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【注意】介護夜勤は身体に悪い?危険性や具体的な病気も解説
これから介護の仕事をする方やすでに介護職の方々は、「夜勤は体に悪いの?」と不安を抱えている方もいるでしょう。
夜勤に従事されている方々は、体調管理を常に意識しないと働くこと自体が困難になってしまいます。
夜勤の方でもできる対策を紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
シフト制勤務は発がんリスクを上げる
シフト制勤務は発がんリスクを上げるとの研究結果があります。IARC(国際がん研究機関)の基準で、交代制勤務の発がん性のリスクは上から2番目の「2A(発がん性が恐らくある)」に分類されました。
シフトで働く介護職は、がんになる可能性が高いといえるでしょう。
がん以外にもある?夜勤を続けることによる病気
具体的には以下のとおりです。
- うつ病
- 心臓病
- 高血圧
- 肥満症
夜勤には、あらゆる疾患を起こすリスクがあります。
うつ病
夜勤の仕事を続けると、うつ病のリスクが上がることが認められています。
介護夜勤を長く続けることにより、うつ病を発症するリスクが示唆されています。
夜勤専従で働いている方々は、メンタルケアに気を配る必要があります。
心臓病
夜勤をすることで、心臓病を発症するリスクも上がります。カナダ・ウェスタンオンタリオ大学疫学・生物統計学部のManav V. Vyas氏らは、夜勤や交代制勤務の病気リスクを調査しました。その結果、シフト勤務者は日中勤務者に比べて心筋梗塞のリスクが23%上昇していたことがわかっています。
シフト勤務で働く介護職は、心臓病のリスクにも注意する必要があります。
高血圧
夜は身体を休めるため、血圧を上げる必要がありません。そのため健康的な方の血圧は起床時から上昇し、夕方にかけて下がっていきます。しかし夜勤者は、身体を休められないので血圧が上がります。
夜勤をしていない人と比べると、慢性的な高血圧になりやすいのです。
肥満症
夜勤を働いている人々は、体重が増加する恐れもあります。
肥満になると、糖尿病や不眠症などあらゆる病気を引き起こす原因につながります。
生活習慣病のリスクを上げてしまうので、注意が必要です。
夜勤で病気にならないための対処法
夜勤は病気のリスクを増加させますが、即座に介護の職を辞めるのは容易ではありません。
したがって、こちらでは、睡眠、食事、運動の観点から病気のリスクを低減する方法を紹介します。ぜひ参考にしてください。
睡眠編
起床時間を同じにする
夜勤の前には寝だめをする方もいるでしょう。しかし、起床時間の変動により、人間の体内時計である「サーカディアンリズム」が乱れます。体内時計の乱れは、身体のだるさや眠気が取れないなどの不調につながります。
夜勤中でも起床時間を一定にすることが推奨されます。
夜勤中は仮眠をする
夜勤中の休憩時間は、おおよそ午前0時から2時前後です。休憩中に仮眠を取ることで、通常と同じ時間帯に休息をとることができます。これにより、体内時計の乱れを最小限に抑え、体調バランスを保つことができます。
仮眠時間を有効に活用して、体内時計を維持しましょう。
食事編
仮眠の3時間前に食事をする
夜勤3時間前には、食事を済ませておくのがおすすめです。食事をしてから胃や腸で吸収されるまで、約3時間かかると言われています。内容物が吸収されていない状態で身体を動かすと、大きな負担がかかります。
腹痛や下痢などの症状につながり、仕事に影響を及ぼすでしょう。
消化の良い食事をする
消化活動は身体に大きな負担がかかるので、夜勤前は消化の良い食事を心がけましょう。具体的には以下のような食品や食事がおすすめです。
- うどん
- バナナ
- リンゴ
- ヨーグルト
- 魚
- スープ
消化の良い食事を摂取して、体調管理をするのがおすすめです。
夜勤明けに暴飲暴食をしない
夜勤明けについて、暴飲暴食をしたくなる方も多いのではないでしょうか。睡眠時間が短くなると、食欲が増進するホルモンの「グレリン」が増え、食欲を抑える「レプチン」が減ることがわかっています。そのため夜勤終わりには、ジャンクフードやスナック菓子を身体が欲したくなるのです。しかし、暴飲暴食を続けていると、肥満症や高血圧を引き起こす原因につながります。
夜勤後は食事が乱れやすいので、脂質や糖分の多い食事の頻度を意識して控えましょう。
運動編
太陽を浴びる
太陽を浴びることで、サーカディアンリズム(体内時計)がリセットされることがわかっています。そのため、夜勤後の朝は意識的に太陽を浴びるのがおすすめです。夜勤で疲れていると、夜まで仮眠をしたくなるでしょう。
体調を整えるためにも帰宅後は、軽く散歩をしたり買い物に行ったりして日光を浴びましょう。
負荷の少ない運動をする
夜勤中から後は睡眠時間が崩れがちなので、夜勤明けの夜は夜更かしをしてしまう方も少なくありません。しかし、負荷の少ない運動を夜勤後にすることで、程よい疲労感を得られます。その結果、睡眠時間を変えずに就寝できます。
夜勤明けに寝付けない方は、ぜひストレッチやヨガなどの運動を取り入れてみてください。
体調管理を徹底したうえで夜勤をしましょう!
夜勤を続けることにより、がんや心臓病などあらゆる病気のリスクを引き上げてしまいます。とはいえ、すぐに夜勤を辞められる方は少ないでしょう。また、これから夜勤専従で働きたい方もいるのではないでしょうか。
夜勤で働く方は、日中の睡眠や食事などに気をつける必要があります。仮眠時間を考えたり、消化の良い食品を摂取したりして、少しでも身体のダメージを減らせるよう心がけてください。