【問題例文あり】高齢者向け脳トレレクリエーション20選！

「デイサービスや施設でレクリエーションが毎回同じ内容になってしまう」「参加者の反応が薄くなってきた」そのような悩みを抱えていませんか？

高齢者の方々にとって、脳を刺激する活動は認知症予防や生活の質の向上に欠かせません。しかし適切な難易度で、かつ楽しく続けられる脳トレを見つけるのは意外と難しいものです。

そこでこの記事では、高齢者向けの脳トレレクリエーションを20個紹介します。

身体を動かしながらできる脳トレから、記憶力や判断力を高める頭脳系のレクリエーションまで解説します。

各レクリエーションには、具体的な進め方や必要な道具も記載しているので、明日からすぐに実践できる内容ばかりです。

高齢者でもできる作業系の脳トレレクリエーション10選

体を動かしながら脳を刺激する作業系レクリエーションは、運動機能と認知機能の両方にアプローチできます。

座ったままできるものから、立っておこなうものまで、さまざまなレベルの体操を紹介します。

グーチョキパー体操

グーチョキパー体操の方法は以下のとおりです。

グーチョキパー体操は、両手で異なるジェスチャーをする脳トレ体操です。

左右の手で違う動きをすることで、脳の複数の領域を同時に活性化させます。

また座ったままできるので、体力に自信がない方でも安心して取り組めるでしょう。

指先を動かす運動は、脳への血流を促進し、集中力の向上にもつながります。

実施したい方は、以下の動画を参考に始めてみてください。

叩いてグーチョキパー体操

叩いてグーチョキパー体操は、机を叩く動作とジェスチャーを組み合わせた脳トレ体操です。

リズムに合わせて手を動かすことで、タイミングを取る能力と手指の協調性を養えます。

グループでおこなえば、一体感も生まれやすくなります。

現場で試す場合は以下の動画をチェックしてみましょう。

指握り体操

指折り体操の方法は以下のとおりです。

指握り体操は、指を1本ずつ順番に握っていく脳トレ体操です。

指の細かい動きをコントロールすることで、手指の動きと集中力を高められます。

指を一本ずつ動かすので、冷え予防にもなります。

具体的な方法は以下の動画からチェックすることが可能です。

指折りトンスリ体操

指折りトンスリ体操は、指折りをしながらトントンスリスリの動きをします。

指折りトンスリ体操はリズム感と指の動きを連動させることで、脳の複数の機能を同時に刺激できます。

動きが難しいので、気になる方は以下の動画から確認してみてください。

足首と腕振り体操

足首と腕振り体操は下半身と上半身を同時に動かす全身運動で、具体的な動きは以下のとおりです。

異なる部位を別々のリズムで動かすことで、運動機能と認知機能の両方を鍛えられます。

椅子に座っておこなえるので、転倒のリスクも少なく安全です。

以下の動画から具体的な方法を観られます。

手拍子体操

手拍子体操の方法は以下で説明しています。

手拍子体操はリズムに合わせて手を叩きます。

以下の動画を観ながら進めるのがよいですが、難しい場合は「1、2、3、4」とリズムを取り、「1、3」で手を叩き、「2、4」で膝を叩くパターンに変えるのがおすすめです。

実際に始める場合は以下の動画を観るとわかりやすいでしょう。

歌いながら腕振り体操

歌いながら腕振り体操は、歌唱と腕の動きを組み合わせた脳トレ体操です。

歌詞を思い出しながら体を動かすことで、記憶力と運動機能を同時に刺激できます。

懐かしい歌を選べば、回想法としての効果も期待できるでしょう。

歌いながら腕振り体操は楽しい雰囲気のなかで、自然と笑顔が生まれる体操です。

具体的な方法は以下の動画から確認しましょう。

「か」行と「が」行の脳トレ歌体操

「か」行と「が」行の脳トレ歌体操は以下のようにおこないます。

「か」行と「が」行の脳トレ歌体操は、発音の違いを意識しながら歌う脳トレ体操です。

似た音を使い分けることで、言語機能と聴覚の識別能力を鍛えられます。

発声と体を動かしながらおこなうことで、全身の活性化にもつながります。

詳しい体操の様子は以下の動画から確認しましょう。

鼻耳タッチ体操

鼻耳タッチ体操は、左右の手を交差させて鼻と耳を交互にタッチする脳トレ体操です。

鼻と耳をタッチするという複雑な手の動きをすることで、空間認識能力と協調性を高められます。

はじめは難しく感じる方もいますが、繰り返すうちにスムーズにできるでしょう。

以下の動画から確認してみてください。

3の倍数でコグニサイズ

3の倍数でコグニサイズは、足踏みをしながら数字を数えて3の倍数と3の付く数字で手拍子を入れるレクリエーションです。

具体的な方法は以下で詳しく説明しています。

このレクリエーションは一般的な体操とは異なり、両手足と思考力を使うので、マルチタスクになります。

複雑な動きをするので、脳トレ効果と運動機能の両方を高めることが可能です。

具体的な方法は以下の動画からチェックしましょう。

高齢者でもできる頭脳系の脳トレレクリエーション10選

考える力や記憶力を刺激する頭脳系レクリエーションは、認知機能の維持に直接アプローチできます。

ここでは、クイズや言葉遊びなど、楽しみながら脳を活性化できる10種類のレクリエーションを紹介します。

お題当てゲーム

お題当てゲームの道具やルールは以下のとおりです。

お題当てゲームは、お題に対してみんなと一致する答えを推測する脳トレレクリエーションです。

たとえば「夏の果物」というお題を立てたら、参加者は「スイカ」や「メロン」などを連想し、その答えが一致するまで続けていきます。

このゲームは推理力と連想力を働かせることで、思考の柔軟性を養えます。

またグループでおこなえば、参加者同士の意見交換も生まれるでしょう。

具体的なゲームの方法は以下で確認してみてください。

ひらがなの穴埋め

ひらがなの穴埋めは、単語の一部が欠けた状態から正しい言葉を完成させる脳トレレクリエーションです。

上下左右のマスに4つの1文字のひろがなを書き、真ん中の空欄に当てはまるひらがなを考えることで、単語が完成するゲームです。

序盤の単語は簡単にし、徐々に難易度を上げていくと盛り上がるでしょう。

このゲームは、語彙力と推測力を駆使できるので、言語機能を活性化できます。

以下の動画には実際の問題を紹介しているので、参考にしてみてください。

漢字の穴埋め

漢字の穴埋めは以下のように進めていきます。

上下左右のマスに4つの1文字の漢字を書き、真ん中の空欄に当てはまる漢字を考えることで、単語が完成するゲームです。

ひらがなでもできますが、難易度を上げるなら漢字を使用するのがおすすめです。

以下の動画を参考にホワイトボードを使用してみましょう。

漢字クイズ

漢字クイズのルールは以下のとおりです。

漢字クイズは、漢字に関するさまざまな問題に答える脳トレレクリエーションです。

読み方や書き順、部首など、多角的な視点から漢字に触れることで、言語能力を総合的に刺激できます。

難しい漢字でも、ヒントを出しながら進めれば楽しめます。

知識を深める喜びは、学習意欲の向上にもつながるでしょう。

以下の動画では、難読漢字を紹介しているので、クイズを出す際の参考にしてみてください。

昭和クイズ

昭和クイズは、昭和時代の出来事や文化に関する問題に答える脳トレレクリエーションです。

懐かしい思い出を振り返ることで、長期記憶を刺激し、回想法としての効果も期待できます。

当時の話題で盛り上がることで、参加者同士の親睦も深まるでしょう。

正解できたときの喜びは、自信の回復にもつながります。

さらに問題の例文を調べたい方は以下の動画がおすすめです。

二択クイズ

二択クイズの道具やルールは以下のとおりです。

二択クイズは、2つの選択肢から正しい答えを選ぶ脳トレレクリエーションです。

シンプルなルールなので、認知機能に不安がある方でも参加しやすくなるのが特徴です。

言葉集め

言葉集めは、指定されたテーマに沿った言葉をできるだけ多く挙げる脳トレレクリエーションです。

語彙力と連想力を駆使することで、言語機能を幅広く刺激できます。

制限時間を設けたりチーム戦にしたりすると、盛り上がります。

以下の動画を参考に取り組んでみてください。

あるなしクイズ

あるなしクイズの内容は以下のとおりです。

あるなしクイズは、「ある」グループと「ない」グループの共通点や違いを見つけ出す脳トレレクリエーションです。

正解にたどり着くまでの過程や、ひらめいたときの喜びは脳を刺激します。

難しいゲームなので、比較的自立している方が多いデイサービスなどでおこなうのがおすすめです。

進行の雰囲気は以下の動画から確認できます。

50音脳トレ

50音脳トレは。あ行〜わ行を使用しておこなう脳トレレクリエーションです。

単語は50音の順番どおりに答えてもらいます。

文字数を制限したり、前の単語よりも文字数を多くしたりして難しくするのもよいでしょう。

具体的な方法は以下の動画からチェックしてみてください。

10問しりとり

10問しりとりの道具やルールは以下のとおりです。

このしりとりは、言葉を思い起こす想起力や10番目に収めるために考える思考力が養われます。

考える力を鍛えることで認知症予防につながります。

以下の動画を参考に実践してみてください。

高齢者が脳トレレクリエーションをする目的

脳トレレクリエーションにはおもに以下の目的があります。

• 認知症の予防
• 生活の質を高める
• 交流のきっかけ作り

脳トレレクリエーションは、高齢者の心身の健康を支えるうえで大切な取り組みです。

認知症の予防

脳トレレクリエーションで脳を刺激することで、神経細胞の活性化につながります。

学術誌『Scientific Reports』を含む複数の査読付き論文において、有酸素運動と認知トレーニング（記憶課題、注意課題など）を組み合わせた複合的介入が、高齢者の全般的認知機能（記憶力、実行機能、処理速度など）の維持・改善に寄与する可能性が示されています。

これらの研究では、週に数回、数か月間にわたる継続的な介入により、統計的に有意な改善効果が報告されています。

しかし個人差や介入方法の違いにより効果には幅がある点には注意が必要です。

継続的に実施することで、加齢による認知機能の低下を緩やかにできる可能性があります。

生活の質を高める

脳トレレクリエーションは、高齢者の日常生活における満足度を向上させます。

なぜなら、達成感や楽しみを感じられる活動は、精神的な充実感をもたらすからです。

クイズに正解したときの喜びや、体操をやり遂げた達成感は、自己肯定感を高められます。

こうした前向きな感情は、意欲の向上や生活リズムの改善にもつながります。

交流のきっかけ作り

脳トレレクリエーションをグループに取り組むと、自然な会話や協力の機会を生み出せます。

そのため、高齢者同士のコミュニケーションを促進する効果があります。

たとえばチーム対抗のゲームでは、参加者同士が相談しながら答えを考える場面が生まれるでしょう。

会話が生まれやすいので孤独感の軽減につながり、精神的な健康維持につながります。

脳トレレクリエーションを盛り上げるコツ

脳トレレクリエーションを盛り上げるコツは以下のとおりです。

• 大きな声で説明する
• 歌集を用意する
• ホワイトボードを活用する

レクリエーションの説明は、参加者全員に聞こえる大きさではっきりと伝えることが求められます。

なぜなら、高齢者のなかには聴力が低下している方もいるため、声のボリュームに配慮が必要だからです。

たとえばルール説明の際には、ゆっくりとした速度でわかりやすい言葉を選んで話しかけましょう。

歌のレクリエーションをする場合は、歌詞カードや歌集を準備しておくのも効果的です。

歌詞を見ながら歌うことで、記憶への負担が軽減され誰でも参加しやすくなります。

また、ホワイトボードは視覚的な情報共有に欠かせない道具です。

文字や図を書いて見せることで、聴覚だけでなく視覚からも情報を伝えられます。

クイズの問題や答えをホワイトボードに書けば、全員が同時に確認できます。

まとめ：効果的な脳トレレクリエーションで高齢者を支援しましょう

高齢者向けの脳トレレクリエーションは、認知症予防や生活の質向上、交流促進といった明確な目的があります。

継続的な取り組みをすることで目的を達成でき、利用者さんの記憶力や思考力を鍛えられます。

結果的に廃用症候群や認知症予防になり、利用者さんの生活の質を支えることができるでしょう。

高齢者の心身の健康維持や向上につなげるためにも、今回の記事で紹介したレクリエーションに取り組んでみてください。