「介護職員初任者研修試験に落ちた」再試験の流れと覚えられないときの対処法を解説！

「初任者研修の試験に落ちないか心配…。落ちたら受講料が無駄になるのでは？」

という不安を抱えている方もいるかもしれません。初任者研修の資格はできるだけスムーズに取得したいものだと思いますが、もし試験に落ちてしまった場合、不安になることも理解できます。 

今回では、初任者研修の試験に不合格だった場合、どのように対処すれば良いのかを解説していきます。

落ちる原因を整理した上で、初任者研修に合格するための方法も紹介していきますので、ぜひご覧ください。

介護職員初任者研修に落ちたらどうなる？再試験の流れと費用の目安

介護職員初任者研修に落ちた場合でも、多くのスクールでは再試験の制度が用意されています。落ちたら即退校というわけではなく、再試験の受講やサポート体制が整っているため、慌てずに対応することが大切です。

再試験の回数制限

多くの場合、初任者研修の再試験に回数制限はありません。1回の不合格で即終了になるわけではないので安心してください。

例としては、以下のとうな対応方法があります。

ただし、再試験の回数や受験条件はスクールによって異なるので、事前に規定は確認しておきましょう。

再試験にかかる追加費用・日程の目安

一般的には、初任者研修の再試験に費用はかかりません。ただし、再試験に2,000円～3,000円程度かかる場合もあります。

また、日程はスクールにより異なりますが、試験後1週間～1ヶ月以内に実施されることが多いです。スケジュールに関しては、各スクールの説明会や修了試験当日に再試験に関する案内があるので、必ず聞いておきましょう。

合格できなかった場合の今後の選択肢

再試験でも不合格となった場合や、受験機会を失った場合でも、介護の道を諦める必要はありません。以下のような再チャレンジの選択肢があります。

落ちた経験は決して無駄ではありません。次の合格に向けた糧にすることが大切です。

初任者研修は難易度が高いの？

初任者研修を取得するのが難しいのかと気になる方もいるかもしれません。一度試験に落ちてしまった方やこれから初任者研修を受講しようと検討している方は、初任者研修の試験についての情報を把握しておきたいものだと思います。

そこで、ここからは初任者研修が難易度が高いのかについての回答や勉強方法、落ちたときはどうしたら良いかなどを詳しく解説していきます。

結論：感じ方は人による

結論から申し上げますと、初任者研修が難しいと感じるかどうかは、人によります。

「難易度が低く、比較的簡単に取得できた」という人もいれば、「大変だった」と感じた人もいます。

初任者研修の合格率は公表されていませんが、再試験もあることからほぼ100％受かるといわれています。

また、介護福祉士やケアマネージャーなどの試験と比べたら難易度は低いですが、初めて介護系の資格に挑戦する方にとっては難しいと思うこともあるかもしれません。

初任者研修の勉強内容

初任者研修の受講中のカリキュラムは以下になります。

• 職務の理解
• 介護における尊厳の保持・自立支援
• 介護の基本
• 介護・福祉サービスの理解と医療の連携
• 介護におけるコミュニケーション
• 老化の理解
• 認知症の理解
• 障がいの理解
• こころとからだのしくみと生活支援
• 講義の振り返り

簡単に言えば、介護の仕事への理解や介護ケアの基本を学ぶのが初任者研修のカリキュラムになります。

高齢者のからだのことや疾患などが内容としては多いため、そこを重点的に勉強する心構えでいると良いかもしれません。

初任者研修に落ちる原因

「初任者研修に落ちたくない…」「初任者研修に落ちてしまったけど再試験を頑張りたい…」

上記のように考えている方は、まず落ちる原因を把握しておくことが大切です。落ちる原因を整理することで、自身に合った勉強方法を導き出すことができるようになります。

そこで、初任者研修に落ちる原因を4つにまとめました。こちらで解説いたします。

カリキュラムの内容を理解していない

いくら受講をしていたり、勉強時間を確保したりしていても、学習すべきカリキュラムの内容が理解できていないと意味がありません。

 特に、過去問の回答などを暗記で覚えようとする方は、内容が頭に入っておらず、結果、試験に落ちてしまう可能性があります。 カリキュラムの中でも、特に介護ケアの方法や高齢者特有の疾患などは大切な項目です。 

現場でも活用できる知識ですので、ぜひ内容をしっかりと理解したうえで覚えていきましょう。

勉強時間が足りない

単純に勉強不足が理由で、試験に落ちてしまうこともあります。勉強時間が足りないと、内容を覚えきることができません。

そのままでいると、問題を出されても答えることができなくなってしまいます。介護において必要なケアの方法や知識は、しっかりと覚えておきたいところです。

勉強時間が明らかに足りていない場合は、1日短時間でも確保し、継続的に学習できるような環境にしていきましょう。

試験中小さなミスが多い

よくミスをしてしまう方も、落ちる可能性を上げてしまいます。一つひとつは小さなミスであっても、積み重なれば大きな失点に繋がってしまうでしょう。

大切な試験こそ、慎重になるべき部分はしっかりと押さえることが大切なのです。

勉強方法が合っていない

勉強方法が合っていないことが理由で落ちてしまうこともあります。 

例えば、同じ問題ばかりの過去問を繰り返し解いていても、学習内容が限られるため、点数アップには繋がりません。 

また、無理して長時間学習したとしても、それが嫌になってしまい続かなかったら意味がありません。 

適した勉強方法は人それぞれなため、自身がやりやすい学習を続けていけるようにしましょう。

初任者研修に受かるための4つの方法

初任者研修の試験に一旦不合格になってしまった方も、これから始めて受ける方も、スムーズに合格したいと思うのは当然でしょう。試験に受かるためには、少しの工夫が大切です。

そこで、ここからは、初任者研修に受かるための4つの方法を解説していきます。

わからないところをそのままにしない

初任者研修の試験に落ちてしまう方は「カリキュラムが理解できていない」という傾向があります。わからない部分をそのままにしてしまっては、介護に対する理解は深まりません。

講師に質問できる場合は講義中に質問し、難しい場合には初任者研修の資格を持っている知人などに聞いてみるのも良いでしょう。また、わからない部分を参考書やネットで調べてみるのも一つかもしれません。

「わからない」と思った箇所は、ご自身にとっても大切な内容であることが多いです。疑問に思い、それを解消することで強く記憶にも残りやすいからです。

わからないと思ったときには、「また新しいことを覚えられるチャンス」だと前向きに考え、疑問を解消していくようにしましょう。

継続的に学習を行う

初任者研修試験に合格するためには、継続的な学習をすることが大切です。 

• 勉強時間がなかなか取れない 
• 勉強が苦手 
• 飽きてしまう 

上記のような方は、短時間でも定期的に学習できるよう計画を立てておくと良いでしょう。 

継続的に学習ができるような工夫をしていくことが合格への近道です。

ミスを減らす癖をつける

試験の際に、意外と重要なのが小さなミスをしないことです。小さなミスも、重なると大きく点数に影響してしまう可能性があります。

自身では、しっかりと内容を理解できているのに、肝心の回答をミスしてしまったら意味がありません。

試験で小さなミスが重ならないよう、普段から「ミスがないか」をチェックする癖をつけるようにしましょう。

自身に合った勉強方法を見つける

最適な勉強方法は、人それぞれ違います。

例えば、短時間のほうが集中できるという方もいれば、ゆっくりと学習することで飲み込めるという方もいます。

それぞれに合う勉強の進め方があると思いますので、まず自身がどのような学習方法があっているのかを考えてみましょう。

苦手な分野もそれぞれ異なるため、自身が不得意なものを考え、対策をしていくことも大切です。

初任者研修が覚えられないときの対処法

初任者研修の内容は、医療・福祉に関する専門用語や制度、介護技術など幅広く、暗記が苦手な方にとっては負担に感じることもあります。「どうしても覚えられない…」と感じたときは、学び方を見直すことで理解がスムーズになることがあります。

覚えるポイントを絞る

初任者研修について、すべてを完璧に覚えようとするとかえって混乱します。まずは、試験で問われやすい重要ポイントに絞って学習するのが効率的です。

テキストに書き込みやマーカーを引いて、「ここだけは押さえておく」箇所を可視化するのもおすすめです。

音声・動画・アプリなど学習スタイルを変えてみる

文字だけの勉強がつらい場合は、五感を活用する学習法に切り替えるのも効果的です。

特に「介護職員初任者研修 試験対策」用アプリは、過去問や重要語句の確認に役立ちます。

仲間や講師のサポートを活用する

一人で悩み続けるのは非効率です。わからない箇所は講師に質問したり、仲間と一緒に勉強することで理解が深まることがあります。

特にスクール型の研修では、講師は合格させるためのサポート体制を整えているので、遠慮せず質問することが合格への近道になります。

初任者研修に落ちたのが恥ずかしいと感じる方へ

「落ちたのが恥ずかしい」「周りに言いづらい」と感じる方も少なくありません。

ですが、介護職員初任者研修の修了試験に一度で合格できなかったとしても、それは決して恥ずかしいことではなく、誰にでも起こりうることです。自分を責めるよりも、次にどう進むかが大切です。

初任者研修は一発合格がすべてではない

初任者研修の試験は、出題傾向やスクールによって難易度が異なるため、「たまたま苦手な範囲が多く出た」というケースもあります。また、社会人になってからの勉強や暗記に苦戦する方も多く、落ちること自体は珍しくありません。

厚生労働省のカリキュラムに沿った研修では、再試験のチャンスが設けられています。大切なのは一度の結果ではなく、その後どう行動するかです。

一発合格が目的ではなく、介護の現場で活躍する力を身につけることが本来の目的です。そう捉えることで、気持ちも楽になり、モチベーションも保ちやすくなります。

落ち込んだときのメンタルケアと立て直し

落ち込んだ気持ちを無理に消そうとせず、一度受け入れることが回復の第一歩です。以下の方法で少しずつ気持ちを整えていきましょう。

振り返りノート	落ちた原因や改善点をノートに書きだす
気分転換	好きな音楽・散歩・入浴などでリラックス
小さな目標	「今日は1単元だけ復習する」など小さな目標を重ねる
励ましの言葉	周囲の人やSNSなどで同じ体験をした人の声を聞く

また、勉強がうまくいかなかっただけで介護に向いていないわけではないと理解することも重要です。実技やコミュニケーション力など、あなたの得意な面が活かせるのが介護の現場です。

初任者研修に落ちても、再試験を受けて合格を目指そう！

初任者研修に落ちてしまった方は、「次受からなかったらどうしよう」と不安になってしまうかもしれません。しかし、諦めることはありません。

本記事を参考に、しっかりと試験のための対策をし、合格を勝ち取りましょう。ほんの少しの工夫や努力で合格への道が近くなります。

自身に合った勉強方法を繰り返していくことで、初任者研修の合格に近づけるでしょう。