看護師からヘルパーとして働くには？転職方法や訪問介護員になるメリット・デメリットを解説！

これまで看護師として勤務してきた方の中には、さまざまな理由で訪問介護業務に関心を持っている方が多いでしょう。しかし、新しい仕事への転職には、気になる点が多いと思います。

看護師から訪問介護員(ヘルパー)として働くためのステップは、どのように進めればよいのでしょうか？

今回は、看護師から訪問介護員(ヘルパー)に転職する方法やそのメリット・デメリットについて解説します。

看護師から訪問介護員(ヘルパー)として働くためには？必要な資格について

こちらでは、看護師から訪問介護員(ヘルパー)として働くために必要となる資格についてご紹介します。

看護師の免許証が介護職員初任者研修の証明に

ヘルパーとして働くためには、少なくとも介護職員初任者研修の資格以上が必要です。しかし、看護師の資格を保有している方は、介護職員初任者研修を修了した者とみなされます。そのため、看護師からヘルパーに転職する際、既に必要な資格を持っていることになります。

介護職員初任者研修とは、介護職に従事するための基礎的な知識や技術を習得する研修です。講義や演習の課程が設けられていますが、看護師の資格がある場合は、これらの課程が免除されることもあります。

研修科目の免除については、各都道府県の判断によるため、詳細は各都道府県で確認してください。

より高度な介護スキル取得のためには介護職員実務者研修を

看護師の資格を持っている方は、ヘルパーとして働く資格をすでに持っていますが、さらに高い知識・技術を身につけることもおすすめです。より質の高い介護サービスを提供する目標を持つなら、介護職員実務者研修を受講することを考えてみましょう。

介護職員実務者研修は、初任者研修より上位の資格で、実践的な知識や技術を習得できる研修です。介護業界の国家資格である介護福祉士の試験を受ける場合、この実務者研修の修了が必要です。

転職活動では、実務者研修という上位資格を保有している方が有利となるでしょう。

看護師から訪問介護員(ヘルパー)として働くためには？雇用形態について

訪問介護員(ヘルパー)として働く場合、主に2通りの働き方があります。

こちらでは、訪問介護員(ヘルパー)の雇用形態についてご紹介します。

訪問介護事業所と直接雇用契約を結ぶ

まず、訪問介護事業所と直接の雇用契約を結ぶ方法があります。正社員やパート、アルバイトスタッフとして勤務することができます。多くの看護師と同じように、雇用形態ごとに勤務日数や時間が定められています。

正社員は月給制であり、パートやアルバイトは日給や時給制での勤務が一般的です。

登録ヘルパーとして複数の訪問介護事業所と契約する

正社員やパート・アルバイトとは異なる働き方として、登録ヘルパーという形態があります。登録ヘルパーは訪問介護の独自の雇用形態で、複数の訪問介護事業所と契約することが可能です。

直接雇用の場合は、事業所に出社し、依頼がない時間には事務業務などを行います。しかし、登録ヘルパーは事業所に直接出社する必要がありません。自宅から利用者宅に直行し、業務を終了したら直帰することができます。また、実働時間分のみ給与が発生し、時給制で働くケースが多いです。

働く時間や日数に縛られたくない方には、この働き方がおすすめです。

看護師と訪問介護員(ヘルパー)の業務内容の違い

こちらでは、看護師と訪問介護員(ヘルパー)の業務内容の違いについてご紹介します。

看護師の業務内容

看護師の業務内容は、病院や診療科により異なります。

基本的に、医師の診察・治療の補助や患者さんのケアを中心に行います。具体的には、バイタルチェック、採血、巡回、夜間のナースコール対応、カルテの記録などが主な業務となります。

職場によっては、日勤や夜勤などの勤務体制が大きく異なることもあります。

訪問介護員(ヘルパー)の業務内容

ヘルパーの場合、在宅で介護が必要な利用者さんの自宅を訪問し、身体介助、生活援助、相談・アドバイスを行います。

介護対象者に関するケアが主な業務となるため、利用者さんの家族の調理やペットの世話などはヘルパーの仕事ではありません。

あくまで、利用者さんの生活を支えることがヘルパーの主な役割となります。

看護師から訪問介護員(ヘルパー)になるメリット

こちらでは、看護師から訪問介護員(ヘルパー)に転職した際のメリットについてご紹介します。

マンツーマンで利用者さんの生活を支えることができる

ヘルパーは、病院やクリニックなどとは異なり、利用者の自宅での介護ケアを行います。一人ひとりに寄り添ったケアを提供することが、その大きなメリットと言えます。

直接個人と向き合いながらの介護は、ヘルパーのやりがいのひとつです。

自由な働き方が実現しやすい

ヘルパーは、看護師と比べると、より自由な働き方が可能な職種であります。特に、登録ヘルパーであれば、勤務時間や日数を自分の希望に合わせて設定することができます。

子育て中の方や、プライベートを重視した働き方を希望する方にとって、理想的な職種と言えます。

職場の人間関係のストレスが少ない

訪問介護の仕事は、基本的に利用者と一対一での対応となります。

病院や通所型の介護施設と比べて、職場での人間関係の構築が異なります。複数のスタッフと利用者に接する職場では、他のスタッフとの人間関係がストレスとなることがありますが、訪問介護では直接利用者と対応するため、そのようなストレスは軽減されるでしょう。

利用者への配慮は欠かせませんが、自分のペースで働きたい方には、ヘルパーの仕事が適しています。

看護師から訪問介護員(ヘルパー)になるデメリット

訪問介護員(ヘルパー)になるとさまざまなメリットがある一方で、人によってはデメリットに感じる内容もあります。

こちらでは、看護師から訪問介護員(ヘルパー)に転職するデメリットについてご紹介します。

アクシデントに一人で対応しなければならないケースも起きる

何度もお伝えしているように、訪問介護の仕事は利用者さんとマンツーマンです。そのため、もしもの場合、一人で対応しなければならないケースが起こることもあります。

単独での業務に不安を感じる方にとっては、デメリットと捉えられるかもしれません。初めのうちは、先輩ヘルパーが同行してくれますが、いずれは一人で業務を遂行しなければなりません。しかし、利用者さんの急変など、看護師の経験が生きる場面もあります。

介護や看護の現場を知らない人とは違い、冷静かつ適切に対応することができるでしょう。

看護師に比べると給料が下がる可能性がある

看護師からヘルパーへの転職では、給料が下がるというデメリットが考えられます。厚生労働省の発表によれば、看護師の平均月収は約35万円で、ヘルパーの場合は約32万円です。

職場によっては、年収や賞与を含めると、給料の差がさらに大きくなることもあります。しかし、介護業界では介護職員の処遇改善策に取り組んでおり、徐々に条件が向上しています。

長期間の勤務によっては、ヘルパーとしての給料の増加も期待できるでしょう。

参考：

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/22/dl/r04kekka.pdf

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001202310&tclass2=000001202312&tclass3=000001202329&cycle_facet=tclass1%3Atclass2%3Atclass3&tclass4val=0

訪問介護員(ヘルパー)への転職活動は「カイテク」がおすすめ！

基本的に、ヘルパーとして働くためには、介護職員初任者研修以上の資格が求められます。しかし、看護師の方はこの資格が免除されるため、介護職に未経験でもチャレンジしやすいです。

介護職員初任者研修の資格を取得すると、「カイテク」を利用してヘルパーの仕事を探すことができます。

面接や履歴書の提出も不要なので、通常の転職活動よりも効率よく進めることができます。ヘルパーの仕事に興味がある方は、「カイテク」をぜひ活用してみてください。