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【最新版】認定介護福祉士の取得費用を徹底解説!受験料から合格までの総額は?
認定介護福祉士の資格取得を検討しているものの、費用がどの程度掛かるかわからない方もいるでしょう。
結論から述べると、認定介護福祉士の研修費用は30〜60万円程度です。ただし、各団体によって研修費用や期間が異なります。
いくつかの団体が提示している具体的な研修費用を紹介するので、認定介護福祉士の費用感に関する悩みが解決できるはずです。認定介護士を目指す方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
また、「認定介護福祉士」における取得方法・メリットに関しては下記の記事でもまとめているのでチェックしてみてください!
▶︎「認定介護福祉士」とは?取得方法から資格取得のメリットまで解説
認定介護福祉士とは?資格の特徴
認定介護福祉士は、介護に関する包括的なスキルが身につく研修です。
チームマネジメントや組織運営だけでなく、地域での介護実践などが学べます。この研修を受けることで、フロアリーダーへの教育や地域のボランティア、介護家族の声を聞き、アドバイスを行うことが可能です。
現場から管理職や訪問介護のサービス提供責任者などにステップアップしたい方にはおすすめの資格です。
また、認定介護福祉士は介護福祉士の最上位資格に位置づけられています。そのため、介護福祉士を取得したあとにキャリアアップをしたい方が認定介護福祉士を取得する傾向があります。
認定介護福祉士の研修費用
認定介護福祉士を受ける方が特に知りたいのは研修費用でしょう。
ここでは、認定介護福祉士の研修費用の概要を紹介します。料金を値下げする方法や支払いの仕組みを解説するので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
登録費用や更新時に掛かる費用
認定介護福祉士に登録する際には税込10,000円の費用が発生します。ケアマネジャー(介護支援専門員)や介護福祉士の資格登録をする際も登録料で10,000円掛かるので特段珍しいことではありません。
なお5年ごとの更新も必要ですが、その際の費用は掛かりません。認定介護福祉士の修了後に自己負担となる金額は、登録料の10,000円のみです。
研修費用は介護福祉士会に入会すると安くなる
認定介護福祉士の研修費用は、介護福祉士会に入会していると安くなります。ここでは、一般社団法人愛知県介護福祉士会と東京都介護福祉会における1科目ごとの費用を紹介します。
【認定介護福祉士における会員と非会員の1科目ごとの費用】
※一般社団法愛知県介護福祉士会の場合
・会員:9,000円
・非会員:18,000円
※東京都介護福祉士会の場合
会員:8,000円
非会員:15,000円
参照:東京都介護福祉士会
実施団体によって1科目あたりの金額は変わります。研修費用を安くしたい方は、介護福祉士会に入会しておくのがおすすめです。
研修費用の支払いは科目ごとと一括払いが可能
認定介護福祉士の研修費用は科目ごとの支払いと一括払いが選択できます。
一般社団法人愛知県介護福祉士会の場合、3科目を1科目ずつ受講するとトータルで36,000円(非会員72,000円)掛かります。しかし3 科目の受講料を一括で支払うと、 32,000 円(非会員 64,000 円)です。
【認定介護福祉士の研修費用の違い】
科目ごとの場合(Ⅰ類前期(3 科目))
認定介護福祉士概論(1 日・1 単位)
会員:9,000円
非会員:18,000円
疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅰ(1 日・2 単位)
会員:9,000円
非会員:18,000円
疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅱ(2 日・2 単位)
会員:9,000円
非会員:18,000円
→合計36,000円(非会員72,000円)
一括払いの受講料:32,000円(非会員64,000円)
さらに一括払いにすると3,000円分の研修クーポンがつきます。受講料を安くするなら、一括払いにするのがおすすめです。
認定介護福祉士の資格取得までの期間と流れ
認定介護福祉士の資格を取得するまでどのくらいの期間が掛かるのか、どのように進めていけば興味がある方がいるでしょう。ここでは、その2つについて詳しく解説していきます。
認定介護福祉士を取得するまでに必要な要件や実務経験、具体的なステップまで明確になります。ぜひ参考にしてみてください。
受講要件と必要な実務経験
現在、認定介護福祉士を対象にした加算制度はありません。
しかし国では「介護職員処遇改善加算」と呼ばれる制度を設けており、介護職員や施設スタッフの収入支援を行っています。そのなかに「キャリアアップ要件」と呼ばれる要件があり、昇給や賃金を上げている事業所は積極的に加算されます。
この要件は人材育成や雇用環境の改善に積極的に取り組む事業所に対して高単価の加算が取得でき、要件に満たない事業所は算定されにくい仕組みです。認定介護福祉士を取得している職員に手当を付与していれば、事業所や施設は高い加算を受けられる可能性があります。
そのため、認定介護福祉士を取得している職員に手当を付与する事業所は今後増えていくでしょう。
養成研修の期間とカリキュラム
認定介護福祉士の研修科目は数ヶ月に数科目ごと受けていく流れです。そのため、一般社団法人愛知県介護福祉士会では、すべての科目が修了するまでに4年掛かります。
具体的な受講科目の一覧は以下のとおりです。
【認定介護福祉士養成研修 I類】
◾️認定介護福祉士養成研修導入
科目:認定介護福祉士概論
形態:講義・演習◾️医療に関する領域
科目:疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅰ
形態:講義科目:疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅱ
形態:講義・演習◾️リハビリテーションに関する領域
科目:生活支援のための運動学
形態:講義科目:生活支援のためのリハビリテーションの知識
形態:講義・演習科目:自立に向けた生活をするための支援の実践
形態:講義・演習◾️福祉用具と住環境に関する領域
科目:福祉用具と住環境
形態:講義・演習◾️認知症に関する領域
科目:認知症のある人への生活支援・連携
形態:講義・演習◾️心理・社会的支援の領域
科目:心理的支援の知識技術
形態:講義・演習科目:地域生活の継続と家族支援
形態:講義・演習◾️生活支援・介護過程に関する領域
科目:認定介護福祉士としての介護実践の視点
形態:講義・演習科目:個別介護計画作成と記録の演習
形態:講義・演習科目:自職場事例を用いた演習
形態:演習・講義→345時間
【認定介護福祉士養成研修 Ⅱ類】
◾️医療に関する領域
科目:疾患・障害等のある人への生活支援・連携
形態:講義・演習◾️心理・社会的支援の領域
科目:地域に対するプログラムの企画
形態:講義・演習◾️マネジメントに関する領域
科目:介護サービスの特性と求められるリーダーシップ、人的資源の管理
形態:講義・演習科目:チームマネジメント
形態:講義・演習科目:介護業務の標準化と質の管理
形態:講義・演習科目:法令理解と組織運営
形態:講義・演習科目:介護分野の人材育成と学習支援
形態:講義・演習◾️自立に向けた介護実践の指導領域
科目:応用的生活支援の展開と指導
形態:演習・講義科目:地域における介護実践の展開
形態:講義・演習→255時間
合計:600時間
研修科目はⅠ類とⅡ類に分かれており、研修期間は合計600時間あります。非常に長い期間をかけて養成研修を受けなくていけないので、スケジュールを事前に確認しておくなどの工夫が必要です。
認定申請と登録手続きをする
認定介護福祉士の養成研修が修了したら、認定・登録手続きを進めていきます。必要書類については、以下で詳しく説明しています。
【必要な認定申請書】
- 認定申請書
- 介護福祉士登録証のコピー
- 認定介護福祉士養成研修修了証のコピー
- 認定費用の振り込みおよび振込証明書
【必要な登録申請書】
- 登録申請書
- 認定証のコピー
- 登録費用の振り込みおよび振込証明書
認定介護福祉士の研修修了を証明するには、介護福祉士登録証が必要です。介護福祉士を受講してから時間が経っている方は、保管場所を確認しておきましょう。
認定介護福祉士を取得すると収入は変わる?平均年収などを解説
認定介護福祉士を取得すると、どのくらい年収が変わるか気になる方もいるでしょう。
ここでは、認定介護福祉士の年収と今後の展望を紹介します。処遇改善加算の算定要件が変更されたことで、認定介護福祉士の昇給が期待されています。
資格取得を取得して給料を上げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
認定介護福祉士の平均年収
認定介護福祉士を優遇する手当はありません。公的なデータがなく、認定介護福祉士の平均年収を明確にするのは難しいのが現状です。
しかし認定介護福祉士を取得するには、介護福祉士の資格が必要です。そのため、介護福祉士の収入から認定介護福祉士の年収を推測できます。
厚生労働省の「令和4年介護従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、介護福祉士の月収は33万1,690円となっており、単純計算すると年収は約398万円です。
【介護福祉士の年収】
介護福祉士の月収:33万1,690円
33万1,690円×12ヶ月=398万280円
リーダー手当や夜勤手当などが含まれると、認定介護福祉士の年収は400万円を超えると考えられます。
処遇改善加算による収入への影響
認定介護福祉士を対象にした加算制度は現状ありません。
しかし国では「介護職員処遇改善加算」と呼ばれる介護職員の収入支援を行っています。そのなかにある「キャリアアップ要件」では、昇給や賃金を上げている介護施設や事業所に加算します。
人材育成や雇用環境の改善に積極的に取り組む事業所は、高単価の加算が取得でき、要件に満たない事業所は算定されにくいのです。
認定介護福祉士を取得している職員に対して手当を付与していれば、事業所や施設は高い加算を受けられる可能性があります。そのため、認定介護福祉士を取得している職員に手当を付与する事業所は今後増えていくでしょう。
認定介護福祉士を取得する意味がないと言われる理由
認定介護福祉士は価値のある資格ですが「取得しても意味がない」と言われています。その理由は以下のとおりです。
- 取得費用に30万から60万円掛かる
- 取得するのに時間が掛かる
- 取得要件が厳しい
取得費用の高さや取得期間の長さ、すぐに収入に直結しないのが原因です。各章では具体的な取得費用や取得期間などを解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
取得費用に30万から60万円掛かる
認定介護福祉士の養成研修をすべて受講すると、30万〜60万円掛かります。
介護福祉士を取得するために必要な実務者研修の受験費用は10万円前後です。養成機関によっては割引をしている場合もあるので、さらに安くなります。
認定介護福祉士を取得するにはその3〜6倍の費用が掛かります。それにもかかわらず特別な手当がつかないので、「意味がない」と思っている方もいるでしょう。
なお、実施団体により研修費用は異なります。気になる方は、お住みの都道府県の介護福祉士会に問い合わせてみるのがおすすめです。
取得するのに時間が掛かる
認定介護福祉士を取得するには長い年数が掛かるものの、手当がつかないので「意味がない」と言われています。
認定介護福祉士は介護福祉士を取得後、5年の実務経験が必要です。介護福祉士を取得するために3年の実務経験が定められているので、最低でも8年掛かります。
【認定介護福祉士を取得するまでの期間】
3年の実務経験
→介護福祉士を取得(未経験・無資格の場合)
介護福祉士を取得後、5年の実務経験
→認定介護福祉士の取得要件を満たせる
さらに研修科目を4年かけて学ぶ実施団体もあり、トータルで10年以上の期間をかけないと認定介護福祉士を取得できません。スキルアップよりも手当や昇給を期待している方にとっては「意味がない」と思われてしまっています。
取得要件が厳しい
認定介護福祉士は取得要件も厳しめです。
介護福祉士を取得して経験を積んでいるだけでは、認定介護福祉士は取得できません。この資格を取るまでには実務経験だけでなく、100時間の研修歴やチームリーダーの経験も満たす必要があります。
介護職のスキルだけでなく、リーダーの資質や介護を学び続ける意欲が求められます。
認定介護福祉士を取得する3つのメリット
「認定介護福祉士を取得しても意味がない」と言われていますが、メリットもあります。具体的には以下のとおりです。
- キャリアアップできる
- 多角的にサービスを提供できる
- 将来的に昇給につながる
認定介護福祉士を取得していることで、今よりも待遇の良い就職や転職を実現できます。
資格が有利に働くことで、管理職や施設長候補となり、昇給するケースも珍しくありません。役職者へのキャリアパスを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
キャリアアップできる
認定介護福祉士を取得すると、将来的なキャリアアップが見込めます。
研修ではチーム運営や組織論など、マネジメントにかかわる内容を学べます。そのため資格を活かして、介護士のシフト管理や現場指導をする立場で働くことが可能です。
たとえば、主任や施設長などリーダーポジションを務めることができます。また、管理職の経験がなくても資格を保有していれば、施設長や事務長の求人に応募することも可能です。
現場職員からキャリアアップしたい方は、ぜひ取得を検討してみてください。
多角的にサービスを提供できる
認定介護福祉士を取得すると、地域との協力方法や他職種と協働を図る力が磨けます。
そのため、医師や看護師だけでなく、管理栄養士や作業療法士などの知識やスキルを借りられます。利用者のニーズを汲み取り、適切なケアを提供できるようになるでしょう。
また、研修や講座で介護に関する情報を発信する立場になることも可能です。職員だけでなく、家族介護者や地域のボランティアなどに対しても支援できます。
利用者や施設内だけでなく、家族やコミュニティなど社会全体に向けて多角的なサービスを提供できます。
将来的に昇給につながる
処遇改善加算により、認定介護福祉士を所持する方は将来的に昇給する可能性があります。
2021年(令和3)年度介護報酬改定では算定要件の1つである「職場環境要件」が見直されました。以下の6区分ごとに、年度ごと1つの取り組みが必要と変更されています。
【職場環境要件の6区分】
- 入職促進に向けた取り組み
- 職員の資質の向上やキャリアアップに向けた支援
- 両立支援、多様な働き方の推進
- 腰痛を含む心身の健康管理
- 生産性向上のための業務改善の取り組み
- やりがい、働きがいの醸成
キャリアアップのサポートに取り組む事業所に加算される流れとなっています。そのため、認定介護福祉士の所持者に対して、手当が付く可能性があります。
認定介護福祉士に関するよくある質問
認定介護福祉士に関するよくある質問を紹介します。
- 認定介護福祉士の申し込みはどのような流れですか?
- 認定介護福祉士の合格率はどのくらいですか?
- 認定介護福祉士と介護福祉士の違いは何ですか?
それぞれ解説します。
認定介護福祉士の申し込みはどのような流れですか?
認定介護福祉士の申し込みは以下のように行います。
【認定介護福祉士の申し込み手順】
- 認定介護福祉士 認定申請書を提出
- 認定証の交付を受ける
- 認定介護福祉士 認定・登録手続きをする
登録手続きの際には、本記事で紹介した「認定申請と登録手続きをする」で記載した必要書類が必要です。また、登録料として10,000円が掛かります。
認定介護福祉士の合格率はどのくらいですか?
認定介護福祉士は研修を受けて課題やレポートを提出すると修了できます。
介護福祉士のように国家試験はないので、受験資格や合格率はありません。課題やレポートもありますが、基本的には落ちる可能性も少ないです。
ただし、試験に落ちた場合は追試を受ける必要があります。また、課題の評価区分はA〜D評価となっており、D評価だと再提出が求められます。
認定介護福祉士と介護福祉士の違いは何ですか?
認定介護福祉士と介護福祉士の違いは、試験の種類や仕事内容です。
認定介護福祉士は民間資格なので、資格認定をする団体は一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構です。一方、介護福祉士は国家資格に位置づけられており、厚生労働省により認定されます。
仕事内容も認定介護福祉士は介護技術だけでなく、マネジメントや地域介護などと幅広いですが、介護福祉士は入浴介助や排泄介助など直接的なケアを専門的に学ぶことが可能です。
介護福祉士を取得していると高度な介護技術を身につけられるので、現場の仕事を任される傾向があります。認定介護福祉士を保持していると、管理職やマネジャー職など、人材育成の中心となる仕事に任命される可能性が高いです。
しかし特別養護老人ホームやデイサービスのような介護現場では、認定介護福祉士を持っていても、介護職と兼務する場合もあります。
まとめ:認定介護福祉士の研修費用は高いため慎重に検討しましょう!
認定介護福祉士の研修費用は30〜60万円近く掛かります。また、取得するまでに10年以上費やすので、資格取得や昇給が目的の方には向いていません。
認定介護福祉士の資格は、地域のサポートや医師や理学療法士、看護師との情報共有、職員のマネジメントを行える介護職を増やすのが目的です。そのため、プロフェッショナルとして地域や他職種と協働・連携できる介護職に成長していきたい方にはおすすめです。
高齢者やその家族を支援する環境を広くしたいと考えている方は、ぜひ取得を検討してみてください。
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