グループホームのトラブルあるある4選！対処法や事前に回避する方法も解説

「グループホームに入職したいけれども、トラブルなどのネガティブなことがないか…」と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

グループホームで働きたいけれども、不安を感じているのであれば、その実態をまずは把握しておくことが大切です。 グループホームでの仕事には、素晴らしい面がありますが、一方でトラブルが発生する例もあります。 

そこで本記事では、グループホームでよくあるトラブル例とその対処法、さらにはそれらを事前に回避する方法を紹介していきます。

また、トラブルを避けるためには、事前に実態を知ることはもちろん、単発バイトで経験してみることも1つの方法です。カイテクを使えば、単発バイトで1日数時間から働けるので、トラブルを避けつつ、自分の向き不向きを判断できるでしょう。

グループホームのトラブルあるある4選

グループホームでトラブルが発生する例は稀にあります。働いているスタッフの声をもとに、グループホームでよくあるトラブルをまとめましたので、ここで紹介していきます。

利用者同士の喧嘩が勃発する

グループホームは、認知症の方々が少人数で共同生活を送るスタイルの施設です。馴染みやすい雰囲気がメリットですが、利用者同士の距離が近いことが原因でトラブルに発展することもあります。

喧嘩が勃発し、最悪の場合、どちらかがけがをしてしまうケースもあります。

共同生活による距離の近さが、人間関係のトラブルを引き起こす原因となるのは、辛い現実です。

利用者家族からクレームを受ける

利用者の家族からクレームを受けることもあります。特に、グループホームは特別養護老人ホームなどより費用が高く、その分、丁寧なケアを期待している家族もいます。

• 利用者に関する連絡が遅い
• スタッフの対応が悪い
• 情報共有がされていない

などの理由でクレームを受けることがあります。

家族の不満をそのままにしておくと、グループホームの評判に影響を及ぼすため、迅速な対応が必要です。

介護職として働く私の経験から言うと、クレームやトラブルが発生した場合は、まず利用者の安全確保が重要です。けがの状態や意識の確認を行い、ほかのスタッフに医師や看護師を呼んできてもらいます。

可能であれば、医師や看護師が来る前にバイタル測定や血圧測定、パルスオキシメーターの測定などを行います。事故処理が終了したら、事故報告書を作成し今後の事故対策をしていくのが一連の対応です。

スタッフとうまくいかない

グループホーム内でのスタッフ間の関係がうまくいかないこともトラブルの一因です。悪口を言われたり、無視されたり、仲が悪いことが連携に支障をきたすこともあります。

スタッフ間の関係がうまくいかないと、不快な気分になるだけでなく、連携や情報共有がスムーズにできないため、仕事に影響を及ぼす可能性があります。

些細なすれ違いが口論や大きなトラブルに発展することもあり、注意が必要です。

入社前提示された条件と違った

給料など、入社前の提示条件と異なる場合、それが原因でトラブルになることもあります。

条件が異なることを管理者が認め、スタッフ側の要望をすぐに聞いてくれるとは限りません。

「言った、言わない」の水掛け論になり、両者が不快な思いをして話が終わることもあります。給料や待遇などの条件に納得がいかないまま働き続けるのは、辛いものです。

【種類別】グループホームでよくあるトラブル

次は、施設の種類別であるあるなトラブルを紹介します。よくあるトラブルを事前に把握しておくことで柔軟に対処できるので、ぜひ以下の内容を参考にしてください。

認知症グループホーム

認知症グループホームでは、軽度～中等度の認知症高齢者が共同生活を送るため、日常的なトラブルが起こりやすい環境です。特に多いのは「徘徊・外出による行方不明」「暴言・介助拒否」「同じ話を繰り返すことによる職員の疲弊」です。

例えば、外出の自由を確保しつつ、徘徊リスクの高い利用者の安全をどう守るかは現場の大きな課題です。

また、排泄や食事介助に対して「やめて！」と拒否されることもあり、信頼関係の構築には時間がかかります。さらに、記憶障害による同一内容の会話の繰り返しは、職員の精神的疲労にもつながります。

このような場面では、個別の認知症症状に応じた対応マニュアルの整備や、定期的なケース会議が効果的です。本人の尊厳を守りながら、適切な支援を続けることが求められます。

障害者グループホーム

障害者グループホームでは、知的障害・身体障害・発達障害など多様な障害特性を持つ利用者が生活しています。特に「音や匂いに対する過敏反応」「生活リズムのズレ」「他利用者とのトラブル」が頻出です。

例として、感覚過敏のある利用者が共有スペースのテレビ音に耐えられずパニックを起こすケースがあります。

また、こだわり行動が強い利用者同士がルールや順番を巡って衝突することもあります。職員が一方の味方に見えてしまうと信頼関係に亀裂が入る恐れも。

対応としては、「視覚的なスケジュール提示」や「一人ひとりの特性に応じた距離感を保つ支援」が基本です。利用者同士の関係性を日常的に観察し、小さな変化に気づくことが大切です。

精神障害者グループホーム

精神障害者グループホームでは、統合失調症やうつ病、双極性障害などの精神疾患を持つ利用者が生活しています。代表的なトラブルは「急な気分の浮き沈み」「服薬拒否」「近隣からの苦情（大声・騒音など）」です。

例えば、感情のコントロールが難しい利用者が深夜に大声で独り言を言うなどの行動が、他の利用者や近隣住民とのトラブルに発展するケースがあります。

また、服薬を自己判断で中断することで症状が悪化し、再入院に至ることもあります。

職員は服薬管理や精神科訪問看護との連携を通じて、本人の安定した生活をサポートします。また、「怒らず、否定せず、受け止める」対応姿勢も重要です。精神的な支援と環境調整のバランスが求められる分野です。

【事例別】グループホームでトラブルが起こったときの対処法

グループホームでトラブルが起こったとき、適切な対処が必要です。しかし、「どのように対応すればよいかわからない」と不安に感じる方もいるでしょう。

そこで、ここからはグループホームでトラブルが発生した際の対処法を事例別に解説します。

利用者同士のトラブルが起こった場合

利用者同士で喧嘩が勃発したり、利用者が他の利用者に暴力を振るったりすることもあります。

共同生活の中で、時には感情のすれ違いからトラブルが生じることがあります。そのようなときには、適切に対応し、トラブルを最小限に抑えたいものです。

利用者同士の衝突が起きた場合、まずスタッフが事実を正確に確認する必要があります。その上で、適切な対処法をスタッフ同士で話し合い、導き出すことが重要です。

例えば、利用者同士の喧嘩が発生した場合、以下の点を話し合います。

• 何が原因で発生したのか
• 利用者の性格・疾患・生活スタイルの確認
• 今後取り得る対策

話し合いを経て、導き出された対策はスタッフ全員で共有するようにしましょう。

家族からクレームを受けたとき

家族からクレームが来た場合には、迅速な対応が求められます。まず事実確認を行い、施設側に非がある場合には謝罪することが大切です。

例えば、スタッフの不適切な対応がクレームの原因となった場合、該当スタッフに指導を行い、対応改善に努めることを家族に伝えます。

家族からのクレームに対しては、スタッフ全員で共有し、改善に努めることも重要です。クレームは、グループホームをより良くする機会ともなり得ます。

スタッフ全員が成長のきっかけと捉え、真摯に受け止めるようにしましょう。

スタッフとうまくいかないとき

グループホームでスタッフ同士がトラブルになる例もあります。

例えば、相性が悪いスタッフ同士が同じ日に勤務すると、連携がうまくいかないことがあります。

このため、空気自体が悪くなり、最悪の場合、仕事に支障をきたすこともあります。「仕事だから割り切って行わなければ」と頭ではわかっていても、相手のスタッフが威圧的である場合、働くこと自体が嫌になってしまうかもしれません。

このような場合、上司に相談して勤務をズラしてもらう、または同じ法人の他の施設への移動を依頼する対策がありますが、人手不足でいずれも難しい可能性があります。

まずは自分自身が相手スタッフに歩み寄るよう努力してみて、それでも無理な場合は転職を検討するのも良いでしょう。

働く条件に納得がいかないとき

「初めに聞いていた内容と実際の条件が違った」と感じることもあるかもしれません。給料や待遇の条件が思っていたものと異なり、納得がいかない場合があります。

そういった場合には、まず規約や契約書を確認することが良いでしょうが、それでも納得がいかないときには、管理者に話すのがスムーズです。話し合いで解決しない場合は、転職を検討するのが良いかもしれません。

理不尽な内容であれば、労働基準監督署などに相談するのも1つの手です。

グループホームに向いている人・向いていない人の特徴

グループホームは、認知症高齢者や障害のある方が少人数で生活する場であり、介護職としてのやりがいや感謝を実感しやすい一方で、臨機応変な対応力が問われる現場でもあります。自分に向いているかどうかを事前に見極めておくことは、長く働き続けるうえで非常に重要です。

ここでは、向いている人・向いていない人の特徴をそれぞれ紹介し、適性の見極め方も解説します。

向いている人の特徴

グループホームでの仕事にやりがいを感じ、安定して続けられる人には、いくつかの共通点があります。以下の特徴に当てはまる方は、現場で活躍しやすいでしょう。

このような方は、利用者の個性を受け止めながら、信頼関係を築きやすく、日々の小さな変化にも対応しやすいといえます。

向いていない人の特徴

反対に、グループホームの環境にストレスを感じやすいタイプも存在します。以下に挙げるような性質を持つ人は、他の介護施設や働き方を検討した方がよいかもしれません。

これらの特徴に心当たりがある場合、グループホームの仕事は精神的負担が大きくなる可能性があります。無理に合わせるのではなく、自分の得意分野を活かせる環境を選ぶことが大切です。

向き・不向きを見極めるチェックポイント

グループホームへの転職や就職を考える際には、事前に自分に合っているかどうかを確認できる方法を活用するのが効果的です。以下のポイントを押さえることで、ミスマッチを防ぎやすくなります。

• 施設見学時に「職員の表情」や「職場の雰囲気」を観察する
• 単発バイトや体験勤務で実際の業務を経験してみる
• 面接での質問内容・対応から職場の柔軟性を測る
• SNSやブログ、口コミで内部事情を把握しておく
• 調理や掃除も含めた仕事内容に納得できるかを確認する
• 自分が抱える価値観や働き方の優先順位を整理しておく

中でも、単発バイトや施設見学はリアルな現場を知る最良の手段です。特に「カイテク」などの単発バイトアプリを活用すれば、雰囲気を気軽に確認できます。

グループホームのトラブルを事前に回避する方法

グループホームでの仕事では、必ずしもトラブルが発生するわけではありません。職場によっては、穏やかに仕事ができることもあります。せっかく働くのであれば、自分に合った施設でのびのびと仕事をしたいものです。

そこで、これから自分に合ったグループホームを選び、トラブルを事前に回避する方法を解説しますので、ぜひご覧ください。

入社前に信頼できる職場かをチェックしておく

自分に合ったグループホームで働きたいと思ったら、大切なのは入社前です。本当に信頼できる職場かどうかをしっかりとチェックしましょう。気になることは、面接や職場見学の際に質問しておくと良いでしょう。

ただし、入社前に職場の情報をすべて知るのは難しいです。

応募前にHPやブログをチェックする

応募前には、求人情報だけでなく職場のホームページやブログもチェックしましょう。特にブログやSNSなら、日常の風景の写真を見ることができるかもしれません。

これにより、「日頃どのような雰囲気でケアしているか」をある程度把握できます。

ホームページでは、理念やスタッフの考え方などを確認するのが良いでしょう。

グループホームの評判を調べておく

グループホームの評判を調べることも重要です。近隣のグループホームに就職したい場合、近所の方が評判を知っている可能性があります。

知人から評判を聞けない場合は、口コミサイトなどをチェックしましょう。

利用者の家族やスタッフのリアルな口コミが見られるかもしれません。

単発バイトで雰囲気を把握しておく

トラブルの多いグループホームへの入社を避け、自分に合った職場を探す最もおすすめの方法は、「単発バイトを利用すること」です。気になるグループホームで単発バイトをしながら、就職・転職活動を行います。

特にグループホームのバイト案件が多い「カイテク」の利用が良いでしょう。

カイテクでのバイト経験を通じて気に入ったグループホームがあれば、その職場と交渉して就職・転職することも可能です。この方法なら、雰囲気を確認しながら信頼できる職場を見つけることができます。

グループホームに関するよくある質問

最後に、グループホームに関するよく寄せられる質問に回答していきます。同じ悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。

グループホームの離職率は？

厚生労働省の介護労働実態調査によると、介護職全体の離職率は15％程度で推移しています。グループホームもそれに近い水準です。

小規模で職員数が少ない分、人間関係の影響が大きく、離職の主な原因としては「職場の人間関係」や「業務の多さ」が挙げられます。

グループホームの弱点は何？

グループホームの主な弱点は以下の3点です。

これらは小規模運営の裏返しでもありますが、柔軟に対応できる体制が整っている施設を選ぶことで弱点をカバーできます。

グループホームで禁止されていることは？

法令や施設方針により、以下のような行為は明確に禁止されています。

これらは介護職としての倫理・法令遵守の基本です。正しい知識と意識を持って業務にあたることが求められます。

グループホームのトラブルあるあるを防ぐためにも、事前にカイテクで雰囲気をチェックしよう！

長く勤めるためには、トラブルの少ないグループホームに就職するのが良いでしょう。自分に合った働きやすいグループホームを探すために、カイテクの利用をおすすめします。

便利で安心なカイテクを上手に利用し、雰囲気の良いグループホームで思う存分、自身の力を発揮していってください。