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感染管理認定看護師になるには?仕事内容・収入・キャリアまで解説

「今のキャリアのままでいいのかな…」「専門性を高めて、もっと患者さんや病院に貢献したい」看護師としての経験を重ねるなかで、このように感じている方も多いのではないでしょうか。

院内感染対策の重要性がますます高まる今、専門知識を持つ看護師の存在は、医療現場の安全を守るうえで不可欠です。

そんなキャリアアップへの想いを実現する選択肢として「感染管理認定看護師」があります。

この記事では、感染管理認定看護師を目指すすべての看護師に向けて、資格の概要から具体的ななり方、費用など知りたい情報を網羅的に解説します。

この記事を読み終える頃には、資格取得への漠然とした不安が解消され、感染分野のキャリアを広げるための具体的な一歩が見えてくるはずです。ぜひ、読み進めてください。

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目次

感染管理認定看護師とは?医療現場の安全を守るスペシャリスト

感染管理認定看護師は、院内感染をはじめとする医療関連感染から患者さんや医療従事者を守る専門家です。

標準予防策の徹底、感染症発生時のアウトブレイク対応、職員への教育や指導など、科学的根拠に基づいた具体的な実践を通じて医療現場の安全を確保します。  

認定看護師制度は2020年度に専門性をさらに高めるため、改正されました。

現在は特定行為研修を組み込んだ新しい教育課程(B課程)に一本化されており、「感染管理(特定分野)認定看護師」は19ある特定分野の一つとして位置づけられています。

ここでは、感染管理(特定分野)認定看護師について詳しく解説します。

  • 院内の感染対策をリードする役割
  • 感染管理認定看護師と感染症看護専門看護師と制度上・実務上の違い

資格制度の最新情報を理解し、自身のキャリアの方向性を明確にしていきましょう。

院内の感染対策をリードする役割

感染管理(特定分野)認定看護師は、施設全体の感染対策を主導し、安全で安心できる医療環境を構築する中心的な専門職です。

院内での感染症発生を未然に防ぐとともに、発生時には感染経路の遮断措置やアウトブレイク調査などを迅速に実施するため、組織横断的な活動が求められます。

具体的な業務内容は以下の通りです。

  • 感染症の発生動向を監視・分析する(サーベイランス)
  • データに基づき感染対策マニュアルを作成・改訂する
  • 全職員を対象とした研修会を企画・運営し、知識の普及を図る
  • 各部署からの感染対策に関する相談に対応し、現場の改善を支援する

これらの活動を通じて、医療関連感染の発生率低下や職員の遵守率向上に貢献し、院内全体の感染対策水準を持続的に高める役割を担っています。

感染管理認定看護師と感染症看護専門看護師と制度上・実務上の違い

感染管理認定看護師と感染症看護専門看護師は、役割の焦点と対象範囲に大きな違いがあります

以下で、比較して解説します。

比較項目感染管理(特定分野)認定看護師感染症看護専門看護師
役割現場における「看護実践」に重点を置くより広く複雑な問題に対応する
主な活動・現場での直接的なケア
・熟練した技術や知識による指導
・組織全体のシステム構築
・多職種間の調整
・倫理的課題の解決・研究活動

両者をイメージするなら、認定看護師は「感染管理の現場実践を支えるエキスパート」、専門看護師は「感染症看護における組織的課題や社会的課題に対応できる高度なコンサルタント」と捉えると分かりやすいでしょう。

「認定看護師」と「専門看護師」の違いについて詳しく知りたい方は、「看護師の次のステップを選ぼう!認定看護師と専門看護師の違いや選択のポイントを解説」をご覧ください。

感染管理認定看護師になるには?資格取得までの流れ

感染管理(特定分野)認定看護師になるためには、看護師としての実務経験を積み、専門の教育課程を修了したうえで認定審査に合格する必要があります

資格取得はゴールではなく、その後も継続的な学習が求められるでしょう。

ここでは、資格取得に至るまでの具体的な4つのステップについて、順を追って詳しく解説します。

  • ステップ1:看護師として5年以上の実務経験を積む
  • ステップ2:認定看護師教育機関(学校)のB課程を修了する
  • ステップ3:認定審査(試験)に合格する
  • ステップ4:認定看護師として登録し5年ごとに更新する

それでは、各ステップの内容を一つずつ具体的にみていきましょう。

ステップ1:看護師として5年以上の実務経験を積む

感染管理(特定分野)認定看護師を目指す最初のステップは、看護師として通算5年以上の実務経験を積むことです。

専門的な教育課程に進むための土台となる、基礎的な知識や実践能力を証明するためにこの経験が必要だからです。

看護師免許取得後の実務経験が5年以上あり、そのうち3年間以上は感染管理に関連する分野での経験が求められます。

例えば、病院の感染対策チーム(ICT)での活動経験や外科病棟・集中治療室(ICU)など、感染リスクの高い患者さんをケアした経験がこれに該当します。

ステップ2:認定看護師教育機関(学校)のB課程を修了する

実務経験の要件を満たしたら、次に日本看護協会が指定する認定看護師教育機関に入学し、専門知識を学びます

現在、新規で資格取得を目指す看護師が受講するのは、特定行為研修を組み込んだ「B課程」となります。

これは、2020年度から始まった教育課程で、従来のA課程(旧制度)に代わる標準的なルートです。

B課程は、高度な感染管理の実践能力に加え、特定の医療行為(特定行為)を行える知識と技術を習得するために設計された現行のカリキュラムです。

教育時間は800時間に及びます。

旧制度であるA課程は2019年度で教育が終了しており、これから目指す方は全員B課程を受講することになります。

全国に指定された教育機関(学校)のなかから、自身のキャリアプランや学習環境を考慮して進学先を選ぶことを次の目標にしましょう。

ステップ3:認定審査(試験)に合格する

認定看護師教育機関のB課程を無事に修了すると、最終関門である認定審査(試験)に挑戦します。

この審査は、教育課程で習得した専門知識と技術が、日本看護協会の定める水準に達しているかを客観的に評価するために行われます。

試験の概要を以下のように表にまとめました。

項目内容
実施頻度年1回
試験形式筆記試験(多肢選択式)
試験時間約100分
問題数40問程度
出題範囲教育課程で学んだ内容全体

合格率は公式に発表されていませんが、教育内容をしっかりと復習し、計画的に試験対策を行うことが合格への道筋となります。

ステップ4:認定看護師として登録し5年ごとに更新する

認定審査に合格した後は、認定看護師として登録手続きを行い、5年ごとに資格を更新していく必要があります。

感染管理の分野は日々進歩しており、常に最新の知識と技術を維持し、質の高い看護実践を提供し続けることが専門家として求められるからです。

合格後に登録申請を行うと、日本看護協会から認定証が交付され、正式に「感染管理(特定分野)認定看護師」としての活動を開始できます。

その後は5年ごとに更新審査を受けなければならず、更新のためには学会参加や研修受講、看護実践の実績報告など、協会が定める基準を満たす必要があります

他の認定看護師に興味がある方は、「認定看護師になるには?必須条件と具体的なステップガイド」をご参照ください。

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感染管理認定看護師の教育課程(B課程)が受けられる学校

感染管理(特定分野)認定看護師になるためには、専門の教育機関でB課程を修了する必要があります。全国各地に設置された教育機関を探し、入学試験に合格しなければなりません。

ここでは、以下について詳しく解説します。

  • 全国の教育機関一覧と探し方
  • 入学試験の難易度と合格に向けた勉強方法
  • B課程(新制度)カリキュラムの特徴

全国の教育機関一覧と探し方

感染管理(特定分野)認定看護師のB課程を開講している教育機関は、日本看護協会の公式サイトに最新の一覧が公開されています

情報は年度ごとに更新されるため、必ず公式ページで最新の募集要項や定員を確認しましょう。  

以下は2025年度における教育機関の一例です。  

都道府県教育機関名定員数
福島県公益財団法人星総合病院 高度専門教育センター15
埼玉県上尾中央医科グループ協議会15
東京都日本看護協会看護研修学校30
静岡県公益社団法人静岡県看護協会 認定看護師教育課程16
兵庫県公益社団法人 日本看護協会神戸研修センター30
岡山県川崎医療福祉大学看護実践・キャリアサポートセンター15
福岡県福岡国際医療福祉大学 生涯教育センター30
参照元:認定看護師教育機関別の開講状況・定員数一覧(特定行為を組み込んでいる教育機関:B義務認定看護師教育機関)

上記はあくまで一例であり、年度によって変更があります。

進学を検討する際は、希望する教育機関の公式サイトで最新情報をご確認ください。

入学試験の難易度と合格に向けた勉強方法

認定看護師教育機関(B課程)への入学試験は教育機関ごとに異なりますが、一般的には筆記試験や面接、書類審査などを通じて総合的に評価されます。これは、受講生が高度な専門知識を学ぶための基礎学力と、感染管理への強い意欲を兼ね備えているかを確認するためです。

入学試験の内容を以下のように表にまとめました。

試験形式主な評価内容
筆記試験・看護の基礎知識
・感染管理に関する専門知識
・小論文 など
面接・これまでの実務経験
・志望動機
・資格取得後のキャリアプラン など

勉強方法としては、まず志望する教育機関の募集要項をよく読み、出題傾向を把握することが大切です。

過去問が公開されている場合は、それを活用して対策を進めましょう。

自身の経験を整理し、なぜ感染管理を学びたいのかを明確に言語化する準備もしておきましょう。

B課程(新制度)カリキュラムの特徴

現在、認定看護師を目指すための教育課程は、新しい教育課程である「B課程」が標準となっています。

感染管理分野のB課程カリキュラムには、特定行為研修は含まれていません。

この分野では、特定の医療行為よりも、科学的根拠に基づく高度な感染管理の「実践」「指導」「相談」といった能力を深めることが学習の中心です。

サーベイランスの実施や感染対策マニュアルの作成、院内教育など、組織全体を動かすための専門知識と技術を体系的に学びます。

つまり、感染管理分野のB課程は、感染対策の専門家としてより高度な実践能力を身につけることに特化したプログラムであると理解しておきましょう。

感染管理認定看護師の資格取得にかかる費用や期間の目安

感染管理(特定分野)認定看護師の資格取得を検討するうえで、費用と期間は現実的な課題です。

専門性を高めるためには、一定の自己投資が必要となります。

ここでは、以下の内容を具体的に解説します。

  • 入学金や授業料など必要な費用の内訳
  • 教育課程の受講から資格取得までに要する期間
  • 活用できる奨学金や病院の補助金制度

経済的な不安を解消し、資格取得に向けた具体的な計画を立てていきましょう。

入学金や授業料など必要な費用の内訳

感染管理(特定分野)認定看護師の資格を取得するためには、教育機関によって差はありますが、総額でおおよそ100万〜150万円程度の費用がかかります。  

これは、専門的な知識と技術を習得するために約800時間の教育課程を受講する必要があるためです。  

主な費用の内訳は以下の通りです(あくまで目安)。  

費用の種類金額の目安
入学金5万~10万円
授業料80万~100万円
入学検定料5千円~1万円(推定)
教材・実習費数万円
総額(目安)100万~200万円程度

さらに、教育機関が自宅から通学圏外にある場合は、交通費や宿泊費・生活費が別途必要になります。  

具体的な金額は教育機関ごとに異なるため、志望する学校の募集要項を確認し、奨学金制度や勤務先からの研修費補助制度の有無も含めて計画的に準備することが重要です。

教育課程の受講から資格取得までに要する期間

感染管理(特定分野)認定看護師の資格を実際に取得するまでには、トータルで1年〜1年半程度の期間を見込んでおくのが一般的です。この期間は、専門家として必要な知識と技術を体系的に学ぶために設定されています。

専門知識を学ぶ教育課程自体に10か月から1年を要します。

教育機関では、日本看護協会が定める800時間以上のカリキュラム(講義、演習、臨地実習など)を履修します。

多くの学校は平日の日中に授業が行われるため、この期間は学業に専念する必要があるでしょう。

そのため、現在の職場を休職または退職して通学するケースが一般的です。

さらに、教育課程を修了した後にも日本看護協会の認定審査(試験)の受験と、合格後の登録手続きがあり、これに数か月かかります。

キャリアプランを考えるうえで、この約1年という期間をどのように確保するか、事前に職場と相談しながら計画を立てることが重要になります。

活用できる奨学金や病院の補助金制度

高額な費用が課題となる資格取得ですが、経済的な負担を軽減するための奨学金や補助金制度を活用できます

代表的なものに、日本看護協会が提供する「認定看護師教育課程奨学金」があり、年額120万円を上限に無利子で借りることが可能です。

また、勤務先の病院が独自に支援制度を設けている場合も多く、学費の全額または一部を負担してくれたり、研修中の給与を保証してくれたりします

ただし、病院からの支援を受ける場合は、資格取得後に一定期間その病院で勤務することが条件となるのが一般的です。

まずは勤務先の支援制度の有無を確認し、日本看護協会や自治体の制度も調べてみましょう。

感染管理認定看護師の仕事内容と役割

感染管理(特定分野)認定看護師は、専門的な知識と技術を活かして、施設全体の感染対策レベルを向上させる重要な役割を担います

その活動は、院内のデータ分析から現場での直接的な指導、さらには地域社会への貢献まで多岐にわたるのが特徴です。

ここでは、資格取得後に担う具体的な3つの役割について詳しく解説します。

  • サーベイランスや院内ラウンドなどの実践活動
  • 院内スタッフへの感染対策に関する指導
  • 他職種や地域への相談・助言

資格取得後の具体的な働き方をイメージし、自身のキャリアプランと照らしあわせてみましょう。

サーベイランスや院内ラウンドなどの実践活動

感染管理(特定分野)認定看護師の重要な業務の一つが、サーベイランスと院内ラウンドです。

これらは、科学的根拠に基づいた効果的な感染対策を立案・実施するための基礎となる活動といえるでしょう。

サーベイランスとは、院内での感染症の発生状況を継続的に監視・分析することです。

例えば、特定の細菌による感染症や手術部位感染などの発生率をデータ化し、その推移を追うことで、問題点を早期に発見できます。

また、院内ラウンドでは、実際に病棟や外来を巡回し、手指衛生の実施状況や医療器具の管理方法などが適切に行われているかを直接確認します。

院内スタッフへの感染対策に関する指導

感染管理(特定分野)認定看護師は、全職員に対して感染対策の重要性を伝え、正しい知識と技術を普及させる教育的な役割も担います

施設全体の感染対策は、一人ひとりの職員の意識と行動によって支えられているからです。具体的な指導は以下になります。

  • 新人職員向けの研修や全職員対象の勉強会を企画・開催
  • 標準予防策や感染経路別予防策
  • 最新のガイドライン報告
  • 各部署で感染対策上の問題が発生した際には、現場に出向いて直接指導

このように、専門家として現場のスタッフを導き、施設全体の感染対策遵守率を高めることが、感染管理(特定分野)認定看護師に期待される大きな役割の一つです。

他職種や地域への相談・助言

感染管理(特定分野)認定看護師の活動範囲は院内にとどまらず、地域の医療機関や施設からの相談に応じることもあります

感染対策は一つの施設だけで完結するものではなく、地域全体で連携して取り組むことが重要になるからです。

例えば、近隣のクリニックや介護施設から感染対策に関する相談を受け、専門的な立場から助言を行うことがあります。

また、院内では医師や薬剤師、臨床検査技師など多職種で構成される感染対策チーム(ICT)の中心メンバーとしての役割も担います

それぞれの専門性を尊重しながら議論をリードし、組織横断的な活動を推進していくのです。

認定看護師の役割について深堀りしたい方は、「認定看護師の3つの役割とは?取得するメリットや分野別の業務も解説!」をご覧ください。

感染管理認定看護師の活躍の場と気になる年収は

専門資格を取得した先には、どのようなキャリアが広がり、待遇はどう変わるのでしょうか。

感染管理(特定分野)認定看護師の専門性は、臨床現場だけでなく社会のさまざまな場面で求められています。

ここでは、資格取得後のキャリアを考えるうえで重要な、以下の2点について詳しく解説します。

  • 病院やクリニック、企業など多様な活躍の場
  • 資格手当を含めた給与水準

資格を活かせる多様な職場と、キャリアアップに伴う具体的な年収の目安をみていきましょう。

病院やクリニック、企業など多様な活躍の場

感染管理(特定分野)認定看護師の活躍の場は、病院内にとどまらず、社会のさまざまな領域に広がっています

感染対策の専門知識は、医療の質と安全性を確保するために必要であり、多様な組織でそのニーズが高まっているからです。

多くの認定看護師は、病院の感染対策室などに所属し、院内感染対策チーム(ICT)の中心メンバーとして活動します。

しかし、それ以外にも、地域のクリニックで外来患者への指導を行ったり、医療機器メーカーや製薬会社で専門アドバイザーとして製品開発に関わったりする道もあります

さらに、保健所などの行政機関で、地域の感染症対策の企画・立案を担うことも可能です。

このように、専門性を活かして、自分の興味やキャリアプランに合った多様な働き方を選べるのが大きな魅力です。

資格手当を含めた給与水準

感染管理(特定分野)認定看護師師の資格を取得すると、資格手当の支給などにより年収がアップする可能性があります

日本の看護師全体の平均年収は約500万円前後ですが、専門性を評価する多くの医療機関では、認定看護師に対して月額1万円〜数万円程度の資格手当を支給しています。

そのため、通常の看護師よりも給与水準が高くなる傾向にあります。

ただし、給与は勤務先の規模や地域、役職によって大きく異なるため、一概に金額を断定することはできません

求人情報を確認する際は、基本給に加えて資格手当の有無や金額をしっかりとチェックすることが重要です。

また、資格を活かして感染対策部門の責任者といった役職に就けば、さらなる昇給も見込めるでしょう。

認定看護師の給料について詳しく知りたい方は、「認定看護師の取得で給料は上がる?平均給与や資格手当、メリットを解説」をご覧ください。

資格取得後のキャリアプランの立て方

感染管理(特定分野)認定看護師の資格取得は、ゴールではなく新たなキャリアのスタートラインです。その専門性をどう活かすかで、将来の可能性は大きく広がります。

ここでは、資格取得後の多様なキャリアパスを、以下のプランに分けてご紹介します。

  • 院内の感染対策チームのリーダーを目指す
  • 地域連携や後進の育成など教育分野で活躍する
  • 病院以外の企業や行政機関で専門性を活かす

自身の目指す看護師像を思い描きながら、将来のキャリアを考えるヒントにしてください。

院内の感染対策チームのリーダーを目指す

資格取得後は、院内の感染対策チーム(ICT)を牽引するリーダーとしてのキャリアを築くことが可能です。

専門的な知識と実践能力を持つ認定看護師は、チームの方針決定や課題解決において中心的な役割を担うことが期待されるからです。

院内全体の感染対策に関するルール作りや、経営層への提言を行うなど、よりマネジメントに近い視点での活動も求められます。

現場のスペシャリストから、組織を動かすリーダーへとステップアップすることで、より大きな影響力を持って医療の安全に貢献できるでしょう。

地域連携や後進の育成など教育分野で活躍する

自身の専門性を、後進の育成や地域全体の医療水準の向上に活かす教育的なキャリアも選択肢の一つです。

認定看護師には、自らが持つ高度な知識と経験を次世代に伝え、広めていく役割も期待されています。

例えば、院内で感染対策に関する研修会の企画・運営を一手に担ったり、看護学校の非常勤講師として未来の看護師を指導したりする道があります。

さらに、地域のクリニックや介護施設へ定期的に出向き、現場に即した感染対策の勉強会を開催することも重要な地域貢献活動です。

【体験談】

実際に、基幹病院が主催する勉強会で、感染管理(特定分野)認定看護師が最先端の感染対策について講演を行うこともあります。

院内感染はどの医療・介護施設にとっても身近なリスクであり、それを防ぐための知識は非常に価値があります

そのため、こうした勉強会には、地域のクリニック・訪問看護ステーション・介護施設などから多くの専門職が集まり、熱心に耳を傾けていました。

病院以外の企業や行政機関で専門性を活かす

臨床現場を離れ、一般企業や行政機関などで感染管理の専門家として活躍するキャリアパスもあります

感染対策の専門知識は、医療現場だけでなく社会のさまざまな場面でその重要性が認識されており、活躍の場が広がっているからです。

医療機器メーカーや製薬会社に転職し、専門アドバイザーとして製品開発や学術情報の提供に関わる働き方があります。

また、保健所などの行政機関に所属し、地域の感染症サーベイランスや対策の企画・立案を担うことも可能です。

臨床とは異なるフィールドで専門性を発揮することで、よりマクロな視点から社会全体の健康と安全に貢献するという、新たなやりがいを見出すことができるでしょう。

感染管理認定看護師に関するよくある質問

ここでは、感染管理(特定分野)認定看護師を目指すうえで多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。

認定看護師は2026年に廃止されるのですか?

いいえ、認定看護師の制度自体が廃止されるわけではありません

2026年度末をもって終了するのは、旧制度(A課程)で資格を取得した方の「更新審査」です。

これは、認定看護師制度を特定行為研修を組み込んだ新制度(B課程)へ一本化するための移行措置です。

旧制度の資格を持つ方は、2026年度末までに更新審査を受けるか、B課程教育機関で追加の研修を受けることで、新制度の認定看護師として資格を継続できます。

したがって、これからB課程で資格取得を目指す方にとっては、この変更による直接的な影響はありません

制度はなくなるのではなく、より実践的な能力を備えた新しい認定看護師制度へと進化していると捉えましょう。

看護師の資格で一番上の資格は何ですか?

看護師のキャリアアップ資格に明確な上下関係はありませんが、一般的に「認定看護師」と「専門看護師」が代表的な上位資格とされています

両者はそれぞれ異なる役割と目的を持つため、どちらが自分に合っているかみていきましょう。

【認定看護師と専門看護師の比較】

項目認定看護師専門看護師
役割の焦点特定分野での質の高い「実践」実践・相談・調整・教育・研究など6つの役割
主な活動現場での熟練したケアや直接的な指導組織全体のシステム改革、研究、倫理調整など
必要な学歴認定看護師教育課程の修了大学院修士課程の修了
目指す方向性現場のスペシャリスト組織を動かすコンサルタント・改革者

どちらが優れているというわけではなく、ご自身のキャリアプランにあわせて選択することが大切です。

感染管理認定看護師の試験の合格率はどのくらいですか?

感染管理(特定分野)認定看護師の認定審査における合格率は、日本看護協会から公式には発表されていません

これは、分野別の合格率や全体の合格率が公表されていないためです。

しかし、一般的には高い水準にあると言われています

その理由として、受験者はすでに専門の教育機関で約1年間の厳しいカリキュラムを修了しており、十分な知識と学習意欲を持った状態で試験に臨むためと考えられます。

ただし、合格率が高いからといって簡単に合格できるわけではありません。

教育課程で学んだ幅広い内容をしっかりと復習し、計画的に試験対策を進めることが大切です。

まとめ|感染管理認定看護師は専門性を高めキャリアを拓くための資格

本記事では、感染管理(特定分野)認定看護師になるための具体的なステップから、資格取得後の仕事内容、そして多様なキャリアプランまでを網羅的に解説しました。

感染管理(特定分野)認定看護師は、患者さんと医療従事者を感染の脅威から守る、現代の医療現場に不可欠な専門職です。

資格取得には5年以上の実務経験や約1年間の専門教育課程の修了など、決して簡単な道のりではありませんが、奨学金といった経済的な支援制度も整っています。

この資格は、専門性を高めて看護師としての市場価値を向上させることができます。

それだけでなく、院内のリーダーや後進を育成する教育者、さらには病院の枠を超えたフィールドで活躍する道も拓いてくれるでしょう。

将来のキャリアに悩みや不安を感じている方にとって、感染管理(特定分野)認定看護師は、新たなやりがいと安定した未来を手に入れるための選択肢となります。

この記事が、あなたのキャリアの次の一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

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