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【訪問介護員2級とは?】資格の概要と初任者研修との違いを解説!

訪問介護員2級とは、正式名称を「訪問介護員2級養成研修課程修了」と言います。

一般的には「ホームヘルパー2級」として認知度が高い資格となっていますが、2013年に廃止され現在は介護職員初任者研修へ移行しました。元々は訪問介護員を養成するための資格で、各自治体や民間の養成研修期間の講座受講をすることで取得できました。

すでに存在している資格が無効になってしまったり、あるいは再度現行資格を受け直す必要があるのか気になる人も多いと思います。

今回では、かつて存在した訪問介護員2級の概要及び後継資格との違い、再受験の有無について解説していきます。

目次

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訪問介護員2級の概要と資格制度改定の背景

かつて存在した訪問介護員2級とはどのような資格だったのか、資格の概要を解説すると共に、資格制度改定の背景について解説をしていきます。

なんとなくの違いでしたわからなかった方は、今回の記事を契機に、理解を深めていきましょう。

①訪問介護員2級でできること・できないこと

訪問介護員2級の講座は、講義と実技、そして介護施設における実習の3つのカリキュラムから構成され、総研修時間は130時間となっていました。

訪問介護員2級を取得することでできることとして、主に以下の2つに大別されます。

  • 生活援助
  • 身体介護

生活援助とは呼んで字の如く、高齢者や利用者家族における調理や洗濯など日常生活をサポートするサービスとなります。

生活援助に関しては、業務における資格制限は設けていません

具体的な業務は以下となります。

  • 介護利用者のための調理
  • 洗濯(洗濯機・手洗い問わず)、収納なども可能
  • 掃除(主に利用者本人が生活する空間に限られる、トイレなど共用部分は不可)
  • ゴミ出し
  • 布団干し(ベッド干し・シーツ交換など)
  • 買い物(日用品や生活必需品・食料など)
  • 納税代行(公共サービスや役所への申請、選挙の代行も可能)

ただし、現在も詳細は各自治体ごとのルールにより異なります。また、家政婦のように家事代行をできる人を雇っている場合、生活援助のサービスを受けることはできません。

身体介護は、利用者の身体に直接触れて行う介助のことで、初任者研修以上の有資格者でなければ行うことが出来ません

身体介護は、利用者のQOLや意欲向上のため、自立支援及び重度化防止のためのサービスを行うこと、その他専門的知識・技術でもって利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービスを行うことを目的としています。

具体的にできることは以下となります。

  • 食事介助(配膳・後片付けや医師の指示のもと行う流動食など)
  • 入浴介助(全身清拭・部分浴・全身浴など)
  • 身体整容(洗顔・整髪・爪切り・髭剃りなど)
  • 更衣介助
  • 外出介助(車椅子での移動や歩行介助など)
  • 体位変換
  • 排泄介助
  • 歩行介助
  • 清拭
  • 洗面介助
  • オムツ交換

上記は一例のため、細かなものを含めると多岐に渡ります。

訪問介護の場合、身体介護が出来るのは有資格者に限定されています。そして上記2つに関わらず、有資格者であることにより、事業所内で任される業務の幅が増えること及び、無資格でできる業務と比較して給与面でも違いが生じてきます

出来ないこととして、訪問介護員2級では利用者に介護サービスを適切に提供するための計画を作成する責任者となる「サービス利用責任者」や、相談・連絡窓口の役割を担う「生活相談員」、そして介護サービスを利用する一人一人に沿ったケアプランを作成するケアマネージャーなどは有資格者であっても携わることはできません。

②資格制度改定の理由

日本の社会は少子高齢社会の進展が進み、人口に占める高齢者の割合が増えています。厚生労働省の調べでは、65歳以上の人口伸び率と、生産年齢人口(15から64歳)・労働人口の減少などを勘案した結果、2025年までには現在の2倍近い介護職員数が必要と試算されています。

一方介護を担う人材は、長らく低賃金且つ重労働というイメージが定着してきたことと、労働環境や待遇等が追いつかず、高い離職率となっていることから、現在も高い有効求人倍率となっています。

そうした業界の現状と、訪問介護に留まらず全ての介護事業者で必要なスキル・技術の習得が必須となってきたこともあり、介護を担う人材の確保の為、従来わかりづらかったキャリアパスの制度を明確化しました。

初任者研修→実務者研修→介護福祉士とわかりやすいキャリアパスになったことで、介護の中核を担う介護福祉士の確保を目指し改定されました。

初任者研修との違い

上記では訪問介護員2級の概要と、資格制度改定の背景について解説してきました。

では、後継資格として創設された介護職員初任者研修との違いはどのような点があるのでしょうか。以下に解説していきます。

①学習科目の違い

従来の訪問介護員2級から初任者研修へ改定されるにあたり、従来から「認知症の理解」という科目が追加されました。

高齢社会の進展に伴い、介護事業者の中でも認知症の理解が必要となってきたことが科目追加の背景にあると考察されます。

科目の追加に伴い、介護事業者は利用者の生活援助という側面だけでなく、認知症への理解を深めた細かなケアが必要となります。

②研修の有無の違い

従来の訪問介護員2級では施設実習の時間が30時間設けられていましたが、初任者研修では修了にあたり施設実習の時間が廃止されました。

従来の実習は、内容が実習先の施設によりまちまちであったことから、廃止されています。代わりに、スクリーニングの授業時間が拡大されています。

③修了試験の有無の違い

ホームヘルパー2級では、必要科目数を受講さえすれば修了するものでした。しかし制度改定に伴い、修了にあたっては筆記試験の受験・合格が必須となりました。

選択・記述式の両方の問題があり、およそ7割以上の得点率で合格となります。尚、講習内容をしっかり理解していれば、合格のできるレベルの問題です。

訪問介護員2級の資格への影響

資格制度改定に伴う名称変更により以前訪問介護員2級を取得していた方は「現在も有効なの?」「再度受験が必要なの?」と気になる方も多いでしょう。

そこで以下では制度変更の影響について解説していきます。

①仕事内容

両者の仕事内容に影響や差が出ることはありません。

カリキュラム上認知症への理解度は新制度受験者の方が高いこともあるかもしれませんが、仕事に支障をきたすレベルの差はないという声がほとんどです。

②再受験の有無

以前の訪問介護員2級を取得している方は、初任者研修の資格を改めて取得する必要はありません

名称は変更されましたが、資格内容は同等と考えられています。そのため、改めて資格を取り直す必要はないでしょう。もちろん履歴書への記載も旧資格名で特に問題はありません。

③給与面

両者の学習内容は若干の違いがあるものの、資格や仕事内容はほぼ同等と見られていることもあり、職務内容に差が生じないことから、与面でも差がつくことはほぼありません

上位資格となる実務者研修や国家資格である介護福祉士を取得することにより、違いが生じてくるでしょう。

まとめ

今回の記事では、かつて存在した訪問介護員2級の概要から、資格制度改定の背景、そして後継資格との違いについて解説してきました。

名称や科目において違いはあるものの、資格の効力としては同等であり、上位資格である実務者研修の免除も受けることができます。もちろん現行試験を受け直す必要もありません。

今後キャリアアップを図る際細かな違いが気になる方も多いかもしれませんが、気にすることなく資格を活かして活躍していきましょう。

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