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子育て卒業後に再出発!経験15年の介護士が選んだ“単発バイト”という働き方
介護現場での経験が15年以上という豊富なキャリアをお持ちのIさん。
お子さんの独立を機に自分らしい働き方を見つけるため、カイテクを利用されているそうです。全ての経験が勉強になると語り、カイテクを利用したことで将来の展望も見えたと話します。
「特定行為業務従事者」という資格も取得し、介護職のプロを目指すIさんのお話をうかがいました。
子育てにひと区切りのタイミングで、新しい働き方にチャレンジ

――Iさんは介護現場での経験は何年ほどになりますか?
15~16年くらいです。でも自分ではまだまだだなぁという感覚で、カイテクを利用しながら、自分の経験値をもっと高めていかなくてはと思っています。
――素晴らしいですね! 現在はカイテクでの単発バイト以外に、本業としても介護現場で働いておられるとのことですね。
今はサービス付き高齢者住宅の夜勤をしています。
まだ働き始めてからは3カ月ほどですが、ひと月に8~9回、16時から朝9時頃に退勤するというスケジュールです。夜間の排泄介助、トイレ誘導、緊急対応などを行いつつ利用者さんの見守りなど、夜勤全般をお任せしていただいています。
――夜勤に特化したのは、何か理由があったのでしょうか
そうですね。以前は有料老人ホームを2か所、それぞれ6年ほど日勤で働いていました。
夜勤にしたのはふたりの子どもが大学を卒業し独立したことがきっかけです。やっと自分の希望通りに働くことができるようになったので、それまで一番やりたくてもできなかった「夜間の見守り」という仕事に就きたいと思いました。
夜勤だけでしたら介護の仕事をしながら、日中の時間で好きなことができますし。うまくバランスを取れれば自分らしい働き方が実現できるのではないかと思ったんですね。
あくまでも介護職は続けていきたいと考え、それまで常勤で得たこと以上の経験をしたいという思いが強かったんです。
カイテクで施設ごとに違う利用者の状態に対応する力を磨ける
――時間を有効に使い経験値を高めるために、カイテクは便利なツールかもしれませんね。Iさんがカイテクを選んだポイントはどんな点だったのでしょうか
まずは掲載されている施設の数が多いことです。他のサービスも少しだけ見てみましたが、カイテクは圧倒的な掲載数でした。また口コミも見ることができるので、安心感が大きかったですね。
――Iさんがこれまでにご利用になった施設での働き方を教えてください
これまでにカイテクから行った施設は8~9か所。今通っている4つの施設は、デイサービス、認知症の方のグループホーム、認知症のショートステイ、それと障害者のグループホームです。それぞれ月に2回ほど通っています。
デイサービスでは入浴介助がメインの仕事です。ショートステイは同じ認知症でも精神障害のある方や、認知はなくてもご病気で介護が必要な方などさまざまな方が利用されるため、本当に貴重な体験をさせていただいています。
認知症のグループホームは入所されている方もスタッフもみなさん人柄が良い方ばかりで、穏やかな雰囲気に満ちたステキな施設ですよ。
そして障害者の方のグループホーム。実は今はこちらを主に行かせていただいています。 そのほかにも自分の勉強になればいいなと、新しい施設に行くこともあります。
――勤務の時間なども教えていただけますか
ほとんどが昼間ですが、ショートステイとグループホームではたまに夜勤があります。
夜間の利用者の様子を見ると昼間とは違うことが多く、日勤の仕事で新たな対応の方法として応用することができます。
そういう意味ではたまに入る夜勤も、とても大切かなと思っています。
5~6時間から長いと8時間勤務もありますが、自分のスケジュールによって決めています。
それもカイテクの良い点です。自分の空いた時間に合わせて仕事ができるので、とても助かりますね。
――報酬について納得感はありますか
私の感覚ではとてもいいと思います。もちろん「あれっ」と思う時もなくはないですが、ほとんどは満足していますよ。
働いた分の報酬は自分のお小遣いとして、趣味に使うことが多いですね。旅行や好きな人のライブに行ったり。そこを楽しみにして一生懸命働いています。
やはり楽しみがないと続かないですし。
自分の生活費は本業の収入を充て、カイテクでの報酬は「娯楽」に使っています。
子育てが終わり、プライベートでも羽を伸ばしたいと思っていたのですが、カイテクを利用してそれが実現していますね。
それから本業だけでは休みの日は何もしないでぼーっと過ごしてしまいそうですが、カイテクがあると短い時間でも外に出て、仕事を通して誰かと話をしたり体を動かしたりできるので、心も体も健康的な日々を過ごしています。
カイテクから行く初めての施設では初心者の気持ちを忘れずに
――初めてカイテクを利用された際のことを教えてください。
1年ほど前に初めてカイテクを利用した時はすごく緊張していましたし、自分ができるかどうか不安もありました。
特にちょうど通い始めたばかりの頃この施設内でコロナが流行ってしまい、カイテクから来ているほかのバイトさんも私自身も欠勤したことがあり続けられるかどうか心配でした。
でも落ち着いた頃にまた私を受け入れてくれて本当に嬉しかったですね。 初めての施設での経験がとても良かったので、じゃあ次もチャレンジしてみようかなと思えました。
――戸惑うようなことはありませんでしたか
確かに初回はその施設自体にも初めて行くので「インターフォンってここかな?これでいいのかな?」とか、「カイテクです」と言うこと自体、言っていいのかなと戸惑うことばかりでした。
ただ施設の方が受け入れ態勢はできていて、私がいちいち「バーコードってどこですか?」などと聞くと、とても和やかに教えてもらえました。
――施設の方もカイテクのご利用に慣れておられるんですね。初めての施設に行く時の注意点はありますか
やはり「分からないことは聞くこと」。初めての施設には初心者だという気持ちで行くことが大切です。「初心者なのでよろしくお願いします」という気持ちで挨拶することも重要ですね。
施設により利用者さんの状態や介護のやり方が違うのは当然ですから、普段どのように対応しているのかを聞いて、自分に取り入れていく姿勢が大事じゃないかと思います。
ただ、心配するよりもまずは飛び込んでみて、教えてもらいながら成長していければいいのではないでしょうか。
――カイテクを利用して単発バイトに行く際に、Iさんが心がけているポイントは?
一番大切にしていることは「一度行った施設には最低でも3回は行く」という点です。
1回目は分からないこともありますが、2回目でなんとなく理解し始めて、3回目くらいでやっと流れを把握することができると思います。
また3回目ともなるとスタッフさんからも「あそこが変わったけどお願いね」くらいの会話で通じるので、自分自身が安心して仕事ができるようになりますね。
――持って行くものや服装などで気をつけていることはありますか
必要不可欠なもの以外は持って行かないということが、大事なポイントだと思います。
私の場合は財布も持って行きません。ロッカーなどで小銭が必要なことはあるので、その分は持参します。
のちのち、トラブルを防止する意味でも、お金関係のものを必要以上には持って行かないことをおすすめします。
――なるほど。それは意外と気がつかないことかもしれませんね。スタッフさんや利用者さんとのコミュニケーションの面ではいかがですか
まずはきちんと大きな声であいさつをすること。初めて行った施設でいつものように大きな声であいさつをしたら「そんなに元気なカイテクさんは来たことないよ」って言われたこともありましたけれど(笑)。
それで一瞬にしてみなさんが笑いに包まれたので、その後はとても居心地が良くなりました。
信頼度が高まり徐々に任される仕事も増えてきた
――実際の施設で、Iさんはどの程度のお仕事を任されていますか
例えば障害者のグループホームの場合は、ほとんどの利用者さんは大体のことが自分でできるので、最初の頃は見守りが主な仕事でした。
最近は少しずつ内容が濃くなってきて、私ひとりで入浴介助をすることもあります。
またお薬の配布をやらせてくれるようになった時は、私に対する信頼感を持ってくれたんだな、と思えて嬉しかったですね。やはり利用者さんの方でも私の顔を覚えてくれたというのが大きいと思います。
認知症のグループホームでは夜勤も多いのですが、スタッフもステキな方ばかりで、利用者の方もみなさん穏やかでのんびりと過ごされていてとても好きな職場です。毎回出勤すると「あとはお願いしますね」という感じです。
認知症の方は不安になる方なども多いので、やはり「寄り添う」ことが大切ですね。
今ではどの施設でもある程度は仕事全般を任されています。私の場合は医療行為も可能な資格を持っているので、排せつから喀痰なども実践しています。
――ほとんどスタッフさんのようですね。そのIさんがお持ちの資格について教えていただけますか
実は将来的に障害者のケアをやりたいと考えており、そのために「認定特定行為業務従事者」という資格を取得しました。
この資格は看護師がいなくても、喀痰や栄養経管などの医療行為ができるので、高齢者だけではなく障害のある方への介護も可能です。
この資格があれば仕事の幅が広くなりさまざまな施設に行くこともできますので、取得して良かったなと思いますね。
カイテクで多くの施設を経験し自分の欠点や将来展望に気づくきっかけに
――Iさんにとってカイテクで働くことの一番大きなメリットはどんな点ですか
やはり複数の施設で多くの利用者さんと触れ合うことが、私自身の勉強になっているということです。
ひとつの施設で長く働くことも経験になりますが、カイテクを通していくつもの施設に行くと、それまで見えなかったことが見えてきたり、自分に欠けているものを知るきっかけになっていると思います。
――Iさんの経験からご自身のスキルアップにつながっていることがとても分かります。
確かに長く務めた施設での自分の行動を今振り返ってみると、仕事に追われてスキルアップのことを考えることができていませんでした。時間に縛られて、気がついたら10年も経っていた感じです。
今はカイテクで働きながら日々が勉強になり、この先の自分の方向性についても展望が見えてきたような気がしています。
またいろいろな施設に行くと、欠点も見えてしまうことがあります。その場合は、自分が通う施設で改善するという方向で生かしています。
――カイテクを通して働くことのデメリットは、どのように感じておられますか
これはカイテクに限らず単発バイトではあることだと思いますが、募集の内容と実際とがまったく違うケースがあることですね。
ホスピス系の有料法人ホームで夜勤の募集があり行ってみたら、20室ほどのワンフロアに夜勤が私ひとりという状況でした。休憩時間もありますと募集には書いてありましたが、休憩どころじゃなくて。重い状態の利用者さんも多く、定期的にバイタルの確認、排せつ介助などをひとりで担当しなくてはいけなくてびっくりしました。
これは単発バイトのデメリットでもありますが、嫌なら二度と行かなくてもいいという点はメリットだと思います。
――単発バイトならではですね。ほかにカイテクに求めることはありますか
今のシステムにはとても満足しています。強いて言えば、今後さらに保育分野にも領域を広げていただいて、障害児の介護施設に行けるようになったら嬉しいです。
――ありがとうございます。最後に今カイテクを利用しようか迷っている方へ、Iさんからメッセージをお願いします。
一番オススメなのが、転職を考えている方です。転職を考えていなくても副業などで一度カイテクを利用してほしいです。いろいろな施設を見て体験することができるので、自分に合う施設を見つけることができると思います。実際に転職するのはその後で決めても遅くはないです。
まずはカイテクで自分の視野を広げ経験値も高め、数ある施設の中から自分が働きたいと思える職場を探すこと。それを実現してくれるのがカイテクだと思います。