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【ホームヘルパー2級のできることは?】初任者研修との違いを解説!

ホームヘルパー2級とは、2013年まで3月末まで介護職員基礎研修の1つに位置づけられていた資格です。

正式名称は「訪問介護員2級養成研修課程」と言います。制度改定を経て、現在は後継資格として介護職員初任者研修に変更されています。

元々は訪問介護員を養成するための資格で、各自治体や民間の養成研修期間の講座受講をすることで取得できました。すでに存在している資格が無効になってしまったり、あるいは再度現行資格を受け直す必要があるのか気になる人も多いと思います。

以下の記事では現行の初任者研修との違い、ホームヘルパー2級で出来る仕事・出来ない仕事、資格の有効性について解説していきます。

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目次

ホームヘルパー2級とは?初任者研修との違い

以下の記事では、ホームヘルパー2級と初任者研修の違いと、資格制度が改定されていった背景について解説していきます。

違いがわからない方は以下の記事で理解を深めましょう。

①制度変更の背景

日本の社会は少子高齢社会の進展が進み、人口に占める高齢者の割合が増えています。

厚生労働省の調べでは、65歳以上の人口伸び率と、生産年齢人口(15から64歳)・労働人口の減少などを勘案した結果、2025年までには現在の2倍近い介護職員数が必要と試算されています

一方介護を担う人材は、長らく低賃金且つ重労働というイメージが定着してきたことと、労働環境や待遇等が追いつかず、高い離職率となっていることから、現在も高い有効求人倍率となっています。

そうした業界の現状と、訪問介護に留まらず全ての介護事業者で必要なスキル・技術の習得が必須となってきたこともあり、介護を担う人材の確保の為、従来わかりづらかったキャリアパスの制度を明確化しました。

初任者研修→実務者研修→介護福祉士とわかりやすいキャリアパスになったことで、介護の中核を担う介護福祉士の確保を目指し改定されました。

②勉強科目の違い

従来のホームヘルパー2級から初任者研修へ改定されるにあたり、従来から「認知症の理解」という科目が追加されました。

高齢社会の進展に伴い、介護事業者の中でも認知症の理解が必要となってきたことが科目追加の背景にあると考察されます。

科目の追加に伴い、介護事業者は利用者の生活援助という側面だけでなく、認知症への理解を深めた細かなケアが必要となります。

③実習の有無の違い

従来のホームヘルパー2級では施設実習の時間が30時間設けられていましたが、初任者研修では修了にあたり施設実習の時間が廃止されました。

従来の実習は、内容が実習先の施設によりまちまちであったことから、廃止されています。代わりに、スクリーニングの授業時間が拡大されています。

④修了試験の有無の違い

ホームヘルパー2級では、必要科目数を受講さえすれば修了するものでした。しかし制度改定に伴い、修了にあたっては筆記試験の受験・合格が必須となりました。

選択・記述式の両方の問題があり、およそ7割以上の得点率で合格となります。尚、講習内容をしっかり理解していれば、合格のできるレベルの問題です。

ホームヘルパー2級で出来ること・出来ないことは?

上記ではホームヘルパー2級と初任者研修の違いについて解説してきました。

以下ではホームヘルパー2級でできること・できないことについて解説をしていきます。

①出来ること

主に以下の2つに大別されます。

  • 生活援助
  • 身体介護

生活援助とは呼んで字の如く、高齢者や利用者家族における調理や洗濯など日常生活をサポートするサービスとなります。

生活援助に関しては、業務における資格制限は設けていません。

具体的な業務は以下となります。

  • 介護利用者のための調理
  • 洗濯(洗濯機・手洗い問わず)、収納なども可能
  • 掃除(主に利用者本人が生活する空間に限られる、トイレなど共用部分は不可)
  • ゴミ出し
  • 布団干し(ベッド干し・シーツ交換など)
  • 買い物(日用品や生活必需品・食料など)
  • 納税代行(公共サービスや役所への申請、選挙の代行も可能)

ただし、詳細は各自治体ごとのルールにより異なります。また、家政婦のように家事代行をできる人を雇っている場合、生活援助のサービスを受けることはできません。

身体介護は、利用者の身体に直接触れて行う介助のことで、初任者研修以上の有資格者でなければ行うことが出来ません。

身体介護は、利用者のQOLや意欲向上のため、自立支援及び重度化防止のためのサービスを行うこと、その他専門的知識・技術でもって利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービスを行うことを目的としています。

具体的にできることは以下となります。

  • 食事介助(配膳・後片付けや医師の指示のもと行う流動食など)
  • 入浴介助(全身清拭・部分浴・全身浴など)
  • 身体整容(洗顔・整髪・爪切り・髭剃りなど)
  • 更衣介助
  • 外出介助(車椅子での移動や歩行介助など)
  • 体位変換
  • 排泄介助
  • 歩行介助
  • 清拭
  • 洗面介助
  • オムツ交換

上記は一例のため、細かなものを含めると多岐に渡ります。

訪問介護の場合、身体介護が出来るのは有資格者に限定されています。そして上記2つに関わらず、有資格者であることにより、事業所内で任される業務の幅が増えることも想定されます。

②出来ないこと

ではホームヘルパー2級を取得していれば介護に関わるあらゆる業務ができるのかというと、決してそんなことはありません。

具体的には、利用者に介護サービスを適切に提供するための計画を作成する責任者となる「サービス利用責任者」や、相談・連絡窓口の役割を担う「生活相談員」、そして介護サービスを利用する一人一人に沿ったケアプランを作成するケアマネージャーなどは有資格者であっても携わることはできません。

それぞれの業務に必要な資格や要件があるので、後継資格の受験と共にキャリアを再考するのも良いでしょう。

制度変更による影響は?

資格制度改定に伴う名称変更により以前ホームヘルパー2級を取得していた方は「現在も有効なの?」「再度受験が必要なの?」と気になる方も多いでしょう。

そこで以下では制度変更の影響について解説していきます。

①資格の有効性

以前のホームヘルパー2級を取得している方は、初任者研修の資格を改めて取得する必要はありません

名称は変更されましたが、資格内容は同等と考えられており、給与等に違いが生じることもほとんどないです。そのため、改めて資格を取り直す必要はないでしょう。もちろん履歴書への記載も旧資格名で特に問題はありません。

②仕事内容

資格の有効性や給与面で差がないこともあり、仕事内容に影響や差が出ることはありません。

カリキュラム上認知症への理解度は新制度受験者の方が高いこともあるかもしれませんが、仕事に支障をきたすレベルの差はないという声がほとんどです。

介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の保有者が働ける場所

旧ホームヘルパー2級に当たる介護職員初任者研修を保有していると、様々な職場で勤務することが可能です。

こちらでは、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の保有者が働ける主な介護現場をご紹介します。

訪問介護事業所

訪問介護事務所に所属し、在宅ヘルパーとして勤務することができます。訪問介護は、施設と違って直接利用者宅へ訪問し、ケアを提供します。

未経験の場合は、初めのうちは先輩が同行してサポートをしてくれます。しかし、ある程度期間が経つと、自分1人で利用者宅へ訪問し、1人で業務を行います。

自分1人で介護業務を行わなければならないというプレッシャーはありますが、利用者1人ひとりに向き合ったケアを提供できます。

デイサービスや老人ホームなどの介護施設

デイサービスや老人ホームなどの介護施設で、施設職員として勤務することができます。施設で勤務する場合は、他の介護職員と一緒に複数名の利用者に対してケアを行います。

施設によって利用者のニーズが異なり、勤務体制も異なります。デイサービスは日勤のみとなりますが、利用者が居住している施設は夜勤業務があります。

24時間体制で勤務する職場もあり、同じ資格でも施設の種類によって業務内容も変わります。

医療機関

病院や診療所のような医療機関に所属し、医師や看護師などの医療従事者の指示のもとで介護サービスを提供します。

院内ヘルパーや看護助手と呼ばれています患者さんの身の回りのお世話や環境整備、院内を移動する際の付き添いなどが主な業務です。

医療機関は、介護施設と違って幅広い年齢層の方が利用しています!

幅広い年齢層の方に関わることができ、医療の知識を身につけることもできます。

介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)を取得するメリット

現在、ホームヘルパー2級は廃止となっているため、介護に関する資格を持っていないという方は介護職員初任者研修を受講することをおすすめします。その理由は、資格を保有することで様々なメリットを得られるようになるからです。

こちらでは、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)を取得するメリットを4点ご紹介します。

介護の基礎知識や技術を学べる

介護職員初任者研修は、介護の第一歩となる資格です取得することで、介護に関する基礎知識や技術を身につけることができます。

仕事に活かすことはもちろん、万が一、家族や周囲の人が要介護となった場合にも役に立つ資格です。

ホームヘルパー2級は、施設実習や講座などを修了しているため、改めて初任者研修を受講する必要はありません。

まだ何も介護に関する資格を持っていないという方は、初任者研修を目指しましょう。

仕事の幅が広がる

介護の現場では、資格を持っていないと行えない業務が多々あります。そのため、介護職員初任者研修を取得することで、仕事の幅が広がります。

特に、食事や入浴、排泄などの身体介助業務は資格が必須です。

担当できる業務の幅が広がるため、転職の際にも有利に働きます。

資格手当によって収入アップが実現する

多くの職場は、資格手当を設けているため、取得することで収入がアップします。資格手当は、正社員だけでなくパートスタッフのような非正規職員にも適応されます。

月収や時給にプラスして収入を得られるようになります!

厚生労働省の調査を見てみると、任者研修を保有している方と保有資格がない方で、約3万円差が生じていることがわかります。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/21/dl/r03gaiyou.pdf

初任者研修を保有している方の月給が約30万円であるのに対して、保有資格がない方は約27万円です。

年収にすると大きな差になってしまうので、介護職員初任者研修を目指すメリットは大きいです。

キャリアアップの道が開ける

介護系の資格のなかには、受験資格が設定されているものもあります。上位資格を取得するために、指定の資格を保有していることが条件となるケースがあります。

例えば、介護福祉士は様々な取得ルートがありますが、実務経験ルートで目指す場合は実務者研修が必要です。

実務者研修は、初任者研修の上位資格にあたります。他にも、資格が必要な役職や職種も多いです。

キャリアアップのためには介護業界の第一歩となる資格、介護職員初任者研修の取得が必須であると言えます。

介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)からステップアップする方法

これからさらに介護業界でステップアップを目標としている方も多いでしょう。

そこで、こちらでは介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)からステップアップする方法についてご紹介します。

上位資格(実務者研修)を目指す

介護業界でステップアップを目指したい方は、上位資格の取得を目指しましょう。

初任者研修の上位資格は、実務者研修になります。

実務者研修とは、介護に関するスキルが身に付く資格であるうえに、喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアも学べる資格です。

上位資格を取得することで、責任も大きくなりますが、できることも増えます。実務者研修は初任者研修の上位資格ではありますが、受講条件は定められていません。

初任者研修を取得していなくても、実務者研修を目指すことは可能です。

将来の介護職員像に必要な資格を目指す

上記でも述べたように、介護業界は資格が必要な職種や役職があります。

まずはどのような介護職員になりたいのかを明確にしましょう!

例えば、相談業務やチームマネジメントに興味がある方は介護福祉士、ケアプラン作成に携わりたい方はケアマネージャーなど様々な道があります。

介護福祉士やケアマネージャーを取得することで、独立や開業の道も近づきます。

最終的な目標に向かって、必要な資格を取得していきましょう。

研修や勉強会に積極的に参加する

職場や外部で行われる研修や勉強会に積極的に参加しましょう。

日々、新しい情報や技術が更新されています。学び続ける姿勢を保つことで、できる業務が増え、自信にも繋がりますまた、知識や技術が向上するため、資格取得も近づきます。

各自治体や団体が介護福祉に関する研修を開催しています。他にも、接遇やコミュニケーションスキルを学べる研修もおすすめです。

自分に必要なスキルを学べる研修や勉強会をチェックしてみましょう。

カイテクを利用して様々な現場を経験する

介護職としてステップアップするためには、様々な現場を知ることが大事です。

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活躍の場を広げるためには介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)からステップアップを目指そう

ホームヘルパー2級と現行の初任者研修の違いや、有資格者でできること・出来ないことについて解説してきました。

ホームヘルパー2級を以前取得している人は、現行の介護職員初任者研修と同等に扱われる為、資格を取り直す必要はありません。

しかし、さらにステップアップやキャリアアップを目標とすることで、できる業務が増えます。 また、収入アップも実現し、大きなメリットを得られるようになります。

 介護業界は常に学び続けることが大事ですので、上位資格や目標とする資格を目指し、「カイテク」を活用してさらにキャリアアップを図っていきましょう。

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