社会福祉士の試験に合格するためには？勉強方法や独学について解説！

幅広い専門知識が求められ、難易度が高い試験として有名な「社会福祉士国家試験」は、どのような方法で勉強すれば突破できるのでしょうか。また、社会福祉士の資格取得は独学で目指すことができるのかという点も気になりますよね。

今回は、社会福祉士国家試験合格のための勉強方法や独学で目指す際のメリット・デメリットについてご紹介します。

社会福祉士とは？

社会福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づいた国家資格であり、主に専門的知識と技術を活用して福祉に関する相談業務を担当します。関連機関への連絡・調整やその他の援助も行います。

活躍する分野は多岐にわたり、障害者福祉、児童福祉、高齢者福祉などが含まれます。その活動は社会福祉施設、病院、地域包括支援センターなどで展開されます。

現場によっては、「ソーシャルワーカー」とも呼ばれていることがあります。

社会福祉士になるには、社会福祉士国家試験に合格し、その後、登録手続きを行う必要があります。

社会福祉士国家試験の3つの特徴

社会福祉士国家試験に合格するためには、試験の概要や傾向を把握することが重要です。

こちらでは、社会福祉士国家試験の3つの特徴をご紹介します。

幅広い範囲から出題される

社会福祉士国家試験では、「社会保障」、「地域福祉」、「保健医療サービス」など19の試験科目から出題されます。

福祉に関わる他の国家資格としては介護福祉士や精神福祉士がありますが、これらは社会福祉士に比べると試験の出題範囲は狭いです。

出題範囲が広いため、より多くの学習時間が必要となるでしょう。

合格基準点が問題の6割程度

社会福祉士国家試験は、1問1点の150点満点制です。そして、合格基準は問題の60％程度とされています。つまり、150問中90問程度を正答しなければならないのです。

厚生労働省の発表によると、令和5年の社会福祉士国家試験の合格率は44.2％でした。

過去の合格率を見ると、約30％となっており、これからも難易度の高い試験であることが予想されます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31495.html

https://www.sssc.or.jp/shakai/past_exam/pdf/no35/s_happyou.pdf

全ての科目群で点数を取らなければならない

社会福祉士国家試験のもう一つの特徴として、全ての科目群で1点以上を取らなければならない、という規定が挙げられます。仮に、全体の60％を正解し合格ラインを満たしたとしても、1科目でも0点があると不合格になってしまいます。

出題数は科目群によって異なるため、出題数の多い科目や苦手な科目だけでなく、全ての科目群で点数が取れるように学習を進めなければなりません。

社会福祉士に合格するための4つの勉強方法

他の福祉系の国家試験に比べて出題範囲が広く、難易度も高い社会福祉士国家試験。

合格するためには、どのように勉強を取り組んでいけば良いのでしょうか？

こちらでは、社会福祉士に合格するための4つの勉強方法についてご紹介します。

試験日を基準に勉強のスケジュールを立てる

まずは、勉強のスケジュールをしっかり立てて取り組みましょう。

受験者のなかには、学生だけでなく働きながら社会福祉士を目指す人も多くいます。仕事や学校と上手く両立させながら勉強を進める必要があります。

「もっと計画的に勉強すれば良かった」と後悔しないために、試験日から逆算して勉強のスケジュールを立てることが大事です。

過去問に取り組む

幅広い出題範囲や各科目群で点数が広い試験であるため、過去問を活用することが有効的な勉強方法です。過去問に取り組むことで、これまでの試験の傾向や出題方法が把握でき、時間配分が掴めるようになります。

社会福祉士国家試験は午前の部と午後の部に分かれており、合計240分で150問を解かなければなりません。1問1問にあまり多くの時間を割けられないため、時間配分に慣れておく必要があります。

過去問を1回解いて終わりとするのではなく、何度も繰り返すことも大事です。何度も繰り返し解くことで、問題ごとの知識が定着していきます。

最新のものから複数年分の過去問に取り組み、学習の漏れがないようにしていきましょう。

得意科目からスタートし、苦手科目の復習を行う

何度もお伝えしていますが、社会福祉士国家試験の出題範囲は他の試験と比べて広いです。計画的に勉強を進めるために、まずは得意な科目を見つけましょう。

得意なものが分からない場合は、勉強していて苦痛に感じない科目を選択してみてください。苦痛ではないということは、その科目に対して苦手意識が少なく、やがて得意科目へと変化していくからです。

最初は、得意科目から勉強していき、勉強における成功体験を増やしていきましょう。それから、苦手科目の復習を行い、苦手を克服していきます。

得意科目が見つかれば、苦手を克服する方法が分かってきますので、ぜひ参考にしてみてください。

自分に合った勉強方法を実践する

社会福祉士国家試験の勉強方法には、独学やスクール、通信講座というあらゆる方法があります。費用面や学習時間などそれぞれの方法にメリット・デメリットがあり、人によって適している方法が異なります。

合格を目指すためには、自分に合った勉強方法を実践することが大事です。

周囲に社会福祉士を取得した人がいれば、その人が経験したことを聞き参考にするのもおすすめです。

先輩からヒントを得ることで、効率の良く勉強が進められるでしょう。

社会福祉士は独学でも目指せる？

「社会福祉士国家試験の勉強は独学でも大丈夫なの？」と感じている方も多いでしょう。

結論から言えば、独学で社会福祉士国家試験に挑むことは十分可能です。ただし、人によってはメリットだと感じる反面、デメリットと感じる点もあるでしょう。

ここでは、社会福祉士を独学で目指す際のメリットやデメリットについて紹介します。

独学のメリット

社会福祉士国家試験の勉強を独学で行うメリットは以下の通りです。

• 金銭的な負担が少ない
• 場所や時間を問わず、自分のペースで勉強を進めることができる
• 自分で考える力や習慣が身につく

スクールに通うか通信講座を利用する場合、独学に比べて追加の費用が必要となります。

独学ならば、テキストや参考書の費用だけで勉強を進められますので、金銭的な負担を抑えたい方におすすめです。

自分の生活の合間に勉強ができ、自己理解の深まる時間を持つことも、独学のメリットです。

独学のデメリット

一方、独学のデメリットは以下のような点があります。

• 分からないことをすぐに誰かに質問できない
• モチベーションの維持が難しい
• 自分の勉強方法が適切なのか不安に感じる

自分一人で勉強を進めることは、質問が出来ないというデメリットに繋がります。

モチベーションの維持や適切な学習方法の見つけ方は自分で環境を整えることが重要です。

しかし、自分のペースで勉強ができるというメリットもあり、働きながら社会福祉士を目指す人にとっては有効な方法と言えるでしょう。

計画を立てて、無理のない方法で合格を目指そう！

社会福祉士国家試験は、他の福祉系試験と比べて出題範囲が広く、各科目で一定の点数が必要という難易度も高いです。そのため、計画的に勉強を進め、自分に適した学習方法を見つけることが重要です。

独学で合格を目指すことは決して不可能ではありません。

自分に合った無理のない方法で、目指す社会福祉士国家試験の合格を勝ち取りましょう。