ジャンル別記事
【訪問・通所】介護計画書の書き方紹介!流れからポイントまで解説
「訪問介護計画書」や「通所介護計画書」の書き方がわからない…と困っていませんか?
そんな、介護計画書の書き方がわからず悩んでいる方、必見!
書き方がわからず困っているなら、是非記事を参考にしてみてくださいね。
介護計画書とは
ここでは介護計画書の種類や書く目的などを解説していきます。
介護計画書は介護サービスによって名前が異なる
介護計画書は各サービスによって名前が違います。本記事で解説する介護計画書は以下です。
- 訪問介護計画書
- 通所介護計画書
訪問介護のサービス提供前に作成する書類が「訪問介護計画書」で、デイサービスの場合は「通所介護計画書」になります。
介護計画書を書く目的
介護サービスにより名前が違う介護計画書ですが、共有していることは「その目的」です。サービス提供前に介護計画書を作成し、利用者や家族にその内容を説明します。
介護計画書はケアプランの内容を更に細かく介護ニーズに沿って反映させたものです!
介護計画書に援助目標などを記載しそれを提示しながら、これから行うサービスの内容についてしっかりと説明することで、利用者や家族が納得してサービスを利用することができる、とても大切な書類であるといえます。
訪問介護計画書
訪問介護計画書の作成は、サービス提供責任者が行います!
訪問介護計画書を使って、利用者や家族に提供サービスの詳細を説明するため、必要事項をわかりやすく記載するこが大切です。
記載する項目
訪問介護計画書に記載する項目は以下になります。
- 計画作成者の氏名と作成日
- 利用者の情報(要介護認定日・要介護度・生年月日など)
- 利用者の日常生活上の状況
- 本人と家族の意向
- 援助目標
- 見直しの時期や評価
- サービス内容
- 週間予定表
- 提供方法
利用者の状況に合わせて記載していく形式となっているため、まずは利用者の情報をしっかりと把握することが大切であるといえます。
書き方の流れ
訪問介護計画書の書き方の流れは、以下になります。
①まずケアマネージャーが作成したケアプランを確認
ケアプランの中の情報や介護方針を確認します。
②アセスメントとして利用者の状況を把握
ケアプランに記載されている情報以外の情報にも目を通し、更に利用者への理解を深めます。
③利用者に合った介護上のニーズを考える
たくさんの必要な情報が集まったら、利用者の状況や意向に応じた介護ニーズを考えます。
④訪問介護計画書を作成
必要情報を訪問介護計画書に記載し、介護ニーズに合った援助目標を設定します。援助目標を細かくわけたものが長期目標・短期目標です。目標を立てたらそれに沿ったサービス内容を考え記載していきます。
⑤記載した訪問介護計画書をもとに、利用者本人や家族にサービス内容を説明する
利用者や家族が安心できるようわかりやすく説明するようにしましょう。
書く時のポイント
訪問介護計画書を書く時のポイントは、以下になります。
- 要点を簡潔にまとめる
- 誰がみてもわかりやすい言葉選びを心掛ける
- 利用者に合ったニーズや目標設定となっているか慎重に考える
訪問介護においての介護保険の目的は「利用者への自立支援」であります。
自立支援に関係ないような趣味の相手や利便のためだけのサービス提供は、算定対象外となるためサービス内容記載の際にはしっかりと自立支援であるか確認することが大切です。
訪問介護計画書の書き方をもっと詳しく調べたい方は、書籍を活用することをおすすめします!
訪問介護計画書の例文
訪問介護計画書の具体的な書き方がわからないという方のために、一例を以下に記載しました。
【利用者の状況】
車椅子で生活している。立位は保てるが車椅子までの移動は不安定で介助が必要
【本人の意向】
安心して気ままに暮らしたい。できれば車椅子までの移動も周りに負担をかけることなく自分でできるようになったら楽になると思います。
【介護ニーズ】
車椅子までの移動を自力でできるようになりたい
【長期目標】
ベッドから車椅子までの移動が安定するようになる
【短期目標】
筋力向上に向けてリハビリに取り組み、ベッドから車椅子までの移動をスタッフ見守りの元できるようになる
状況や介護ニーズに沿って長期目標や短期目標を考えていきます。本人や家族の意向も介護ニーズや目標に反映させるようにしましょう。
通所介護計画書
通所介護計画書とは、デイサービスでのサービス提供前に、利用者や家族にサービス内容の詳細を説明し理解してもらうために必要な書類のことをいいます。
通所介護計画書の作成者は、ほとんどが生活相談員です。
利用者や家族が、デイサービスで具体的にどのようなサービスが受けられるかを知るための書類になります。
記載する項目
記載する項目は以下になります。
- 作成日や作成者
- 利用者の生年月日や基本情報
- 利用者の現在の状況(社会参加の有無や居宅の環境)
- 利用者の日常生活自立度
- 本人や家族の意向
- 医療的リスク
- 送迎の有無
- サービス内容(1日のプログラムの流れも記載)
- 援助目標(長期目標・短期目標)
- 目標達成度や評価、実施後の変化
送迎の有無や1日のプログラムの流れを記載する必要がある点が、通所介護計画書の大きな特徴です。
書き方の流れ
通所介護計画書の書き方の流れは以下になります。
➀利用者の状況やケアプランを確認
まずは、利用者の現在の状況をケアプランなどで確認します。
②基本情報を書く
利用者の生年月日など基本的な情報を記載します。
③本人や家族の意向を確認
本人や家族の意向を確認し、その欄も埋めます。
④介護ニーズや長期・短期目標の設定
利用者の状況や意向を反映した介護ニーズを設定。それに沿った長期・短期目標を考えます。
⑤サービス内容やプログラムの記載
ニーズや目標を意識したサービス内容や1日のプログラムの流れを記載します。プログラムは、時間ごとに行う内容も入れます。
⑥利用者や家族にサービス内容を説明
細かいプログラムなどをしっかり利用者に把握してもらうことで、利用後の相違を防ぎます。
書く時のポイント
通所介護計画書を書く際に気をつけたいポイントは以下です。
- 状況が変わった際には、定期的に計画書を評価・更新する。
- プログラムは個別の実施内容を記載する
- サービス提供する上での利用者に関する留意点は、特記事項に記載する
- スタッフが共通して理解できるような具体的な内容を入れる
スタッフがみてもわかりやすい内容であることが大切です!
通所介護計画書の例文
通所介護計画書の具体的な書き方がわからないという方のために、一例を以下に記載しました。
【利用者の状況】
ふらつきあるが自力歩行や移動は可能。家にいて寝ている時間が多い。
【家族の意向】
家から出て外の世界を感じてほしい。色々な人と関わり、楽しむことでメリハリある生活を送ってほしい
【介護ニーズ】
楽しい時間を他利用者と共有し、活動時間を増やしたい。生活にメリハリを出したい
【長期目標】
楽しめるイベントやレクリエーションに参加し、他者との関わりを持てるようにする
【短期目標】
余暇時間に生活のメリハリとなるような散歩などを行い、活動時間を増やす介護ニーズや目標を設定したら、デイサービスのプログラムの中でできることを考えましょう。個別ケアを意識した項目を入れることも大切です。
介護計画書の書き方を覚えよう
介護計画書は、訪問介護やデイサービスでサービスを提供する上で、とても大切な書類です。利用者や家族が安心して利用できるようなサービス内容を入れ、わかりやすく書くことを意識しましょう!
介護計画書をしっかり記載することは、利用者をお客様として受け入れるための準備がしっかりできていることにも繋がります。
必要なことをきちんと情報収集し、介護予防や自立支援に繋がる介護計画書の作成を心掛けましょう。