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5月の介護レクリエーションはコレ!イベントごとのアイデアを紹介
介護施設のレクリエーションの担当になると、常にアイデアを求められるため、大変なことが多いですよね。
緑が多くなり、だんだん暑くなる5月は、どのようなレクリエーションを考えますか?レクリエーションを実施する際には、季節のイベントや記念日を参考にすることがおすすめです。
5月のイベントや記念日を楽しめるレクリエーションになっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
介護レクリエーションのネタとなる5月のイベントや記念日
5月の介護レクリエーションを実施するために、参考となるイベントや記念日についてご紹介します。
八十八夜
立春から88日目、毎年5月2日ごろにあたる5月の雑節です。
雑節とは、季節の移り変わりの目安となる暦日のことを指し、節分などもこれにあたります。八十八夜のあとにすぐ立夏があるため、この日を迎えると夏が始まると感じる人も多いでしょう。
介護施設の利用者との会話にも取り入れると、季節を感じることができます。
端午の節句・こどもの日
5月5日には、2つの祝日があります。それは、季節の節目をあらわす「端午の節句」と、こどもたちの人格を重んじ幸福をはかるとともに、母に感謝する日である「こどもの日」です。
介護レクリエーションにこのテーマを取り入れると、季節を感じられるだけでなく家族のこと想うことができるため、利用者にも喜ばれるでしょう。
地域によって、お祝いで飾るものや食べ物が異なるため、会話に取り入れるのもおすすめです。
母の日
毎年5月の第2日曜日にあり、日頃の母の苦労をねぎらい、感謝する日です。
母の日の起源はヨーロッパにあります。やがて、アメリカ全土に広まり、今では世界中で制定されている日です。
日本では、一般的に赤いカーネーションをお母さんに渡すという風習が広まっています。こどもの日同様に、家族を感じられる日となるため介護施設の利用者との会話やレクリエーションに適した日であると言えるでしょう。
八十八夜がテーマの介護レクリエーション
5月の雑節、八十八夜をテーマとした介護レクリエーションについてご紹介します。
内容と一緒に効果についてもお伝えしますので、参考にしてみてください。
回想法の要素がある歌レクリエーション「茶摘みの歌」
茶摘みの歌を歌う介護レクリエーションです。
「夏も近づく八十八夜」という歌詞から始まる歌で、八十八夜といえばこの歌と言われる曲です。歌を歌う介護レクリエーションを実施することで、昔を思い出し脳を活性化させる回想法の効果があります。
茶摘みの歌は昔から歌われており、メロディーを聞いたり、言葉に出すことで懐かしい情景や出来事が思い出されるでしょう。
五感を刺激できる「お茶会」
新茶を楽しむ会を介護レクリエーションとして開催します。
お茶の味や香り、温度を感じることができます。また、新茶の鮮やかな色を目で感じることができるため、五感を刺激することができるレクリエーションです。
五感を刺激することで、認知機能の回復や改善にも効果があります。
全国のお茶を楽しむ
上記の「お茶会」に追随する形になりますが、全国のお茶を集めて楽しむということもレクリエーションに取り入れると良いでしょう。
話題が広がり、レクリエーションの時間をさらに盛り上げることができます。少し準備が大変かもしれませんが、ネットで取り寄せてみたりすると、効率よく集めることができます。
施設の利用者のなかには、お茶に関する知識を持っている人もいるかもしれません。コミュニケーションを深めることもできるので、利用者に情報を聞くということもおすすめです。
介護レクリエーションは、できるだけたくさんの利用者に生活の楽しみの1つとしてもらうことが大事になります。楽しいお茶会にするためには、このような工夫も必要です。
端午の節句(こどもの日)がテーマの介護レクリエーション
5月5日の端午の節句・こどもの日をテーマとした介護レクリエーションの内容や効果についてご紹介します。
脳の活性化に有効「鯉のぼり作り」
折り紙や画用紙を使用して、鯉のぼりを作る介護レクリエーションです。
手先を使う工作レクリエーションとなるため、脳を活性化することができます。手を使うことで、脳を刺激することができ、認知症ケアにつながります。
もちろん、手指の機能維持や向上の効果も高いです。また、5月を代表するイベントである「こどもの日」にちなんだ「鯉のぼり」を作ることで、季節感を感じることもできます。
季節を感じながら、脳に刺激を与えることができる介護レクリエーションになります。
巧緻性の向上「こいのぼりの歌で簡単な手遊び」
「こいのぼり」の歌に合わせて、簡単な手遊びをおこなう介護レクリエーションです。
手遊びを介護レクリエーションとして実施することで、高齢になると衰えてしまう「巧緻性」を高めることができます。
巧緻性とは、一般的に手先の器用さを表す言葉になりますが、これには神経系の伝達が大きく関わっています。
年齢を重ねていくと、脳でイメージした動きが思うようにできなくなってしまうという経験が増えてしまいます。このような経験が、巧緻性が衰えてきたという証拠です。
巧緻性を高めるためには、神経が多く集まる指先を動かす必要があり、手遊びが適しています。「こいのぼり」の歌は、比較的ゆっくりした曲調であるためいろんな手遊びに合わせやすいでしょう。
ただ、幼稚すぎるレクリエーションを好まない人もいるため、簡単すぎず難しくないことを心がける必要があります。
生活の質向上「柏餅やちまき作り」
端午の節句に食べる習慣がある「柏餅」や「ちまき」をみんなで作る介護レクリエーションです。この介護レクリエーションは、生活の質を向上させる効果があります。
施設のみんなで作ることで、コミュニケーションを深めることができ、家庭的な雰囲気で安心感を与えることができます。
介護レクリエーションを通して、高齢者の心にアプローチすることも大事です。柏餅やちまきは、地方によってどちらを食べるかが異なります。
施設の地域や利用者に馴染みのあるほうで、レクリエーションを実施すると良いでしょう。
母の日がテーマの介護施設のレクリエーション
母の日をテーマとした介護レクリエーションの内容や効果についてご紹介します。
手指機能の向上「カーネーション作り」
折り紙と竹串を使って、カーネーションを手作りする介護レクリエーションです。
手先を使う内容となるため、手指機能の向上の効果に期待ができます。簡単に作ることができるため、高齢者も楽しく参加することができます。
高齢になると、手指機能が衰えてきてしまうため、このように手先を使う機会を増やすことが大事です。介護レクリエーションに取り入れることで、楽しみながら身体機能を向上させることができるでしょう。
母の日のカーネーションといえば、赤いカーネーションが一般的ですが折り紙を使うことで、様々な色で作ることができます。また、出来上がったカーネーションを飾ることで、施設内がより華やかな雰囲気になり、おすすめです。
幸せホルモンを分泌させる「ハンドマッサージ」
お母さんに感謝するという意味を込めて、「ハンドマッサージ」を介護レクリエーションに取り入れてみましょう。
ハンドマッサージを受けると、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」を分泌させる効果があります。セロトニンは、精神を安定させるはたらきがあるホルモンです。
高齢になると、身体機能の低下によってセロトニンが低下すると言われています。人のぬくもりを感じることができ、コミュニケーションを深めることができる「ハンドマッサージ」は、最適であると言えます。
施術する際には、良い香りのするクリームやオイルなどを用いると、より効果的です。ありがとうという気持ちを伝えやすい介護レクリエーションになります。
家族や職員からのサプライズメッセージ
母の日をきっかけとして、施設の利用者の家族に協力を得て介護レクリエーションを実施することもおすすめです。
家族や職員からのメッセージを渡す企画となります。サプライズで感謝の気持ちが込められたメッセージを受け取ると、誰でも嬉しくなります。
せっかくですので、和紙を使ったおしゃれなカードやデザイン性のある可愛らしいカードを用いて渡すと良いでしょう。
利用者の顔がほころぶ介護レクリエーションになります。
5月は家族のぬくもりを感じるレクリエーションを開こう
5月の記念日やイベントは、こどもの日や母の日のような家族を感じる日が多いため、介護レクリエーションの企画にも取り入れてみましょう。
今回ご紹介した内容を実施することで、家族のぬくもりを思い出したり、感じることができます。介護レクリエーションの目的には、身体機能の向上もありますが、生活の質を向上させることも含まれています。
施設の利用者の心にアプローチできる企画を実施して、コミュニケーションを深めるきっかけとしてみてください。