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身体介護と生活援助の組み合わせとは?生活援助加算について詳しく解説!
「訪問介護のサービス内容や単位の内約ってどうなっているの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。身体介護と生活援助を組み合わせた場合の単位の算出方法など、細かく知りたくても資料が難しく、理解するのが難しい傾向にあると思います。
単位が原因で起こりうるトラブルやその対処法についても解説するので、訪問介護への理解を深め、自信を持って仕事に取り組んでみてください。
「身体介護」と「生活援助」とは

訪問介護における主な業務は、身体介護と生活援助です。また、介護報酬に繋がる単価を算出する際に用いるもので「単位数」というものがあります。
訪問介護における身体介護や生活援助、単位数とはどのようなものなのか詳しく知りたい方もいるのではないでしょうか。そこで、以下では具体的に説明するための主な項目をまとめました。
「身体介護」とは
訪問介護においての身体介護とは、以下のような業務を指します。
- 食事介助
- 排せつ介助
- 入浴介助
- 移乗や移動介助
- 就寝介助
- 起床介助
訪問介護を頼む利用者のほとんどが心身になんらかの不自由があり、自力で身の回りのことをするのが困難な状況に陥っています。そこで、訪問ヘルパーが定期的に訪れ、入浴介助など利用者の身体に直接触れて行うケアの実施が必要です。
生活ができるように身体に関する身の回りのことサポートするサービスを「身体介護」といいます。

「生活援助」とは
訪問介護における生活援助とは、以下のような業務を指します。
- 買い物代行
- 掃除
- 洗濯
- 調理
在宅などで生活している利用者が、日常生活において調理や掃除などができず困っている時のサポートとして訪問ヘルパーが家事全般を代行するものです。特に、身体に疾患などを持った利用者は家事などをすることが難しい傾向にあります。
その手助けを行う画期的なサービスが生活援助です。
ここまで身体介護と生活援助についてそれぞれ解説しましたが、訪問介護では何ができて何ができないのかは、以下でまとめているのでぜひ参考にしてください。

訪問介護でよく聞く「単位数」とは
訪問介護における「単位」とは、介護報酬の計算をする際の基準として定められたものです。単位数から計算される介護報酬は、利用者や市町村から事業所が受け取ることができます。
単位数は、サービス内容や提供時間により変動。具体的には「身体介護を〇分で単位数〇」といった表現になります。
また、単位数は介護報酬改正によって変わります。単位単価は、1単位10円が基準ですが地域区分によって違いがあることを把握しましょう。
身体介護と生活援助を組み合わせた「生活援助加算」とは

訪問介護では、身体介護と生活援助を組み合わせてサービス提供をする場合があります。身体介護と生活援助、それぞれの単位数を単純に足して計算はしません。
組み合わせてサービス提供を行った場合の単位数算出方法は「生活援助加算」となり、単一で生活援助サービスを提供した時とは計算方法が異なります。
そこで、以下では身体介護と生活援助を組み合わせた「生活援助加算」について解説します。
「生活援助加算」の対象となる具体的なケース
生活援助加算の対象となる具体的なケースは、上記記載のとおり「身体介護」と「生活援助」を組み合わせたサービス提供を行った場合となります。
排せつ介助などの身体介護を15分した後、家事などの生活援助を30分した場合など、異なる種類のサービス提供を同じ時間内に行った場合が適用対象です。
「生活援助加算」の単位算出方法
「生活援助加算」は、身体介護と生活援助を組み合わせた場合の介護報酬算出時に使われる加算のことで、生活援助単体で行われる際の単位とは異なるものです。また、単位は身体介護の「身体1」や生活援助の「生活援助2」など、それぞれのサービス時間ごとに名前がついています。
生活援助加算での生活援助サービスの表記は「生活援助〇」ではなく「生活〇」です。
サービス時間ごとに「生活」の後につく数字が以下のように変わります。
- 20~45分未満:生活1
- 45分~70分未満:生活2
- 70分以上:生活3
生活援助加算内の「生活援助サービス」の単位は、単一で行われた場合よりも上がります。
身体介護と生活援助を組み合わせて行う場合は、それぞれのサービスを単一で行うよりも単位数が高いです。
訪問介護で「生活援助加算」など「単位」が原因のトラブル例とその対処法

訪問介護をするうえで、トラブルは特に避けたいものです。特に単位に関するプランは、ケアマネなど訪問ヘルパー以外の職員が作成することも多く、事情がわからないと知らないうちに利用者と事業所の板挟みになってしまう恐れもあります。
そこで、以下のような「生活援助加算」や「単位」などが原因でのありがちなトラブル例とその対処法を紹介していきます。
単位数が変わる2時間ルールを忘れてすぐに再訪問してしまったケース
訪問介護には、単位数に関する2時間ルールというものがあります。それは同じ利用者の訪問介護に入る際、2時間以上間隔を開けないと、2回分のサービスが1回の計算で単位数がでてしまうというものです。
また、訪問ヘルパーもこの2時間ルールをしっかりと認識していないと、単位数が変わり、後からトラブルのもとになってしまうかもしれません。
対処法として、しっかりと全職員が2時間ルールを把握し、ミスがあればすぐに気づいて対応できるように体制を整えることが大切であるといえます。
単位の時間制限があり利用者から不満がでるケース
単位には時間制限があり、サービスが時間内に収まらない場合は、保険適用外として別途料金を請求しなくてはいけません。その事実を知らない利用者から、サービス時間のことで不満がでるケースがあります。
訪問介護の事前プランはケアマネが立案するため、いざ訪問ヘルパーがサービスを実施しようとすると実際には時間内にサービスが収まらなかった(または、時間が余った)という事態が起きてしまうことが。
そんな時に、時間に収めようとギリギリのところを「早く切り上げねば」とヘルパーが焦ってしまうと、利用者にそれが伝わってしまい不快に思ってしまう可能性があります。
対処法としては、事前に事業所やケアマネと時間について相談しておくことがおすすめです。
「前回〇〇をしていた時に、〇〇が理由で時間に間に合わなそうでした」など、時間内に収まらなそうだった時の状況を細かく説明できるとベストでしょう。
身体介護と生活援助の組み合わせに関するよくある質問
訪問介護では、身体介護と生活援助を組み合わせて提供することが可能です。ただし、介護保険制度上の算定ルールや時間区分が細かく決められており、「身体1・生活1」などの表記で組み合わせ時間が定められています。ここでは、よくある疑問点を整理しました。
身体1生活1は何分行う?
「身体1生活1」は、身体介護20分以上30分未満に引き続き生活援助20分以上45分未満と算定されています。
介護保険の身体介護と生活援助の違いは何ですか?
身体介護と生活援助の違いを簡潔にいうと、利用者の身体に触れるか触れないかです。
身体介護は、食事・排泄・入浴・移乗など、直接利用者の身体に触れて行う介助を指します。一方、生活援助は掃除・洗濯・調理・買い物など、日常生活を間接的に支えるサービスです。
内容が違えば算定区分も異なり、報酬単価も身体介護のほうが高く設定されています。
身体介護中心型の算定要件は?
身体介護中心型の算定要件は以下のとおりです。
通院等のための乗車・降車の介助を行うことの前又は後に連続して行われる手間のかかる、外出に直接関連する身体介護の所要時間は20~30分程度以上を要する。
訪問介護の仕組みを詳しく理解し気持ちよく仕事をしよう
身体介護と生活援助を組み合わせた際の算出方法やトラブル対処法などを紹介しました。
訪問介護における「単位」や「加算」は、条件によって変わることも多く理解することが難しい傾向にあります。しかし、少しでも知識を持っておけば、不測のトラブルが起きた際などに適切に対応できる可能性が高まるでしょう。
是非、本記事を参考に訪問介護についての知見を持ち、安心して利用者に寄り添うケアを実現してみてください!
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