理学療法士で年収1000万円稼げる？実現するためのキャリア戦略や給料アップの方法を紹介！

現在の自身の年収から「理学療法士は年収1000万円稼げる？」と疑問を抱える方もいるでしょう。結論、理学療法士が年収1000万円を実現するのは、非常に難しいですが、可能性はゼロではありません。

そこで本記事では、理学療法士として年収1000万円を稼げるケースや給料アップの方法を解説していきます。

年収に不満を抱える方や、給料を上げたい方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。

また、すぐに給料アップさせたい方は、スキマ時間を活用した単発バイトがおすすめです。カイテクを使えば、1日数時間から働けるので、手軽に副収入が得られるでしょう。

理学療法士で年収1000万円は可能？

理学療法士で年収1,000万円を稼ぐのは、極めて難しいものの、その可能性はゼロではありません。しかし、日本国内で理学療法士の平均年収は400万〜450万円ほどで、病院や介護施設など保険制度の中で働く限り、年収には上限があるのが実情です。

ただし、働き方によっては、キャリアを積むことで1,000万円に到達した事例は存在します。重要なのは、「保険点数に依存しない働き方」や「独自の価値を提供するポジション」を築けるかどうかです。

理学療法士の平均年収

厚生労働省が出している「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士・理学療法士の平均年収は432.52万円です。

更に具体的な平均給与額は以下です。

• 平均月収：30.09万円
• 平均年間賞与：71.44万円

参考：厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

平均年収432万円は世の中全体を見るとそれほど低い年収ではないように思えます。令和3年は、平均年収426万円/平均月収29万円であったため、給料が上がっているのも現状です。

しかし、実際には年収に不満を抱いている理学療法士が多いのも事実です。

年収は経験年数や年齢によって変わる

理学療法士の給料は経験年数や勤務先によって変わるということを示したデータがあります。

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると業療法士・言語聴覚士・視能訓練士・理学療法士の勤務年数別・施設規模別平均年収は以下です。

【勤務年数別平均年収】

• 1年未満　  約306万円
• 1～4年　   約368万円
• 5～9年　   約401万円
• 10～14年  約447万円
• 15年以上.  約501万円

【年齢別平均年収】

• 20～24歳　約325万円
• 25～29歳　約362万円
• 30～34歳　約381万円
• 35～39歳　約405万円
• 40～44歳　約425万円
• 45～49歳　約481万円
• 50～54歳　約491万円
• 55～59歳　約523万円
• 60～64歳　約485万円
• 65～69歳　約277万円

参考：厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

勤務年数が長い理学療法士や施設規模が大きい職場であるほど、平均年収が高くなる傾向にあるのがわかります。しかし、勤務年数が上がったり、働いている施設規模が大きくなったりしても平均年収は最高で501万円と、年収1000万円にはほど遠い部分も。

「年収1000万円を目指すには、勤務年数を上げたり、大規模な施設に就職したりするだけではダメなのだろうか？」と思った方もいるのではないでしょうか？その答え具体的に解説していきます！

理学療法士で年収1000万円を目指すのが難しい理由

理学療法士が年収1,000万円を目指すのは簡単ではありません。その主な要因は制度上の制約と業界構造にあります。医療報酬の仕組みにより収益の上限があるほか、病院内での昇給にも限度があり、個人の努力だけでは抜本的な収入増加が難しいのが現実です。

以下で、代表的な3つのハードルを詳しく見ていきましょう。

医療保険制度の制約により診療報酬に限界がある

理学療法士の多くが従事する病院や介護施設では、診療報酬（保険点数）によって収益が定められており、理学療法1単位（20分）あたりに支払われる報酬額が決まっています。

この制度では患者一人あたりの単位数や施術数にも上限が設けられており、個々の理学療法士がいくら働いても収入に直結しづらい構造です。

管理職や高年収ポジションの枠が少ない

理学療法士として病院内で昇進する道はありますが、主任やリハビリ科長といった高収入ポジションの数は限られており、空きがなければ昇格も難しくなります。

加えて、昇進したとしても収入の伸びは限定的であり、年収1,000万円に到達するには非常に高い壁が存在します。

理学療法士の人数増加で競争が激化している

理学療法士の国家資格取得者は年々増加しており、供給過多の状態になりつつあります。

2025年現在、年間約1万人以上が新たに資格を取得しており、求人倍率が下がる傾向にあります。

このため、好待遇の求人を巡っての競争が激化しており、条件の良い職場への転職も簡単ではありません。

理学療法士で年収1000万円を実現するためのキャリア戦略

理学療法士が年収1,000万円を目指すには、従来の勤務先任せの働き方だけでは限界があります。現状を正しく理解したうえで、自らのキャリアを戦略的に設計することが不可欠です。

ここでは、収入アップにつながる具体的なキャリア戦略を3つに分けて紹介します。

高収入が可能なポジションを早期に見極める

理学療法士としてのキャリアをスタートさせたら、まず「どのポジションなら高収入が得られるのか」を把握しておくことが重要です。以下のようなポジションは年収が高くなる傾向にあります。

特に将来の開業や自費リハの道を考えるのであれば、早期にビジネススキルや資金計画の知識を身につけておくことが肝心です。

長期視点でキャリアパスを設計する

「5年後、10年後にどんな立場でどれだけの年収を得ていたいか」といった長期的な視点でキャリアを考えることも欠かせません。例として以下のようなステップが考えられます。

ステップ	内容
1～3年目	臨床経験を積む 得意分野を定める
4～6年目	専門分野の資格取得 →認定理学療法士など
7年目以降	教育・研究・自費サービス展開 副業や企業を検討

このように、段階的にキャリアを積み重ねることで、理想の働き方や収入に近づくことができます。

情報収集とスキルアップを継続する

高収入を実現するうえで欠かせないのが、「常に学び続ける姿勢」と「最新情報のキャッチアップ」です。以下の方法が有効です。

また、近年はSNSやYouTubeで自分の知見を発信しながらブランディングを行い、仕事につなげる理学療法士も増えています。

理学療法士で実際に年収1000万円を稼いでいるケース

理学療法士の最高年収は1000万円程度であると言われています。つまり、理学療法士で年収1000万円以上稼ぐことは可能あるということです。

実際に理学療法士として年収1000万円稼いでいる例もあります。こちらでは、理学療法士が年収1000万円以上稼ぐ例を紹介していきます。

大学教授である

大学教授で年収1000万円以上稼ぐケースもあります。大学教授は全体的に年収が高く、助教授でも平均年収約677万円と、病院勤務で役職に就くよりも高い収入を得ることが可能です。

就職先によって具体的な年収額には若干違いがありますが、基本的に専門学校に教員よりも待遇が良いことがほとんどです。

狭き門ではありますが、大学教授になれたら、年収1000万円以上を目指せるかもしれません。

副業をしている

理学療法士の仕事を本業としながら、本業＋副業の収入で年収1000万円以上のケースも存在します。当たれば高収入な副業をコツコツ頑張って成功したパターンです。

本業と合わせて1000万円となるような副業成功例は具体的に以下です。

• サイト運用
• YouTubeチャンネル運営
• オンラインサロン開設

副業は、必ずしも成功するものではありませんが、上手くいけば高額な収入を得ることが可能です。

根気よく続けた結果年収が1000万円になった人もいます。

海外で働いている

理学療法士は日本よりも海外で働くことで大幅な収入UPを狙えることがあります。実際に海外で理学療法士として働いている人は年収1000万円以上稼げている例も。

海外では、理学療法士として開業することも可能です。

理学療法士の給料アップ方法

理学療法士として給料アップしたい方は沢山いるのではないかと思います。そこで、理学療法士の具体的な給料アップ方法をこれから解説していきます。

高収入な副業を目指す

副業の中には高収入が狙えるものがあります。高収入が狙える副業は具体的に以下のようなものです。

• オンラインサロン
• サイト運用代行
• アフィリエイト

高収入副業を狙うポイントは、空いた時間に稼働可能で、上限なく稼ぐことができるものです。

上記3つのものなら、在宅で行うことができ、上手くいけば高収入を得ることができます。

ダブルライセンスを取得する

高収入を狙うなら、ダブルライセンスを取得するもの良いでしょう。特に、柔道整復師と理学療法士のダブルライセンスの取得がおすすめです。

柔道整復師資格を所得していれば、開業することもできます！接骨院や整骨院など、理学療法士としての知識や経験も活かしながら経営することも可能。

軌道に乗れば、高収入を得ることも夢ではないでしょう。

起業する

柔道整復師とのダブルライセンスを取得しなくても、起業できる道があります。

理学療法士は本来「医師の指示の下に理学療法を行うことを業する者」とされているため、開業権はありません。しかし、民間のリラクゼーションやコンディショニングとしてのサービスを提供する会社であれば開業は可能です。

また、「理学療法士資格の持ったインストラクターが教えるダンススクール」などと謳い成功した例もあります。医療の外でも理学療法士の知識や経験を活かして開業することはできるのです。

起業で上手くいけば、年収1000万円以上稼ぐことも可能でしょう。

高収入な一般企業に転職する

理学療法士の資格を活かし、一般企業に就職・転職する道もあります。理学療法士の知識や経験が活かせる一般企業は以下になります。

• 医療書籍の会社
• 医療機器メーカーの会社
• 自動車製造工場で従業員への腰痛予防指導・研究

特に医療関連の執筆や取材は、理学療法士を募集しているケースも多数。

一般企業への就職・転職は理学療法士としてのスキルだけでない、別途知識が必要になることもあります。

年収が高めに設定されている企業も多く、最高で年収800万～900万を狙うことも可能です。

理学療法士で年収1000万円に関するよくある質問

理学療法士として年収1,000万円を目指すうえで、よくある疑問や比較対象となる職種についてまとめました。キャリア選択の参考としてご活用ください。

理学療法士は勝ち組？

理学療法士は「安定した国家資格職」であり、医療・介護業界で常に需要があります。ただし、平均年収は約400〜450万円とされており、年収面で「勝ち組」と言えるかどうかはキャリア次第です。

高収入を得るには、管理職や副業、起業などによる工夫が必要です。

理学療法士で給料が高い病院は？

給料が高いとされるのは、以下のような病院・施設です。

一方、国公立病院や介護施設では給料が抑えられる傾向にあります。

理学療法士は金持ち？

一般的には「金持ち」と言えるほどの高収入職ではありません。平均年収は他業種よりやや高めなものの、医師や薬剤師など他の医療専門職と比べると収入面では劣ります。

ただし、開業や副業で収入を増やす理学療法士もおり、努力と工夫次第で高年収を実現することは可能です。

作業療法士の年収と比較するとどう？

理学療法士と作業療法士の平均年収は大きな差はありません。どちらも勤務先や経験年数に左右されますが、全体的な求人件数や病院での配置人数は理学療法士の方が多いため、ポジションや昇進のチャンスがやや多い傾向があります。

どちらも「どこで、どう働くか」によって収入が左右される点は共通です。

理学療法士で年収1000万は不可能じゃない！

理学療法士として年収1000万円稼ぐことは不可能ではありません。しかし、そこまでの道筋を自分なりに計画し、覚悟を持って取り組むことが必要にもなります。

記事を参考にしながら自分に合った方法で、年収アップを目指してみましょう。