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バルーンカテーテルの尿の捨て方は?破棄方法・手順や注意点を解説!

バルーンカテーテル(尿道カテーテル)を留置中の利用者の尿破棄を難しく感じていたりやり方がわからなかったりする方もいるでしょう。誤った方法で尿破棄をしてしまうと、利用者さんが膀胱炎や腎盂炎といった感染症を起こすリスクがあります。そのため看護師や介護職は、正しい尿破棄の方法を知っておかなければいけません。

今回では、バルーンカテーテルからの尿破棄の方法や注意点を紹介します。

バルーンカテーテルから尿をどのように捨てるか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

バルーンカテーテルの尿の捨て方

バルーンカテーテルから尿を捨てる方法は以下のとおりです。

  • 尿量を確認する
  • 尿の匂いや色を確認する
  • 尿を捨てるための容器を用意する

ぜひ参考にしてみてください。

バルーンカテーテルの尿廃棄を行う介護職の女性のイメージ図

尿量を確認する

バルーンカテーテルを留置中している利用者の尿を捨てる前には、まず尿量を確認しましょう。
尿量を測ることで、健康状態を把握できるからです。たとえば、尿量が少ないと、腎臓での尿生成ができていないと考えられます。

尿を確認することで、何らかの病気のサインに気づける可能性があります。そのため、尿を破棄する前に量を確認することが大切です。

尿の匂いや色を確認する

尿を捨てる際には、匂いや色のチェックが重要です。尿の色によっては、すぐに処置をしなくてはいけない場合があります。

カテーテルを挿入していると、尿感染症や膀胱炎を発症するリスクが高まります。

尿の色が赤かったり茶色かったりしたら、早めに医師に相談してください。また、尿感染を起こしていると、腐敗した尿臭がします。

尿から明らかに異常な匂いがしたら、医療職に連絡しましょう。

尿を捨てるための容器を用意する

尿量や尿の匂いを確認し、異常がなければ破棄していきます。破棄する際は、尿瓶や回収容器を用意しましょう。

尿瓶や回収容器は、感染症を防ぐために利用者ごとに用意する必要があります。

足りない場合は、洗浄・消毒を徹底して行ってください。

バルーンカテーテルの尿を捨てるときの注意点

バルーンカテーテルの尿を捨てるときの注意点は以下のとおりです。

  • 尿回収時は手袋やエプロンを着用する
  • 畜尿バッグの排尿口が回収容器に触れないようにする
  • 回収容器を適切な方法で洗浄・消毒する
  • 回収容器から尿が跳ねないように静かに破棄する

それぞれ解説します。

利用者に配慮しながらバルーンカテーテルの尿破棄を行う介護職のイメージ図

尿回収時は手袋やエプロンを着用する

尿を破棄する際は、手袋やエプロンを使用しましょう。手袋やエプロンをしていないと、自分の身体や周囲を汚してしまいます。バルーンに溜まっている尿を排出する際は、特に衣類や手に飛び散る可能性があります。

必ず手袋やエプロンを着用することが大切です。

畜尿バッグの排尿口が回収容器に触れないようにする

尿を破棄する際は、バルーンの排尿口が回収容器に当たらないよう注意してください。排尿口に接触してしまうと、バルーン内に菌が入る可能性があります。感染症を引き起こし、膀胱炎や腎盂炎、最悪の場合は敗血症を引き起こす原因につながります。

尿を排出する際は、畜尿バッグに回収容器が触れないようにしましょう。

排尿口を適切な方法で洗浄・消毒する

尿を破棄した後は、排尿口を洗浄・消毒していきます。清潔を維持しておかないと、感染症を引き起こす原因につながります。バルーンの先端を、ディスポーザブルタオルやペーパータオルで拭きましょう。

尿破棄や排尿口の洗浄が終了したら、自分も手指消毒をしていきます。

回収容器から尿が跳ねないように静かに廃棄する

尿は畜尿瓶から飛び散らないように回収する必要があります。尿の飛び散りを避けるには、尿瓶と排尿口の距離をなるべく近づけることです。ただし、近すぎてしまうと、畜尿瓶が排尿口に接触して逆行性感染症を起こすリスクがあります。

尿瓶と排尿口に接触しない程度に近づけて静かに回収していきましょう。

バルーンカテーテルに関するよくある質問

バルーンカテーテルに関するよくある質問を紹介します。

  • カテーテル内の尿は破棄するの?
  • バルーンカテーテルの尿を破棄するタイミングは?
  • 容器の洗浄方法は?
  • 介護職でもバルーンカテーテル内の尿破棄をしても大丈夫?
  • 介護職がバルーンカテーテルのケアをする際の注意点は?
  • バルーンカテーテルの排尿口はアルコールを使用した方がいい?
  • 在宅介護でのバルーンカテーテルの処置は?

それぞれ解説します。

バルーンカテーテルに関する理解を深めて介助を行う介護職のイメージ図

カテーテル内の尿はどのように破棄するの?

カテーテル内に溜まった尿は、ミルキングで破棄するのがおすすめです。ミルキングとは、カテーテルに停滞している尿を指でゆっくりと上下させて流していく方法です。空気で押し出すことで、流れていなかった尿が出てきます。

ただし、ミルキングは医療行為なので、介護職は行えません。発見した場合は看護師に相談しましょう。

バルーンカテーテルの尿を破棄するタイミングは?

バルーンカテーテル内の尿を破棄するタイミングは、排液口からの感染症を防ぐためにも必要最小限にとどめます。正確な尿量確認が必要な場合でも、各勤務帯で1回(8時間に1回)を目安に破棄しましょう。

尿量が多い場合はカンファレンスで話し合い、尿破棄の回数を増やします!

基本的には必要最低限の回収で尿を破棄することが大切です。

回収容器の洗浄方法は?

尿を回収している尿瓶は1日1回、熱水で消毒します。洗浄・消毒後の尿瓶は、ディスポガーゼの上に載せて乾かしましょう。

乾燥に使用したディスポガーゼは使用ごとに交換してください。

介護職でもバルーンカテーテル内の尿破棄をしても大丈夫?

バルーンカテーテル内の尿破棄は医療行為ではないので、介護職でも破棄できます。厚生労働省の「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」によると、介護職でもバルーンカテーテル内の尿破棄は行えるとされています。

ただし、カテーテルの交換は医療行為なので、医師や看護師が実施する必要があります。

介護職がバルーンカテーテルのケアをする際の注意点は?

介護職は、利用者さんをベッドから車椅子へ移乗したり、入浴介助をしたりするのが仕事です。そのため、カテーテルやバルーンを固定し、引っ張ったり踏んだりしていないか常に確認する必要があります。

バルーンカテーテルの扱い方についてより具体的に知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください

バルーンカテーテルの排尿口はアルコールを使用した方がいい?

バルーンカテーテルの排尿口を拭く際は、アルコールを含ませましょう。アルコールで排尿口を拭くことで、感染症を防ぐ効果があります。排出口の周囲に細菌が付着していると、バルーンの排出口からカテーテルに菌が伝わり、患部や膀胱内で感染を起こします。しかし、尿破棄の前後に排尿口をアルコールで拭いておくと、細菌がバルーン内に入るのを防げるのです。

バルーンカテーテルの排尿口は、アルコールを含ませたディスポタオルやアルコール綿で洗浄する必要があります。

在宅介護でのバルーンカテーテルの処置は?

在宅介護でも尿破棄は介護職や家族が行います。今回紹介した方法を用いて対応しましょう。

カテーテルの交換は医療行為なので、かかりつけ医や訪問看護で対応する必要があります。

適切な方法でバルーンカテーテル内の尿を破棄しましょう!

バルーン内の尿を破棄する際は、尿量や匂い、色の確認が必要です。また感染症を防ぐためにも、容器の洗浄や消毒を行うのを忘れてはいけません。正しい手順にそって洗浄を行うことで、尿路感染や膀胱炎を防げます。今回紹介した方法を活用して、適切な管理下のもと、バルーンカテーテル内の尿を破棄していきましょう。

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