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【具体例あり】療養病棟における目標設計や看護師の役割について解説!

看護師が活躍する場所は数多くあり、今回ご紹介する療養病棟もそのひとつです。

就職や転職を検討する際に、どのような職場であるかは把握しておきたいですよね。療養病棟は、急性期とは違った患者さんを受け入れる場所であるため、部署内で掲げる目標や取り組みが異なります。

今回では、療養病棟が掲げている具体的な目標例や取り組み、療養病棟で勤務する看護師の役割についてご紹介します。

療養病棟勤務に向いている人の特徴についてもお伝えしますので、転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

「療養病棟」とは?

まず初めに、療養病棟とはどのような医療を行う場所なのか、特徴や種類についてご紹介します。

療養病棟の特徴

療養病棟とは、治療ステージが慢性期にあり、病院での治療が必要とする患者さんに対して、ケアを提供する病棟です。

基本的に、長期的な療養を目的としています。そのため、手術や一時的な入院というわけではありませんので、病院によって期間は異なりますが、一般的に数か月単位で同じ患者さんに携わることになります。

設備としては、一般的な病棟とは違い、療養に必要な設備・機器が導入されています。比較的、病室や談話室も長期療養に適した、ゆとりのある広さで設計されていることが多いです。

療養病棟の種類

療養病棟には、大きく分けて2種類あります。

医療の必要性が高く、長期的な療養を必要とする患者さんを対象に、医療的処置を行う「医療療養病棟」。そして、医療療養病棟に入院する患者さんより症状が落ち着いているものの、長期的な療養が必要となる要介護を受けている患者さんを対象とする「介護療養病棟」です。

医療療養病棟は医療保険適用となり、介護療養病棟では介護保険適用となります。

「療養病棟」が掲げる目標の具体例や取り組み

病院全体または病棟全体で、様々な看護目標を掲げ、これに沿って看護を実践しています。患者さんに対してのケアを実践するうえでの目標を定めている病棟も多くあります。

こちらでは、3つの病院を例に、療養病棟が掲げる目標や取り組みについてご紹介します。

山梨県S病院の場合

山梨県にあるS病院の療養病棟では、「患者・家族に満足してもらえるケア」を病棟目標に掲げています。この目標を実践するために、担当看護師制・担当看護補助者制を導入しています。

具体的には、担当看護師や担当看護補助者が定期的なカンファレンスを行い、患者さんの思いに沿ったケアを実施していくというものです。また、新人看護師に対して、プリセプターを中心に病棟全体で指導を行っており、新人育成やキャリアアップ支援にも注力しています。

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福岡県A病院の場合

福岡県にあるA病院の療養病棟では、大きく分けて3つの目標を掲げています。

  • 患者一人一人が必要とする看護 / 介護サービスを提供する
  • 専門職として自らが感じ / 考え / 行動することが出来る人材を育成する
  • 組織の一員として、変革する病院経営に参画する

A病院内には、慢性疾患の患者さんのリハビリや長期療養を目的とした、医療療養型病棟があります。長期間の入院も患者さんが安心して過ごせるよう、思いやりや寄り添う気持ちを大事にしている病院です。

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兵庫県N病院の場合

兵庫県N病院は、一般病棟の他に医療療養病棟や地域包括ケア病棟があります。

医療療養病棟の目標は、次の3つです。

  • 声かけ思いやりのあるケアを提供する
  • 情報を共有し、継続的な看護を実践する
  • 報告・連絡・相談を迅速に行う

病棟で過ごす患者さんが安心・安楽できるように、思いやりの気持ちを持って看護を実践しています。

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療養病棟の看護師の仕事内容・役割

療養病棟で働く看護師は、具体的にどのような業務を行っているのか気になりますよね。

慢性期の患者さんが過ごす療養病棟は、急性期病棟とは患者さんの症状やニーズが異なるため、看護師の役割が少し異なります。

こちらでは、療養病棟で働く看護師の主な仕事内容や役割についてご紹介します。

役割

療養病棟は、慢性期の患者さんが入院生活を送っています。

ここで働く看護師の役割は、24時間体制で入院している患者さんのサポートを行うことです。主に通院が難しい方が入院しているため、在宅復帰を目標として医療的なケアや身体介助などを実践していきます。

認知症の方や慢性疾患など、患者さんによって症状は様々であるため、1人ひとりに応じたケアが求められます。

具体的な仕事内容

療養病棟で働く看護師の主な仕事内容は、以下の通りです。

  • バイタルサインの測定
  • 身体介助(食事・排泄・入浴介助)
  • 点滴や内服薬の管理
  • 経管栄養のケア
  • 痰の吸引
  • 身の回りのお世話
  • 病棟の見回り

基本的な業務は、一般病棟と大差はありません。

しかし、寝たきりの方や意識がはっきりしない方も長期入院しているため、介護業務の割合が大きいと言えます。

療養病棟勤務に向いている人の特徴

療養病棟勤務では、慢性期の患者さんに対して、長期的にケアを提供していきます。

個々に合わせた対応が求められるため、向いている人の特徴も一般病棟とは少し異なります。

最後に、療養病棟勤務が向いている人の特徴についてご紹介します。

患者さんとじっくりと向き合える

療養病棟は、認知症や慢性疾患などあらゆる症状を抱えた患者さんが、長期的に入院生活を送る病棟です。患者さんに合わせたケアを提供していくため、じっくりと向き合いながら看護を実践できる人が向いています。

患者さんのなかには、コミュニケーションを取ることが困難な方もいます。そのため、言葉以外のコミュニケーションも必要となる場面も多いです。

一人ひとりと深く関わりたいという方におすすめの職場です。

患者さんのケアやサポートにやりがいを感じる

療養病棟は、急性期病棟と比べて医療行為が少なく、日常的なケア業務やサポートがメインとなります。

患者さんに対して、ケアをしたり、サポートをすることに対してやりがいを感じる方が向いています。日々の業務のなかには、身体介助のような介護業務も含まれています。

介護に関する仕事に興味がある方もやりがいを感じられる職場になるでしょう。

急性期ほどの忙しい環境は避けたい

療養病棟は、ルーティンワークが多く、残業が少ないという特徴があります。検査や手術を行う急性期病棟と比べると、忙しさは軽減される可能性が高いです。

スピードを求められる急性期病棟のような環境を避けたいという方は、療養病棟が働きやすいと感じられるでしょう。

療養病棟の目的を理解し、患者さんに寄り添う看護を実践しよう

療養病棟は、慢性期の患者さんが長期的な療養を目的として入院しています。

各地の療養病棟がある病院では、「患者さんが安心して療養できるように、寄り添うケアを実践していく」というような目標を掲げてケアに取り組んでいます。

急性期病棟とは仕事のスピードや流れが異なりますので、病棟目標の目的を理解し、患者さんに寄り添う看護を目指していきましょう。

HPなどで病棟目標や看護部目標を確認することが可能です!

転職を検討している場合は、自分が実践したい看護と部署の目標が一致しているかを事前に確認しておくことも大切です。

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