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【介護職必見】立てない方への移乗介助の基本手順とコツを徹底解説
立てない人の移乗介助で悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
立位が不安定な方は、正しい移乗介助をしないと転倒リスクを上げてしまいます。転倒すると頭を打ったり骨折したりしてしまいます。無理に介助をすると、介助者も怪我をしてしまうでしょう。
高齢者の転倒は骨折のリスクを上げてしまい、その結果ADLを大きく低下させる原因になります。したがって介護士は立てない人の介助方法を知っておく必要があるのです。
安全な介助方法だけでなく、介助をする際の注意点も理解できるはずです。ぜひ参考にしてみてください。
立てない人を移乗介助する際のポイントとは?ボディメカニクスの考え方8つ紹介!
移乗介助をする際に大切なことはボディメカニクスを活用することです。
ここでは、ボディメカニクスにおける大切な考え方を8つ紹介します。ボディメカニクスを意識した介助を実践すると、余計な力を加えなくても利用者・介助者ともに安全に介助ができるので、ぜひ知っておきましょう。
具体的な方法は下記のとおりです。
- 支持基底面
- 重心を低くする
- 身体をねじらない
- 重心を近づける
- 大きな筋肉を意識する
- 水平移動
- 引く力を使う
- テコの原理を意識する
安全に介助するにはボディメカニクスの考えが欠かせません。自分の身体にも影響を与えるので、介助者は知っておく必要があります。
「今まで好き勝手に介助していた」「ボディメカニクスがよくわからない」という方はぜひこの機会に学んでみてください。
支持基底面
ボディメカニクスを活用する際には、支持基底面を意識しましょう。
支持基底面を広く保つことで、身体が安定して安全に介助できます。身体のバランスが取れている状態の間は、無駄な力なく介助ができるので腰痛や膝痛の防止ができます。
利用者側の支持基底面ももちろん大切です!
ベッドから介助する際に利用者の足の範囲が狭いと、バランスが取れず介護士とともに余計な力が入ってしまいます。怪我の可能性を高めてしまうので、利用者・介護士の支持基底面を保持することを忘れてはいけません。
重心を低くする
介護職の重心が高いと、手だけの力で利用者を移乗しなくてはいけないので、利用者・介護士ともに身体に負担をかけてしまいます。そのため介助する際は、腰を落として重心を下げて介助する必要があります。
重心を落とすことで足の力や体幹を活用できるので、無理なく介助できるでしょう。立位が保てない方を介助する際は、手だけの力で移乗すると無駄な力が大きくかかってしまいます。
介助をする際は重心を落としての移乗がポイントです。
身体をねじらない
ベッドから車椅子へ移乗する際、介助者は身体をねじるような動作になりがちです。しかし身体をねじると力が分散してしまいその結果、余計な力が入り腰や膝に負担がかかります。
ボディメカニクスを意識するためにも、無理に身体をねじらないことがポイントです。身体をひねらないようにするには、利用者の真正面に立つのではなく、足を広げてやや斜めに立ちましょう。
腰を過度にひねらずに移乗できるので、腰痛対策になります。
重心を近づける
介助する際に恥ずかしさなどがあると、利用者と介護士の身体の間に距離を取ってしまいがちです。そのような状態だと、ボディメカニクスを上手に活用できなくなってしまいます。
手だけの力だと、特に足に力が入らない方を移乗するのは難しいでしょう。介助時には、利用者と密着するくらいに近づくのがポイントです。
ただし体格差によっては難しい場合もあるので、ぜひ練習しながらコツをつかんでみてください。
大きな筋肉を意識する
ボディメカニクスを活用した介助をするには、二の腕や肩以外の下記の大きい筋肉を使用して関わることが重要です。
【おもな大きい筋肉】
・大臀筋(お尻の筋肉)
・広背筋(背中の筋肉)
・大胸筋(胸の筋肉)
以上の筋肉は出力が高いので、利用者・介護士ともに身体の負担を減らして介助できます。出力の高い筋肉を活用するには、先述したとおり重心を近づけるのがポイントです。
利用者との距離があると、指や手首の小さい筋肉のみしか活用できません。しかし重心を近づければ、背筋や大臀筋、大腿四頭筋(太もも)などを使えます。
移乗介助をする際は、ぜひ大きい筋肉を使用して介助することを心がけてください。
水平移動
立ち上がりが困難な方を移乗しようとすると、つい立ち上がらせようとしてしまいます。しかし立ち上がらせようとするのは、持ち上げる動作になるので重心が高くなってしまいます。
小さい筋肉で出力することになるため、身体に大きな負担がかかるでしょう。持ち上げるのではなく水平に移動させるのがポイントです。
水平移動を意識すると、「重くて移乗できない」と感じる方もいますが、介護士の支持基底面に乗せられれば臀部を少し浮かせるだけでバランスが取れます。
そのため、身体に負担なく移乗することが可能です。
引く力を使う
引く力を利用することで楽に介助できます。押す動作は自分と物体の距離を遠ざける動きです。したがって重心が離れていくので、力がうまく伝わりません。
その結果、介助者の腰や肘など身体を痛めるリスクがあります。しかし引く力を利用すると、筋肉だけでなく自分の体重を使用して介助することが可能です。
楽に介助ができるので、ボディメカニクスを意識する際は引く動作を心がけましょう。
テコの原理を意識する
テコの原理は支点を中心に力点に力を加え、大きな力を作用させる原理です。足の力がない方の場合、自力でベッドから起き上がるのが難しくなるでしょう。
ベッドから起き上がる際にはテコの原理の活用がおすすめです。
支点は大腿部、力点は頭部、作用点は脚にすると楽に起き上がらせることが可能です。全介助の方を起き上がらせる際は、ぜひテコの原理を意識してみてください。
立てない人を介助する前にやっておくこと
立てない人を介助する際は、全介助しなくてはいけません。介助者は利用者に付きっきりになるため、事前に車椅子の準備やベッドの確認をしておく必要があります。
そこでここでは、立てない人を介助する際にチェックしておくべき点を解説します。
車椅子の確認
まずは車椅子の位置を確認する必要があります。ベッドから移乗介助をする際は下記の点に注意しましょう。
- 角度
- 車椅子の位置
- ストッパー
- フットレスト
角度
ベッドと車椅子の角度は、30〜45度程度が適切です。40度程度の角度であれば、腰を低くして利用者の臀部を少し浮かせるだけで移乗できます。そのためベッドに対して車椅子の角度は30〜45度に設置するのが理想です。
車椅子の位置
また、車椅子の位置が離れすぎてしまうと移乗時の負担が大きくなります。利用者を水平移動させた際、車椅子の座面が臀部に来る距離が必要だからです。臀部が車椅子の肘掛けに当たらないよう注意しましょう。
ストッパー
ストッパーは車椅子のブレーキのことです。ブレーキは両輪とも止めておかないと動いてしまい、移乗したときに車椅子が遠ざかります。事故の原因につながるので気をつける必要があります。
フットレスト
フットレストは利用者が足を乗せるパーツのことです。フットレストを上げないで移乗すると、車椅子に浅く腰掛けてしまい、ずり落ちの原因につながります。さらにフットレストに足が当たると、擦り傷や皮剥けなどの怪我をする可能性があります。そのため、フットレストは必ず上げましょう。
ベッドの確認
移乗介助をする際、ベッドに関しては下記の点に注意しましょう。
【ベッドを確認する際の注意点】
・ベッドが車椅子の座面よりも同じくらいか少し高くなっているか
・ベッドのブレーキを確認する
ベッドから車椅子に移乗する際、ベッドの座面が車椅子の座面よりやや高いか同じくらいが理想です。利用者を降ろすように介助できるので、水平移動をするときに腰への負担を少なくできます。
またベッドの固定が不十分だと、利用者の移乗時に転落する可能性があります。移乗前にはベッドがしっかりロックされているかの確認が必要です。
利用者の確認
利用者の身体の位置を確認することも大切です!
特に立ち上がりが困難な方は座位の保持が困難なので、ベッドに座っている状態からの注意点を紹介します。具体的には下記の点に気をつけましょう。
- 手すりを持ってもらう
- 足の位置を確認する
- 座っている深さをチェックする
足に力がない場合、座った状態でも前方に倒れる可能性があるので必ず手すりを持ってもらいましょう。利用者の座位を保持するためには、足の位置を整えることが重要です。90度より少し曲がった状態だと自分でも座位を保持できます。
【個別ケース】立てない人の移乗介助における対応策
立てない人は健康な方と違い、介護度によってそれぞれ立位を保持できる時間が異なります。脳機能や身体の部位の障害によっても違いが生じます。そのため、立ち上がりが困難な方の介助に苦手意識がある介護士も多いのではないでしょうか。
そこでここでは、介護業界で人気の立つ力に合わせた移乗介助を紹介します。
ただし一般的な介助方法と異なり個性的なため、使う際は認知機能が健全な方のみに行うことを条件にしましょう。介護度に合わせたケアができるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。会社に一覧にして掲載したり資料したりするのも良いでしょう。
足に力が残っている方への介助
ここでは、介助者が1人でトイレ介助ができる程度の方を想定しています。
ベッドから車椅子
ベッドから車椅子を移乗する際の流れは下記のとおりです。
- 利用者にお辞儀のような姿勢になってもらい腕を腋下に通す
- 腋下に通していない逆の手で利用者の胸の上部(鎖骨も何もない部分)を腕で支える
- 介助者は両足を外側に出す
- 足先と視線を座面に向ける
- ゆっくりと車椅子へ移乗する
まず始めに重心を移動できるように利用者と介助者は支持基底面を広く取りましょう。鎖骨の何もない場所を支えると利用者を安楽に介助できます。
車椅子からベッド
車椅子からベッドも、先述した手順でほぼ同様に介助できます。ただし足を向ける位置や腋下を支える手は逆の手になります。
重心移動の方法は変化しないので、利用者と介護者の体重移動を上手に活用しましょう。
足に力はあるも徐々に崩れてきてしまう方への介助
ここで紹介するのは、2人対応でトイレ介助をする必要のある方向けの介助です。
ベッドから車椅子
長時間1人で立ってられず崩れてきてしまう利用者には下記のように対応しましょう。
- 利用者の車椅子側の足を一歩前に出し介助者は利用者の横に立つ
- 利用者の車椅子側の脇の下に頭を通して前傾させる
- 車椅子側の膝を手で支える
- 支えた手がブレないように、自分の肘は自分の太ももに乗せて安定させる
- 自分の体重を移動させて利用者の臀部を浮かせながら移乗する
利用者を前傾移動させることで、移乗時に重心移動ができます。また長時間の立位が取れない方は膝折れしてしまいますが、利用者の車椅子側の膝を手で支えることで防ぐことが可能です。支えている手は自分の太ももで支持することで安定します。
介護技術は任侠映画に出てくる「おいでなすって」のポーズになるよう介助するのがポイントです。
車椅子からベッド
長時間の立位保持ができない方の車椅子からベッドへの移動方法は下記のとおりです。
- 利用者のベッド側の足を前に出して自分の足は大きめに開き、利用者の脇の下に頭を通す
- 利用者の膝を抑えながら体重移動して移乗させる
移乗する際は、支持基底面を大きく確保しましょう。
足の力が完全にない方への介助
ここからは、足の力が完全にない方の介助方法を紹介します。
ベッドから車椅子
足の力が完全にない方の介助方法は下記のとおりです。
- 介助者は移乗方向に身体を向けて片膝を立てて座る
- 利用者の脇の下に潜り込んで前傾を誘導する
- 利用者の膝を自分の手で押さえて臀部を浮かせる
- 利用者の向きを回転させる
- 空いた手で車椅子を引き寄せて座らせる
正面から介助すると身体をひねるので、バランスを崩す可能性があります。そのため利用者と対峙する際は、移乗先を見て介助します。
また介助者は低い姿勢での介助となるので、片膝を立てて支持基底面を広げましょう。利用者を回転させる際は足が崩れてきてしまうので、手で膝を支えます。
車椅子からベッド
次に足の力がまったくない方を、車椅子からベッドへ介助する方法です。
- 介助者が移乗先を向き利用者の横に座る
- 利用者の脇の下に潜り込んで身体を密着させる
- 空いている手で車椅子の手すりやベッドの淵を押し反力で利用者を前傾させる
- 空いた手で利用者の膝を抱え、利用者を方向転換させて座らせる
脇に潜り込む際、介助者が下を向くと猫背になってしまいお腹と膝が離れてしまいます。したがって介助者はなるべく視線を上げて身体を密着させるよう工夫しましょう。
立てない人を移乗介助する際の注意点
立てない人を移乗介助する際に気をつけるポイントは下記のとおりです。
- 声かけをする
- 無理やり持ち上げない
- 姿勢を確認する
- 膝折れに注意する
- 自立支援を意識する
特に声かけは利用者との日頃から行わなければいけないので、介助者は常に信頼関係を築くことを意識した活動が重要です。そのほかのポイントも大切なので必ず覚えておきましょう。
声かけをする
車いすの準備が整ったら、「これから立ち上がって車いすに乗りますね」などと話しかけることが大切です。
利用者としては話しかけられないと、これから何をされるかわかりにくい状態です。そのため、「今からトイレへご案内しますね」などと言って移乗する理由を伝えることで利用者を安心させられます。
安全かつ円滑に介助をするためにも、言葉をかけたり気持ちの聞き取りをしたり接しましょう。起き上がりを拒否する態度がある場合は、感情を否定せず待つことが大切です。
相手の反応を見て質問をしたり声のトーンを変化させたりし、話し方を変えると落ち着いてもらえるケースがあります。
利用者の自尊心を傷つけてしまう非常識な行動です。相槌や笑顔などの非言語コミュニケーションを交えて相手の心に共感しましょう。
またこのときに車いすを目視してもらうと、本人の協力も得られて移乗がスムーズにいきます。立ち上がりが困難な方は、立つことに対して抵抗感があるので移乗介助をする際は、具体的な動作の説明が大切です。
早口だと高齢者は理解しにくいでしょう。またすべての動作を手伝うのではなく、本人の残存能力を活用してください。利用者にできる範囲で動いてもらうことは、自立支援やスタッフの介助負担の軽減につながります。そのためにも、高齢者の表情を見て心の声を聞く必要があります。
安全に介助するうえでは、状況に応じて利用者が安心するような会話や傾聴、コミュニケーションをとるほうが重要です。
無理やり持ち上げない
ボディメカニクスを活かして移乗することが大切です。立ち上がりが難しいと、つい上に持ち上げるような動作になりがちです。しかし持ち上げる動作は利用者も介助者も重心が遠くなるので、お互いに身体の負担が大きくなります。
相手を安楽に介助し自分の負担を減らすには、先述した水平移動や臀部を少し浮かせて移乗する方法を実践しましょう。
自分に体重が乗れば、スムーズに移乗が可能です。
姿勢を確認する
事故防止の観点や身体の負担を軽減するためにも移乗後、車椅子に乗っている人が安定した姿勢になっているか、必ず確認する必要があります。
車椅子に座っている人の姿勢がのけぞっていないか、左右に傾いていないかがチェックするポイントです。
さらに具体的に確認する際の身体の位置は下記のとおりです。
- 膝が90度近くになっている
- 足底が床に接地しているかを見る
- フットレストにしっかり足が乗っている
足が床から離れていると身体が安定しないので、足の位置は必ず確認しましょう。
また立ち上がりが困難な方は足に力が入らないため、座位が保持できない場合があります。座りにくくなっている場合は、車椅子の隙間にシートやクッションを入れて腕や骨盤を支える必要があります。加えて移乗しても座り方が浅くなってしまうことがありますが、無理に後ろに引き上げてはいけません。
座り直しをする際の動作は下記のとおりです。
- 腕を組んでもらう
- 少し前に倒れてもらう
- 後ろから脇の下から手を入れる
- 手のひらは面で支える
- お辞儀をするように前傾させゆっくり後ろに下げる
引く力を意識して介助しましょう。
ただし褥瘡がある方やアザができやすい方はおすすめできません。怪我をしている方を座り直しする際は、前方から行います。
具体的な方法は下記のとおりです。
- 足を90度より曲がっているくらいにする
- 膝と膝を合わせてロックする
- お辞儀をしてもらう
- 頭を前に誘導する
- お尻が浮いたら押す
利用者と介助者の膝を合わせることで移乗できます。お互いに痛くない部分があるので、そこを探りながら膝をロックします。
膝折れに注意する
特に立ち上がりが困難な方は、膝折れを避けるように介助しなくてはいけません。膝折れは膝が前に曲がるか股関節が後ろに曲がることで膝が折れます。
このような事態を防止するには繰り返しになりますが先述した3つの介助方法を使用することで膝折れを防げます。
自立支援を意識する
介護士は、利用者にできる限り自分の力で生活できるように促すのも大切な仕事です。
立ち上がりが困難だからといって、すべて手伝ってしまうと自立支援を促せません。認知症の症状や意思疎通が難しい方以外、可能な範囲で手すりをつかんでもらったり自分の腕の力で横向きになったりしてもらいましょう。
積極的に自立支援を促し、本人に残されている身体の力を活かしてもらうことで利用者のQOL向上につながります。
利用者の日常生活をサポートするためにも、自立支援は促すことは忘れてはいけません。
立てない人の移乗介助に関するよくある質問
立てない人の移乗介助に関するよくある質問は下記のとおりです。
- 全介助が必要な人に役立つ介助用具は?
- 介護をするうえでできる腰痛対策はある?
- 立てない人のトイレ介助の方法は?
- 立てない人の入浴方法は?
ベッドから車椅子などの移乗だけでなく、全介助をする際に必要な福祉用具やトイレでの移乗に関連する情報を紹介します。
全介助が必要な人に役立つ介助用具は?
全介助が必要な方には、スライディングボードの使用が役立ちます。
座ったままでも移乗できるように、ボード上が滑りやすくなっているため、介護を受ける方と介助者の負担軽減ができます。スライディングボードの使用方法は下記のとおりです。
- 車椅子をベッドの真横に置く
- ベッドを高くする
- スライディングボードを差し込む
- 介助者が介護者の身体を斜め前に倒す
- 骨盤を押す
戻るときはベッドを車椅子より低くします。
スライディングボードは30度くらいに立てて、ベッドに押し込みながらセッティングするとうまく差し込めます。スライディングボードを使った移乗介助を行えば、介護を受ける方と介助者双方の安全を守ることが可能です。
介護をするうえでできる腰痛対策はある?
介護職の方のなかには腰痛を経験している方は多いでしょう。
腰痛の原因にはさまざまあり、負荷が加わることで起こる動作的要因やストレスによる環境要因などで発生します。人によって痛みに違いがあるため対策も異なります。そのためまずはお近くの病院で診断を受けましょう。
それを踏まえたうえで、いくつかの腰痛対策を紹介します。
- ストレッチをする
- 筋トレをする
- 腰痛ベルトをする
- 姿勢を整える
姿勢が整うように筋力をつけたりベルトで腰を保持したりすることが大切です。実際に現場でサービスを提供しながら、1つずつ試して身体の様子をうかがいましょう。
立てない人のトイレ介助の方法は?
施設のトイレであれば、2人対応やオムツ対応が良いでしょう!
ポータブルトイレであれば、先述した「おいでなすって」のポーズで行う介助方法がおすすめです。大きな筋肉で利用者を支えられるので、立ち上がりが困難な利用者でもスムーズに移乗介助ができます。
立てない人の入浴方法は?
立ち上がりが困難な方を浴槽から出す方法は下記のとおりです。
- 利用者の足を引いて身体を小さくまとめる
- 利用者の膝を軽く抑えて足が動かないようにする
- 身体を前に倒してお尻を上げる
利用者の身体を前に倒すことで足の裏に体重が乗ります。支持基底面ができて無駄な力無く浴槽から出せます。
また浮力を上手に活用したいので、焦ってお湯を抜かないよう注意が必要です。どうしても1人で上げられない場合は、お湯を抜いてのぼせないようにし職員を呼ぶのも1つの手段です。
浴槽でのトラブルは在宅でも起こりやすいので、浴槽から出る方法は家族にも概要を伝えておくと良いでしょう。
【まとめ】立てない人の移乗介助を安全かつ効果的に行うためのポイントを押さえよう!
移乗介助は利用者の状態に合わせて行う必要があります。特に立てない人を介助する場合は、普段と同じように介助をすると、怪我を負わせてしまいます。
利用者に合わせた介助をした後は、1人で悩むのではなく記録に残したり実践したときの注意点や問題は他職員にはっきりと伝えましょう。
状況を共有し、介助が難しい場合には二人対応を考える場合があります。しかし今回紹介したテクニックを活用すれば、基本的に無駄な力無く安全に介助することが可能です。
実践するまでには練習が必要ですが、興味がある方はぜひ積極的に試してみてください。
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