ジャンル別記事
看護師の奨学金は返済不要?看護学生や社会人でも利用できる制度を徹底紹介
「看護師になりたいけど学費が高い…」「返済不要の看護師奨学金に興味があるけど、種類が多くてよくわからない」と悩んでいませんか?
一定期間の勤務義務などの縛りも気になるこの制度は、仕組みを正しく理解し、後悔しないよう慎重に選ぶことが大切です。
あなたにぴったりの奨学金を見つけ、経済的な不安を解消し、看護師になる夢を叶えましょう。
看護師を目指す人向けの看護奨学金制度とは?
看護奨学金制度とは、看護師や助産師などを目指して大学や専門学校に通う学生を、経済的に支援するための仕組みです。ここでは、制度の詳細について解説します。
一定期間の勤務で返済が免除される仕組みのこと
返済不要の看護師奨学金とは、卒業後に指定された病院で一定期間働くことで、借りたお金の返済が免除される制度です。
看護大学や専門学校に通う学生が対象で、在学中に病院などから毎月一定額の支援を受けられます。
例えば、3年間奨学金を利用した場合、卒業後にその病院へ就職し、3年間勤務を続けることで返済が不要になる仕組みです。
これは、将来その病院で活躍してくれる看護師を確保したい病院側と、学費の負担を減らしたい学生側のメリットが一致した制度といえます。
将来働くことを約束する代わりに学費の支援を受けられるため、経済的な心配をせずに看護師を目指せるのが大きな特徴です。
看護奨学金制度は看護学生の7割以上が利用する身近な制度
看護奨学金制度は、看護学生の7割以上が利用するほど、身近な制度です。
看護学校の学費や実習費などの経済的な負担が大きく、多くの学生が学びを続けるために金銭的な支援を必要としているからです。
実際に、全日本民主医療機関連合会が2021年に行った調査では、看護学生の74.8%、つまりおよそ4人に3人が何らかの奨学金を利用しているという結果が出ています。
これは、40人のクラスであれば約30人が利用している計算になり、奨学金が特別なものではないことがわかります。
【奨学金・貸付金を受けていますか?】
回答者 | 1,331人 |
うけている | 74.8% |
うけていない | 25.2% |
看護奨学金制度は特別なものではなく、看護学生にとって学びを支える当たり前の制度となっています。
看護か学生が卒業までかかる学費
看護師になるために必要な学費は、進学先によって大きく異なりますが、最も安い国公立大学でも卒業までに200万円以上が必要です。
看護師を目指す学校には、主に「4年制大学(国公立・私立)」と「3年制専門学校」があり、それぞれの学費の目安は以下の通りです。
学校の種類 | 卒業までの総額(目安) |
---|---|
国公立大学(4年制) | 約240万円~ |
私立大学(4年制) | 約400万円~800万円 |
専門学校(3年制) | 約250万円~ |
上記の学費以外にも、参考書代や実習で使う物品の購入費なども必要になります。
一人暮らしをする場合は、これに加えて家賃や生活費もかかります。
看護学生が利用できる3つの奨学金制度
看護学生が利用できる奨学金は、大きく分けて2種類あります。
それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、自分に合った制度を見つけましょう。
- 看護学生向けの奨学金制度
- 看護学生だけでなく全学生が対象の奨学金制度
- 社会人から看護師を目指すための給付金制度
それぞれの違いを理解して、検討してみてください。
看護学生向けの奨学金制度
看護学生向けに特化した奨学金制度には、主に、卒業後に指定された場所で働くことを条件に返済が免除される「病院奨学金」と「看護師等修学資金」の2つがあります。
将来の就職と学費の支援を同時に得られるのが大きな特徴です。
病院が独自に貸与「病院奨学金」
病院奨学金は、各病院が将来その病院で働いてくれる看護師を育てるために設けている独自の制度です。
卒業後にその病院で3〜5年程度勤務すれば、借りた奨学金の返済が全額免除されるケースが多い点が特徴です。
一方で、デメリットとして勤務先がその病院に限定されるため、キャリアの自由度が制限されます。
もし、約束の期間を満了せずに自己都合で退職した場合は、原則として借りた奨学金の一括返済を求められるという大きなリスクもあります。
働きたい病院が明確に決まっている方にとっては、魅力的な制度といえるでしょう。
【体験談】
看護学校に併設されている病院は、学生のうちから将来働く職場の雰囲気をリアルに知ることが可能です。
実習のほとんどがその病院で行われるため、病棟の雰囲気や看護師さんたちの働き方を間近で見ることができます。
入職後もスムーズに職場に馴染むことができました。
都道府県や市区町村が貸与「看護師等修学資金」
看護師等修学資金は、地域医療を支える看護師を確保するため、自治体が設けている奨学金制度です。
卒業後にその地域の指定医療機関で一定期間勤務することで返済が免除される点です。
特に看護師不足の地域では、返済免除に必要な勤務年数が短縮されるなど、より手厚い支援を受けられる場合があります。
注意点として、勤務地がその地域内に限定されます。
また、国家試験に合格できなかったり、途中で退職したりした場合は、原則として借りた資金を返還する義務が生じます。
地元に貢献したい方や、特定の地域で働くことを希望する方にとって、心強い制度です。
看護学生だけでなく全学生が対象の奨学金制度
看護学生だけでなく、幅広い学生を対象とした奨学金制度です。
看護学生向けの制度と違い、卒業後の就職先が指定されないため、キャリアの自由度が高いのが特徴です。
ここでは、代表的な3つの制度を紹介します。
- 日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金
- 大学・専門学校独自の奨学金
- 民間育英団体が運営する奨学金
日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、国が運営する制度です。
返済不要の「給付型」と返済が必要な「貸与型」があり、特に卒業後の勤務先が指定されないため、就職先を自由に選べるメリットがあります。
一方、返済不要の給付型は世帯収入や成績の基準が比較的厳しい点が挙げられます。
また、貸与型は卒業後から長期間の返済が続くことになります。
将来、どの病院で働くかじっくり考えたい方や、キャリアの自由度を重視する方におすすめです。
大学・専門学校独自の奨学金
大学や専門学校が、在籍する学生を支援するために独自の奨学金制度を設けています。
メリットは、その学校の学生しか応募できないため、一般的な奨学金より競争率が低い傾向にあることです。
中には、特定の条件を満たすことで返済が不要になるものもあります。
知っておくべき点として、学校によって制度の有無や内容が大きく異なる点があります。
また、他の奨学金との併用を認めていない場合もあるため、事前の確認が必要です。
まずはご自身が在籍(または志望)する学校に、どのような制度があるかを確認してみましょう。
民間育英団体が運営する奨学金
民間企業や個人などが、社会貢献の一環として運営している奨学金があります。
メリットは、返済不要の「給付型」が多く、学生の経済的負担を大きく軽減してくれる点です。例えば、あしなが育英会のように、特定の家庭環境にある学生を力強くサポートしてくれる団体もあります。
知っておくべき点として、採用人数が非常に少なく、応募条件が限定されていたり、成績基準が厳しかったりする場合が多く、狭き門であることです。
条件に合致すれば大きな助けとなりますが、応募できる人は限られるため、まずは自分が対象になるかを確認してみましょう。
社会人から看護師を目指すための給付金制度
国や自治体には、社会人から看護師を目指す方のキャリアチェンジを支援するために、心強い給付金制度があります。
以下の、給付金制度を解説します。
- 専門実践教育訓練給付金(厚生労働省)
- 高等職業訓練促進給付金(地方自治体)
奨学金とは別に利用できる場合もあるため、条件に当てはまる方はぜひ活用を検討してみてください。
専門実践教育訓練給付金(厚生労働省)
専門実践教育訓練給付金は社会人経験のある方が看護師を目指す際に利用できる、国(厚生労働省)の給付金制度です。
この制度は、雇用保険の制度であり、看護学校などの学費の最大70%が支給され、経済的な負担を大幅に軽減できます。
在学中から6か月ごとに学費の50%(年間上限40万円)を受け取れます。
さらに、卒業後に資格を取得し、1年以内に就職が決まると、追加で20%が支給される仕組みです。
利用するには、雇用保険の加入期間などの条件があり、受講開始前にハローワークでの手続きが必要です。
社会人から看護師を目指す方は、まず自分が対象になるか確認してみましょう。
高等職業訓練促進給付金(地方自治体)
高等職業訓練促進給付金は、ひとり親家庭のお父さん・お母さんが看護師を目指す際に、修業期間中の生活費を支援してくれる地方自治体の制度です。
これは、学費を支援する他の制度とは異なり、毎月一定額が支給されるため、アルバイトが難しい修業期間中の生活の不安を直接的に和らげることができます。
例えば、住民税非課税世帯の場合、月額10万円(最終学年は14万円)が支給されます。
これにより、生活費の心配を減らし、学業や実習に集中できる環境が整います。
他の給付金制度と併用できる場合も多いです。
この給付金を受けるには、事前にお住まいの市区町村の窓口へ相談することが必要です。
ひとり親家庭で看護師を目指す方は、ぜひ検討してみてください。
返済不要の看護師奨学金の探し方と申請するまでの4ステップ
自分に合った奨学金を見つけるためには、正しいステップで進めることが大切です。
具体的に何をすればよいのかを4つのステップに分けて解説します。
- 学校や自治体・病院の公式サイトで情報を集める
- 気になる病院の説明会やインターンシップに参加する
- 必要書類を準備して申請する
- 面接や試験を受ける
この流れに沿って準備を進めれば、スムーズに手続きができるでしょう。
1.学校や自治体・病院の公式サイトで情報を集める
どのような奨学金があるのか、情報を集めることから始めましょう。
情報源は主に3つあります。
- 在学中の学校の進路指導室や掲示板
→学校に直接届く求人や奨学金情報があるため、手軽な方法といえます。 - お住まいの都道府県や市区町村の公式サイト
→「〇〇県 看護師 修学資金」といったキーワードで検索すると、公的な奨学金情報が見つかります。 - 病院の公式サイト
→採用情報のページに奨学金制度の案内が掲載されていることが多いので、気になる病院があればチェックしてみましょう。
まずは幅広く情報を集め、候補をいくつか絞り込むことが第一歩です。
2.気になる病院の説明会やインターンシップに参加する
候補となる病院が見つかったら、公式サイトの情報だけでなく、実際に自分の目で確かめることが非常に重要です。
多くの病院では、学生向けに説明会やインターンシップ(職場体験)を開催しています。
説明会やインターンシップにに参加することで、将来数年間働くことになるかもしれない職場の雰囲気や、看護師さんたちの働き方を肌で感じることができます。
また、奨学金担当者に直接質問できる絶好の機会です。
パンフレットだけではわからない返済免除の詳しい条件や、実際に奨学金を利用している先輩がいるかなどを確認してみましょう。
3.必要書類を準備して申請する
利用したい奨学金が決まったら、募集要項をよく読み、必要書類をそろえて申請手続きに進みます。
一般的に、申請には以下のような書類が必要になることが多いです。
- 奨学金貸与申請書(指定の様式)
- 在学証明書
- 成績証明書
- 住民票の写し
- (場合によっては)保護者の所得を証明する書類
これらの書類は、発行に時間がかかるものもあります。
締切直前になって慌てないよう、募集が始まったらすぐに準備に取り掛かりましょう。
書類に不備があると選考の対象外になってしまう可能性もあるため、提出前には何度も見直すことが大切です。
4.面接や試験を受ける
書類選考を通過すると、多くの場合、面接や小論文などの試験が行われます。
面接は、奨学生として、そして将来その病院で働く看護師としてふさわしい人物かを見極めるための場です。
特に「なぜ看護師になりたいのか」「なぜ他の病院ではなく、この病院の奨学金を選んだのか」といった質問は、ほぼ確実に聞かれると考えてよいでしょう。
自分の看護観や、その病院で働きたいという熱意を、自分の言葉でしっかりと伝える準備が必要です。
【面接対策】看護師奨学金の押さえておきたい特徴と質問例
ここでは、運営元による面接の特徴の違いと、共通してよく聞かれる質問について解説します。
運営元による面接の特徴
奨学金の運営元によって、面接の位置づけや特徴が少し異なります。
以下では、面接の違いについて解説します。
- 病院奨学金の場合
- 自治体・大学・民間団体の場合
それぞれの違いを理解して、対策を立てましょう。
病院奨学金の場合
病院奨学金の面接は、実質的な就職試験と捉えるのが適切です。
面接官は看護部長や事務長といった病院の管理職であることが多く、「将来一緒に働きたい人材か」という視点で評価されます。
そのため、面接のあとに一般教養や小論文などの筆記試験が課されることも珍しくありません。
将来の就職に直結する重要な選考であると意識して臨むことが大切です。
自治体・大学・民間団体の場合
自治体や大学、民間団体が行う面接は、奨学生としての適性を判断するための審査という側面が強いです。
特に、返済不要の給付型奨学金は希望者が多く審査が厳しいため、面接も重視されます。
面接官は団体の職員や経営層などさまざまですが、共通して「奨学生としてふさわしい人物か」「学ぶ意欲は十分か」といった点が評価のポイントになります。
面接でよく聞かれる質問と回答のポイント
奨学金の面接は、単にお金の必要性を伝える場ではなく、将来の看護師としての適性や熱意をアピールする大切な機会です。
面接官は、あなたが奨学生として、そして将来の同僚としてふさわしいかを見ています。
以下の質問は頻出のため、しっかり対策しておきましょう。
質問のカテゴリ | よく聞かれる質問例 | 回答のポイント |
---|---|---|
志望動機について | ・なぜ看護師を目指すのですか? ・なぜ当院の奨学金を希望するのですか? | ・看護師を目指したきっかけやその病院の理念 ・特徴と自分の目標がどう合致しているかを具体的に伝える |
将来性・目標について | ・将来どのような看護師になりたいですか? ・興味のある診療科はありますか? | ・理想の看護師像を明確に述べその病院でどう貢献したいかをアピールする ・キャリアプランを具体的に話せるとよい |
あなた自身について | ・あなたの長所と短所を教えてください ・学生生活で力を入れたことは何ですか? | ・自分の人柄を誠実に伝える ・短所はどう改善しようと努力しているかをセットで話すと好印象 |
経済状況について | ・なぜ奨学金が必要なのですか? | ・家庭の状況などを正直にかつ簡潔に説明する ・お金に困っているというネガティブな伝え方にならないよう注意 |
事前に頻出の質問を把握し、自分の言葉で答えられるように準備しておくことが合格への鍵となります。
看護師の奨学金に関するよくある質問
奨学金の利用を検討するにあたり、さまざまな疑問や不安が浮かんでくると思います。
ここでは、看護師の奨学金に関するよくある質問にわかりやすくお答えします。
疑問を解消し、安心して奨学金の利用を検討するための参考にしてください。
看護師国家試験に落ちた場合、奨学金はどうなりますか?
万が一、看護師国家試験に不合格となった場合、原則として借りた奨学金は全額返済する必要があります。
ほとんどの返済免除付き奨学金が「看護師免許を取得し、指定された施設で働くこと」を条件としているためです。
ただし、病院や自治体によっては、翌年の国家試験に再挑戦することを条件に、返済を1年間猶予してくれる場合があります。
この救済措置の有無は、奨学金の契約内容によって大きく異なります。
国家試験に落ちてしまった場合のことを考え、契約を結ぶ前に「不合格だった場合の返済条件」や「返済猶予制度の有無」について、必ず書面で確認しておきましょう。
看護師が返さなくていい奨学金はありますか?
看護師が返さなくてよい奨学金は、大きく分けて2種類です。
奨学金の種類 | 給付型奨学金 | 返済免除制度付きの貸与型奨学金 |
---|---|---|
提供元 | 日本学生支援機構(JASSO)など | 病院や自治体 |
特徴 | 返済不要(もらえる奨学金) | 卒業後に指定施設で一定期間(3〜5年)働けば返済免除 |
条件 | 世帯収入や成績などの基準を満たす必要あり | 指定施設での勤務(3〜5年) |
注意点 | 支給対象は限定されるため、事前の条件確認が重要 | 条件を満たさない(途中退職など)場合は返済義務が生じる |
奨学金を受けない理由は何ですか?
主な理由は、卒業後の「返済負担」と「就職先の縛り」を避けたいという考えにあります。
奨学金、特に貸与型は実質的な借金であり、卒業後から長期間にわたる返済が心理的な負担になると感じる方がいます。
また、返済免除付きの病院奨学金などは、卒業後の勤務先が指定されるため、キャリアの選択肢が制限されてしまいます。
将来、自分がどこで、どのような看護師として働きたいかを自由に決めたいという思いから、あえて利用しない選択につながるのです。
まとめ|返済不要の看護師奨学金を活用して経済的な不安を解消しよう
返済不要の看護師奨学金は、学費の心配をせずに勉強に集中できる、看護師を目指す方にとって大変心強い制度です。
病院や自治体などが提供する制度をうまく活用すれば、経済的な負担を大きく軽減できるでしょう。
しかしその一方で、卒業後は指定された病院で一定期間働くことが条件となるため、キャリアの選択肢が制限されるという側面も持ち合わせています。
後悔しないためには、それぞれの特徴を正しく理解することが大切です。
この記事で紹介した探し方や注意点を参考に、ご自身に最適な奨学金を見つけ、安心して看護師への道を歩んでください。
カイテクは、「近所で気軽に働ける!」看護単発バイトアプリです。
- 「約5分」で給与GET!
- 面接・履歴書等の面倒な手続き不要!
- 働きながらポイントがザクザク溜まる!
27万人以上の看護師などの有資格者が登録しております!