【例文あり】会話が苦手でも大丈夫！高齢者が喜ぶ話題や声かけのコツとは

介護士の方でも高齢者との会話に苦手意識を持っている方がいます。年齢が離れているため、どのような話題を選んでいいか悩んでしまいますよね。

今回では、高齢者が喜ぶ話の聞き方や声かけをするときのポイントを解説します。

記事後半では高齢者と話すときの例文も用意しているので、ぜひ参考にしてみてください！

高齢者と話す前に知っておきたい “話の聞き方3選”

以上の3つを意識することは会話の場面にも役立つので、ぜひ確認してみてください。高齢者と話をする前に知っておきたいことがあります。それは話の聞き方です！

ポイントは3つあります。

• 丁寧にゆっくり話す
• 表情や仕草・立ち位置に気をつける
• 聞き上手になる

以上の3つを意識することは会話の場面にも役立つので、ぜひ確認してみてください。

1.丁寧にゆっくり話す

高齢者の話を聞いた後に話すときは丁寧にゆっくり話すことを心がけましょう。高齢者にとって、早口や小さな声での会話は聞き取りづらいです。言葉使いが悪いと、嫌われてしまうこともあります。

なるべく大きな声でゆっくりと丁寧な口調で話しましょう。

2.表情や仕草・立ち位置に気をつける

表情や仕草のような非言語コミュニケーションも重要です。

話を聞くときは、うなずいたり話の切れ目で「そうなのですね」のような相槌を打ったりして聞いていることをアピールしましょう。

また高齢者は積極的なコミュニケーションがむずかしい方もいるので、介護者も口調やまなざしから声にならない声を感じ取りながら話を聞き「今は会話をしたくないな」と察することも大切です。

話を聞くときの立ち位置にも気をつけてみてください！

目の前に立って話すのではなく、目線を合わせて少し身体を高齢者の方へ傾けると相手に共感的な態度が示せる聞き方ができます。

 3.聞き上手になる

高齢者の話の腰を折らずにゆっくりとした態度で話を聞きましょう。高齢者の考えや訴えを傾聴し、状況や言動に対する理解を示すことが大切です。

もし会話が聞き取れなかった場合は、丁寧に聞き返せば問題ありません。会話を理解しようとする姿勢を見せれば、聞き返しても嫌な思いはしないでしょう！

質問をするときは「はい」「いいえ」で答えられる「クローズド・クエスチョン」の質問ではなく、さまざまな答え方ができる「オープン・クエスチョン」がおすすめです。

クローズド・クエスチョンで多く質問してしまうと尋問のようになってしまうためです。オープンクエスチョンは、圧迫感のない柔らかい印象を与えられるので、ぜひ活用してみてください。

高齢者との声かけのきっかけをつくる話題のポイント

高齢者との会話に悩まれる理由のひとつは、話すきっかけがわからないというのがあるでしょう。

ここからは、高齢者の声かけをする話題を紹介します。

話題のポイントを抑えておくと声かけのきっかけをつくることができ、いつでも話すことができるので、意識してみてください。

挨拶をきっかけに天気や体調の話をする

挨拶をしてから会話につなげてみましょう！

挨拶は相手との会話をするきっかけになるので、そこから他の話題に展開すると気兼ねなく話せます。たとえば「おはようございます。今日もいい天気ですね」や「体調はいかがですか？」などと質問してみてもよいでしょう。

相手が話し始めたら、先ほど紹介した聞く態度を意識してみてください。

若い頃の趣味や仕事の話をする

若い頃の趣味や仕事の話も声かけのきっかけになります。

若い頃に体験した昔の思い出は、よい記憶として覚えている方が多いです。そのため、昔やっていた習い事の話や働いていた頃の苦労話などは楽しそうに話してもらえます。

プライベートな話は嫌がる方もいるので注意は必要ですが、表情を確認しながら聞いても大丈夫だと感じたら質問をしてみてもよいでしょう。

昔話をきっかけに声かけをしてみてください！

今興味を持っている話をする

昔の話も大事ですが、現在興味を持っている話題も声かけのきっかけになります。

たとえば、普段から折り紙をやっている方を見かけたら「折り紙がお好きなのですか？」や、カラオケを歌っている姿を見かけたときには「どんな歌が好きなのですか？」と会話のきっかけが作れます。

日帰りで介護サービスを受けられるデイサービスに通われている方には、「家では何をされているのですか？」や「好きなテレビはありますか？」と相手の生活で起こっていることを聞いてみるのもよいでしょう。

孫がいるのを知っていたら「こないだお孫さんが来られてましたね」や「お孫さんは幾つなのですか？」と聞いてみてください。

子どもが好きな高齢者は多いので、喜んで話してくれるでしょう！

【例文あり】高齢者が喜ぶ話題とは？

話すことがわからない…

何を聞いていいかわからない..

と悩んでいる方もいるでしょう。

介護をはじめたばかりでは自ら考えて話しかけるのはむずかしいです。

そこで高齢者が喜ぶ話題のテンプレートを用意しました。話すきっかけをつくる際に、ぜひご活用ください！

「〇〇がお好きなんですね」

「〇〇がお好きなんですね」というのは相手の好きなものにフォーカスをあてた話題なので、高齢者の方には喜んでもらえます。

たとえば先ほど紹介したカラオケの例だと少し踏み込んで「〇〇という歌手の方がお好きなのですか？」と聞いてみるとよいでしょう。

また好きなものの話で一番盛り上がるのは食べ物です。昼食の献立と組み合わせて「今日は〇〇が出るみたいですけどお好きですか？」と聞いてみてください。

食の好みの理由を聞いてみると、利用者の新たな発見ができるかもしれません。

「〇〇はどうでしたか？楽しかったですか？」

高齢者の施設では、定期的にレクリエーションを行ったり音楽会が開催されたりしています。そのような行事があったときには「〇〇はどうでしたか？楽しかったですか？」と聞いてみるとよいでしょう。

「楽しかった」と言った場合には楽しかった理由を聞いていくことで、会話のきっかけになります。あまり楽しそうではなかったときにも無理のない範囲で聞いてみてください。

ネガティブな話題は心の距離感を近づけてくれるだけでなく、高齢者の趣味や嗜好を深く理解できるためです。

「私にも教えてもらえませんか？」

話の中で自分でもちょっと試してみたいと思ったら「私にも教えてくもらえませんか？」と聞いてみるのもよいでしょう。たとえば、料理の作り方を聞くと喜んで教えてくれることがあります。なるべく高齢者の経験豊富な話題を選んでみてください。

会話の中で素直に聞いてみたいことは、どんどん聞いてみるとよいでしょう。

「普段はどんなことをされているのですか？」

家や高齢者施設での過ごし方を聞いてみるのもよいでしょう。高齢者の趣味や好きなことが何かが見えてきます。介護は高齢者を理解することから始まります。

会話はそのひとつなので、普段どのような生活を送っているのかを知っておく必要があります。

どんな話題でもリラックスした状態で声かけをしましょう

高齢者が喜ぶ話題について解説してきましたが、どうでしょうか？

高齢者と介護者の会話は、生活課題を把握する手段だけでなくお互いの信頼関係を気づく手段にもなります。

はじめは不安かもしれませんが、今回ご紹介したテンプレートなどを活用して、ぜひ会話のきっかけにしてみてください。