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【対策あり】介助者と利用者が感じている入浴介助の気持ち悪さを紹介
人によっては、入浴介助に対して不快感を持ちながら介護の仕事に取り組んでいます。しかし、気持ち悪いと感じながらも、介護の仕事を続けていきたいと考えている方もいるでしょう。もしあなたが介助者や利用者が感じている入浴介助の苦手な部分を理解すれば、具体的な対策が立てられます。
入浴介助に不安を感じながらも続けていきたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【介助者視点】入浴介助が気持ち悪いと感じる介護職の声
入浴介助をするにあたって、介助をするのが気持ち悪いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、実際に入浴介助をしている介護職の声を紹介いたします。どのような部分で、入浴介助の気持ち悪さを感じているのか見ていきましょう。
汗をかいて気持ち悪い
汗をかいて気持ち悪い
https://twitter.com/ailu0612r_t_s/status/997325305877614596
休憩ー( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
今日、ジメジメしとるしー
午前中はまたもや入浴介助があったけん、暑いしベタベタして気持ち悪いわ( ⌯᷄︎ὢ⌯᷅︎ )
今すぐにでもお家帰ってお風呂入りたい( •᷄⌓•᷅ )
浴室は暑いので、汗をかきます。汗をかくと衣類に不快感を感じ、気持ち悪くなるでしょう。特に夏場になると、浴室の温度も上がり汗をかく量も増え、入浴介助をするのが嫌になる介護職もいます。
浴槽の管理ができていない
ちょっと気持ち悪くないですか。
https://twitter.com/pxmujmxtumpu/status/1437632759380336644
何人も余裕で入れる浴槽でお湯は循環してないし、見るからに皮膚片や髪の毛や色々浮いてる。
入浴介助は気持ち悪いとか嫌とか全く思わないし寧ろ好きなのに。
デイサービスのお風呂ってこんなん?
今までの職場がユニットケアの介助やったから、
浴槽の設備によっては、循環機能がついていない場合もあります。また、古い施設では浴室が汚れていることも少なくありません。入浴環境が整っていないことが原因で、入浴介助をするのが気持ち悪く感じる方もいるのではないでしょうか。
具合が悪くなる
「水分塩分気にして摂ってたのに入浴介助終わったら頭いたいし気持ち悪いししんどかった😭明日は午前中風呂や…リポD飲んで元気の前借りしよー」
https://twitter.com/nirecoroll/status/1703792978664501355
入浴介助をしていると、暑さや忙しさが原因で、具合が悪くなる方もいます。人手不足により、連日入浴介助を担当し、体調を崩す方もいるでしょう。
手袋をしない職場がある
入浴介助の時手袋してる人見るけど、
https://twitter.com/kaigopunkrock/status/1424375665063694342
傷とかがあるならまだしも、
それって意味ある?
お湯入るじゃん。
むしろ入ったお湯が手袋の中にずっと残っててかえって不衛生じゃない?
施設によっては、入浴介助を素手で行うよう指示されている職場もあります。感染症のリスクや衛生面から考えると、手袋をするのが基本です。しかし、「利用者さんに失礼」と言い、入浴介助時に手袋をしない方針の施設もあるのが現実です。入浴介助の不衛生な一面を見てしまい、「気持ち悪い」と感じる方もいるでしょう。
セクハラに近い行為を受ける
セクハラに近い行為を受ける
https://twitter.com/camuisakura/status/1231210329482264577
訪問介護。
ケアマネからの依頼。
入浴介助、局部を素手で洗って欲しいと言う男性利用者さんがいます。
居宅の時点で止めやんか?
手袋するし、手が使えるなら自分で洗えや。
うちらは介護職。
依頼先、間違えてるやろ。
派遣先に新しく入ってきた入居者さん。
https://twitter.com/kaigoshi_smile/status/1364860564959207429
入居早々、女性職員さん達に、
セクハラ発言や自分の体の一部を触ってくれなどといった要望をした為、
入浴介助は絶対男性対応になりました。
そうやって職員が嫌がる事に早急に対応をする施設のスタンスは素晴らしいですよね😊
女性の介護職員は、利用者さんからのセクハラ行為を受けやすい傾向にあります。セクハラを受けたことで、入浴介助自体が嫌いになる方も少なくありません。
入浴介助をして気持ち悪く感じる方への対処法
入浴介助に対して嫌悪感のある方への対処法を5つ紹介します。
- 速乾性・撥水加工のある衣類を着る
- 入浴中も定期的に掃除をする
- 水分を摂り体調管理をする
- 手袋をする
- 同性介助を徹底する
すぐに実践できる内容から、上司と相談して決めていくものまで用意しました。
速乾性・撥水加工のある衣類を着る
入浴介助時には、速乾性や撥水加工のある衣類を着用しましょう。速乾性のある衣類なら、汗をかいてもすぐに乾きますので、身体の不快感を軽減できます。
おすすめは、スポーツウェアや撥水加工のある作業服です。これらの衣類なら、水がついても素早く乾きます。
以下の記事でより詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
入浴中も定期的に掃除をする
入浴中も、浴槽を定期的に掃除するのがおすすめです。循環する湯船ではない場合、湯に浮かんでいる髪の毛やゴミを定期的に取り除くことで、清潔感を維持できます。
中堅・ベテラン職員であれば、湯を循環できる浴槽に変更してもらうよう交渉してみるのも一つの方法です。
費用がかかりますが、職員から入浴環境を改善する努力も大切です。
水分を摂り体調管理をする
入浴介助で疲れてしまう介護職も少なくありません。入浴介助中は、こまめに水分補給をしましょう。特に夏場は、スポーツドリンクや経口補水液を飲み、定期的に水分を補うことを忘れないでください。
浴室には、利用者さん用だけでなく、介護職用の水分も用意することをおすすめします。
手袋をする
入浴介助は、感染症の予防や直接陰部などに触れるため、手袋の着用が必要です。しかし、入浴介助中の手袋の着用については、介護現場によって意見が分かれています。手袋の中に水が入ってしまう不便さや、利用者さんへの失礼と考える施設もあります。
衛生面を考えると、手袋を着用すべきですが、職場でのルールや方針を確認しましょう。
どうしても手袋を着用したい方は、上司に相談してください。
同性介助を徹底する
同性介助とは、同性の利用者さんの介助を同性の介護職が担当する介護方法です。一般的には、高齢者のプライバシーに配慮し、同性介助で行うのが原則です。しかし、全国的に介護職員は不足しています。
厚生労働省が発表している『第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数』によると、2025年には約243万人、2040年には約280万人の介護職が必要とされています。しかし、同調査の『介護職員数の推移』によると、2019年時点での要介護者数が約667万人と、介護職の必要人数に追いついていないのが現状です。
今後も現場では人手不足が続くため、すべての利用者さんに対して同性介助での対応は難しい状況が予想されます。要望のある利用者さんのみ、同性介助で対応する方針の施設が増えているようです。
【利用者視点】入浴介助を気持ち悪く感じる利用者の声
利用者さんも入浴介助を不快に感じている方はいます。ここでは、利用者さんが感じている入浴介助の不満点を紹介します。
介助技術に不満を感じる
そして 利用者さんから苦情?。入浴介助の時、洗面器でザバーとかけられて 怖かった。とのコト。『怖がられるくらい どんな水のかけ方したんじゃい』と思いつつ…。なんてそのヘルパーさんに言うかがまた難しい(>_<)
https://twitter.com/chachamanbo1/status/123659297723924480
介助技術に不満を感じている利用者さんはいます。入浴介助は水を扱うので恐怖感を与えてしまうと、入浴拒否にもつながります。
利用者に対してセクハラな発言・言動をする
入浴介助の際 暴言ある利用者とコミュニケーションのつもりなのか「今日○○さん 私のオッ○イさわったの!」って冗談っぽく言ってる職員がいる。セクハラの被害が広まる前に どっか飛んで欲しいな~。😒
https://twitter.com/mietalife/status/1096405049784201217
介護職としてはセクハラのつもりで発言をしていなくても、受け手にとっては不快に感じる可能性があります。入浴介助中の利用者さんとの会話は気をつけましょう。
利用者からの入浴介助の苦情に対応する方法
利用者さんから入浴介助の苦情を言われる前にできることは以下のとおりです。
- 職員の介護技術を見直す
- 言動に気をつける
- 記録を残す
自分の身を守るためにも押さえておくポイントがいくつかあります。
職員の介護技術を見直す
入浴介助に関する苦情で最も多いのが「お湯のかけ方が雑」「身体を洗うとき痛い」といったものです。そのため、定期的に入浴介助の技術を見直すことをお勧めします。
無資格の方には、介護職員初任者研修の取得がおすすめです。介護職員初任者研修は、介護技術の基礎スキルや知識を身につける資格です。介護未経験で入社した方が取得する傾向があります。
すでに初任者研修を保有している方は、ぜひ国家資格である介護福祉士の取得に挑戦してみてください。
より専門的な介護技術を学ぶことができます。職場の資格支援制度を活用すれば、実質無料で講座を受けることができますので、気になる方はぜひ事業所の担当者にお問い合わせください。
言動に気をつける
入浴介助中に利用者さんと接する際には、会話内容にも気を付ける必要があります。介助者としては問題ないと思っていても、利用者さんにとっては不愉快な気持ちになることも少なくありません。
気心知れた会話をする際は、利用者さんとの信頼関係を構築してからにしましょう。
記録を残す
利用者さんとの会話は詳細に記録しておくと、万が一問題が発生したときも対処が可能です。
提供したサービス内容を確認でき、介助者側に不届きなことがあったのかも把握することができます。また、自分の身を守ることもできますし、他の職員と情報を共有することも可能です。
入浴介助中に問題が起きたり、苦情が発生したりした際の対応のためにも、言動は記録しておきましょう。
入浴介助の不満は、自分で対応できる部分と上司にお願いできることを考えてみる
入浴介助をする際は、吸水性の良い衣類を着る、スキルを磨くなど、自分で対応できる部分から変えていくことがおすすめです。
浴室環境の改善は費用がかかるため、上司や管理職に相談する必要があります。しかし、時間がかかる可能性が高く、すぐに対策を講じられる可能性は低いと考えられます。
まずは、自分で変えられる部分に焦点を当てて介助を行い、少しずつ利用者さんにとって良い入浴環境を実現していきましょう。