順番を紹介します。

利用者様の状態に合わせた入浴介助方法や、入浴介助の注意点も合わせて解説いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

入浴介助で身体を洗う順番

入浴介助の洗う順番を3つ紹介します。

  • 末端から中心にかけてお湯をかける
  • 洗髪をする
  • 洗身をする

洗身をする際は、末端から中心にかけて洗うのが基本です。

末端から中心にかけてお湯をかける

突然身体の中心から湯をかけてしまうと、利用者さんは驚いてしまいます。そのため、湯を末端から中心へかけましょう。上半身は手先から肩へ、下半身はつま先から大腿部へと向けてかけていきます。

手先やつま先で湯に触れさせた際に、熱さを感じたらすぐに温度を調整してください。

洗髪をする

洗髪をする際は、利用者さんの体調を確認し、声かけをしながら進めましょう。いきなり髪の毛を洗い始めると、利用者さんは驚いてしまいます。頭を洗う時は、頭皮を傷つけないよう、指の腹を使うことがポイントです。また、両手で洗うのではなく、片方の手で頭を支えながら洗髪してください。

高齢者は首の力が弱っているので、両手で頭を洗うと頭部に大きな負担がかかってしまいます。

洗身をする

洗身をする際は、心臓への負担を少なくするため、末端から中心へと洗っていきましょう。障害のない利用者さんの場合は、自立支援を促すため、洗える部分は自分で洗ってもらいましょう。高齢者の身体を洗う際のポイントは、強くこすらないことです。

泡立てた石鹸を使って、優しく洗ってください。

皮膚が薄く、強くこすると破れる可能性があります。

利用者の状態に合わせた入浴介助の方法

ここでは利用者さんの状態に合わせた介助方法を紹介します。

  • 心疾患を抱えている場合
  • 体調が優れない方の場合

状態や状況に合わせた介助を身につけましょう。

心疾患を抱えている方はシャワー浴

心臓疾患を抱えている方には、身体の負担を少なくするためにもシャワー浴がおすすめです。シャワー浴でも一般的な入浴方法と同様、末端から中心に向かって水をかけていきます。シャワー浴は一般的な入浴よりも身体が冷えやすいため、利用者さんが寒がっていないか確認しましょう。

どうしても湯船への入浴を希望する方がいたら、自己判断せず、医療職やケアマネージャーと相談のうえ、入浴対応を考えていきましょう。

体調が優れない方は部分浴か清拭

体調が優れない利用者さんの場合は、部分浴や清拭を実施しましょう。

部分浴とは、手先や足先のみを洗う入浴方法です。部分浴をすると、体調が優れない方でも爽快感を得られます。皮膚を清潔に保つこともできるので、おすすめです。

清拭は、蒸しタオルや石鹸のついたタオルを使用して身体を拭くことです。55〜60℃程度のタオルで清拭を実施すると、マッサージやリラックス効果があります。

清拭をする際は、室内で行うことが多いので、室温や高齢者のプライバシーに配慮しましょう。

高齢者を入浴介助する際の留意点

高齢者のなかには、以下のような状況の方を入浴介助する場面があります。

  • 感覚機能が低下している方がいる
  • 運動機能が低下している方がいる
  • 心肺機能や呼吸器機能が低下している方がいる
  • ストマを使用している方がいる

どの利用者さんにも対応できるよう、留意点を押さえておきましょう。

感覚機能が低下している方には温度チェックに気をつける

高齢者の中には、疾患や加齢の影響により皮膚の感覚機能が低下している方がいます。感覚機能が低下すると、温度を感じにくくなり、やけどのリスクが増します。湯温を確認する際には、介護職が先にチェックしてください。

利用者さんにいきなり湯をかけるのは危険ですので、絶対に避けましょう。

運動機能が低下している方を介助する際は麻痺側を支える

麻痺のある利用者さんを入浴介助する際には、麻痺側を支えながら介助する必要があります。

麻痺側は、健側(非麻痺側)と比べて力が入りにくい状態となります。立ち上がる際や浴槽へ入る際には、麻痺側を支えながら介助してください。

健側の動きを活かすためにも、自分で洗える部分は洗っていただきましょう。

心肺機能や呼吸器機能が低下している方には湯船の浸かり方に気をつける

心肺機能や呼吸器機能が低下している方は、湯に入ると身体に負担がかかります。そのため、胸より上が水面に出る半身浴を推奨いたします。また、湯に浸かる時間も配慮する必要があります。

長湯にならないよう、入浴時間には注意してください。

ストマを使用している方は医療職と連携して対応する

ストマとは、手術によって人工的に作られた排泄器官のことです。これにより、腸や尿道が腹部の外に造られます。ストマのある方が入浴する際には、以下の点に注意してください。

  • ストマの周りの皮膚がただれていないか確認する
  • 食事から2時間ほど時間を空ける
  • 排泄物を収容できる袋(パウチ)を装着する
  • パウチが破れていないか確認する

パウチ内の排泄物の取り扱いは医療職にしか行えないため、ストマを使用している方のケアは、看護師や医師と協力しましょう。

入浴介助時の注意点

入浴時の注意点を紹介します。

  • 転倒に注意する
  • 声かけを忘れない
  • 利用者から目を離さない

入浴には危険が伴うので、注意点を確認して介助にあたりましょう。

転倒に注意する

入浴介助時には転倒に注意しましょう。浴室の床は濡れているため、滑りやすくなっています。利用者さんを浴室内で誘導する際には、身体を支えることを忘れないでください。

浴室の床を定期的に拭き、事前に事故を防ぐことも必要です。

声かけを忘れない

入浴時には、必ず声かけを行いましょう。浴室では水を扱うので、利用者さんも不安になりやすいです。

「お風呂場に行きますね」「シャワーをかけますね」といったように、次に行う動作を事前に伝えましょう。

声かけをすることで、自身の次の動作の確認にもなります。

利用者から目を離さない

入浴介助中は、利用者さんから目を離さないよう心掛けましょう。目を離した隙に大きな事故につながる可能性があります。過去には、利用者さんが浴槽内で足を滑らせ、溺れてしまった事故も起きています。

入浴介助中は、利用者さんのそばから離れないようにしましょう。

よくある質問

入浴介助に関するよくある質問を紹介します。

  • 入浴介助は末梢から中枢の順番で洗うのが基本?
  • 看護において体を洗う順番は?
  • 入浴介助の際に準備する物は?

記事を読み進めるなかで気になる点がある方は、ぜひ確認してみてください。

入浴介助は末梢から中枢の順番で洗うのが基本?

入浴介助は末端から中心へと洗うのが基本です。いきなり中心から洗い始めると、血流が一気に心臓へ流れてしまい、身体に負担を与えてしまいます。

心疾患を抱えている方は、発作を起こすリスクもあるので、湯をかけるときも末端から中心へと進めましょう。

看護において体を洗う順番は?

看護の現場においても、身体を洗う順番は同じです。末端から中心へ向けて洗いましょう。

入浴介助の際に準備する物は?

入浴介助の際に準備する物は、以下のとおりです。

  • バスタオル
  • 着替え(オムツやパッド)
  • 石鹸・シャンプー
  • スポンジ
  • 入浴用エプロン
  • 手袋

石鹸やシャンプーは利用者さんによって、自分で好みの物を持参する場合があるので、臨機応変に対応しましょう。

まずは洗う順番を覚えていきましょう

これから入浴介助に関わる方は、何から学べばいいかわからないかもしれません。

まずは、入浴介助の基礎である身体の洗い方を身につけることをおすすめします。洗身の順番や洗髪の方法を理解しておけば、利用者さんの身体に負担を与えずに入浴介助が行えます。

事故がないよう進めていくことが、入浴介助を学ぶ上で大切です。

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