介護福祉士ファーストステップ研修の内容や受講するメリットを解説！

介護福祉士の資格を取得し、さらなるステップアップを考えている人も多いでしょう。介護福祉士としてさらに専門性を高めるための研修として、「介護福祉士ファーストステップ研修」というものがあります。

今回では、介護福祉士ファーストステップ研修の内容や期間、費用などを詳しく解説し、受講することで得られる具体的なメリットについても紹介します。

介護福祉士ファーストステップ研修とは？

介護福祉士ファーストステップ研修は、介護福祉士資格を取得してから2年程度の経験がある人を対象にした研修です。

この研修では、自分の業務を振り返りながら、小規模チームのリーダーシップスキルを磨き、介護福祉士としての専門性を高めることが目的です。当初、全国社会福祉協議会が申請を受け付けていましたが、2014年度からは、日本介護福祉士会がその業務を引き継いで、現在に至っています。

こちらでは、介護福祉士ファーストステップ研修の内容や費用、スケジュール等について解説します。

研修内容とカリキュラム

介護福祉士ファーストステップ研修は、「ケア・連携・運営管理基礎」の3つの領域と、総合評価という合計4つのカリキュラムによって構築されています。

ケア領域では、介護職に必要な倫理観やコミュニケーション技術の応用など、ケアを実践するにあたって必要となるスキルを学ぶことができます。連携領域では、家族や地域、異なる職種間との連携に関する実践的なスキルを学びます。そして、運営管理基礎領域は、チームのリーダーシップ性やマネジメント力を高めるためのカリキュラムが含まれています。総合評価と合わせて、全部で232時間の研修を実施してきます。

受講条件

介護福祉士ファーストステップ研修の受講条件は以下の通りです。

• 介護福祉士の資格取得から2年以上経過している（実務経験がある）
• 介護福祉士基本研修を修了している

介護福祉士の資格を取得し、2年以上実務経験があることを想定した研修で、小規模チームのリーダーや新人教育を担当できる人材の育成を目指しています。

受講費用

介護福祉士ファーストステップの受講費用は、介護福祉士会員と非会員で異なり、実施する機関によっても違いがみられます。例えば、埼玉県介護福祉士会では、会員が6万円、非会員が12万円ですが、静岡県介護福祉士会は会員が8万円、非会員は16万円で設定されています。

登録している介護福祉士会によって大きく異なりますので、受講前に公式ホームページ等で確認しておきましょう。

開催場所・期間・スケジュール

介護福祉士ファーストステップ研修は、合計232時間のカリキュラムを受講することになり、期間としては半年から1年間程度となります。また、月に1〜2回の研修日が設定されており、働きながら受講をする場合はしっかりとしたスケジュール管理が必要です。開催場所は、日本介護福祉士会に研修実施に関する申請を行った団体によって開催されます。

受講を考えている方は、公益社団法人日本介護福祉士会の公式ホームページを確認しておきましょう。

介護福祉士ファーストステップ研修を受講するメリット

こちらでは、介護福祉士ファーストステップ研修を受講することで得られるメリットについて紹介します。

専門性の高いスキルが身につく

介護福祉士ファーストステップ研修では、介護福祉士の専門性を高めるための幅広いスキルが学べます。

この研修は、ケア・連携・運営管理基礎の3つの領域に分かれており、各領域で専門的な知識と技術を身につけます。

ケア領域のカリキュラムで、実践的なケア技術を深まります。これにより、より質の高い介護サービスを提供するための技術を確実に習得でき、現場での自信を持つことができます。

連携領域では、家族や地域との効果的な連携方法、異なる職種との協力を学び、介護サービスの質を向上させるためのスキルを習得します。

運営管理基礎領域では、チームのリーダーシップやマネジメント力を強化するためのカリキュラムが組まれており、リーダーとして必要なスキルが磨かれます。

専門性の高いスキルを総合的に学ぶことで、介護現場での対応力を大幅に向上させることができます。

チームリーダーとしての必要なスキルを学べる

この研修では、小規模チームのリーダーシップに必要なスキルを重点的に学ぶことができます。

特に、運営管理基礎領域では、チームの管理や指導に必要なスキルを実践的に学ぶことができ、リーダーシップ力を高めるための具体的な技術や方法が身につきます。また、連携領域での学びを通じて、異なる職種や家族との効果的な連携方法も習得できるため、チーム全体の協力を促進し、より効率的な業務運営が可能になります。

リーダーシップやマネジメントに関する幅広いスキルを学ぶことで、チームの運営が円滑になり、より良い介護サービスの提供が実現できます。

キャリアアップに繋がる

介護福祉士ファーストステップ研修を受講することで、専門性の高いスキルやリーダーシップ能力が身につき、キャリアアップの大きなステップとなります。

研修で得た知識や経験は、昇進や新たな役割を得るための強力な基盤となります。職場内での評価も高まり、より多くのキャリアチャンスが広がることでしょう。研修を通じて習得したスキルは、介護現場でのリーダーシップを発揮する際に大いに役立ち、将来的にはより責任のあるポジションへの道を開くことも可能です。

介護福祉士ファーストステップを受講する際の注意点

介護福祉士ファーストステップ研修は、専門的なスキルとリーダーシップを高める貴重な機会ですが、受講にあたってはいくつか注意点があります。

こちらでは、受講前に確認しておくべきポイントについて紹介します。

受講要件を確認する

介護福祉士ファーストステップ研修には、受験要件が設定されています。

具体的には、介護福祉士資格を取得し、2年程度の実務経験を積んでいることが基本的な条件です。研修に申し込む前に、自分がこの要件を満たしているのかを確認することが重要です。

また、各研修機関によっては、さらに細かい要件が設けられている場合もあるため、公式の情報やガイドラインをよく確認し、適切な準備を行いましょう。

要件を満たしていない場合、研修を受けられないことがありますので、事前にしっかり確認しておくことが大切です。

研修内容を把握しておく

研修の内容は、「ケア・連携・運営管理基礎」と総合評価の4つのカテゴリーに分かれており、それぞれ異なるスキルや知識を学ぶことができます。

自分がどの領域やカテゴリーに重点を置くべきかを把握し、研修内容を事前に理解しておくことが大切です。公式のカリキュラムや研修ガイドをよく読み、どのようなトピックが含まれているのかを把握しておくことで、研修に臨む際の準備が整います。

自分が強化したい分野や、特に興味がある領域を把握しておくと、より効果的に学習を進めることができます。

スケジュールと費用を確認する

研修に参加する前に、スケジュールと費用について確認しておくことが重要です。

介護福祉士ファーストステップ研修は、合計232時間のカリキュラムで構成されていますが、具体的な日程や時間帯は研修機関によって異なる場合があります。自分のスケジュールに合うかを確認し、必要な調整を行いましょう。

また、研修費用についてもあらかじめ確認し、費用の支払い方法や助成金、補助金の有無について調査しておくと、経済的な負担を軽減することができます。スケジュールと費用を把握することで、研修に参加する準備が整います。

受講後のスキルアップ・キャリアアップを図る

研修を受講した後のフォローアップも重要です。研修で学んだスキルや知識を実務に活かすために、どのようなキャリアアップを図っていくかを考えておきましょう。

せっかく受講した内容を無駄にしないように、ここからさらにスキル向上できるよう学び続ける姿勢を保つことが大切です。ファーストステップ研修を終了すると、認定介護福祉士養成研修を受講して認定介護福祉士へのキャリア形成を図ることができます。

介護福祉士としてさらに高度なスキルを身につけることで、利用者や周囲の人たちからの評価も高まり、昇進や昇給が実現しやすくなります。

介護福祉士ファーストステップ研修で専門性を高めよう！

介護福祉士ファーストステップ研修は、介護福祉士資格取得後2年程度の実務経験を持つ方を対象に、専門性をさらに高めるためのチャンスが得られます。

受講することで、介護現場で直面する様々な課題に対する対応力が向上し、質の高いケアを提供するための専門性が一層深まります。さらに、実践的なスキルやリーダーシップ能力を磨くことで、キャリアの発展や新たな役割へのステップアップが期待できます。

介護福祉士ファーストステップ研修を受講し、専門性を高め、より充実した介護職としての未来を切り拓きましょう。研修を受講したい方は、ぜひ開催する機関をリサーチし、申込をしてみてください。