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【理想の看護師像】どんな看護師になりたいかを面接で聞かれる理由
看護師は社会的にも意義があり、手に職をつけることも出来ることから人気の職種です。
看護師の面接にあたり、聞かれることの多いのが「どんな看護師になりたいのか」という質問。多くの方がこの質問への答え方に苦慮しているのではないでしょうか?
- 面接で聞かれる理由
- 考える際のポイント
- 面接で伝える際のポイント
これから看護師になるにあたり、上記質問の答え方に悩む方はぜひ参考にしてください!
どんな看護師になりたいのかを聞かれる理由
どんな看護師になりたいのかを聞かれる理由は、面接官の意図を質問を通じて測るためです。
大きく以下の2つの点に大別されます。
- 意欲・熱意を図るため
- 採用後のミスマッチを防ぐため
以下に詳細を解説していきます。
意欲・熱意を図るため
面接官は、採用にあたりそれぞれの人の性格や価値観を理解して臨むことはありません。履歴書など一般的に文字と写真でしか情報がない状態です。
その前提で考えると、少しでも看護の仕事を真剣に考え、意欲や熱意のある人を欲しいのは当然ではないでしょうか。看護という仕事への理解だけでなく、理解を踏まえた上での理想や思いをぶつけられると良いです。
働く目的や意義を明確に持っている人は、それだけ強さや軸のあることの裏返しでもあります。強さや軸があれば少々の困難で意欲を失うことはない、と受け取る側も判断するでしょう。
採用後のミスマッチを防ぐため
看護の世界は心身共にとてもハードな世界です。身体面では、夜勤と日勤を繰り返すこともあり、オンオフに関わらず生活リズムを一定に保つことが難しいと言えます。また、急患対応等あれば仮眠などを取ることも職場によっては難しいかもしれません。さらに、生と死が隣り合う現場にいる以上、一つ一つの処置に気を使うこともたくさんあるでしょう。
看護の仕事を行うにあたりしっかりとした考えがあれば、上記のことは織り込み済みと考えるでしょう。しかし考えが浅いと、少しのことで「こんなはずではなかった」「理想の働き方と違う」などと挫折したり、隣の芝生が青く見えてしまうものです。
採用する側も、せっかく投資をする以上、ミスマッチや早期離職は防ぎたいため、看護への熱意を計る質問をするのです。
どんな看護師になりたいのかを考える際のポイント
上記では「どんな看護師になりたいのか」を聞いてく理由や意図について解説をしてきました。
しっかりとした考えを持つにあたり、どのようなポイントを考えれば良いでしょうか?
結論以下の4つの観点から考えていくと良いでしょう。
- 看護観を持つ
- 自分がどんな看護を受けたいのか考える
- どのような働き方をしたいのか考える
- キャリアプランを考える
看護観を持つ
看護における理想や、どんな看護師になりたいのかという希望でも構いません。同じような答えが多いかもしれませんが、大切なのは結論ではなく、結論に至る考え方です。
後述しますが、回答するにあたり、独自の経験やエピソードを踏まえて説得力のある考え方を導き出せると良いです。
自分がどんな看護を受けたいのか考える
具体的には「自分が患者なら」「自分の家族が患者なら」どんな対応が良いだろうかと考えることで、理想の看護師像が出てくる方も多いのではないでしょうか。
また、自身が過去看護師のお世話になったり、入院した経験があるなら、その時の看護師の対応を思い出して考えてみることもおすすめです。
どのような働き方をしたいのか考える
上述の通り、看護の仕事は心身共にとてもハードな仕事です。しかし、働くことが第一でもない以上、全てを優先して働く人は決して多くはないと思います。
昨今は働き方改革も各方面で進んでいます。それらを踏まえて看護師であっても「ワークライフバランスを追求したい」「長く働くために家庭も看護も両立したい」など考えることは決して間違いではありません。
また、医療現場はチームで動くものです。特に看護師は患者さんをはじめ、病院内外の多数の関係者と連携を取ります。そのため「情報共有を密にしてチームに貢献したい」等の理由も良いでしょう。チームに関連することは学生時代団体競技を行なっていた人であれば、イメージしやすいのではないでしょうか。
キャリアプランを考える
看護師になるにあたり、将来の目標やキャリアを描くことは大切です。どんな看護師になりたいかというのは、どんなキャリアを積みたいのかとも言えます。看護師の仕事を続けるにあたり、スキルアップや更なる資格の取得、そして目標に向けた計画を具体的に話すと良いでしょう。目標を話す際は理由もしっかりと説明できると尚良いです。
看護師としての働き方だけではなく、「将来は看護学校の先生になる」や「医療現場での経験を世界に活用してNGO法人に入りたい」でも構いません。キャリアプランを述べるにあたっては事前の情報収集や、自己学習についても考えておきましょう。細かく考えれば、面接の際も計画が淀みなく自身の口から出るはずです。
面接で伝える際のポイント
上記ではどんな看護師になりたいのかを考えるにあたり、必要なポイントを解説してきました。
こちらでは具体的に面接の場面でどのように伝えるのかを解説していきます。
面接に臨む際の参考にしてください!
自己分析をしっかり行う
自身の考え方や価値観は、当然ながら唯一無二ものです。同じような答えに見えても、考えに至る背景や経験はそれぞれで異なるもの。
しっかりと納得のある答えを得るためには自己分析が欠かせません。自己分析と言われても、具体的に何を考えれば良いかわからない人もいるでしょう。
やり方に悩む際は、以下のことを考えてみてください。
- 今までで一番嬉しかったことや辛かったことは何か
- なぜ上記のように思ったのか
- どんな人生なら良いか、悪い人生とは何か
上記を緒にノートに書き連ねていき自身の価値観や考えを纏めていくと、自分なりに共通している物の見方や考え方が見えてくるでしょう。
結論から話す
自身の話の最後に余程特別なオチがない限り、結論を最初に言い切ることをお勧めします。人は結論のない話を長く聞かされると「いつ終わるんだろう」「何が言いたいんだろう」と不安や不満になりがちです。
面接の際は以下の手順で話すことをお勧めします。
- 結論
- 理由
- 裏付けする体験やエピソード
- 上記を踏まえての目標や意志
結論:「どんな時も笑顔の看護師でいたい」
理由:自身が入院した際に笑顔で接してくれて嬉しかったから
裏付け:部活で骨折した際、気落ちしていた時に笑顔で接してくれて色々な話をしてくれて気分がすごく落ち着いたと同時に嬉しかった
目標や意思:患者さんは病院では心身共に不安を抱えるもの。だからこそ自身の体験をベースに、同じように笑顔で接して患者さんを明るくしたい。また、笑顔を絶やさないことで、周囲の人ともコミュニケーションを円滑にしたい。
是非上記のように、結論から話をするよう、日頃から意識していきましょう!
具体的なエピソード・体験談を交える
なぜなら結論や理由、さらに目標は似通ったものになりがちですが、体験やエピソードはその人でなければ語れない部分を多分に含んでいるためです。
どこかから拾ってきても、論理的に詰めていけばボロが出るので、しっかりと自身の経験やエピソードを語れるように臨みましょう。
まとめ
「どんな看護師になりたいのか」という質問について、面接官が聞く意図や背景、見つけるポイント、面接でのポイントを解説してきました。
一問一答とは違い、明確に「これ」という答えがなく、漠然とした印象を受ける方も多いでしょう。しかし漠然としているからこそ、答える人によって違いが生じるものでもあります。
答えを考えることは大変かもしれませんが、自身で納得感のある答えを見つけ出せれば、面接でも説得力のある答えを言えるはずです。
そして考える過程を通じて、自身の看護師としての「軸」のようなものが見つかり、より良い看護師生活になることを祈っています。