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介護AIの現状や導入するメリットとは?活用事例を解説!
介護現場でも少しずつAIが活用されてきています。AIに仕事が奪われにくい仕事と言われていますが、今後はどうなるかわかりません。そのため今から介護業界のAI事情を知っておくことはキャリア形成を考えるうえでは大切です。
実際の活用事例も解説するので、介護AIがどのように活用されているかもわかります。ぜひ最後までご覧ください。
介護業界におけるAIの現状
日本は高齢者社会であるため、介護サービスを利用する方が年々増えています。 しかし、介護職の人材は少なく、現在の状態が続くと2025年度には約32万人の介護士不足が予想されています。
そこで、国では身体介護や生活支援、書類業務などの仕事を自動化・効率化するためにAIを導入しようとする動きが始まっています。 人手不足を補うAIはまだ普及していないものの、介護とAIの関係が深まっていくことは間違いありません。
介護AIを活用するメリット
施設側が介護AIを活用するメリットは以下のとおりです。
- 人手不足の解消
- 身体的負担の減少
- プライバシー配慮による満足度の向上
AIには、介護業界の問題を解決する可能性があります。
人手不足の解消
先述の通り、介護業界では人手不足が深刻化しています。 2025年には介護職が32万人、2040年には69万人が不足すると予想されています。 高齢者が増えて職員が減り続けると、人手不足の現場は今後より忙しくなるでしょう。 しかし、介護AIを活用すれば、少人数のスタッフでも対応可能となります。
身体介護ができる介護ロボットを開発している企業も多く、今後導入される職場も増えていくでしょう。
身体的負担の減少
介護現場では身体介護をする際に、高齢者を抱えたり持ち上げたりします。 そのときに身体に負担がかかるため、腰痛やギックリ腰、膝に痛みを感じる職員も少なくありません。 しかし、近年では装着型のロボットスーツが登場しています。
ロボットスーツを装着すると、特殊な機能により身体の負担を軽減できます。
腰や膝の負担を軽減しながらの介護が可能となります。
プライバシー配慮による満足度の向上
見守りが必要な利用者には定期巡回が必要な場合があります。
日中・夜問わず働くため、職員の体力的負担が大きい仕事の1つです。 しかし、近年ではプライバシーに配慮した位置に設置できる簡易センサーが登場しました。
利用者の体温や動作を解析し、転倒や無断外出などの異常行動をした際にはアラートが事業所に送られます。 簡易センサーを使用すれば、利用者のプライバシーの配慮と行動把握の両立が可能となります。
定期巡回の必要なく見守りができるので、利用者の満足度が上がるだけでなく介護職の負担も減らせます。
介護AIを活用する際の課題
介護AIが現場に導入されると業務改善が進みます。しかし検討している職場も多く、その理由は以下のとおりです。
- 導入費用が高額
- 操作が難しい
それぞれ解説します。
導入費用が高額
介護AIの導入コストは非常に高額です。
【介護AIの種類と価格】
移乗支援のロボット:50〜200万円
移動支援のロボット:5〜30万円
見守り支援のロボット:20〜80万円
介護AIの価格は数万円から数十万円となります。
操作が難しい
介護AIを活用するためには、操作方法を覚える必要があります。 介護記録の業務改善ツールを導入する場合、パソコン操作を一から学ぶ必要があります。 機械操作に慣れていない方は難しさを感じるかもしれません。
介護ロボットや業務改善ツールを導入する際には、操作が容易な製品を選ぶことをおすすめします。
介護AIの活用事例
ここでは、介護AIが実際の現場でどのように活用されているのかを紹介します。具体的には以下のとおりです。
- コミュニケーションツール
- 業務管理
- 危険予知システム
- 身体介護の補助
実際に導入されている製品も紹介するので、現場で活用するイメージができます。
コミュニケーションツール
介護AIは高齢者のコミュニケーションツールとして使用される予定です。 AIで人物を生成し、高齢者との1対1の対話やレクリエーションでの活用が考えられています。 「Zenkenおよび子会社の全研ケア」では、有名人をAIで生成する製品を開発中です。
芸能事務所と提携して製作されるため、今後はさまざまなAI芸能人とコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
書類作成
書類作成を目的としてツールを導入している職場は多いです。 ケアプランや送迎計画書の作成には時間がかかり、残業をしている職員も少なくありません。
また、職員の経験により、仕上がりの質にばらつきが生じます。 しかし、書類作成ツールを活用すれば、AIが最適な計画書を作成してくれます。 例えば、「DRIVEBOSS」は、送迎計画書をワンクリックで作成できるサービスです。
利用者の情報を事前に入力しておけば、素早く送迎計画書を作成してくれます。 デザインも見やすく、機械操作が苦手な方でも利用できるでしょう。
近年では、ケアプランの作成ツールも多く登場しています。 書類作成ツールは、介護AIの中で最も普及している製品です。
危険予知システム
危険予知システムを導入すれば、高齢者のプライバシーに配慮した行動確認が可能です。
介護・見守りロボットの開発や製造、販売に力を入れている「A.I.Viewlife」では、介護者の危険動作を検知できる製品を開発しています。 転倒やそれにつながる行動が発生した場合、スマートフォンや施設内の管理用パソコンにアラートを送る仕組みとなっています。
利用者の居室や自宅を確認せずとも見守りができるため、介護職の業務負担が軽減されるでしょう。
身体介護の補助
身体介護の補助ができる製品も多く登場しています。 中でも近年注目を集めているのは、「Aeolus Robotics Corporation」が開発したアイオロス・ロボットです。
アイオロス・ロボットは、学習機能が搭載されているヒューマノイドAIロボットです。 目の部分には3Dビジョンが搭載されており、利用者の表情や姿勢を認識できます。
利用者が倒れている場合、職員に通知・アラートをすぐに送ることが可能です。 身体介護の補助となる介護AIは、装着型や非装着型などさまざまな種類が販売されています。
介護職の業務負担を軽減する大きな役割を果たすと予想されます。
よくある質問
介護AIに関するよくある質問は以下のとおりです。
- 介護職はAIに奪われる仕事?
- 現場での介護AIの普及率は?
それぞれ解説します。
介護職はAIに奪われる仕事?
介護職はAIに奪われにくい仕事と言えます。 なぜなら、介護技術や高齢者との対話は自動化や効率化が難しいからです。 しかし、AIの発展は今後も続くため、身体介護やコミュニケーションを問題なく行える製品が登場する可能性があります。
今後は専門性の高い介護職が採用される傾向が高まるでしょう。
現場での介護AIの普及率は?
介護AIの導入率はまだまだといった状況です。
「公益財団法人介護労働安定センター」の調査によれば、介護ロボットを導入していない事業所は78.3%に上ります。 一方で、利用者情報を管理できるパソコンやタブレットなどのICT機器は普及しており、導入していない職場は19.3%のみとなっています。
介護記録やケアプランなどの書類業務にはITツールが使用されていますが、介護ロボットの普及はまだです。
介護AIの将来性は高く介護職は専門性が求められる
介護の仕事は機械では代替できない部分が多い仕事ですが、今後はAIと共存していくことが予想されます。 その際に介護職に求められる能力は専門性となります。
認知症に特化した介護予防が得意であることや、利用者が楽しめるようなレクリエーションを企画できる能力が必要とされます。 高齢者との対話や身体介護のスキルといった専門性も重要なので、介護福祉士の資格を取得しておくことをおすすめします。
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