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メンタル限界…介護職がストレス限界になる原因とは?具体的な対策も解説!

厚生労働省が2020年度におこなった「過労死等の労災補償状況」の調査結果によると、精神障害の請求件数がもっとも多い業種は「医療、福祉」でした。

実際に現場で働いていると、職員が精神疾患になるのを見たことがあるのではないでしょうか。メンタルにかかわる病を発症すると、一時的に仕事ができなくなり、休職や退職を余儀なくされます。

体調回復にも時間がかかり、転職活動が手に付かなくなる方もいるでしょう。すでに介護職をしている方やこれから働く人は、ストレスの原因や対策を知っておく必要があります。

今回では、介護職にかかる特徴的なストレスや対策を紹介します。

心を壊さず長く働き続けられるようになるので、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

介護職が陥りやすい精神的なストレスや病

介護職は精神疾患で労災が多い業界です。おもに以下のようなストレスや病で休職したり退職したりする方がいます。

  • うつ病
  • 燃え尽き症候群

ぜひ参考にしてみてください。

うつ病

うつ病は気分の落ち込みや不眠が起こり、日常生活に支障が出ている状態を指します。

精神的な症状としては意欲の低下や表情の暗さがあり、身体的な症状としては食欲低下や疲労感が挙げられます。真面目で責任感の強い方は、何らかのきっかけで心のバランスが崩れると発症しやすいと言われています。

特に一生懸命な介護職の方は注意が必要です。

燃え尽き症候群

燃え尽き症候群は、これまで仕事を頑張っていた人が突然やる気を失う症状を指します。

仕事のストレスやプレッシャーが長期間続くと発症することがあります。うつ病と同様に、責任感の強い方が陥りやすいとされています。

介護の仕事に就いたばかりの方や中間管理職の生活相談員などは特に注意が必要です。

介護職が陥りやすいストレスの原因とは

介護職がうつ病や燃え尽き症候群を発症するストレスの原因は以下のとおりです。

  • 給与が低い
  • 人手不足
  • 人間関係が悪い
  • 身体的負担が大きい
  • 施設の運営方針に納得できない

事前対策するためにもぜひ参考にしてみてください。

給与が低い

介護職の給与は上昇傾向にありますが、全産業と比較するとまだ低い水準です。

令和4年の「賃金構造基本統計調査」によると、全産業(役職者抜き)の平均給与は36.1万円ですが、介護職の平均給与は29.3万円となっており、6.8万円の差があります。

この給与格差が将来への不安を引き起こし、結果的にうつ病や燃え尽き症候群を患う方が多いのではないでしょうか。

人手不足

人手不足の職場では、職員1人あたりの業務負担が大きくなる傾向があります。利用者の身体を支えたり、腰をかがめたりする頻度が増えると身体への負担が増します。ヘルニアやギックリ腰になり、日常生活の満足度が低下することで意欲が低下し、うつ病に発展する可能性も考えられます。

人手不足の職場では休憩時間の短縮や長時間労働も発生しやすいため、精神的なストレスを抱えるリスクが高まります。

人間関係が悪い

人間関係が悪い職場も注意が必要です!

職員と利用者との関係に問題がある場合、精神的なストレスを抱えることになります。職員からのパワハラやいじめ、利用者からの暴力を受け続けると、精神的なダメージを受けることがあります。

メンタルが傷つくと、社会復帰までの時間が長くなるため、このような職場からは早急に退職することをおすすめします。

施設の運営方針に納得できない

施設の経営理念や考え方に共感できない場合、長期的なストレスを受ける可能性があります。たとえば、利用者とゆっくりコミュニケーションを取りたいと考えている方が、1日中忙しい施設で働き続けると、職場の働き方に疑問を抱くことでしょう。

自分の介護観とは異なる働き方は、我慢や違和感を抱え続けるため、心に負担がかかります。これが長期的なストレスとなり、燃え尽き症候群を発症させるリスクを高めます。

施設の方針と合わない働き方を続けることは危険です。

限界を感じたらどうする?介護職向けストレス解決法

ストレスが限界に達する前に、どのような対策をしておけば良いのでしょうか?

ここでは、介護職がストレスを感じたときの対策を紹介します。具体的には以下のとおりです。

  • 趣味に打ち込む
  • 友人と話す
  • 睡眠を取る
  • 運動をする

実践しやすい内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

趣味に打ち込む

ストレスを感じたら趣味に打ち込むと良いでしょう!

趣味はポジティブな感情やリフレッシュ効果をもたらします。2020年の「ジャーナル・オブ・ヴォケーショナル・ビヘイビア」の研究によれば、趣味や余暇活動に取り組む人はキャリアに良い影響をもたらしているとされています。

運動や読書など、自分の好きなことに取り組むことはメンタルに良い効果が期待できます。

友人と話す

友人や知人との時間を増やすのもおすすめです!

会話をすることで、「カタルシス効果」と呼ばれる心理現象が働きます。カタルシス効果は、不安や怒りなどのマイナス感情を話すことで安心感を得られる心理効果を指します。

誰かに悩みを打ち明けると気分が晴れるのは、このカタルシス効果によるものです。

職場で嫌なことがあったら、それを話せる友人や知人とコミュニケーションをとりましょう。

睡眠を取る

寝不足はメンタルに大きく影響します!

睡眠不足になると、脳内の「扁桃体」と呼ばれる器官の制御が弱まります。不安や怒りの感情に多く反応するようになり、感情が常にネガティブな状態になります。これが長期化すると、うつや抑うつ気分を引き起こす可能性があります。

介護職は特にシフトワークを行うため、睡眠リズムが崩れやすい仕事です。あらかじめ睡眠時間を確保する生活習慣を作る工夫が必要です。

ストレス解消法を実践しても良くならない場合はどうする?

介護職にはストレス対策が大切ですが、それでも良くならない場合はどうすれば良いのでしょうか?

ここでは、大きく分けて3つの解決法を紹介します。具体的には以下のとおりです。

  • 上司に相談する
  • 心療内科を受診する
  • 転職する

それぞれ解説します。

上司に相談する

ストレス対策を試しても気持ちが落ち込む場合は、上司への相談がおすすめです。

利用者からの暴力や職員からのパワハラが続いている場合、いくらストレス対策をしても効果がありません。根本的な問題を見つけ出し、管理職や施設長などの大きな権限を持つ方と共に解決策を考える必要があります。

上司の対策に納得いかない場合は、労働基準監督署への報告も検討しましょう。

心療内科を受診する

睡眠不足や意欲低下など、身体や気持ちにネガティブな変化が起きた場合、心療内科への受診が大切な選択肢となります。

医師からのカウンセリングを受けることで、自分自身の心の状況を理解できます。また、服薬による治療も同時に行えるため、メンタルの悪化を防げるでしょう。

趣味が楽しくなくなったり、食欲が減ったりした場合は、速やかに心療内科への受診を検討してください。

他業種に転職する

他施設への転職を検討する際、利用者からの暴言や暴力を受ける可能性があることを考慮してください。

高齢者との交流が苦手な方は、営業職や販売職など、高齢者と直接的なかかわりが少ない職種への転職をおすすめします。転職する際は、エージェントサービスを利用することで、未経験業界への転職に成功する確率を高めることができます。

面接対策や履歴書添削を受けて、希望条件に合った優良求人を見つけましょう。

介護職は心のケアが大切!

介護職は他の産業と比べて精神疾患による労災認定が多い業界です。そのため、心のケアも仕事の一環と言えます。日常的に趣味に打ち込んだり、仲の良い友人と会ったりするなどのストレス対策を心がけましょう。

万が一、不眠や意欲の低下などが起きた場合は、深刻な事態になる前に心療内科や精神科を受診してください。カウンセリングと服薬により、少しずつではありますが、心がケアされていきます。

介護業界から離れることは逃げではなく、健康的に働き続けるための一つの選択肢です。転職サイトや転職エージェントを活用して、自分に合った業界に転職しましょう。

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