看護師の副業を始める前に知っておきたい！住民税や確定申告のルールを解説

最近、看護師として働きつつ、ダブルワークをする方が増えているようです。収入の向上やスキルの向上など、副業の魅力は多岐にわたりますが、始める前には税金に関するルールを理解しておくことが重要です。

今回では、看護師が副業を行う際に押さえておきたい住民税や確定申告の基本的なルール、そして看護師の経験やスキルを活かせるおすすめの副業についてご紹介します。

看護師が副業する際に発生する税金

こちらでは、副業をする際に発生する2つの税金について解説します。

所得税

看護師が副業で得た収入には所得税が課されます。所得税は副業で得た収入から必要経費を差し引いた残額に対して計算される税金です。

必要経費とは副業に関連する費用や経費のことで、交通費や必要な道具の購入費などがこれに該当します。

副業で得た収入が一定の金額を超えた場合、確定申告が必要になります。所得税の納付は年に一度行われ、適切な納税手続きを行うことが求められます。

住民税

看護師が副業で得る収入には住民税も課されます。住民税は所得税とは別に地方自治体によって課税される税金で、副業からの収入もこれに含まれます。副業収入が増加すると、通常、住民税も増える傾向にあります。

住民税を納付しない場合、滞納金や罰金が課される可能性があるため、副業を始める際には住民税の納付義務を忘れないよう注意しましょう。

副業するときは確定申告が必要？

こちらでは、副業をするにあたって、どのような場合に確定申告が必要となるのかについて解説します。

副業所得が20万円以上の場合は必要

副業からの年間所得が20万円を超える場合は、確定申告が必要となります。この金額を超えた所得については、国税庁への申告が求められ、納税義務が生じます。

確定申告は通常、翌年の2月から3月にかけて実施されますので、申告書の提出と納税期限の遵守を忘れないようにしましょう。

副業所得が20万円以下でも必要な場合がある

副業からの年間所得が20万円以下であっても、確定申告が必要な場合があります。これは、以下のいずれかのケースに該当する方に当てはまります。 

• 医療費控除や住宅ローン控除を受けたい場合
• 副業先からの収入に源泉徴収が適用されている場合

確定申告を行うことで、医療費控除や住宅ローン控除、ふるさと納税の控除を受けることができる場合があります。また、副業先からの収入に源泉徴収が適用されている場合、支払い過ぎた所得税があるかもしれません。その場合、確定申告を行うことで還付を受けることが可能です。

ただし、年間所得が20万円以下であっても、住民税の申告は必要となります。

副業がバレたくないときの対処法

副業を始めるにあたり、できれば職場の人に知られたくないという方は多いでしょう。実は、副業が知られてしまう原因には住民税が関係していることがあります。

こちらでは、副業をしていることを知られたくない時の対処法について解説いたします。

職場から離れた場所でダブルワークする

副業をしていることをできるだけ知られたくない場合は、職場から離れた場所でのダブルワークが望ましいです。職場の近くでは、同僚や知り合いに遭遇する可能性があります。

リスクを避けるためにも、離れたエリアでの勤務先を探すことをおすすめします。

職場の誰にも副業のことを話さない

副業については、自ら話さないようにしましょう。誰かに話すと、意図せず情報が広まることがあります。

職場の規則や契約上、上司には報告しておくべき場合もありますが、必要最小限に留めることが重要です。

SNSで副業のことを発信しない

副業を知られたくない場合、SNSの使用にも注意が必要です。自ら情報を発信してしまい、それが職場の人に知られてしまうこともあります。

知られたくない場合は、副業に関する投稿は一切しないように決めることが賢明です。

本業に支障が出ないように調整する

副業で過度に疲れて、本業に支障をきたさないように注意が必要です。睡眠不足や疲労が蓄積すると、勤務態度に影響が出ることがあります。

体調管理やスケジュール管理を徹底し、本業に影響が出ないよう心掛けましょう。

住民税を普通徴収にする

副業を行う場合、住民税の申告は自分で行います。その際、「普通徴収」を選択することがポイントです。

住民税が増額されると、勤務先に副業をしていることが知られる可能性があります。「特別徴収」を選択した場合、本業と副業の収入が合算されて源泉徴収されるため、住民税が増え、職場に気づかれるリスクがあります。

副業を秘密にしたい場合は、住民税の納付方法に注意しましょう。

看護師が副業をする際の注意点

こちらでは、看護師が副業をする際の注意点について解説します。

職場の副業ルールを確認する

看護師が副業をする場合は、事前に職場のルールを確認することが重要です。

職場によっては副業が禁止されていることがあります！

例えば、国立や公立病院で勤務する看護師は公務員扱いとなり、副業が禁止されています。その他の場合も、就業規則を確認し、ルールに従って副業を始めましょう。

副業所得が20万円超えたら確定申告する

副業所得が20万円を超えた場合は、確定申告を忘れずに行いましょう。

申告漏れがあると、追加の税金や罰金などのペナルティが課される可能性があります。

正社員として働いている場合、確定申告に不慣れな方もいらっしゃるでしょう。副業を始める前に準備をしておくことで、必要な時に慌てることがありません。

住民税の納付も忘れずに行う

副業をする際には、住民税の申告と納付を忘れないようにしましょう。年間所得が20万円以下の場合は確定申告の必要はありませんが、住民税について理解していない方もいるかもしれません。

収入が増えると住民税も増えますので、適切に納税しましょう。

副業したい看護師におすすめのダブルワーク例

こちらでは、副業をしたい看護師におすすめの求人例について紹介します。

夜勤専従

夜勤専従は、短期間で高収入を得られる求人です。手当が付与されるため、他の求人に比べて時給が高くなる傾向にあります。

• 夜勤業務に慣れている方
• 夜勤の働き方が合っている方
• 夜勤業務のスキルを高めたい方

上記に当てはまる方にはおすすめです。

デイサービス

デイサービスは、介護施設の中でも比較的要介護度が低く、身体介助が不要な利用者を対応します。そのため、肉体的・精神的な疲労が蓄積しにくいと言えます。基本的に日勤のみで働けるため、ダブルワークに適しています。

介護業界での仕事に興味がある看護師の方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

訪問入浴

訪問入浴は、医療的ケアではなく、入浴介助やバイタルチェックを主な業務とします。利用者の生活の質を向上させるやりがいのある仕事で、1日単位での仕事も多いです。他の仕事やプライベートとの両立が可能な求人です。

訪問看護

訪問看護は、利用者の自宅で看護ケアを提供します。単発の仕事が多く、自分のスケジュールに合わせて働けるため、希望する方におすすめです。

一人ひとりに対するケアを提供できるため、病院や施設とは異なる経験やスキルを身につけることができます。

健診

健診は、基本的にルーティンワークであり、夜勤や残業が少ない仕事です。健康な方を主に対応するため、救急外来のような精神的プレッシャーは少ないです。

• テキパキと仕事を進めることが得意な方
• 採血スキルに自信がある方

には健診でのダブルワークがおすすめです。

副業に備えて税金や確定申告のルールを理解しておこう

副業を始める前に、税金や確定申告のルールを理解しておくことが大切です。副業所得が20万円以上の場合は確定申告が必要です。また、20万円以下でも住民税の申告は必要です。これらの知識を身につけておくことで、副業を安心して始められ、税金のトラブルを避けられます。いざという時に困らないよう、自分に必要な手続きを確認しておきましょう。