ジャンル別記事
訪問入浴に向いてる人の特徴7選!仕事内容や給料相場も解説!
「訪問入浴の仕事に興味があるけど、自分に向いているのかわからない」「体力的にきつそうなイメージがある」そんな悩みを抱えていませんか?
訪問入浴の適性を見極めずに始めてしまうと、思っていた以上にハードで早期退職してしまう可能性があります。
退職した人の理由や給料相場も把握できるので、訪問入浴で働いているイメージがわき、就職・転職するべきか判断できるはずです。
訪問入浴とは?
訪問入浴について理解を深めるために、まずは基本的な定義やほかの介護サービスとの違い、必要な資格要件を詳しく解説していきます。
厚生労働省によると、訪問入浴とは以下のように定義されています。
【訪問入浴の定義】
「訪問入浴介護とは、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅
において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、居宅における
入浴の援助をすることによって、利用者の身体の清潔の保持、心身機能の維持等を図るもの。」
引用:厚生労働省
訪問入浴とは、要介護状態の利用者でも自宅で入浴できるように援助するサービスのことです。
専用の浴槽を利用者の自宅に搬入し、安全かつ快適な入浴環境を提供します。
訪問介護とは異なり、浴槽や対象者、職員体制に違いがあり、無資格でも始められる点が特徴です。
ただし、2024年4月からは「認知症介護基礎研修」の修了が義務化されており、従事には研修の受講が必要となります。
訪問入浴に向いている人の特徴7つ
訪問入浴に向いている人の特徴は以下の7つです。
- 入浴介助が好きな人
- 利用者や家族と話すのが好きな人
- 職員と連携できる人
- トラブルにも柔軟に対応できる人
- 体力に自信がある人
- 日勤のみで働きたい人
- 運転業務を苦に感じない人
自身が訪問入浴に向いている人かを確認することは、就職や転職をする際の判断材料になります。
1.入浴介助が好きな人
訪問入浴は入浴を提供するのがメインのサービスなので、入浴介助が好きな方に向いている仕事です。
入浴介助を好む人は、利用者の清潔保持に対する意識が高く、細やかな配慮ができる傾向にあります。
利用者の肌の状態を観察しながら適切な水温を調整したり、入浴中の表情から体調の変化を察知したりできるでしょう。
入浴介助への前向きな気持ちがあることで、利用者にとって快適で安全な入浴時間を提供でき、やりがいを感じながら働けます。
2.利用者や家族と話すのが好きな人
コミュニケーション能力の高さは、訪問入浴において欠かせない資質です。
なぜなら訪問入浴では、利用者やその家族との信頼関係の構築がサービスの質を左右するからです。
利用者のなかには、入浴を拒否したり恥ずかしさを感じていたりする方もいます。
そのような場面で職員が適切な声掛けをし、利用者の緊張を緩和できることで、スムーズに入浴してもらえることもあるでしょう。
また、入浴前後には利用者の体調や家族から生活状況の変化をヒアリングする必要があります。
現在の状況や希望を上手に聞き出すことで、安心感をもってもらいながらケアを提供できます。
そのため、利用者や家族と話すのが好きな人には向いている仕事です。
3.職員と連携できる人
チームワークを重視できる人は訪問入浴でも活躍できます。
訪問入浴は、看護師1名と介護職員2名の3名体制で実施されるので職員間の連携が必要です。
例えば浴槽の設置時には役割分担を明確にして、利用者の自宅まで運び入れなくてはいけません。
入浴前後は、看護師と連携して利用者の体調を考慮した入浴時間を設定することも大切です。
訪問入浴ではチーム一丸となって利用者のケアにあたるので、職員同士で協力できる方が向いています。
4.トラブルにも柔軟に対応できる人
予期しない状況への対応力は、訪問入浴で働くうえで大切な力です。
訪問入浴では利用者の体調変化や入浴拒否、設備トラブルなど、さまざまな問題が発生する可能性があります。
入浴中に利用者の体調が急変した場合、看護師と連携して迅速に対応しなくてはいけません。
浴槽設備に不具合が生じた際も、環境が限られているなかでできる代替手段の検討をする必要があります。
冷静な判断力と柔軟な思考力をもつ人は、訪問入浴で起こるトラブルでも適切な対応ができるでしょう。
5.体力に自信がある人
訪問入浴では、浴槽の搬入出や寝たきりの方の移乗介助など、体力を要する場面が多めです。
例えば専用浴槽の設置・撤去作業をするには、重い機材を運搬しなくてはいけません。
また入浴介助の際には、重度介護者の身体を支えながら安全に入浴できるよう介助します。
さらに訪問入浴では1日に複数の利用者宅を訪問するため、このような作業や介助を何度もおこないます。
そのため体力に自信のある方が向いているでしょう。
6.日勤のみで働きたい人
規則正しい勤務時間を希望する人にとって、訪問入浴は理想的な職場環境です。
なぜなら基本的に日中の時間帯にサービスを提供するため、夜勤や不規則な勤務がありません。
朝9時頃に出社して夕方17時頃に業務終了となるケースが一般的で、土日祝日は休みの事業所も多く存在します。
プライベートとの両立を図りたい人や、家庭の事情で夜間勤務が困難な人にとって、安定した勤務時間で働けることは大きなメリットです。
7.運転業務を苦に感じない人
運転業務を苦に感じない人は訪問入浴の仕事に向いています。
訪問入浴では利用者宅を訪問する際に運転業務が発生します。
訪問する自宅は1日3〜4件と少なく、移動時間も5〜15分程度の短距離が中心ですが、中型・大型の専用車両を運転しなくてはいけません。
利用者宅にはなるべく時間通りに行かなくてはいけないので、プレッシャーを感じながら運転することもあるでしょう。
運転に不安がありながらも訪問入浴で働きたい方は、自身で練習しておくのも1つの手段です。
元々運転をするのが得意な方は、就職・転職先の候補に訪問入浴を検討してみてください。
訪問入浴でおこなわれる7つの仕事内容
訪問入浴の仕事内容は以下のとおりです。
- 備品の準備や積み込み
- 浴槽の準備や片付け
- バイタルチェック
- 移乗介助
- 入浴介助
- 更衣介助
- 訪問入浴車の運転
訪問入浴の具体的な業務内容を把握することで、実際の仕事のイメージを明確にでき、就職や転職をする際に役立ちます。
1.備品の準備や積み込み
訪問入浴では専用の浴槽や給湯設備、清拭用品など多くの機材を使用します。
備品の点検や洗浄剤の数量確認などは、おもに朝の段階におこなうことが多いでしょう。
また利用者ごとに必要な備品が異なる場合もあるため、訪問スケジュールに応じた準備も必要です。
訪問先でのトラブルを未然に防ぎ、スムーズなサービス提供をするためにも、備品の準備や積み込みは大切な仕事です。
2.浴槽の準備や片付け
浴槽の設置・撤去作業は訪問入浴を進めるうえで重要な業務の1つです。
浴槽の設置場所の選定や給排水ホースの接続、お湯の温度・水位の調整などは職員と協力して手際よく進めます。
入浴後は使用済みのお湯を排水し、浴槽の清拭や消毒などをおこなったうえで次の利用者宅へ向かいます。
次の訪問先での作業をスムーズに進めるためにも、正確かつ迅速に準備や片付けをしなくてはいけません。
3.バイタルチェック
利用者の健康状態の確認は安全に入浴するための必須業務です。
入浴は身体への負担を伴う活動であるため、事前のバイタルチェックで体調を把握することが不可欠です。
血圧・脈拍・体温の測定により入浴可能な状態かを判断し、必要に応じて入浴方法の調整や中止の判断をします。
また、入浴中・入浴後も利用者の様子を観察し、異常がないかを確認します。
バイタルチェックは看護師が中心となって実施しますが、介護職もかかわることがあるので基本的な医療知識は必要です。
4.移乗介助
寝たきりや重度介護者の移乗をする訪問入浴において、安全な移動支援ができるスキルは必須です。
ベッドから浴槽への移乗や浴槽内での姿勢保持など、利用者の身体機能に応じた適切な介助をします。
例えば車椅子を使用している利用者の場合、車椅子から浴槽への移乗時にリフトを使用したり、複数のスタッフで移動させたりします。
自宅での限られた環境のなかで、利用者の負担が少ない移乗方法を選択しなくてはいけません。
そのため介護職には、利用者を安全に移動できる介助技術が求められます。
5.入浴介助
入浴介助は訪問入浴サービスの中心業務です。
介護職は利用者の身体状況や好みに応じて、個別性のある入浴ケアを提供する必要があります。
例えば手指が拘縮していると、手のひらに垢が溜まりやすくなってしまいます。そのため手のひらを優しく広げて洗身してあげることが大切です。
緊張している利用者には、優しく話しかけてリラックスできる環境を作ることも入浴介助の重要な要素です。
入浴介助を担当する職員は身体の清潔保持だけでなく、精神的な満足感も得られるように入浴サービスを提供します。
6.更衣介助
入浴前後の着替え支援は利用者のプライバシーに配慮しつつ、効率的で安全な更衣介助が求められる業務です。
入浴前は衣類を丁寧に脱がせ、入浴後は清潔な洋服への着替えを手伝います。
利用者の身体機能に応じて自分でできる部分は見守り、介助が必要な部分のみサポートすることで、利用者の自立心を尊重します。
また、季節や室温に応じた適切な衣類の選択をアドバイスすることもあるでしょう。
職員が利用者一人ひとりの状況に応じた更衣介助をすることで、高齢者に快適で安心できる入浴を提供できます。
7.訪問入浴車の運転
訪問入浴では1日に複数の利用者宅を訪問するため、運転業務が発生します。
朝の出発時から各利用者宅への移動、帰社まで5〜15分程度の短距離運転を繰り返します。
1日の訪問件数は約3〜4件、多いと5〜6件程度になることもあるでしょう。
事業所によっては運転手当が支給される場合もあるようです。
なお、ドライバー兼介護職で働く場合、車の運転に加えて浴槽の搬入出や設営、入浴中の補助業務も担当する場合がほとんどです。
よくある質問
訪問入浴に関するよくある質問は以下のとおりです。
- 訪問入浴の仕事を覚えられないときはどうしたらいいですか?
- 訪問入浴の仕事は大変ですか?
- 看護師も訪問入浴で働けますか?
訪問入浴の仕事を覚えられないときはどうしたらいいですか?
訪問入浴の仕事は備品の準備や身体介護、運転業務と多岐にわたるので、覚えられない方はメモを取るのがおすすめです。
業務後に1日の流れや仕事内容を整理できるので、早く覚えられます。
また入社して1〜2か月間は研修期間が設けられている事業所がほとんどです。
わからないことはすぐに先輩職員に聞けるので、積極的に質問するのがおすすめです。
訪問入浴の仕事は大変ですか?
訪問入浴の仕事には体力的な負担がかかりますが、働きやすさややりがいもあります。
浴槽の搬入出や利用者の移乗介助などには体力が必要ですが、業務は日勤のみで夜勤がありません。
施設勤務と比べると、訪問入浴での仕事は生活リズムを安定させられます。
また訪問入浴サービスでは、数か月間浴槽に入れなかった利用者に対して、職員の介助により湯船での入浴を提供できます。
このとき「お風呂に入れてよかった」と喜んでくれる利用者の姿が見られると、やりがいを感じる方もいるでしょう。
看護師も訪問入浴で働けますか?
看護師も訪問入浴で働くことは可能です。
訪問入浴では看護師1名と介護職員2名の体制でサービスを提供するため、看護師は必須のメンバーです。
仕事内容はバイタルチェックによる入浴可否の判断や、洗身・洗髪の清潔援助、入浴後の処置などをします。
病院勤務と比べて日勤のみで土日休みの職場も多いので、医療スキルを活かしながらワークライフバランスを保てます。
まとめ:訪問入浴は利用者の在宅生活を支える介護サービス
訪問入浴は寝たきりや重度介護者に対して入浴サービスを提供する仕事です。
無資格・未経験でも始められますが、入浴介助のスキルや利用者とのコミュニケーション能力、医療知識などが必要です。
また1日に数件の利用者宅を介護士2名と看護師1名で回るので、専門的なスキルやチームワーク、トラブルへの柔軟な対応力が求められます。
体力的に大変な仕事ではありますが、利用者からの感謝の言葉や、チームで達成する満足感は訪問入浴ならではの魅力です。
「入浴介助を提供したい」「生活リズムを整えて介護の仕事をしたい」と考えている方は、ぜひ訪問入浴で働いてみてください。
カイテクは、「近所で気軽に働ける!」介護単発バイトアプリです。
- 「約5分」で給与GET!
- 面接・履歴書等の面倒な手続き不要!
- 働きながらポイントがザクザク溜まる!
27万人以上の介護福祉士など介護の有資格者が登録しております!