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介護目標が思いつかない!個人目標の立て方・キャリア別に具体例を紹介
介護職は定期的に仕事に対する目標を設定するように上司から依頼されます。しかし新人職員は、どのような目標を立てればいいか思いつかない方もいるでしょう。
またベテランになるとスキルも資格もあるので、新しい目標を立てるのが難しい方がいます。目標設定が思いつかないと、上司から再提出を求められる可能性も少なくありません。
キャリアの年数別に目標の具体例を解説するので、すぐに目標設定の方法がわかります。ぜひ参考にしてみてください。
介護職の目標が思いつかないときの対処法
介護職の目標が思いつかないときの対処法を紹介します。
- スキルや経験を棚卸しする
- 小さな目標を設定する
- キャリアパスを描く
- 今までで楽しかった仕事を思い出す
- 上司や同僚に相談する
それぞれ解説します。
スキルや経験を棚卸しする
介護の目標が思いつかないときは、スキルや経験の棚卸しをしましょう。現在保有しているスキルや関連する経験を明確にすることで、今後のキャリア形成にどのように取り組むべきかがわかります。具体的には以下のようになります。
例)
・現在、介護福祉士の資格を保有している
→実務経験を積んで認定介護福祉士の資格を取得する
このように自分に何が必要かを理解することで、明確な目標を立てることができます。
小さな目標を設定する
目標が思いつかないときは、キャリアを広く捉えすぎている可能性があります。そのため、短期的で小さな目標を立ててみることをおすすめします。たとえば介護福祉士の資格を目指す場合、以下のような目標を設定しましょう。
【介護福祉士を取得したい場合】
・参考書を使用して1日3問の問題を解く
・◯月までに介護福祉士試験に応募する
「介護福祉士を取得する」という大きな目標だけでは漠然としすぎるため、どこから始めればいいかわからなくなりがちです。
小さな目標を立てることで、現実的なアクションプランが明確になります。
キャリアパスを描く
目標が思いつかないときは、キャリアパスを明確にすることもおすすめです。3〜5年後にどうなっていたいかを想像し、必要なスキルや経験を目標にしていきましょう。
【キャリアパスを想像して目標設定をする方法】
・3年後に介護福祉士の資格を取得したい
→数ヶ月後に介護職員実務者研修を受講する
・5年後にケアマネージャーになりたい
→介護福祉士の資格を取得し、5年間勤める
キャリアを段階的に考えることで、現時点で何をすべきかが具体的にわかります。
今までで楽しかった仕事を思い出す
仕事の中で自発的にやりたいと感じた出来事を思い返すと、目標を立てやすくなるでしょう。楽しいと感じることを深掘りすることで、自分の好きな分野が見えてきます。具体的には以下の通りです。
例)
・利用者と関わり、支援することが好き
・レクリエーションをしている時が楽しい
・レクリエーション介護士を◯月までに取得する
・1ヶ月に1回、レクリエーションの企画を主任に提案する
自分の好きなことを追求する目標を設定すると、仕事をすることがより楽しくなるので、おすすめです。
上司や同僚に相談する
上司や同僚に相談することで、自分では気づけない視点からのアドバイスを得られます。新しい課題が見えてくることで、目標設定に役立つヒントを得られるでしょう。
自分と関係が深い人ほど明確なアドバイスをくれるので、同じフロアのユニットリーダーや同期に話を聞くことをおすすめします。
目標設定に悩んでいる方は、ぜひ上司や同僚に相談してみてください。
介護職が目標を見つけるメリット
介護職が目標を見つけるメリットを紹介します。
- モチベーション高く働ける
- 必要なスキルや経験が明確になる
- キャリアの指針が明確になる
介護職が目標を見つけると、仕事に良い影響を与えます。
モチベーション高く働ける
介護職が個人目標を立てると、モチベーションを高く保ちながら働けます。自分のやるべきことが明確になり、目標に向かって努力する意欲が湧いてくるからです。
仕事に前向きに取り組むことで、キャリアアップにもつながるでしょう。
仕事のモチベーションが上がらない方は、ぜひ目標を立ててみてください。
目標を達成するためのスキルや経験が明確になる
目標を見つけることで、現状に何が足りないかが把握できます。現時点から逆算して、目標を達成するためのスキルや経験が明確になるでしょう。たとえば「今年は実務者研修を取得したので、来年は介護福祉士の試験を受ける」といった目的意識を持ち、具体的な計画が立てられます。
キャリアの選択ミスが起こりにくくなるので、自分の理想像を達成することが可能です。
キャリアの指針が明確になる
キャリアの方向性が明確になるのも、目標を見つける大きなメリットです。例えば、管理者としてキャリアアップを目指すのか、現場でユニットリーダーを目指すのかなど、自分の進むべき道の指針がはっきりします。
周囲の情報に流されずに、自分のキャリアを築いていくことができるでしょう。
キャリアプランに悩んでいる方は、ぜひ一度目標を立ててみてください。
良くない目標の立て方
以下のような介護目標は要注意です。
- 期間が設定されていない
- 定量的に判断ができない
- ゴールがあいまい
介護目標を立てる際には気をつけましょう。
期間が設定されていない
「◯日までに目標を達成する」といった期間を設定しないのは危険です。期間を定めずに進めると、ダラダラと続けてしまい、結果として目標を達成できないことになりかねません。
目標を立てる際は、期間を設定しましょう。
定量的に判断ができない
目標が抽象的だと、定量的な判断が難しく、達成したかどうかが判断できません。達成度も不明確になりがちで、いつまでも目標に到達できない状態が続くことになります。自分の現状が把握しにくくなり、混乱することもあるでしょう。
目標を設定する際は、数値で評価できるようにすることをおすすめします。
ゴールがあいまい
あいまいなゴール設定で目標を立てるのは避けましょう。どこまで達成すればよいのかが不明確なため、自分の現在地がわからず、やる気も出にくく、適切な行動も取りにくくなります。
目標が達成できずに終わる可能性も高いので、ゴールは具体的に設定してください。
【勤務年数別】目標の内容を紹介
勤務年数別に個人目標の具体例を紹介します。新人職員でも中堅職員でも、目標設定の際の参考になるでしょう。もし「目標が思いつかない」と考えている方がいれば、ぜひ活用してみてください。
【1〜3年目】介護の基礎知識を重点に考える
1〜3年目の方は、スキル磨きの期間です。この時期は、介護技術に特化した目標を設定すると良いでしょう。また、新人時代は利用者について知る期間でもあります。そのため、介護技術や利用者とのコミュニケーションに関する目標を設定することをおすすめします。
具体的な目標は以下の通りです。
【入社1〜3年目の目標設定】
「〇〇さんのおむつ介助ができるようになる」
「1日に3人の利用者の名前を覚える」
「1日に3人の利用者に話しかけ、好きな食事やテレビ番組を覚える」
「初任者研修を取得するため、◯月から応募し◯月には取得する」
【4〜9年目】スキルアップを考える
4〜9年目の介護職員は、経験を積んできたため、難しい仕事を任される機会も増えます。自身のスキルアップにつながるような目標を立てることがおすすめです。
【入社4〜9年目の目標設定】
「介護福祉士を取得するために◯月に応募する」
「ケアマネージャーの試験に向けて◯月までに応募する」
「研修会を開催し、◯月までに上司に共有し◯月までに資料作成を完了する」
【10年以上】マネジメント業務に力を入れる
10年以上の経験を積んでいる方々の中には、ユニットリーダーや主任、管理職に就任している方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのため、チーム全体に影響を与えるような目標を立てる必要があります。具体的には以下の通りです。
【10年以上の職員の目標設定】
「フロアリーダーと2ヶ月に1回面談し、業務改善の進捗状況を確認し、管理職に報告する」
「職員と1ヶ月に1度面談し、要望や悩みなど、改善すべき点を聞く」
「職員が立てた個人目標の進捗状況を確認し、1ヶ月に1度フィードバックする」
ベテラン職員は、チームマネジメントに関する目標が多くなりがちです。そのため、現場職員で働いている方にとっては、目標が思いつかない時期もあるかもしれません。現場経験が長い方は介護技術や知識が豊富ですが、自分で目標を見つけるのは難しいでしょう。
目標を明確にして介護の仕事に取り組もう!
介護の個人目標が思いつかない方は、スキルや経験の棚卸しをしたり、小さな目標を立てたりしてみると良いでしょう。これにより、現時点で必要なスキルや経験が明確になり、キャリア選択のミスを防ぐことができます。
また、目標があることで、モチベーションを持って働くメリットもあります。目標を明確にし、理想のキャリアプランを立ててみてください。