ジャンル別記事
介護職の目標が思いつかない!個人目標の立て方をキャリア別に紹介
介護職は定期的に仕事に対する目標を設定するように上司から依頼されます。しかし、新人職員はどのような目標を立てればよいか思いつかない方もいるでしょう。
また、ベテランになるとスキルも資格もあるので、新しい目標を立てるのが難しい方がいます。目標設定が思いつかないと、上司から再提出を求められる可能性も少なくありません。
キャリアの年数別に目標の具体例を解説するので、すぐに目標設定の方法がわかります。ぜひ参考にしてみてください。
また、介護目標が思いつかない時は、新しい経験を積むことで、自分の目指す方向が見えてくるかもしれません。カイテクなら、短時間・単発で働きながらスキルを磨けるため、新しい発見があるでしょう。ぜひこの機会に以下から「カイテク」を試してみてください。
介護職が個人目標を立てる意味

介護職で個人目標を設定する理由は、職員一人ひとりのスキルや努力を正確に把握し、それを評価や指導に反映させることで、モチベーションを向上させることにあります。目標があることで日々の業務において取り組むべき課題が明確になり、成長への意識を高めることに繋がります。
また、介護職の業務は数値で評価しにくい部分があり、主観的な判断に頼りがちです。そのため、目標を設定して、評価基準を明確にするという目的もあります。
介護施設では、半期ごとに目標を設定し、その振り返りを行うことで自己評価と客観的評価を基に昇給・昇進を判断する仕組みを取り入れているケースが多いです。目標を持つことで、職員のスキルアップが実現し、利用者に対してより良いサービスを提供できます。
施設全体の価値向のためにも、職員一人ひとりの目標設定が重要です。
自己評価シートはなぜ必要なのか
自己評価シートは、自身の成長や課題を見直す重要なツールです。単に上司の評価を待つのではなく、自らの行動や成果を振り返ることで、日々の業務に目的意識を持って取り組めるようになります。
また、評価面談時に「どのように努力したか」「どんな成果を出したか」を具体的に伝えられる材料にもなるでしょう。特に介護現場ではチームで動くため、客観的に自己評価できる力は信頼構築にもつながります。
だからこそ、評価シートは形だけでなく、自分自身を高める第一歩として活用すべきです。
目標設定と自己評価の連動
個人目標と自己評価はセットで考える必要があります。目標が不明確なままでは、何を評価すれば良いかも曖昧になってしまい、評価シートの記入にも困ってしまうでしょう。
たとえば、「利用者との会話を増やす」といった目標を立てたなら、その達成度をどのように測るかも一緒に考えることで、振り返りや改善点が明確になります。
目標と評価が連動していると、成長の実感が得られやすく、次の目標設定にもつながりやすくなるのです。
介護職の個人目標が思いつかない2つの理由
介護職として個人目標が思い浮かばない背景には、以下2つの理由が挙げられます。こうした状況では、まず「なぜ自分は介護職を続けているのか」や「どんな働き方をしたいのか」を見つめ直すことが重要です。目標が思いつかないのは悪いことではなく、立ち止まって考える好機だと捉えましょう。
現状に満足している
個人目標が思い浮かばない理由の1つは、今の仕事や環境に満足しているからです。問題がなく充実して働けている場合、「あえて何かを変える必要はない」と感じることは自然です。
しかし、目標は必ずしも大きな挑戦でなく、日々の業務の中での小さな改善でも構いません。
たとえば、「介護記録をより丁寧に書く」「新人スタッフへの声かけを増やす」なども立派な目標になります。
満足している状態だからこそ、より良くするための一歩を意識的に考えることが、今後の成長や評価につながります。
キャリアアップを考えていない
キャリアアップに対する意識が薄いことも、目標が思いつかない原因の1つです。日々の業務に追われる中で、将来のビジョンを描く余裕がない人も多くいます。
また、「今のままで十分」と感じている場合、成長意欲が湧きづらくなります。こうしたときは、まず「5年後も今と同じ働き方でいいのか?」と自問してみるのがおすすめです。
役職やスキルアップに限らず、「利用者との信頼関係を深める」といった自己成長もキャリアアップの一環です。
漠然とした未来でも、方向性を持つことが目標設定の第一歩になります。
介護職の個人目標が思いつかないときの対処法

介護職の目標が思いつかないときの対処法を紹介します。
スキルや経験を棚卸しする
介護の目標が思いつかないときは、スキルや経験の棚卸しをしましょう。現在保有しているスキルや関連する経験を明確にすることで、今後のキャリア形成にどのように取り組むべきかがわかります。
具体的には以下のようになります。
例)
・現在、介護福祉士の資格を保有している
→実務経験を積んで認定介護福祉士の資格を取得する
このように自分に何が必要かを理解することで、明確な目標を立てることができます。
今までで楽しかった仕事を思い出す
仕事の中で自発的にやりたいと感じた出来事を思い返すと、目標を立てやすくなるでしょう。楽しいと感じることを深掘りすることで、自分の好きな分野が見えてきます。
たとえば、レクリエーションをしているときが楽しいと感じるのであれば、以下のような目標が思いつきます。
- レクリエーション介護士を〇月までに取得する
- 1カ月に1回レクリエーションの企画を主任に提案する
自分の好きなことを追求する目標を設定すると、仕事をすることがより楽しくなるので、おすすめです。
また、やりがいを感じた瞬間を思い出すのもおすすめです。私が介護の現場でやりがいを感じる瞬間は、利用者さんが求めているケアを提供し喜んでもらえたときです。
以前勤めていたい施設で、麻痺によりお風呂に入れない利用者さんの入浴介助を担当し、その方は数ヶ月ぶりに湯船に入られたようで、泣いてしまうほど喜ばれてました。その際に言われた「ありがとう」と言われたときは、とても嬉しくなったのを今でも覚えています。
このようなやりがいが個人目標を立てる際の参考になるので、これまでの業務を振り返ってみましょう。
自己評価シートや過去の反省を見返す
個人目標が思い浮かばないときは、過去の自己評価シートや面談記録を見返すことが効果的です。そこには、以前に指摘された課題や自分自身が感じた反省点、改善したいと考えた行動などが記録されていることが多く、目標のヒントが詰まっています。
たとえば、「利用者との関わりが一方的だった」と記録されていれば、「相手の話を傾聴する姿勢を意識する」といった具体的な目標が導き出せます。
過去の自分を振り返ることは、自己理解を深めるとともに、確実に実行できる現実的な目標を立てるための出発点になるでしょう。
自身が求められている役割から考える
目標が浮かばないときは、今の職場で自分がどんな役割を担っているかに目を向けてみましょう。
たとえば、新人指導を任されているなら「丁寧なOJTを通じて後輩を独り立ちさせる」ことが目標になりますし、レクリエーションの企画担当なら「毎月1回、参加率の高いイベントを実施する」などが挙げられます。
与えられた役割には、現場があなたに期待している成長ポイントが反映されているため、目標の軸として非常に有効です。役割を自覚し、その中でできることを一歩ずつ明確にすることで、評価にもつながる実践的な目標が立てられます。
小さな目標を設定する
目標が思いつかないときは、キャリアを広く捉えすぎている可能性があります。そのため、短期的で小さな目標を立ててみることをおすすめします。
たとえば、介護福祉士の資格を目指す場合、以下のような目標を設定しましょう。
- 参考書を使用して1日3問の問題を解く
- 〇月までに介護福祉士試験に応募する
「介護福祉士を取得する」という大きな目標だけでは漠然としすぎるため、どこから始めればいいかわからなくなりがちです。
小さな目標を立てることで、現実的なアクションプランが明確になります。
キャリアパスを描く
目標が思いつかないときは、キャリアパスを明確にすることもおすすめです。3〜5年後にどうなっていたいかを想像し、必要なスキルや経験を目標にしていきましょう。
キャリアパスを想像して目標設定する方法は以下のとおりです。
- 3年後に介護福祉士の資格を取得したい
→数ヵ月語に介護職員実務者研修を受講する - 5年後にケアマネジャーになりたい
→介護福祉士の資格を取得し、5年間勤める
キャリアを段階的に考えることで、現時点で何をすべきかが具体的にわかります。
上司や同僚に相談する
上司や同僚に相談することで、自分では気づけない視点からのアドバイスを得られます。新しい課題が見えてくることで、目標設定に役立つヒントを得られるでしょう。
自分と関係が深い人ほど明確なアドバイスをくれるので、同じフロアのユニットリーダーや同期に話を聞くことをおすすめします。
目標設定に悩んでいる方は、ぜひ上司や同僚に相談してみてください。
「介護の目標を考えたいけど、何を設定すればいいのかわからない…」そんな時は、まず実際に経験を積んでみるのがおすすめです。カイテクを利用すれば、介護の単発バイトでさまざまな現場を体験できます。ぜひ、実際に働きながら、自分に合った目標を見つけてみてください。
介護職が個人目標を見つけるメリット

介護職が目標を見つけるメリットを3つ紹介します。介護職が目標を見つけると、仕事に良い影響を与えます。
モチベーション高く働ける
介護職が個人目標を立てると、モチベーションを高く保ちながら働けます。自分のやるべきことが明確になり、目標に向かって努力する意欲が湧いてくるからです。
前向きな姿勢で仕事に取り組むと、スキルアップや評価の向上につながり、結果としてキャリアアップを目指せるでしょう。
仕事のモチベーションが上がらない方は、ぜひ目標を立ててみてください。
目標達成のためのスキルや経験が明確になる
目標を見つけることで、現状に何が足りないかが把握できます。現時点から逆算して、目標を達成するためのスキルや経験が明確になるでしょう。
たとえば、「今年は実務者研修を取得したので、来年は介護福祉士の試験を受ける」といった目的意識を持ち、具体的な計画が立てられます。
キャリアの選択ミスが起こりにくくなるので、自分の理想像を達成することが可能です。
キャリアの指針が明確になる
キャリアの方向性が明確になるのも、目標を見つける大きなメリットです。
たとえば、管理者としてキャリアアップを目指すのか、現場でユニットリーダーを目指すのかなど、自分の進むべき道の指針がはっきりします。
周囲の情報に流されずに、自分のキャリアを築いていくことができるでしょう。キャリアプランに悩んでいる方は、ぜひ一度目標を立ててみてください。
【勤務年数別】介護職の個人目標の具体例
勤務年数別に個人目標の具体例を紹介します。新人職員でも中堅職員でも、目標設定の際の参考になるでしょう。もし「目標が思いつかない」と考えている方がいれば、ぜひ活用してみてください。
【1〜3年目】介護の基礎知識を重点に考える
1〜3年目の方は、スキル磨きの期間です。この時期は、介護技術に特化した目標を設定すると良いでしょう。
また、新人時代は利用者について知る期間でもあります。そのため、介護技術や利用者とのコミュニケーションに関する目標を設定することをおすすめします。
1~3年目の目標例
入社1~3年目の具体的な目標は以下のとおりです。
- 「〇〇さんのおむつ介助ができるようになる」
- 「1日に3人の利用者の名前を覚える」
- 「1日に3人の利用者に話しかけ、好きな食事やテレビ番組を覚える」
- 「初任者研修を取得するため、◯月から応募し◯月には取得する」
目標にすべき資格・研修
介護に関する仕事では、まず「介護職員初任者研修」を受講しなければなりません。2024年4月から介護職は無資格では働けなくなっており、未経験の場合は最初に初任者研修を受講しましょう。
また、1〜3年目の介護職は、実践的なスキルを取得できる「介護福祉士実務者研修」の取得もおすすめです。
この先に、介護福祉士やケアマネージャーという道を目指すのであればなおさら必須条件となるため、この時期に取得を目指しておきましょう。
【4〜9年目】スキルアップを考える
4〜9年目の介護職員は、経験を積んできたため、難しい仕事を任される機会も増えます。自身のスキルアップにつながるような目標を立てることがおすすめです。
4~9年目の目標例
入社4~9年目の具体的な目標例は以下です。
- 「介護福祉士を取得するために◯月に応募する」
- 「ケアマネージャーの試験に向けて◯月までに応募する」
- 「研修会を開催し、◯月までに上司に共有し◯月までに資料作成を完了する」
目標にすべき資格・研修
介護現場での実務を積んできたこの時期は、介護福祉士やケアマネージャー、社会福祉士といった資格がおすすめです。
介護系の学校を卒業していなくても、実務経験が3年以上、かつ実務者研修を受講していれば介護福祉士の受験が可能となります。介護福祉士は介護業界唯一の国家資格ということもあり、取得することで転職にも有利です。
また、ケアマネージャーになるとケアプラン作成の業務に携われます。社会福祉士は高齢者に限らず、障害者や生活困窮者など幅広い人の支援に携わる職種です。
資格取得により給料アップも実現可能なため、自分のキャリアを見つめ直し、効率的なルートで目指してみましょう。
【10年以上】マネジメント業務に力を入れる
10年以上の経験を積んでいる方々の中には、ユニットリーダーや主任、管理職に就任している方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのため、チーム全体に影響を与えるような目標を立てる必要があります。
10年以上の目標例
具体的には以下のとおりです。
- 「フロアリーダーと2ヶ月に1回面談し、業務改善の進捗状況を確認し、管理職に報告する」
- 「職員と1ヶ月に1度面談し、要望や悩みなど、改善すべき点を聞く」
- 「職員が立てた個人目標の進捗状況を確認し、1ヶ月に1度フィードバックする」
ベテラン職員は、チームマネジメントに関する目標が多くなりがちです。そのため、現場職員で働いている方にとっては、目標が思いつかない時期もあるかもしれません。
現場経験が長い方は介護技術や知識が豊富ですが、自分で目標を見つけるのは難しいでしょう。
目標にすべき資格・研修
10年以上のベテランとなると、さらに上位資格を目指すことが可能となります。たとえば、「認定介護福祉士」や「主任ケアマネージャー」等が挙げられます。
認定介護福祉士になるには、介護福祉士として5年以上実務経験を経て、養成研修を修了しなければなりません。
また、主任ケアマネージャーは、専任ケアマネとして5年以上従事することが条件の一つに含まれています。しっかりと専門職として実務経験を経て、より責任のある立場を目指していきましょう。
ここまで勤務年数別で目標例を紹介したましたが、以下では評価を高める個人目標の具体例を、勤務年数や業務、職場別で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

介護職の個人目標を立てるステップ

ここでは、介護職の個人目標を立てるステップを3つに分けて解説します。
日常業務での課題や理想像を挙げる
まずは、日常業務で直面している課題や自分がなりたい理想像を挙げていきましょう。自分が担当している業務の中で、どの部分に改善が必要なのか、どんなスキルが不足しているのかを具体的に考えます。
また、介護職としての理想的な姿を思い描き、そのビジョンを目指すために必要なスキルや行動を明確にします。課題を認識し、理想像に近づくための方向性を定めることが、目標達成への第一歩です。
課題解決や目標達成までのプロセスを考える
課題を明確にしたら、その解決策や目標達成までのプロセスを考えましょう。
たとえば、コミュニケーションスキルを向上させることが目標であれば、日々の業務の中で意識的にコミュニケーションを取る時間を増やすということが挙げられます。
また、同僚や上司からフィードバックをもらう、関連する研修に参加する等、具体的な行動計画を立てましょう。プロセスを考えることで、目標達成に向けた道筋が明確になり、どのようなステップを踏んで進むべきかが見えてきます。
実現可能で現実的なプロセスを考え、進捗状況を定期的に振り返りながら調整していくことも大切です。
目標達成までの期間を設定する
目標達成に向けて、明確な期間を設定することも非常に重要です。期間を決めることで、達成に向けたスケジュールが明確になり、モチベーションを維持しやすくなります。
期限内に目標を達成するために、計画的に行動し、焦らず着実に進んでいくことが成功への鍵です。
以下では、個人目標の立て方を具体的に解説しているので、併せてご覧ください。

介護職の個人目標管理シート書き方のコツ
介護職の場合、個人目標管理シートの記入を求められることがあります。ここでは、介護職の個人目標管理シートの書き方のコツを解説します。
介護職としての理想を具体的に記入する
個人目標管理シートを作成する際、介護職としての理想像を具体的に記入することがポイントです。将来自分が目指したい介護職の姿や、どのような介護を提供できるようになりたいかを明確にしましょう。
たとえば、「利用者一人ひとりに寄り添い、心温まるケアを提供できる介護職になる」等の理想を掲げ、そのために必要なスキルや知識を見定めます。
理想を具体的に書き出すことで、自分が進むべき方向性がはっきりします。
行動目標を明確に記す
理想を掲げた後は、その実現に向けた行動目標を明確に記入しましょう。行動目標は、日常業務で実行可能な具体的な内容に落とし込むことが大切です。
たとえば、「毎日、利用者と10分以上のコミュニケーションを取る」「新しいケア技術を月に1回学び、実践する」といった形で、自分が行動に移せる具体的な目標を設定します。
そうすることで、進捗が見えやすく、達成感を感じながら業務に取り組めます。
取得を目指す資格を明確にする
介護職のスキルアップには、資格取得が大きな役割を果たします。個人目標管理シートには、今後取得を目指す資格を明確に記入しましょう。
たとえば、介護福祉士やケアマネジャー、レクリエーション介護士、社会福祉士等、自分のキャリアに役立つ資格を挙げて取得を目指してみてください。
資格を目指すことで、仕事に対する自信や達成感が得られ、キャリアアップの道も開けます。

介護職の個人目標を立てる際の注意点
個人目標を立てる際には、以下の内容に注意しましょう。
達成が難しい目標を設定しない
介護職の個人目標を立てる際、達成が難しい目標は避けるべきです。
目標はあくまで現実的で達成可能な範囲にすることで、途中で挫折することなく前向きに取り組めます。目標が高すぎると、達成できなかった場合にモチベーションが低下する可能性があります。
たとえば、「半年で全ての介護スキルをマスターする」といった大きな目標ではなく、「1ヶ月で新しいケアを習得する」等小さなステップを積み重ねることが大切です。
達成感を感じながら次の目標に進むことで、成長を実感できます。
抽象的な目標を設定しない
目標を設定する際は、抽象的な表現は避けましょう。「もっと優れた介護を提供する」等の漠然とした目標は、どのように進めていけばよいのか分かりにくいです。
抽象的ではなく、「利用者一人ひとりに毎日積極的に声かけをする」「月に1回、認知症ケアに関する勉強会に参加する」というような具体的な目標を設定することで、日々の行動に繋がりやすくなります。
会社から押し付けられた目標で取り組まない
ときには、会社や施設から目標に関して指示を受けることがあるかもしれません。しかし、それが自分の成長に直結しない場合や、あまりにも自分の希望とずれている場合は、その目標に取り組まないようにしましょう。
自分が本当に必要だと感じる目標を設定し、自分のキャリアアップやスキルアップにつながることを意識することが大切です。会社からの目標は参考程度に留めておきましょう。
介護職が個人目標を設定する際によくある失敗例
せっかく個人目標を立てても、内容によっては評価につながらなかったり、途中で挫折してしまったりすることがあります。ここでは、よくある失敗例を3つ紹介し、「やってはいけない目標設定」とはどんなものかを明確にしていきましょう。避けるべき落とし穴を知ることで、より納得感のある目標を立てることができます。
実現困難な理想だけの内容になっている
個人目標にありがちな失敗の1つが、理想だけを追い求めてしまい、実現が難しい内容になっていることです。
たとえば「全利用者から信頼される職員になる」といった抽象的かつ高すぎる目標は、達成のイメージがつかみにくく、途中で挫折するリスクも高まります。
目標はモチベーションを高めるものである一方で、実行可能性がなければ意味がありません。小さな行動レベルに落とし込み、「1日1回は利用者とアイコンタクトを取る」といったように具体化することで、達成感を得やすく、継続的な改善にもつながります。
とりあえず書いた感が出てしまう
何となくで書いた目標は、表面的で本人の意思が感じられず、評価にも結びつきにくいです。「笑顔で接する」や「丁寧に介助する」といった一般的すぎる目標は、悪くはないものの、どこか「とりあえず感」が出てしまいがちです。
これでは自分の成長ポイントや課題が伝わりません。
たとえば「1日3回は利用者の話を最後まで聞くように心がける」など、数字や具体的行動を盛り込むと、主体性が伝わりやすくなります。
目標は自分の言葉で、自分の行動として落とし込むことが大切です。
上司からの指摘内容のまま目標を設定している
上司のアドバイスを受けることは重要ですが、それをそのまま目標にしてしまうと、自分事としての意識が薄れやすくなります。「もっと丁寧に」と言われたから「丁寧に対応する」とだけ書いても、具体性や実行力に欠け、目標としての効果は薄くなります。
大切なのは、指摘を受けて自分がどう感じたか、どう改善していきたいかを自分なりに言語化することです。「入浴介助時に声かけを増やして安心感を与える」とすれば、目的と方法が明確になり、行動につながる目標になります。
介護職の目標達成後にすべきこと
介護職の方であれば、自分の目標を達成して終わりではありません。大切なのは、目標達成後に何をすべきかです。そこで以下では、目標を達成した後にすべきことを3つ紹介します。
達成した目標の成果を評価・振り返る
目標を達成したあとは、きちんと振り返ることが大切です。「何がうまくいったのか」「改善点は何だったのか」を整理することで、同じ成果を再現したり、次の課題を見つけたりする助けになります。
たとえば「レクリエーションの企画を月2回行う」といった目標を達成したなら、参加率や利用者の反応、準備の手間なども含めて振り返ると、より深い学びが得られます。
成果を客観的に見ることで、介護職としての成長を実感できるでしょう。
新たな課題や成長目標を設定する
目標を達成したら、次に進むステップとして新たな目標を設定しましょう。人は現状に満足すると成長が止まってしまいがちです。
たとえば、「資格取得」を達成した後は、「その資格をどう活かすか」といった次の課題を考えることが重要です。
また、現場で新たに見えてきた課題や苦手分野を振り返ることで、成長を継続させる目標が生まれます。小さな目標でもいいので、自分の成長につながる一歩を常に意識していきましょう。
面談や報告書でアピールにつなげる
目標を達成した内容は、面談や報告書でしっかりアピールすることも重要です。
たとえば、「○○の研修に参加し、日常業務にこのように活かした」「○○の業務改善に取り組み、利用者から良い反応を得られた」など、具体的な成果を伝えることで評価につながりやすくなります。
また、自分がどのような工夫や努力をしたかを言語化することで、周囲からの信頼やキャリアアップにも好影響を与えます。成果は控えめにせず、自信を持って伝えましょう。
介護施設のキャリアパス制度とは?
近年、介護業界の人手不足を解消するため、厚生労働省がキャリアパス制度の導入を推進しています。
この制度により、職員は自分がどの段階にいるのかを確認でき、目指すべき道が明確になります。これまで曖昧だった評価基準が整うことで、モチベーション低下や離職率低下を防ぎ、職員の定着が期待されます。
職場にキャリアパス制度が導入されているのであれば、自己成長のために積極的に活用すると良いでしょう。また、「介護職員等処遇改善加算」では、介護職員の給料アップに加えてキャリアパス制度導入や、職場環境の改善なども条件として含まれています。
つまり、キャリアパス制度に取り組む事業所では、スタッフの処遇改善にも取り組んでいると言えます。
自分が働きやすい職場探しのヒントとして、処遇改善加算やキャリアパス制度にも注目してみましょう。

目標を明確にして介護の仕事に取り組もう!
介護の個人目標が思いつかない方は、スキルや経験の棚卸しをしたり、小さな目標を立てると良いでしょう。これにより、現時点で必要なスキルや経験が明確になり、キャリア選択のミスを防ぐことができます。
また、目標があることで、モチベーションを持って働くメリットもあります。目標を明確にし、理想のキャリアプランを立ててみてください。
カイテクは、「近所で気軽に働ける!」介護単発バイトアプリです。
- 「約5分」で給与GET!
- 面接・履歴書等の面倒な手続き不要!
- 働きながらポイントがザクザク溜まる!
27万人以上の介護福祉士など介護の有資格者が登録しております!