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社会福祉士は簡単すぎ?試験の難易度や合格率を解説!
「社会福祉士」は日本の福祉系国家資格の一つです。この国家資格について、「社会福祉士は簡単すぎる」という噂も存在するようです。
社会福祉士を目指す方々にとって、試験の合格率や難易度は非常に重要なポイントとなるでしょう。
さらに、試験に合格するための秘訣も共有しますので、ぜひ最後までお読みください。
社会福祉士国家試験は簡単すぎ?
社会福祉士国家試験は本当に「簡単すぎ」なのでしょうか?
こちらでは、社会福祉士国家試験の合格率についてご紹介します。
全体の合格率は3〜4割程度
社会福祉士国家試験の過去の合格率は、3〜4割程度です。この結果は、新卒と既卒の受験者を合わせたものです。
福祉系の国家資格は「三福祉士」と総称され、その中には社会福祉士の他に「介護福祉士」と「精神保健福祉士」が含まれます。それらの資格と比較すると、介護福祉士や精神保健福祉士の国家試験の合格率は6〜7割程度と、社会福祉士のそれと比べて約2倍高いです。
したがって、社会福祉士国家試験は「簡単すぎる」資格とは言えないことが明らかとなります。
新卒の場合は合格率が上がる
上述した通り、試験全体の合格率は3〜4割程度ですが、新卒の場合には5割程度となり、やや高い傾向にあります。
これは、学生時代には社会福祉士になるための学習環境が整っていることが一因でしょう。それでも、社会福祉士国家試験の受験資格を得るルートとしては、実務経験を活用する方法もあります。
働きつつ資格取得を目指す方々も多いです。これから社会福祉士を目指す皆様も、是非とも挑戦していきましょう。
社会福祉士国家試験の難易度が高い理由
なぜ、社会福祉士国家試験の難易度は、他の福祉系の国家資格と比べても高いのでしょうか?
こちらでは、社会福祉士国家試験の難易度が高い理由を6つご紹介します。
①受験資格を得るまでに時間がかかる
社会福祉士になることが難しいと言われる理由のひとつに、そもそも受験資格を得るために時間がかかるという点が挙げられます。未経験の人がすぐに社会福祉士国家試験を受験できるわけではありません。
現在、受験資格を得るためのルートは12通りあります。主に、実務経験ルートや福祉系大学等ルート、一般大学等ルートが存在し、大体4〜5年程度の準備が必要です。例えば、4年制の一般大学等を卒業している場合、一般養成施設等でのカリキュラムを履修することで受験資格を得られます。
相談援助業務経験を積んで受験する場合は、実務経験が4年必要となり、さらに一般養成施設等でカリキュラムを受講します。
ルートが異なれば受験資格を得るまでの時間も異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
②出題範囲が広く、覚えることが多い
社会福祉士国家試験は、介護福祉士や精神保健福祉士の試験と比べて科目数が多く、出題範囲も広いです。そのため、覚えるべき内容が多くなり、「難しい資格」と認識されています。
科目数は全19科目で、試験は全150問から成り立っています。ただし、精神保健福祉士をすでに取得している場合、共通科目は免除されます。
精神保健福祉士を取得している方は、共通科目を把握し、他の科目への勉強に注力しましょう。
③300時間程度の勉強が必要である
社会福祉士国家試験に合格するためには、約300時間の勉強が必要とされています。勤務しながら資格取得を目指す方にとっては、時間の確保が難しい場合も多いでしょう。試験日までのスケジュールを確認し、計画的に勉強を進めていくことが必要です。
1日でも短時間を確保し、日々地道に勉強を続けることが重要です。
④合格基準が難しい
社会福祉士国家試験の合格基準は、60%程度とされています。さらに、問題の難易度に応じて補正された点数以上を獲得することが必要です。
全150問の問題が出題されるので、最低でも90点以上を目指す必要があります。また、全科目で得点することが求められ、一つの科目でも0点だと不合格となります。
合格ラインを把握しながら、勉強を進めていきましょう。
⑤非効率的な勉強をしている
「社会福祉士の取得が難しい」と感じる理由として、勉強法が適切でない可能性も考えられます。難易度が高い試験のため、効率的な学習方法を実践しなければなりません。
試験直前になって慌てて学習したり、集中できない環境で学習したりといった思い当たる節はないでしょうか?効率的でない学習は、十分な成果を生み出すことが難しいです。何度も受験することが可能な試験ではありますが、できれば一度で合格したいですよね。
合格するためには、学習方法の見直しが重要となります。
⑥試験当日に本来の実力が発揮できない
試験当日、緊張のあまり本来の実力を発揮できないというケースも存在します。緊張するのは誰でも同じですが、本番までに試験の雰囲気や流れに慣れておくと良いでしょう。
具体的な方法としては、模擬試験を受けることをおすすめします。出題形式や時間配分を把握でき、本番に向けた準備が整います。
社会福祉士国家試験に合格する秘訣
福祉系の資格の中でも難易度が高い社会福祉士。
「簡単に受かるだろう」と油断していると、何度も受験に挑戦しなければならなくなることもあります。そうなると、時間も費用もさらに必要となります。
ここでは、社会福祉士国家試験に合格する秘訣を3つご紹介します。
勉強時間を確保する
まずは、勉強時間を確保することが重要です。学生や社会人、さまざまな方が受験する試験なので、人によって1日に確保できる勉強時間は異なります。
当日まであとどの程度日数があるのか確認し、目安となる300時間の勉強スケジュールを立ててみてください。
効率的な勉強を実践する
勉強スケジュールを立てたら、効率の良い勉強方法を実践しましょう。
例えば、過去問を繰り返し解いたり、参考書やテキストを音読して覚えたり、ストップウォッチを使用して時間制限を設定して勉強するなどの方法があります。
ただし、睡眠時間や休憩時間はしっかりと確保することが重要です。
周囲に社会福祉士の資格を持つ人がいれば、その人からアドバイスをもらうのも良いでしょう。
試験当日に合わせて体調管理を徹底する
万全の状態で試験に挑むためには、体調管理も必要です。
一夜漬けで覚えようとすると、睡眠時間が十分に確保できず、本来の力が発揮できなくなります。寝坊してしまい、会場に間に合わないという最悪の事態も起こり得ます。
これまで頑張ってきた成果をしっかり出すためにも、試験日が近づいてきたら、体調管理を重視するようにしましょう。
しっかり準備や対策を行えば、一発合格も可能である
社会福祉士になるために必要な「社会福祉士国家試験」は、合格率が他の国家資格よりも低く、決して簡単な試験ではありません。しかし、当日までにしっかりと計画を立て、対策を行えば、初回での合格も夢ではありません。
社会福祉士になることで、より高度なスキルを幅広い方に提供できるようになります。受験資格を得るためには、12通りものルートが設定されています。
まずは、自分が目指せるルートを選択し、着実にスキルを高めていきましょう。