【やってはいけない行為リスト】ケアマネージャーが避けるべき理由とは

入所の手続きから介護相談まで多様な介護ニーズに応えるケアマネ。

多くの利用者や家族と関わりを持ち関係が深くなることから、予想外にさまざまな仕事を頼まれがちです。

その中で「これって、ケアマネがやってはいけないことでは？」と疑問を持った経験はないでしょうか？

今回では、そんなケアマネのやってはいけないことについて徹底解説します。

ケアマネの「基本業務」って？

ケアマネは幅広い業務を担うイメージを持たれがちですが、実際に担当していることはどのようなものがあるのでしょうか？

業務は大きくわけて以下になります。

• ケアプランの作成
• 利用者とサービス事業者の間に入る
• 介護保険に関わる書類作成の代行

これから3つについて詳しく解説していきます。

ケアプランの作成

介護ケアを進める上で、その指標になるのがケアプランです。ケアマネが利用者やご家族と面談し、聞き取りを行った後、各利用者に合ったケアプランを作成します。

ケアプランは、利用者のさまざまな情報をもとにケアの目標や方向性、具体的なケア内容までを記載。その後のケア内容や質を左右する介護サービス提供において最も重要な書類です。

しっかりと情報収集をし、丁寧にケアプランを作成することで、介護サービス事業者もニーズを認識しやすく利用者の意向に合ったケアの実現に繋がります。

利用者とサービス事業者の間に入る

利用者やご家族のケアに対する意向を聴き取り、そこから利用者に合った介護サービス事業所に繋げることもケアマネの役割です。

介護サービス事業所への利用後も、双方の困りごとなどを聞き柔軟に対応します。介護サービス事業所内で利用者がケアを充分に受けることができるよう、パイプ役として間に入る重要な役割を担っています。

ケアマネは双方が納得してサービスや利用ができるように上手に立ち回れるスキルが必要です！

介護保険に関わる書類作成の代行

利用者が介護保険サービスをスムーズに受けることができるように介護保険に関する書類を作成します。

特に一般の方が介護保険を利用したい場合、申請や書類を揃えることに時間がかかってしまうもの。そんな時にケアマネが一連の手続きを代行し、介護保険の認定までスムーズに事運ぶようにサポートします。

ケアマネが間に入り書類などを代行することで、迅速に介護保険を受けることが可能。

家庭での介護に困っている本人や家族を手助けする重要な役割を担っています！

ケアマネの「やるべきではない仕事」

さまざまな方面から利用者・ご家族との関わりが深いケアマネ。深い信頼関係が築きやすい反面、境なく色々なことを頼まれがちな傾向もあります。

見境なく全てを引き受けてしまうと、ケアマネとしての業務に影響してくるどころか責任の所在が不透明になり後に大きなトラブルに発展する可能性も否めません。

基本的には引き受けるべきではない実際に頼まれがちな雑務は以下になります。

• 通院の付き添いや買い物・家の掃除など負担になるほどの業務外の仕事
• 介護保険に関係のない行政手続き

これから詳しく説明します。

通院の付き添いや買い物・家の掃除など負担になるほどの業務外の仕事

利用者の自宅に訪問する機会が多いケアマネ。

関わりが多くなる中で、だんだんと雑用をお願いされるようになるケースがあります。しかし、家事などの代行はケアマネにとって業務外の仕事です。

うっかり引き受けてしまうと次々に頼まれごとが増え、最後はケアマネ自体がパンクしてしまうことも。

お願いされると「これぐらい」という気持ちでおついつい引き受けてしまいがちな雑用ですが、本来は引き受けるべきではない仕事です。

介護保険に関係のない行政手続き

時に介護保険以外の書類や手続きの代行をお願いされることがあります。

特に身寄りのない高齢者や依存傾向が強い利用者から頼まれるケースが多い傾向にあります。

「ほかに頼る人がいないのなら…」と引き受けてしまいがちですが、本来ケアマネは介護保険関係以外の手続きは専門外です。

安易に代行をし、後にトラブルに発展する可能性も否めません。介護保険以外の書類代行も断るべき仕事になります！

ケアマネが「やってはいけないことを頼まれた時の対処法」

業務外の仕事を頼まれた時に「どんな風に断ったらいいかわからない」など対応に困った経験はないでしょうか？

適切な対応方法がわかれば、業務外の仕事を頼まれても困ることなく安心して仕事に取り掛かれるようになります。

そこでケアマネが実際に断るべき仕事を頼まれて困った時の対処法を3つにまとめました。

• 行政や管理者に相談する
• できない理由を家族や利用者にしっかり説明して断る
• ケアマネの意見交換サイトなどを見てみんなの声を参考にする

以下で詳しく解説していきます。

行政や管理者に相談する

利用者との関係で悩んだ時は、自分ひとりで抱えず、まず管理者などに相談することが大切です。

「利用者や家族からの理不尽なクレームが続いている」などケアマネや管理者だけでは対処しきれない事案は、行政に相談するなどの対応を取りましょう。

「おおごとにしたくない」と自分だけで解決しようとすると、かえってことが大きくなる恐れがあります。また、ケアマネ自身の精神衛生的にも適切であるとはいえません。

ケアマネ自身が自分をしっかりと守るためにも、報告や相談を怠らないようにすることがマストです。

できない理由を家族や利用者にしっかり説明して断る

できないことは毅然とした態度ではっきりと断るようにしましょう。

業務外である仕事を利用者や家族から頼まれた時、今後の関係への影響を恐れ断りづらいということもありますよね。

できない理由を丁寧に伝えしっかりと断ることで、ケアマネとしてやるべき本来の仕事が円滑にできるようになります。

その結果、できないことまで抱え込んでいた時のように中途半端ではなく、より深くその利用者のケアマネージメントができるようになる可能性も。

しっかりケアマネとしての自分を守り、できることとできないことを区別して仕事に取り組みましょう！

ケアマネの意見交換サイトなどを見てみんなの声を参考にする

各地のケアマネ同士が交流できるツールとして、SNSや意見交換サイトなどがあります。

利用すれば、ケアマネの仕事をする上で躓きがちな悩みを日本各地の色々な人と共有することが可能です。

リアルな世界で周りのケアマネに相談すると、情報が漏れる恐れや数人の偏った意見しか聞けない懸念があります。意見交換サイトなどで幅広い経験年数や年齢のケアマネと交流することで、情報漏洩の配なく色々な意見が聞けることも。

リアルよりも多くの人と出会えるため、今まで自分の中になかった考えに気付き、広い視点・視野で問題と向き合うきっかけになります。

ケアマネがやってはいけないことを把握し安心して仕事しよう

ケアマネがやってはいけないことを頼まれた時、困ってしまいがちですが、しっかりと状況に合った対応をすればその後の利用者・家族との関係を良好に保つことができます。

ケアマネは、利用者のニーズを掴みケアのかじ取りをする大切でやりがいのある仕事。

困った時の対処法を把握し、ケアマネのやるべき仕事を安心して行えるようにしましょう！