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看護体験では何する?学んだことを面接で話す際のポイントも解説!
実際に看護職として就業する前に、医療・看護・介護関係者と一緒に、病院で看護の現場を体感する場として「看護体験」があります。しかし、「看護体験をしてみたいけど、どんなことをするのか不安……」と感じている方も多いのではないでしょうか。
「看護師の仕事に興味がある」「看護師の仕事を知りたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
看護体験とは?

看護の体験を通して看護への理解と関心を深めてもらうことを目的として、春休みや夏休みなどの長期休暇を中心に随時開催されています。この「看護体験」のなかには「ふれあい看護体験」と呼ばれるものがあります。
「ふれあい看護体験」は、看護協会の「看護の日」の一環として行われており、市民と医療関係者が交流し、医療や看護のあり方をともに考えていくきっかけを作ることを目的に行っています。実施施設にとっては地域とのコミュニケーションや情報提供の場となっており、貴重な機会でもあります。
対象者
看護体験の多くは基本的に「将来看護師を目指したい」「看護師の仕事を知りたい」という高校生や社会人を対象としています。施設によっては、小学校5年生〜中学生も対象としている場合もありますので確認してみましょう。
また看護師協会が市民との交流を目的として行っている「ふれあい看護体験」は、高校生だけでなく主婦、会社員、定年後の方など幅広い層が参加しています。
申込方法
病院などの各施設が個別に行なっている看護体験は、施設のホームページやメール、電話などで申し込みが可能です。「ふれあい看護体験」は、各都道府県に設置されている看護協会のホームページ、もしくは郵送などで申し込むことができます。
実施場所
病院はもちろん、老人保健施設や特別養護老人ホーム、訪問看護ステーション、保健所などさまざまな福祉・保健・医療機関で実施されています。
それぞれの施設の特徴を生かしたプログラムで看護体験を実施していますので、ご自身の興味や志望に合わせて体験場所を選んでみましょう。
看護体験って何するの?

実際に看護体験で行われているのは、どのような内容なのでしょうか。1日の流れも交えてご紹介します。
主な体験内容
看護体験では、以下のような内容がプログラムに組み込まれていることが多いようです。
- 血圧測定
- 体温、脈拍測定
- 聴診(心音・呼吸音・肺雑音)
- 採血デモ体験
- 心肺蘇生体験
- 車椅子・ストレッチャー搬送の体験
- 患者さんとのコミュニケーション
- 清潔ケア
- 排泄ケア
- 配膳・食事・おやつ介助
- 処置・検査見学
- 手術室・内視鏡室見学
- AED操作の見学
ほかにも講義形式で看護職の業務紹介を行う施設や、先輩看護師との座談会などを設けている施設もあり、プログラム内容は施設ごとの個性が感じられる部分でもあります。
1日の流れ
看護体験の1日の流れとして、一例をご紹介します。
- 9:30 集合・受付
- 9:40 オリエンテーション・自己紹介
- 10:00 院内見学:病棟・検査・リハビリ・薬局
- 10:40 病棟での看護体験
- 12:00 昼食
- 13:00 ふれあい看護体験
- 新人看護師の1年のお話
- ベテラン看護師の体験談
- 15:30 ふりかえり・感想共有・修了式
看護体験の所要時間は半日〜1日と、プログラム内容によってさまざまです。
現在はオンラインで看護体験も
刻一刻と変化する新型コロナウイルスの情勢により、プログラム内容の変更を余儀なくされたり、止むを得ず中止や延期になる施設も多くあります。そこで、近年ではオンラインで看護体験ができるところも。
オンラインであれば全国どこからでも参加可能ですので、ぜひ一度調べてみましょう。

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看護体験を行うメリット

看護職として就業する前や、看護学校に入学する前に、看護体験を行うメリットとしてはどのような点が挙げられるのでしょうか。ここでは、主に看護職を志望する学生の観点から、3つのメリットをお伝えします。
①看護師の仕事を体感できる
普段は関係者以外立ち入ることができない院内を見学し、現場での仕事を体験できることは「看護職に就きたい」と考える人にとって大きな魅力です。実際に現場で働く看護師と行動をともにし、血圧測定やシーツ交換など、さまざまな看護技術を経験することができます。
加えて看護師以外にも、医師、薬剤師、医療ソーシャルワーカーなどの医療従事者、患者さんとコミュニケーションをとる機会もあります。まさに「百聞は一見に如しかず」。看護師の仕事を体感できることは、人生において貴重な経験となるはずです。
②より志望が固まり、モチベーションアップができる
実際の仕事内容を体験してみることや、先輩看護師をはじめとする医療関係者と接することで、リアルに将来をイメージすることができます。そのため、より看護職への志望が固まり、看護職に就くために突破しなければならない受験勉強へのモチベーションもアップするはずです。
看護体験で学ぶことが看護の世界のすべてではありませんが、実際に看護の現場を体感することで、本当に看護師になりたいのか、自分の気持ちを確かめるいい機会になるかもしれません。
③入試面接で有利
看護学校や看護大学の入試面接で多く聞かれる質問が、志望理由です。看護体験で看護師から直接聞く話はこの志望理由としても、とても参考になります。
入試面接では、看護体験で学んだことを踏まえながら、看護師になりたい思いを自分の言葉で伝えることができれば、志望理由に説得力が生まれます。
きっと面接官の心にも響き、よい印象を与えられるでしょう。
看護体験で学んだことの面接での答え方
以下は、面接で看護体験について聞かれたときの質問と回答の例です。実際の面接でも、以下の内容を参考に、面接官に印象を与えられる回答をしましょう。
質問例1:「看護体験で学んだことは何ですか?」
回答例:
「看護体験を通して、人に寄り添う姿勢の大切さを学びました。体験先の病棟で、患者さんが不安を口にされたとき、看護師の方が傾聴しながら丁寧に声をかけていた姿が印象に残っています。その場面から、看護師の役割は医療行為だけでなく、患者さんの心に安心を与えることだと理解しました。私も将来は、患者さんの気持ちに寄り添える看護師になりたいと考えています。」
質問例2:「その学びを今後どのように活かしたいですか?」
回答例:
「看護体験で得た“傾聴と共感の姿勢”を、将来の看護実践に活かしたいと考えています。具体的には、患者さんが安心して気持ちを話せるように、普段から声かけや表情に気を配りたいです。体験で見たように、寄り添う姿勢が信頼関係の第一歩だと感じたため、この姿勢を基礎に成長していきたいです。」
質問例3:「看護体験で印象に残った出来事はありますか?」
回答例:
「病棟で高齢の患者さんに食事介助をしていたとき、私が少し戸惑っていると、看護師の方が“焦らず患者さんのペースに合わせて”と声をかけてくださいました。その結果、患者さんが安心して食事を進めることができ、笑顔を見せてくださったのです。この経験から、看護師は患者さんに安心感を与える存在であることを強く学びました。」
看護体験で学んだことを面接で話す際のポイント
看護体験を通じて得た学びは、面接で志望動機や看護観を伝えるうえで大きな強みとなります。ただし、体験をそのまま話すのではなく、学びをどのように整理し、相手に伝えるかが重要です。
体験から得た学びを具体的に伝える
看護体験で学んだことを伝える際には、「どのような場面で、何を感じ、そこから何を学んだか」を明確に話すことが大切です。抽象的に「人を思いやる気持ちを学んだ」と述べるだけでは印象に残りにくいため、具体的なエピソードを添えると効果的です。
たとえば「食事介助の際、患者さんのペースに合わせることが安心感につながると実感した」と説明すれば、学びがリアルに伝わります。
体験をただ羅列するのではなく、得た気づきや考え方の変化に焦点を当てると、自身の成長がアピールでき、面接官に看護師としての適性や意欲を伝えることにつながります。
看護観や志望動機に結びつける
面接では、体験から得た学びを単独で語るのではなく、自分の看護観や志望動機と結びつけて話すことが重要です。
たとえば「患者さんの立場に寄り添うことの大切さを学んだ」体験をもとに、「将来は緩和ケアに携わりたい」といった具体的な進路希望につなげると説得力が増します。
看護体験は、単なる感想ではなく、今後の目標や看護師像を裏付ける根拠として活用する意識が大切です。面接官は応募者の将来像や志望理由を重視しているため、体験と動機を一貫させることで「自分の進路を真剣に考えている人」という印象を与えられます。
簡潔かつ自分の言葉で話す
面接では緊張して話が長くなりがちですが、看護体験のエピソードはポイントを絞って簡潔に伝えることが求められます。具体的な場面を選び、そこから得た学びと将来へのつながりを1〜2分程度でまとめると印象的です。
また、暗記した内容をそのまま話すと不自然になりやすいため、自分の言葉で表現することが大切です。
たとえば「優しさを持つことが大事だと思いました」と硬く話すより、「患者さんが安心した表情を見て、寄り添う姿勢の大切さを実感しました」と具体的に言う方が自然に伝わります。
誠実さや熱意は、自分らしい言葉で話すことでより効果的に面接官に伝わります。
看護体験者の反応

ここで、実際に看護体験に参加した方の感想をご紹介します。
Aさん(関東在住・18歳)
血圧測定や採血デモ体験、検査・手術室の見学など、さまざまな体験をさせてもらえて貴重な時間を過ごせました。コロナ禍で中止施設が多い中、色々と工夫しながら体験させて下さった施設に感謝したいです。他校の参加者とも交流ができて、より看護師を目指す気持ちが高まりました。
Bさん(東海在住・20歳)
看護師の皆さんはとても明るく、1人1人に患者さんに寄り添って「ささいなことに気づいて接している姿」を見て、思いやりが感じられました。医師や検査技師、薬剤師や介護士などさまざまな職種の人と連携して看護を行なっていることを肌で感じることができました。コミュニケーションの大切さに改めて気づくことができて、良い経験になりました。
Cさん(関東在住・17歳)
医療機器や薬品などがたくさんあり、看護師は覚えることがたくさんあるんだなと改めて思いました。今回体験をしたことで、責任も重く、体力を使う大変な仕事だと思ったが、私も早く必要とされる看護師になりたいと思いました。看護師という職業への誇りを感じ、看護師への憧れがよりいっそう強くなりました。
【コロナ禍で中止施設も多い!】早めの確認を心がけよう
看護学校や看護大学に入学する前の看護体験は、とても貴重な機会です。また実施施設にとっても、自分たちの仕事に誇りを持てたり、仕事の意義を再確認したりできるなど、双方にとって大切な場となっています。
しかし一昨年以降は、新型コロナウイルスの影響で中止や延期となる施設が多いことも事実です。「参加したかったのに、すでに今年は終了していた!」なんてことにならないように、早め早めの確認を心がけましょう。
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