介護現場のまとめ役！介護リーダーの業務内容や求められる資質とは？

介護職の経歴が長くなると、「そろそろキャリアアップをしたい」と考える方も多いのではないでしょうか。

質の高いケアを提供している介護現場には、素晴らしい介護リーダーが存在します。

現場のまとめ役である介護リーダーになるには、どのような資質が求められるのでしょうか？

今回では、介護リーダーが担う業務内容や求められる資質、向いている人の特徴についてご紹介します。

介護リーダーの業務内容

介護リーダーとは、介護主任とも呼ばれる介護現場の調整役です。一般職と比べると、より多くの業務を任されるようになります。

こちらでは、介護リーダーが行う主な業務内容についてご紹介します。

介護業務

介護現場のまとめ役となる介護リーダーも、一般職と同様に介護業務を行います。

通常業務を行いながら、他の介護職員が行うケアの仕方に間違いがある場合は指摘をし、良い部分は評価するというような職員の教育も担います。

教育する立場でもあるため、職員から質問されることも多いでしょう 。

的確な指示やフォローができるように、介護スキルも必要とされる立場になります。

ユニットや現場の全体統括

介護リーダーは、現場全体の統括を任されます。

利用者さんのリスク管理を行い、より良いサービスを提供するために介護サービスの内容を見直します。また、利用者さんの家族と連絡調整をしたり、面談も担当します。

介護の仕事は、ケアマネージャーや医療職など他職種との連携も重要です。介護リーダーになると、そのような他職種の方たちとの連絡・調整を任されることも多々あります。

現場で行われる業務を介護リーダーがまとめ、より良いケアを提供できるように進めていきます。

介護職員の管理業務

介護リーダーは、教育業務の他にシフト作成や勤務調整などの職員の管理業務を行います。

現場のリーダーとして、施設長などの管理職と現場の職員とのパイプ役となり、調整・交渉も担当します。他の職員が働きやすい環境を整えることも介護リーダーの業務になります。また、求人に関わる仕事や採用面接に参加することもあるようです。

現場の職員にとっては、管理職よりも身近な存在となります。

介護リーダーに求められる資質

介護リーダーは、他の職員や利用者さん、他職種というように多くの人たちから頼りにされる存在です。現場のまとめ役となるには、様々な能力やスキルが求められます。

こちらでは、介護リーダーに求められる資質についてご紹介します。

介護に関する高い知識や技術

介護リーダになるには、介護に関する高度な知識や技術が必要となります。

先述したように、介護職員のフォローや指示をすることもリーダーの仕事です。間違っている点を指摘して、改善できるように導きます。

知識や技術が伴っていなければ、的確な指示を出すことはできません。良質なケアが実施されている現場であるほど、良い介護リーダーが存在します。

周りから頼りにされる存在となるように、介護に関するスキルアップを目指して学び続けることが大事です。

指導・マネジメント力

介護リーダーは、指導力やマネジメント力も必須となります。

• 指導力：部下などを育成し、指導していく能力・力量です。
• マネジメント力：物事や人を管理し、運営していく力という意味があります。

現場をまとめる役割を担う介護リーダーは、他の介護職員を正しい方向に導き、働きやすい環境を整えるために働きかけなければなりません。

日頃から職員の行動に目を配り、個人の能力や適性を見極め、職場環境を整える指導力・マネジメント力が求められます。

リーダーシップ

介護リーダーとなるには、リーダーシップは必要不可欠です。

現場をまとめていき、「この人についていきたい」と周囲から思われることが重要となります。 例えば、いつも笑顔で対応する人や主体的に行動する人、業務に真摯に取り組む人などが挙げられます。

どのような人についていきたいと思えるかを考えることで、目指すべき介護リーダー像が見えてくるでしょう。

コミュニケーション力

現場のまとめ役を任される介護リーダーは、コミュニケーション力も重要です。

介護リーダーは、現場のパイプ役となる立場でもあります。介護職員や管理職、利用者さんそれぞれの立場の意見を汲み取り、円滑に業務を進め、良質なケアを提供していきます。日頃から業務に関わる人たちとコミュニケーションを取り、双方の意見を集約し、より良い環境づくりに励みます。

意見を集約するだけでなく、自分の意見を発信することも必要です。

相手の意見を聞く力、自分の意見を伝える力など総合的なコミュニケーション力が求められます。

介護リーダーに向いている人の特徴

介護リーダーになるには、介護に関する高いスキルだけでなく、指導力やリーダーシップなど様々な能力も求められます。しかし、全てを兼ね備えているという人は、そう多くはありません。

現場で経験を積みながら、磨いていくことも可能です。

どのような人が介護リーダーとして向いているのでしょうか？

こちらでは、介護リーダーに向いている人の特徴についてご紹介します。介護リーダーへのキャリアアップを目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。

利用者や職員の些細な変化に気付き、対応できる

利用者さんや他の職員が求めることを把握している必要があります。そのため、些細な変化に気付き、何をすればより良い環境がつくられるのか、適切な対応ができる人は向いていると言えます。

日頃から人の些細な変化を察知しやすいという人は、介護リーダーの適正があるでしょう。

個人的な感情に流されず、冷静な判断が下せる

一般職から介護リーダーへキャリアアップすると、上手く引っ張っていかなければという思いや責任が強くなっていきます。しかし、自分の思い通りに進めるために、意見を押し通すような人は、介護リーダーに相応しくありません。

任せられる業務も増え、大変なことも多くなりますが、常に冷静な判断を下すことを心がけることが大事です。

個人的な感情に流されずに、問題を見つけ、改善点や効率化を図れるように適切な判断を下せる人は、介護リーダーに向いています。

周囲と協力しながら問題解決を図ることができる

介護リーダーは、現場をまとめていく力が求められます。

ただ現場の人間を引っ張っていくだけではなく、周囲と協力し合いながら現状を把握し、問題を解決していきます。上記に追随する部分ではありますが、自己中心的な考え方では介護リーダーは務まらないです。

ひとつのチームとなり、協力しながら業務を進めていくことが得意とする人が介護リーダーに向いています。

介護リーダーは現場を動かすことのできる「やりがいあるポジション」

介護リーダーへキャリアアップすると、これまでの介護業務に加えて全体を統括したり、職員の管理業務を任されるようになります。

現場をまとめて動かしていく立場になるため、求められる能力やスキルも多くあります。しかし、良い介護リーダーがいることでより良いケアが提供でき、より良い職場環境が整えらえます。

大変なことも多いですが、現場を動かしているというやりがいも大きく感じられるでしょう。キャリアアップを考えている方は、やりがいの大きい介護リーダーというポジションを目指してみてはいかがでしょうか。