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認知症介助士とは?取得メリットや資格試験内容・役立つ介護職場を徹底紹介
「認知症介助士はどんな資格?」「取得しても本当に役立つの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。こうした悩みを抱えたままでは、せっかくのキャリアアップやスキル向上のチャンスを逃してしまうかもしれません。
この記事を読み終える頃には、認知症介助士の全体像を正しく理解し、「自分にとって取得するべき資格か」を納得して判断できるようになるはずです。
認知症介助士とは
認知症介助士とは、認知症の方を理解し、適切なコミュニケーションや環境づくりを身につけるための資格です。公益財団法人日本ケアフィット共育機構により発足しました。
超高齢化社会において、認知症の方と接する機会は増えています。介護職の方に限らず、介護家族や接客業の方等、認知症の方と関わる可能性がある方も、コミュニケーション方法等を学習し、適切なや支援や対応を行うことができるように創設されました。一般の方でも気軽に資格取得を目指せるのが大きなポイントです。
ここからは、認知症介助士の試験内容や受験費用、受験資格や合格率についても詳しく解説していきます。
試験内容
認知症介助士の試験の内容は以下です。
試験問題・試験時間 30問(選択肢)/40分
合格基準 1問1点の30点満点・21点以上合格
また、認知症介助士公認テキストの内容は以下になります。
- 認知症介助士の基本理念
- 高齢社会の理解
- 認知症の基礎知識
- 認知症の人への介助
- 認知症の予防
- 体験談・事例集
- 関連法規および制度
テキストの内容の中から問題が出題される可能性が高いため、試験対策としてこちらで学習することをおすすめします。検定試験申し込み後の受験会場は、各地域のCBTセンターや自宅、東京・大阪の公益財団事務所などになります。
受験費用
認知症介助士の受験費用は税込で3,300円になります。また、認知症介助セミナーにおいては講座の受講料と検定試験代が含まれた金額で以下になります。
テキストをお持ちでない方:19,800円(消費税10%込)
テキストをお持ちの方:16,500円(消費税10%込)
受験資格
認知症介助士の受験資格は特にありません。誰でも受験することが可能です。
気になる方はぜひチャレンジしてみましょう!
合格率
認知症介助士の合格率は約8割です。比較的難易度の低い資格であるため、挑戦しやすいでしょう。
出典:公益財団法人日本ケアフィット共育機構ホームページ「よくある質問」
認知症介助士を取得するメリット
認知症介助士を取得するメリットは多いです。そこで、ここからは認知症介助士を取得するメリットについて解説していきます。
医療の観点から見た認知症について実例を学ぶ機会を得られる
認知症介助士を取得することで、医療の観点から見た認知症についてのことが理解できるようになります。テキスト等で学ぶ段階で実際の事例を知ることができるからです。
見たままの状態ではなく、医療的な観点を知ることができるとより認知症への理解が深まるでしょう。
認知症介助のスキルアップに役立つ
認知症介助士の資格を取得すると、認知症の方の介助のスキルアップにもつながります。認知症介助士の資格取得のための学習段階で、認知症の方との関わり方の基本が学べるからです。
実用的なコミュニケーション方法を学ぶことができるため、より認知症の方に寄り添ったケアができるようになるでしょう。
認知症介助士として転職で有利になる可能性がある
認知症介助士として転職で有利になる可能性があるでしょう。資格を取得しておくことで、認知症への知識があるとみなされ、就職先から好印象を持たれやすいからです。
介護事業所はもちろんのこと、最近ではさまざまな職場で認知症の方の対応が必要となる可能性があります。認知症の方の対応を適切に行ってくれる人が欲しいと思っている場合、事業所や企業への就職が有利になるでしょう。
認知症介助士の資格を取得する際の注意点
認知症介助士の資格を取得する際は、気をつけたいこともあります。そこで、ここからは認知症介助士を取得する際の注意点を解説していきます。
専門性が高いと見なされない可能性がある
認知症介助士は、民間の資格であり、まだまだ認知度が低い傾向にあります。そのため、介護業界で認知症介助士の資格を取得しているとアピールしても、専門性が高いとはみなされない可能性も。
専門性をさらに高めたい場合は、認知症介助士と一緒に他の認知症ケアの資格や介護系資格の取得を目指すのもおすすめです。
直接的な給料アップにつながらないこともある
認知症介助士は直接的な給料アップにつながらない可能性があります。認知症介助士は、介護福祉士や実務者研修等の公的資格とは違い民間の資格であるため、資格手当に反映されないことが多いからです。
また、認知症介助士は取得していたからといって事業所に加算が入るわけではないので、給料アップの対象となりにくいのが現状です。直接的な給料アップを目指すなら、認知症介助士と一緒に初任者研修や実務者研修の資格を取得しておくほうがよいかもしれません。
認知症介助士の資格取得がおすすめな人
認知症介助士の取得が自分に合っているかわからないという人もいるのではないでしょうか。そこで、ここからは認知症介助士の資格取得がおすすめな人を紹介していきます。
身近に高齢者がいる人
家族などの身内に高齢者がいる人に認知症介助士の資格取得がおすすめされています。
認知症介助士の資格をとることで、認知症の方への接し方のスキルが上がるからです。コミュニケーションのとり方や認知症の方の気持ちが理解できるようになりますので、よりよい関係を築くために最適です。
また、認知症予防の方法なども学ぶことができます。
短期間で資格を取得したい人
短期間で資格を取得したい人にも認知症介助士の資格取得はおすすめです。認知症介助士は短期間で取得が目指せる資格であるからです。
独学勉強で試験に臨むこともできますし、講座等受けたとしても3カ月程度での学習ができます。短期間で取得できる資格を探している方は、ぜひ認知症介助士を目指してみてください。
認知症のお客様がいる人
金融機関や公共交通機関などで接客業をしている人で、認知症のお客様がいる場合も認知症介助士の資格取得がおすすめです。認知症介助士は、従来の認知症の資格とは違い、介護職だけでなく、その他、認知症の方と関わる可能性がある人も対象としているからです。
介護現場での認知症ケアに特化しているというよりは、幅広い方が学べる内容となっているため、認知症の方との日常生活での関わり方がわかります。認知症の方との接し方をもっとよく知りたいという方はぜひ資格取得を検討してみてください。
認知症介助士が役立つ職場
認知症介助士の資格で学んだことを活かせる職場は多いです。そこで、ここからは認知症介助士が役立つ職場を紹介していきます。
小規模多機能型居宅介護
小規模多機能型居宅介護は認知症介助士が活かせる職場です。認知症ケアがしやすいこじんまりとしていて、密な雰囲気の施設だからです。
小規模多機能型居宅介護は、訪問介護・ショートステイ・デイサービスの3つの介護サービスで自宅で暮らす高齢者をサポートするサービスです。認知症の利用者様も多く、また少人数制でこじんまりした雰囲気であることが特徴です。
認知症介助士の資格を活かし、3つの介護サービスを組み合わせながらのサポートができるでしょう。
グループホーム
グループホームも認知症介助士の知識が活かせる職場です。グループホームは別名で認知症対応型共同生活介護とも呼ばれており、認知症ケアに特化した施設だからです。
また、定員数は9名以下と定められており、認知症ケアに適した家庭的で落ち着く雰囲気の中で仕事をすることができます。認知症介助士として、認知症ケアをさらに学びたいと思ったらグループホームへの就職がおすすめです。
認知症対応型デイサービス
認知症対応型デイサービスも認知症介助士の資格が活かせる職場です。認知症対応型デイサービスも認知症ケアに特化したデイサービスであるからです。
グループホームと同様、少人数制であり、認知症の方でも安心できる空間の中でのケアができます。認知症ケアに集中したいと思う方には、特におすすめな施設です。
その他、介護施設
グループホームや認知症対応型デイサービス以外の介護施設への就職もおすすめです。介護施設は種類にもよりますが、要介護状態の高齢者が多く、認知症の方が入所している場合が多いです。
認知症の利用者様との向き合い方を学べる認知症介助士の資格を取得すれば、それを現場で活かすことができるでしょう。
特に特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホーム、介護老人保健施設などは要介護状態の利用者様が多いため、知識を活かすことができます。
認知症介助士を取得した方の口コミや体験談
認知症介助士を取得した方の口コミや体験談は以下になります。
認知症介助士の資格取って本当によかった
引用:X
ユーキャンで新しい資格取れた❗
介護福祉士兼認知症介助士として真面目に働こう。引用:X
認知症介助士の資格を取得した方の口コミは、「よかった」との声が多かったです。
資格は一生もの。認知症への理解を深めるためにも、ぜひ取得をおすすめします。
認知症介助士に関するよくある質問
認知症介助士に関して、もう少し理解を深めたいと思う方もいるかもしれません。そこで、ここからは、認知症介助士に関するよくある質問とその回答について解説していきます。
認知症介助士って役に立たないの?
結論から申し上げますと、認知症介助士が役に立たないということはありません。認知症介助士の資格を取得すれば、認知症の方への接し方や認知症予防の方法などが学べます。
認知症への理解を深めたいと思う方には特に需要が高い資格といえるでしょう。
資格取得は認知症ケア専門士よりも意味ないの?
認知症介助士が認知症ケア専門士より役に立たないかについては「そんなことはありません」が答えです。
認知症ケア専門士は認知症ケアをより深く理解し、専門的な知識や技術をつけるための介護サービス従事者向けの資格になります。一方で認知症介助士は身近にいる認知症の方へのコミュニケーション方法が学べ、一般の方にも向いている資格といえます。
両資格、対象者や目的が違うだけであり、どちらかが役に立たないということはありません。
認知症介助士は更新料がかかる?
認知症介助士は更新料がかかりません。取得すれば更新の必要なく使える資格です。
認知症介助士は履歴書に書けますか?
認知症介助士は履歴書に書くことが可能です。民間の資格ではあるものの、履歴書に記載して認知症に対する知識があることをアピールすることができます。
また、履歴書に記載する際の正式名称も「認知症介助士」で問題ありません。
認知症介助士の資格を取得して自分に合った介護施設に転職しよう!
認知症介助士は、認知症への理解が深まり、日常生活上はもちろんのこと、現在の職場や就職先などさまざまな場面で役に立つ資格です。記事を参考に、ぜひ取得の検討をしてみてください。
認知症への理解を深め、寄り添った関わりができるようにしていきましょう!
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