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昔ながらの遊びがおすすめ!1月の介護レクリエーションを紹介
1年の始まりとなる1月は、介護レクリエーションの企画がたくさんあります。昔懐かしい遊びができると、施設の利用者も楽しみにしている人も多いでしょう。
具体的には、どのようなレクリエーションがあるのでしょうか?
今回は、1月のおすすめの介護レクリエーションを紹介します。初詣に行くことが困難な方向けのレクリエーションもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
1月の介護レクリエーションを盛り上げるポイントや注意点
1月は気温が低下し、高齢者にとっては健康面のリスクも高まります。そのため、介護レクリエーションを実施するにあたって、いくつか注意しておかなければならないこともあります。
こちらでは、1月の介護レクリエーションを盛り上げるポイントや注意点についてご紹介します。
お正月らしさを取り入れる
やはりお正月らしさは、1月のレクリエーションに欠かせないポイントとなります。
季節感を取り入れることが介護レクリエーションを実施するうえで大切ですので、お正月を意識した企画を実施してみましょう。
日本人ならではの企画が立てやすく、年代問わず楽しめます!利用者も昔を懐かしんで、自然と笑顔になるでしょう。
できるだけ室内で実施できる内容を企画する
1月は気温が低下し、雪が多く降る地域もあります。 外出するレク内容ではなく、できるだけ室内で実施できる内容がおすすめです!
外出すると体が冷えてしまい、風邪やウイルスに感染する恐れもあります。また、雪で滑って転倒するリスクも高いです。
体を温めながら快適に過ごせる室内でのレクリエーションを企画しましょう。
誤飲や誤嚥をしないように見守る
1月ということで、おもちを食べるレクリエーションを取り入れる施設も多いでしょう。
高齢者のおもちによる窒息事故がニュースで取り上げられることがあります。年末年始に特に多く発生しています。
小さくカットすると食べやすくなり、安全です。
1月の企画に役立つ!介護レクリエーションの種類
単に介護レクリエーションといっても、様々な種類があります。利用者に楽しんでもらうためにも、いろんなパターンを企画することがおすすめです。
こちらでは、介護レクリエーションの種類についてご紹介します。
身体を動かす介護レクリエーション
簡単な体操をしたり、ボールや棒などを使って身体を動かすレクリエーションです。
身体機能の維持・向上の効果があります。高齢になると、歩行能力が低下したり、転倒リスクが高くなりやすいです。
特に、足の筋肉や体幹をトレーニングできる内容だと、より機能を維持・向上効果が高まります。また、チーム対抗戦にすると、周りの人と協力しながら楽しめます。
自然とコミュニケーションを促進することができ、ゲーム感覚でトレーニングができるでしょう。
手指を使う介護レクリエーション
手遊びや塗り絵、書道など手指を動かすことをメインとするレクリエーションです。 手指機能の維持・効果の効果があります!
高齢者は、以前と比べて手指を細かく使うことが難しくなりやすいです。
手指を動かすことで、脳の活性化にも効果が期待できます。さらに、塗り絵や書道などの出来上がった作品は、思い出の一つにもなります。
自宅に持って帰ったり、施設内に展示するのも良いでしょう。
脳トレになる介護レクリエーション
脳を刺激するために、簡単なクイズやゲームを行うレクリエーションです。
脳が活性化され、認知機能の防止にも効果が期待できます。クイズやゲームの他にも、かるたや百人一首なども効果的です。
脳トレを難しく捉える必要はなく、ゲーム感覚で楽しみながらレクリエーションに取り入れてみましょう。
歌・音楽を取り入れる介護レクリエーション
ダンスや歌など音楽を取り入れるレクリエーションです。
歌を歌うことで口腔トレーニングになり、音楽があることで心理的な効果も期待できます。 施設内が自然と笑顔が溢れ、楽しい時間を過ごせるでしょう!
音楽が好き、趣味だという高齢者も多くいますので、ストレス発散やリフレッシュ効果も高いです。人前で歌うことは苦手という方に対しては、一緒に音楽に合わせて身体を動かすといった内容もおすすめです。
無理強いをせず、全員で楽しめる内容を取り入れてみましょう。
介護レクリエーションで予防!1月に要注意な症状
気温がグッと下がる1月は、あらゆる症状が生じやすい季節でもあります。高齢者にとって高リスクとなるため、レクリエーションを通して予防を進めていきましょう。
こちらでは、高齢者にとって要注意となる主な症状についてご紹介します。また、どのように対策をすればいいのかについてもお伝えしますので、1月のレクリエーションの参考にしてみてください。
ヒートショック
寒い時期は、特にヒートショックが起こりやすい季節です。
ヒートショックは、急激な温度変化によって血圧が大きく変化し、引き起こすショック症状です。
食後すぐの入浴はリスクが上昇するため、おやつレクや食事レクの後は入浴を避けた方が良いでしょう。
レクリエーション後に入浴がある場合は、室内と脱衣所・浴室の温度差を下げておくようにしましょう。
インフルエンザや新型コロナ等の感染症
気温が低下する冬は、インフルエンザや新型コロナ等の感染症が流行しやすい時期です。夏に減少しやすい傾向にありますが、寒くなると空気が乾燥し、感染症が広まりやすくなります。
じっとしていると身体が思うように動かなくなってしまうので、レクリエーションを通して身体機能を高めていきましょう。また、レクリエーションで必要となる道具も消毒しながら使うようにするといった対策も必要です。
換気や距離を取りながら、簡単な運動を取り入れることで感染症対策が行えます。
ノロウイルス
夏は食中毒が心配な季節ですが、冬はノロウイルスに注意です。ウイルスが体内に入ってしまうと、吐き気や嘔吐、腹痛や発熱などの症状を引き起こします。
食べ物を作ったり食べたりするレクリエーションも多いと思いますが、食材の加熱や調理器具の消毒などは徹底的に行いましょう。
利用者にも声をかけて手洗い・うがいを徹底することも大事です。
介護レクリエーションのネタとなる1月のイベントや記念日
介護レクリエーションは、季節感を取り入れることで、より利用者に楽しんでもらえる内容となります。
こちらでは、1月の介護レクリエーションの参考となるイベントや記念日についてご紹介します。
お正月
1月1日のお正月は、新年を祝う行事であり、一年の無病息災を願う日とされています。
普段遠くに住んでいる家族や親せきと集まって、新年のあいさつを交わしたり、おせち料理を食べて過ごす人も多くいます。また、コマや羽子板などを使って子どもたちが遊ぶ、正月遊びも日本特有の文化です。
介護レクリエーションでは、このような日本特有の文化を取り入れると盛り上げることができるでしょう。
七草の節句
1月7日は、七草の日となっており、七草粥を食べる風習があります。
七草粥を食べることで、邪気を払うことができ、一年の無病息災を祝うと言われています。七草粥の七草とは、せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろのことです。
地方によって入れる具材や名称が異なりますが、1月7日には七草粥を食べて長寿や無病息災を祝う習わしがあります。昔からおこなわれていた風習であることから、介護レクリエーションに取り入れやすい行事でしょう。
お正月を楽しむ介護レクリエーション
一年の始まりということで、気持ちを新たに全員で楽しんでいきましょう。
こちらでは、お正月をテーマにした介護レクリエーションの内容や効果についてご紹介します。
手指機能の維持や向上「正月装飾作り」
お正月を迎えるにあたって、お正月の装飾作りを介護レクリエーションの時間に実施しましょう。
折り紙や画用紙などを使って、鏡餅や干支のイラストなどを作ってみたり、しめ縄のリースを手作りするのもおすすめです。このレクリエーションは、手指機能の維持や向上に効果的となっています。
高齢になると、手や指が思った通りに動かすことが難しくなっていきます。身体機能を高めるには、日常生活だけでは難しい部分があります。
レクリエーションの時間に取り入れることで、楽しみながら手指機能を動かすことに意識を向けることができ、効果的です。完成した作品を施設内に飾ることで、季節感が増し、華やかになるでしょう。
脳の活性化「書初め」
お正月といえば、一年の抱負や目標などを書く「書初め」をする風習があります。
これを介護レクリエーションの時間に取り入れてみましょう。
書初めは、指先を使う作業になるため、脳の活性化に効果があります。さらに、集中して文字を書くことで、脳を刺激することができます。
なかには、文字を書く作業が難しい利用者もいるかもしれません。そのような方には、簡単に書ける文字を一文字でも良いので、参加できるように職員がサポートするようにしましょう。
書初めは馴染み深い風習であるため、多くの利用者が参加しやすいレクリエーションです。気持ちよくレクリエーションに参加できるように、利用者の要介護度数に合わせたサポートも大事になります。
コミュニケーション能力の向上「福笑い」
お正月の楽しい遊び「福笑い」も介護レクリエーションにおすすめです。
日本の伝統的なお正月遊びであり、説明が不要であるため、利用者は参加しやすいでしょう。自然と笑顔が出て、施設内の仲間と楽しく過ごすことができます。
心身ともに健康的な生活を送るうえで大切な、コミュニケーション能力の向上に効果があります。コミュニケーション能力を高めることで、家族や友人との交流もより円滑にすることができるでしょう。
通常通りの福笑いもおすすめですが、福笑いで使う材料を大きく作り、遠くから投げるように工夫を加えることも新鮮味がありおすすめです。馴染み深い遊びであるため、工夫を加えることで、さらに楽しいレクリエーションとなります。
季節を感じる「手作り神社初詣」
職員が施設内に神社を手作りで用意し、利用者が初詣できるように準備をします。
施設の外に出ることが難しい利用者も、施設内で初詣ができるレクリエーションとなります。ダンボールなどで簡易的に作ることができますが、難しい場合は装飾などで神社の雰囲気を作ってみましょう。
初詣は人が多く集まるため、全員で神社に初詣をすることが難しいですが、施設内であれば安心です。このレクリエーションは、季節感を感じることができ、気持ちが明るくなります。
単調になりがちな生活の質を向上させることができるレクリエーションです
お正月の身体を動かす介護レクリエーション
さらに、お正月をテーマとした介護レクリエーションについてご紹介します。こちらは、身体を動かす遊びやゲームとなっています。
1月は温度が下がり、体温も低下しやすいので身体を使ったレクリエーションで、体内から温まりましょう。
上肢機能の維持や向上「羽子板」
お正月の定番「羽子板」を介護レクリエーションの時間に実施してみましょう。
通常の羽子板で遊ぶことが難しい場合は、うちわや風船などで代用することもできます。座ったままでも参加することができるため、車いすを利用している人も参加できるレクリエーションです。腕を使う遊びであるため、上肢機能の維持や向上に効果があります!
コミュニケーション取りながら遊べるように、利用者同士で円を作って羽子板をすると良いでしょう。
回想法を取り入れた認知症予防「コマ回し」
こちらもお正月の定番の遊びとなっています。
昔懐かしい「コマ回し」を介護レクリエーションで実施します。このようなレクリエーションは、回想法という昔の記憶をよみがえらせ、脳を活性化させる方法となっています。
懐かしいという感情とともに、脳が活性化されるため、認知症予防に効果的!
利用者のなかには、コマ回しが得意だった人も多いでしょう。コマ回しのコツを聞いたりして、コミュニケーションを深める機会にしてみてください。
脳トレ「かるた大会」
お正月の定番かるた遊びを用いて、「かるた大会」を開催してみましょう。
読まれたかるたを探して取る作業は、自然と身体を動かすことができるうえに、脳トレに効果的となっています。遊びながら脳機能をトレーニングすることができます。
かるたの文字が小さくて見えないという場合もあるため、見やすいように大きな文字のかるたを準備することがおすすめです。
七草の節句がテーマの介護レクリエーション
1月7日は「七草の節句」です。七草の節句ならではの介護レクリエーションを取り入れ、利用者に季節感を提供しましょう。
こちらでは、1月7日の七草の節句をテーマとした介護レクリエーションの内容や効果についてご紹介します。
意欲をかき立てる「七草粥作り」
七草の節句で食べる「七草粥」をみんなで作って食べるレクリエーションです。
料理のレクリエーションは、それぞれ役割持って参加することができ、意欲をかき立てる効果があります。また、七草粥は高齢者でも食べやすいため、レクリエーションに取り入れやすいでしょう。
1月はお餅を食べる機会が多いですが、高齢者はのどに詰まらせてしまう可能性もあります。それに比べて、七草粥はその心配がありません。
みんなで作る楽しみと安心して食事ができる七草粥は、介護レクリエーションにおすすめとなっています。
認知症予防に効果的「七草粥に関するクイズ」
七草粥に関する知識をもとに、クイズにした介護レクリエーションです。
クイズは、脳を刺激することができるため認知症予防に効果があります。七草粥の由来や食材に関する問題をクイズにすると良いでしょう。
季節感のある学習レクリエーションとなっています。
1月は昔ながらの遊びで風邪や感染症に注意しながら、楽しくレクリエーション
1年の始まりである1月は、今回ご紹介したように昔ながらの遊びを取り入れることがおすすめです。
レクリエーションのヒントとなる、お正月といえばこれ!という伝統的な風習や遊びがたくさんあります。
介護施設や事業所の利用者も、懐かしいと感じることができる内容が多いでしょう。身体機能を高めるだけでなく、回想法にも効果的です。
ただし、ヒートショックやインフルエンザ、ノロウイルスなどが懸念される季節でもありますので、充分に対策を取ることが大切です。 安全に配慮しながら企画を立てていきましょう!
たくさんの利用者が楽しく参加できるように、上記の内容を参考にしてみてください。