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【看護師のマタハラがヒドい?】妊娠のタイミングと対処法を解説
- 看護師のマタハラがヒドいって本当?
- 妊娠報告のタイミングがわからない
- マタハラを受けたときにはどうしたらいいの?
看護師が妊娠したときにマタハラを受けたと経験した人もいるかもしれません。女性が多い看護師の世界ですが、マタハラがヒドいとは悲しいことですよね。
実は、看護師がマタハラを受けたときの対処法があります!
今回は、マタハラを受けないための情報を解説しています。是非とも参考にしてみてください。
マタハラとは
マタニティハラスメント(マタハラ)とは、女性労働者が妊娠や出産、育児に関して同僚や上司などに職場で受ける精神的・肉体的ハラスメントのことを言います。
ここでは、マタハラについて以下のことを解説しています。
- マタハラの種類
- いじめられる
- 排除される
- パワハラを受ける
- 昭和の価値観ゴリ押し
それぞれみていきましょう。
マタハラの種類
マタハラnetによると、マタハラには以下の4種類があるようです。
- 個人型:いじめ型、昭和の価値観押し付け型
- 組織型:パワハラ型(労働の強制)、追い出し型(労働の排除)
女性が多い看護の現場において、マタハラが起きてしまう理由が理解できないですよね。
慢性的な人手不足と労働環境が過酷化しているため、心身ともにゆとりがなくなることで相手に対して優しい対応ができなくなっているのも事実です。
いじめられる
妊娠や出産、育児をしている看護師に対して、「迷惑なんだけど」や「妊婦は無理」などといったいじめを受けてしまうことがあります。
妊娠をしている看護師に対してフォローしないといけないことも出てきます。そのことが負担となりいじめをしてしまう看護師もいるようです。
本人がいないときに陰口を言う、「なんであの人ばかり」と聞こえるように言うといった心無い言葉や行動をとってしまう人もいます。
排除される
「妊婦はいらない」「妊娠したら役職から外す」といった、労働から排除される状況があります。
「こんな忙しい時期に妊娠して」なんて心無い言葉を言う人もいるでしょう。いじめ型と似ていますが、これはいじめだけではなく組織から排除しようとする個人への攻撃です。
産休・育休を充分に取らせない環境も同じくマタハラと言えます。
パワハラを受ける
「人がいないから妊娠しても夜勤をしてもらわないと困る」
「妊娠は病気じゃない」
といった、妊娠や育児を理由に休みや時短勤務を使わせずに長時間労働や負担が大きい労働を強制してしまうのがパワハラ型です。
育休・産休・時短勤務といった制度を使わせないパワハラが今も常態化されている職場もあるくらいです。
昭和の価値観ゴリ押し
「私の頃は○○だった」
「昔は妊娠しても関係なく夜勤はしていた」
といった、昭和の価値観ゴリ押しもマタハラです。
この言葉は、妊娠している人以外も不快に感じられるものです。
時代は令和になり、働き方や家庭の在り方についても多様性が認められるようになりました。それに伴い、働く女性の意思が尊重されるべきだと筆者も思います。
看護とマタハラ
看護の現場において、看護師特有のマタハラとはどういった状況でしょうか?
ここでは以下の現状を解説しています。
- 過酷な労働環境
- 古い病院の体質
- 妊娠を報告しにくい現実
- 「病気じゃないから」と言われてしまう
それぞれみていきましょう。
過酷な労働環境
看護師特有の過酷な労働環境で、妊娠した看護師がマタハラを受けることが多いようです。
看護師の勤務は、夜勤などの長時間労働、早出や遅出などの不規則な時間の出勤が妊娠している看護師にとっては負担が大きいです。
業務が始まれば、多少の腹痛でも仕事を休めないと思うことで無理をしてしまい、切迫流早産や流産につながってしまっています。
過酷な労働環境である看護師の現場では、業務上において支障が出るというりゆで退職へ追い込むといった事例もあるくらいです。
古い病院の体質
「出産ギリギリまでは働くのが当たり前」
「つわりがひどくても出勤すべき」
このような古い考えを持った上層部がいることで、管理職も一般職も同じことを口にしてしまう現状があります。
ハラスメントを受けたと感じたとしても、加害者側は全く意図していないためハラスメントとは認めないでしょう。
妊娠を報告しにくい現実
人手不足のため、妊娠したとしても報告しにくい現実があります。また、他人の陰口を言う人がいたり、いじめが常態化されている環境においては妊娠を報告するのに躊躇するでしょう。
本来であれば、妊娠は喜ばしいことであり、みんなで祝福すべきことです。職場の人間関係によっては妊娠を報告できずに無理してしまう人も…
「病気じゃないから」と言われてしまう
昭和の価値観を押し付けられることと同じで、「妊娠は病気じゃないから」と休憩することすら許されない環境もあります。
腹痛があったり、つわりがあったりと妊娠の状況は個人差があります。病気ではないとしても、周りのサポートを受けながら無事に出産できるようにすべきです。
管理職や病院の上層部がこの言葉を言ってしまう状況では、出産後も働き続けたいとは思いませんよね。
マタハラを受けないためにはどうすると良いか
深刻な人手不足が慢性化している医療現場において、マタハラを受けないためにはどうすると良いでしょうか?
ここでは、以下の対処法について解説しています。
- 労働制度を知る
- 病院の選別
- 加害者側にならないためには
- 被害者になっているかもと思ったら
それぞれみていきましょう。
労働制度を知る
マタハラを受けないために、受けた時のためには、まずは労働に関する法律を知ることから始めましょう。産休や育休の取得を不当に妨げられないよう、権利が侵害された場合は泣き寝入りせず権利を主張できるようにします。
時間外労働や深夜勤務ができない場合、休業の取得、育児休業について、時短制度についてなど基本的知識を知ることをおすすめします。
これらを調べて対処法がわかってから、妊娠のタイミングを考えることにつなげても良いでしょう!
病院の選別
マタハラを受けないためにも、産休や育休を取得した看護師の数や、時短勤務看護師の数、託児所の有無など病院がどのように福利厚生として実施しているか調べましょう。
これらは入職前に調べておくことをおすすめします!入職後に失敗しないように気をつけましょう。
働く環境や家庭の在り方について理解がある病院かどうか、事前に見学で話を聞くことも良いでしょう。
加害者側にならないためには
過酷な労働環境で、慢性的な人手不足でもある看護の現場では、知らず知らずのうちに加害者になっていることもあるかもしれません。
マタハラの加害者は男性ではなく女性に多いのです。長時間労働や深夜業務において心身のストレスからハラスメントにつながってしまう場合もあります。
一度立ち止まり、加害者側にならないよう自分の行動や言動を見つめ直すようにしましょう。
被害者になっているかもと思ったら
もし、被害者になっていると思ったら前述した通り労働制度を利用しましょう。
病院内の窓口で相談ができない場合は、労働局や厚生労働省の労働トラブルに関する相談窓口や、日本労働弁護団ホットラインなどの外部の支援機関に相談することもできます。
マタハラがあまりにもひどい場合は、働きやすい環境への転職も選択肢の一つと考えてみましょう!
働きやすい環境に転職することで、出産後も安心して仕事を継続することができます。
妊娠しても看護師を続けやすい環境を選びましょう!
実際にマタハラを受けたという人もたくさんいると思います。それはとても辛くて、悲しかったでしょう。
看護の現場は慢性的な人手不足であり、これは深刻な問題で解決の目処がたっていません。このことから、知らず知らずのうちに相手への思いやりを忘れてしまっているのです。
妊娠は喜ばしいことです。何もマイナスではありません。計画的に妊娠する場合もあれば、そうでないこともあります。
労働制度や病院の選別、被害者にならないための対処法を理解し、妊娠しても看護師を続けやすい環境を選んでいくことをおすすめします。