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【2025年版】看護師の初任給はいくら?新卒1年目の手取り額や平均年収、ボーナスを解説!
新卒で看護師として働き始めるにあたり、「初任給はいくらもらえるのか?」と気になる方もいるでしょう。
わからないまま就職活動を進めると、実際に働き始めてから「思っていたよりも手取りが少なかった」「地域によってこんなに差があるとは知らなかった」と後悔することもあります。
記事を読むことで、自分にとって最適な職場を選ぶための基準が明確になり、将来的な収入の見通しも立てやすくなるでしょう。
新卒看護師の初任給は約27万円~28万円
日本看護協会の調査によると、新卒看護師の初任給は(平均税込給与総額)約27万~28万円です。
- 高卒+3年課程新卒:276,127円
- 大卒:284,063円
また、上記のように看護師の初任給は学歴によって若干の差が生じます。高卒に比べ、大卒の方が長期間の教育を受け、より高度な知識や研究を学ぶ機会があるため、給与が高く設定されています。
しかし、実際の業務内容に大きな違いはなく、専門卒と大卒の看護師が同じ職場で同じ業務を担当するケースが一般的です。
医療・福祉産業で働く人との比較
厚生労働省の調査によると、医療・福祉産業で働く人の初任給は約24万円です。(※20歳~24歳のデータを使用)
新卒看護師の初任給が約27万円であることから、4万円の差があるため、看護師の初任給は高いことがわかります。
参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
また、以下では福祉系の平均年収や給料について解説しているので、ぜひご覧ください。

他職種と看護師の初任給を比較
一般財団法人労務行政研究所によると、初任給の水準は以下のとおりです。
- 大学卒:23万9078円
- 大学院卒修士:25万9228円
- 短大卒:20万5887円
- 高校卒:19万3427円
看護師の初任給が約27万円であることから、明らかに高いことがわかります。このように、看護師は初任給が比較的高い職種であり、安定した収入を得やすい職業です。
ただし、夜勤やシフト勤務といった労働環境の負担もあるため、給与面だけでなく働き方も考慮する必要があります。
参考:一般財団法人労務行政研究所「2024年度 新入社員の初任給調査」
ここまで新卒看護師の初任給について解説しましたが、20代看護師の平均年収について知りたい方は、以下で詳しく解説しているのでご確認ください。

新卒看護師の手取り額は約21万円~23万円
新卒看護師の初任給は約27万~28万円ですが、実際の手取り額は約21万~23万円です。手取り額は、勤務先の病院の給与体系や個人の労働条件によっても変動しますが、額面から差し引かれる税金や社会保険料を考慮する必要があります。
特に、夜勤の有無や住んでいる地域の住民税率、加入している社会保険の種類によって手取り額に違いが出るため、給与明細の内訳を正しく理解することが大切です。
ここからは、新卒看護師の給与から何が差し引かれるのか、また手取り額に影響を与える各種手当について詳しく解説します。
1年目の4月は給料が満額支給されない
新卒看護師の初任給は、入職して最初の給与(4月分)が満額支給されない場合があることに注意が必要です。
▼4月の給与が減額される理由
- 入職日が4月1日とは限らない(病院によっては研修開始が数日遅れる)
- 研修期間は給与の対象外になることがある
- 病院の給与締め日によって、4月分の勤務日数が少なくなる
病院の給与体系では、通常月末締めの翌月払いが基本です。しかし、給与が「毎月20日締め・翌月25日払い」の病院もあります。
この場合、4月分の給与計算対象が4月20日~4月30日のわずか10日間だけとなるため、通常の月よりも給与が大幅に少なくなります。
1年目は住民税の課税対象ではない
新卒1年目の場合、住民税は発生しません。ただし、住民税が差し引かれるのは2年目からであるものの、税金や社会保険料は1年目から差し引かれます。
給与明細を見ると、実際に手元に入る金額が額面(総支給額)よりも少なくなっていることがわかります。では、具体的にどのような項目が控除されるのか見ていきましょう。
- 所得税:給与に応じて国に納める税金
- 健康保険料:医療費の一部を負担するための保険
- 厚生年金保険料:将来の年金のために支払うもの
- 雇用保険料:失業時の保障や職業訓練のための保険
- 住民税(2年目以降):年間の所得に応じて決まる
夜勤や残業が増えると手当が上乗せされるため、実際の手取り額が増えることもあります。
基本給以外に手当も支給される
看護師の給与には、基本給のほかにさまざまな手当が支給されます。これらの手当が充実しているかどうかによって、同じ初任給でも実際の収入には大きな差が生まれます。
- 夜勤手当:1回あたり5,000円~12,000円程度が相場
- 住宅手当:家賃の一部を補助する(月1万円から3万円程度)
- 通勤手当:公共交通機関の定期代や車通勤の場合のガソリン代などが支給
- 資格手当:看護師の資格を持っていることに対して支給される手当
- 残業手当:勤務時間外に業務を行った際に支給される手当
- 役職手当:管理職、役職などに支給される手当
- 家族手当:扶養している家族や子どもがいる場合に支給される手当
これらの手当を合計すると、基本給に5万円~10万円程度が上乗せされるケースもあります。特に夜勤手当の影響は大きく、夜勤の回数が増えると給与総額が大幅に上がることもあります。

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看護師1年目のボーナスや平均年収
新卒看護師の平均年収は約320万~350万円です。入職後初めての夏のボーナスについては、5万円ほどが一般的な水準とされています。
ただし、1年目の夏のボーナスは支給されない病院が多いため、1年目の年収はやや低くなる点に注意が必要です。しかし、冬には基本給の約1.5ヶ月分のボーナスが支給される病院がほとんどなので、初任給と比べると手取り額も増えるでしょう。

【条件別】看護師の初任給の差
新卒看護師の初任給は、勤務する地域や病院の規模、設置主体(公立・私立・国立など)によって大きく異なります。同じ資格を持っていても、勤務先の条件によって給与に差が生じるため、就職先を選ぶ際には慎重に比較することが大切です。
ここでは、地域別や施設の規模別、設置主体別の3つの視点から、新卒看護師の初任給の違いについて詳しく解説します。
地域別の初任給の違い
新卒看護師の初任給は、勤務する地域によって異なります。特に、都市部と地方では生活費の違いがあるため、給与水準にも差が生じる傾向があります。
特に、都市部では新卒看護師の初任給が28万円前後の病院も多い一方、地方では25万円前後と低い傾向です。
都道府県 | 高卒+3年課程新卒 | 大卒 |
---|---|---|
東京 | 303,621円 | 310,531円 |
千葉 | 300,354円 | 305,542円 |
神奈川 | 298,738円 | 306,721円 |
愛知 | 290,818円 | 298,745円 |
滋賀 | 290,432円 | 295,990円 |
大阪 | 289,357円 | 296,571円 |
静岡 | 288,028円 | 296,611円 |
埼玉 | 284,933円 | 292,670円 |
奈良 | 284,433円 | 292,382円 |
兵庫 | 283,109円 | 290,922円 |
京都 | 280,029円 | 289,303円 |
岐阜 | 278,851円 | 285,443円 |
群馬 | 278,698円 | 285,183円 |
徳島 | 275,038円 | 281,763円 |
石川 | 273,858円 | 283,323円 |
三重 | 273,385円 | 283,813円 |
宮城 | 272,385円 | 280,377円 |
栃木 | 271,218円 | 275,839円 |
茨城 | 270,928円 | 277,119円 |
青森 | 270,494円 | 275,476円 |
北海道 | 270,231円 | 276,652円 |
岡山 | 268,594円 | 276,794円 |
岩手 | 268,264円 | 276,926円 |
島根 | 268,011円 | 273,059円 |
香川 | 267,817円 | 279,292円 |
長野 | 265,920円 | 275,706円 |
鳥取 | 265,814円 | 274,044円 |
佐賀 | 265,671円 | 273,698円 |
広島 | 265,211円 | 274,023円 |
福岡 | 264,912円 | 272,487円 |
秋田 | 263,109円 | 272,553円 |
山口 | 263,087円 | 272,408円 |
富山 | 262,536円 | 272,961円 |
福島 | 262,421円 | 273,407円 |
新潟 | 262,413円 | 269,071円 |
山梨 | 261,950円 | 269,705円 |
沖縄 | 261,822円 | 266,925円 |
長崎 | 260,620円 | 272,478円 |
山形 | 260,505円 | 269,960円 |
福井 | 258,649円 | 270,739円 |
和歌山 | 257,395円 | 268,797円 |
大分 | 256,038円 | 266,208円 |
愛媛 | 255,994円 | 261,501円 |
高知 | 255,730円 | 263,507円 |
熊本 | 255,413円 | 262,938円 |
鹿児島 | 250,909円 | 261,825円 |
宮崎 | 246,931円 | 253,479円 |
上記のとおり、東京都や大阪府などの都市部では、物価が高い分、給与も高めに設定される傾向があります。一方、地方では物価が安いため、給与水準もやや低くなることが一般的です。
施設の規模による初任給の違い
病院の規模によっても、看護師の初任給には差があります。一般的に、大規模な病院ほど給与水準が高く、手当が充実している傾向があります。
規模 | 高卒+3年課程新卒 | 大卒 |
---|---|---|
99床以下 | 268,289円 | 275,956円 |
100~199床 | 272,775円 | 279,723円 |
200~299床 | 275,636円 | 284,152円 |
300~399床 | 284,792円 | 293,551円 |
400~499床 | 287,638円 | 296,125円 |
500床 | 292,806円 | 301,137円 |
たとえば、500床以上の大規模病院では、新卒看護師の教育体制が整っているため、給与も比較的高めに設定されています。また、夜勤手当や資格手当などの福利厚生が充実している病院が多いです。
設置主体別の初任給の違い
病院の設置主体(国立・公立・私立)によっても、看護師の初任給には違いがあります。特に、公立病院や国立病院では、公務員給与規定に準じた安定した給与体系が特徴です。
設置主体 | 高卒+3年課程新卒 | 大卒 |
---|---|---|
国立病院 | 281,518円 | 292,734円 |
公立病院 | 283,503円 | 293,473円 |
日本赤十字社 | 300,031円 | 308,461円 |
医療法人 | 272,693円 | 279,189円 |
国立病院や公立病院では、公務員待遇のため長期的な昇給が見込める一方で、私立病院は病院ごとに給与や手当の内容が異なるため、事前に確認が必要です。一部の大手医療法人では、国公立病院以上の高給与を設定しているケースもあります。
看護師の初任給の推移
看護師の初任給は毎年変動しており、専門卒・大卒ともに増加傾向にあります。
年度 | 高卒+3年課程新卒 | 大卒 |
---|---|---|
2019年度 | 263,551円 | 271,381円 |
2020年度 | 262,277円 | 270,292円 |
2021年度 | 259,233円 | 267,440円 |
2022年度 | 263,711円 | 271,730円 |
2023年度 | 266,558円 | 274,752円 |
2024年度 | 276,127円 | 284,063円 |
過去6年間で専門卒の新卒看護師の初任給は、25.9万円~27.6万円、大卒の場合は26.7万円~28.4万円で推移しています。2024年度については、どちらも過去最も高い初任給が支給されており、新卒看護師への給与が良い方向に改善されていることがわかります。
今後も看護師の初任給はアップすることが期待できるでしょう。
看護師の給料は勤続年数に応じてどのくらいアップする?
勤続年数10年の場合、新卒看護師と比較して約5万~6万円の給与アップが見込めます。前述したとおり、看護師の初任給は以下のとおりです。
- 高卒+3年課程新卒:276,127円
- 大卒:284,063円
一方、勤続年数10年の看護師(31~32歳の非管理職)の給与は、334,325円です。非管理職の場合でも、給与はアップしていることがわかるでしょう。
また、上記は非管理職の場合ですが、管理職であればさらに給与アップが期待できます。実際に、看護協会の調査では、平均給与は中間管理職で436,332円、管理職で480,484円とされています、
加えて認定看護師や専門看護師の資格を取得すれば、手当や昇格の機会が広がり、より高い収入を得られる可能性があるでしょう。
看護師の初任給に関するよくある質問
新卒看護師の初任給に関して、多くの方が疑問に思う点を詳しく解説します。
看護師は夜勤でどのくらい給料が増える?
夜勤手当の金額は勤務先によって異なりますが、1回あたり5,000円〜15,000円程度が一般的です。月に4〜6回ほど夜勤に入ると、2万円〜9万円程度が基本給に加わり、初任給時でも月収が大きく増えることがあります。

看護師のボーナスは初年度から支給される?
新卒看護師でも、ボーナス(賞与)は支給されるケースが多いです。ただし、勤務先の病院によって支給の有無や金額は異なります。
看護師の初任給が高い病院はどこ?
新卒看護師の初任給は、勤務する病院の種類や地域によって異なります。特に、都市部の大病院や国立・公立病院は比較的高い給与水準となっています。
看護師の給料が高すぎると言われるのはなぜ?
看護師の給与は「高すぎる」と言われることがありますが、その理由にはいくつかの要因があります。
- 専門性が高い職種だから
- 人の命を預かる責任が大きい仕事だから
- 女性の平均給料よりも高い傾向があるから
- さまざまな手当が加わり上乗せされているから
詳しい内容については、以下の記事で解説しているのでご一読ください。

看護師の初任給はいつもらえる?
新卒看護師の初任給は、多くの病院で「翌月払い」となっています。つまり、4月に働いた給与は5月に支給されるケースが一般的です。
病院によっては給与の締め日が異なり、例えば「毎月20日締め、翌月5日払い」といった形になっていることもあります。そのため、入職した最初の月は、満額の給与を受け取ることができない場合があります。
まとめ
新卒看護師の初任給は、全国平均で約27万~28万円とされており、他の職種と比較して高めの水準です。これは、夜勤手当や資格手当などが加算されるためであり、病院の規模や設置主体、地域によっても差があります。
また、実際に手取りとして受け取れる額は約21万~23万円程度であり、ここから税金や社会保険料が引かれるため、給与明細をよく理解しておくことが大切です。
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