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【注意】実務者研修で喀痰吸引が免除されない理由と資格取得までの流れ
実務者研修を取得しても講座形式の基本研修を受けるのか、そのまま喀痰吸引ができるようになるのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
自身の取得年に沿ったルートも明確になるので、実務者研修を取得して実地研修を受けようかと悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
実務者研修を受けただけでは喀痰吸引はできない
実際の患者や利用者に対して喀痰吸引・経管栄養を規定数行い、医師や看護師の評価や筆記試験に合格する必要があります。 また、2015年度以前に介護福祉士の資格を取得した方は、実務者研修の中に基本研修の科目範囲である医療的ケアが含まれていませんでした。
基本研修と実地研修の受講が必要です!
実務者研修を取得して喀痰吸引ができるようになるまでの流れ
実務者研修または介護福祉士を取得している場合、喀痰吸引研修は以下の流れで進んでいきます。
- 施設や病院で実地研修を受ける
- 認定特定行為業務従事者認定証の申請・交付
- 医師の指示のもと処置を行う
実務者研修修了者は一般的な介護職員の方とは流れが異なるので、確認しておきましょう。
施設や病院で実地研修を受ける
先述したとおり、実務者研修修了者の場合、カリキュラムに医療的ケアが含まれています。 そのため、基本研修は免除となり、実地研修のみ受講となります。
登録研修機関の施設や病院で実地研修を受けることが可能です。
登録研修機関の情報は、各都道府県のHPから確認できます。
認定特定行為業務従事者認定証の申請・交付
実地研修が終了したら、認定特定行為業務従事者認定証の申請を行います。 研修修了者は修了証明書を都道府県庁に提出し、「認定特定行為業務従事者認定証」の発行を申請しましょう。
また、認定特定行為業務従事者認定証は、研修修了者本人と勤務先が登録されていないと交付されません。 勤務先が「登録事業者」でない場合は、喀痰吸引を実施できません。
所属している施設が登録事業者に未登録の場合は、管理者に登録依頼をする必要があります。
医師の指示のもと処置を行う
医療的ケアを行うには、医師の指示書が必要です!
介護事業者は指示書に基づいて計画書を作成し、利用者とその家族へ説明・同意を得ます。 介護職が喀痰吸引や経管栄養を行った場合には、報告書を作成し医師へ提出します。
医療的ケアを実施する際は、医師や看護師と十分な連携をとったうえで処置を行いましょう。
実地研修の種類
実地研修には3つの種類があります。
- 第1号研修
- 第2号研修
- 第3号研修
それぞれ解説します。
第1号研修
1号研修では、高齢者や障がい児・者に限らず、不特定多数の方に喀痰吸引や経管栄養を実施できるようになります。
実地研修では喀痰吸引や経管栄養を実施する回数が決まっており、1号研修の場合は以下のとおりです。
【1号研修で行う喀痰吸引や経管栄養の回数】
口腔内の喀痰吸引:5回以上
鼻腔内の喀痰吸引:5回以上
気管カニューレ内部の喀痰吸引:5回以上
胃ろう又は腸ろうによる経管栄養:5回以上
経鼻経管栄養:5回以上
救急蘇生法:1回
口腔内の喀痰吸引や経管栄養などを患者さんに5回以上実施します。さらに救急蘇生法の演習を1回受ける必要があります。
第2号研修
2号研修も1号同様、高齢者や障がい者と限定せずに喀痰吸引が行えるようになる研修です。実地研修でおこなう喀痰吸引の規定数が1号よりも多くなります。
【2号研修で行う喀痰吸引や経管栄養の回数】
口腔内の喀痰吸引:10回以上
鼻腔内の喀痰吸引:20回以上
胃ろうまたは腸ろうによる経管栄養:20回以上
2号研修は喀痰吸引等の実施回数が、10〜20回以上と1号研修よりも多めです。また、1号研修では受けられた気管カニューレ内部の喀痰吸引と経鼻経管栄養の2科目は免除されます。
第3号研修
3号研修では施術対象が限定されており、具体的な対象者は以下のとおりです。
・ALS(筋萎縮性側索硬化症)
・筋ジストロフィー
・高位頸椎損傷
・遷延性意識障害
など
参考:平成24年度喀痰吸引等指導者講習事業第三号研修(特定の者対象)喀痰吸引等研修テキスト|厚生労働省
3号研修は重度障害のある方が対象者です。受講者は障がい者サービスや訪問介護事業所など職員が対象です。
よくある質問
実地研修に関するよくある質問は以下のとおりです。
- 実地研修の費用はいくら?
- 実地研修に合格するには?
- 実地研修の受講期間は?
それぞれ解説します。
実地研修の費用はいくら?
登録研修機関によって費用は異なりますが、相場は以下のとおりです。
【喀痰吸引研修の研修費用】
第1号:80,000~200,000円
第2号:80,000~200,000円
第3号:25,000~60,000円
実地研修のみ:15,000~20,000円
実務者研修を取得している場合は、実地研修のみなので研修費用が安くなるでしょう。詳しい金額を知りたい方は、ぜひスクールや研修機関に問い合わせてみてください。
実地研修に合格するには?
実地研修には30分ほどの筆記試験があり、合格基準は正解率9割以上です。出題形式は四肢択一問題で20問となっており、不合格の場合は再試験が可能です。
【喀痰吸引の筆記試験】
時間:50分
出題形式:4肢択一
問題数:20問
合格基準:正解率9割以上
実技は第1・2号の場合では、以下の要件をクリアする必要があります。
- 累積成功率が7割
- 最終3回のケアが連続して成功していること
第3号の場合は累積成功率ではなく、医師や看護師からの認定評価を受ける必要があります。
実地研修の受講期間は?
基本研修の受講期間は、第1・2号が約15日、第3号が2日程度です。実地研修の受講期間は約10日です。
実務者研修を受けただけでは喀痰吸引はできない
実務者研修を受けると喀痰吸引研修の基本研修は免除されますが、筆記試験や実地研修を受ける必要があります。
また、2015年以前に介護福祉士を取得した方は特に注意が必要です。2015年度以前には、実務者研修内に基本研修の科目範囲に該当する医療的ケアが含まれていませんでした。したがって、介護福祉士を取得していても、基本研修と実地研修の受講が必要です。
喀痰吸引や経管栄養を施設で実施したい場合は、登録研修機関でぜひ研修を受けてみてください。
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