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「どういう人が選ばれる?」看護師の部署異動の理由やメリット・デメリットを解説!
- 「部署異動は、どういう基準で人が選ばれているのでしょうか?
- 「異動に関する希望は出すことができるのでしょうか?」
看護師の部署異動について、このような疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
総合病院や大学病院のような、複数の診療科を持つ医療機関では、看護師の部署異動が行われています。部署異動には不安を感じることも多いですが、新しい場所への挑戦は数多くのメリットをもたらすことがあります。
「どういう人が選ばれる?」看護師の部署異動の理由
規模が大きい病院内では、当たり前のように看護師の部署異動が行われています。看護師が異動になる理由には、大きく分けて3つあります。
こちらでは、看護師の部署異動が行われる主な理由についてご紹介します。
人員調整のため
近年は、男性の看護師も増加傾向にありますが、大半は女性が割合を占めています。女性が多い職場ということもあり、結婚や出産・育児などのライフスタイルの変化によって産休や退職をする人も多いです。
結果として、部署内の人員が不足してしまいます。これを補うために、部署異動が行われるのです。
組織の活性化のため
長く同じメンバーで業務を続けていると、慣れや安心感が出てくる一方で、マンネリ化してしまうというデメリットも起こり得ます。
緊張感がなくなってしまうのは、看護・医療の現場ではリスクが伴います。他にも、人間関係のトラブルを誘発するケースもあります。
このような事態を避けるために、定期的に部署内の人員の入れ替えを実施しているのです。また、診療科をローテーションすることで、看護師はより幅広いスキルを身につけることができます。
本人の意向による異動のため
病院側のみの理由だけでなく、看護師本人が移動を申し出るケースもあります。
- 「子育てを優先させるために、日勤のみの部署へ異動したい」
- 「もっと違う分野で経験を積みたい」
人によって理由は様々ですが、病院側としても長く働いてもらいたいという思いは強いはずです。そのため、本人の働き方やキャリアアップへの意思を尊重するために部署移動を受け入れるケースも多くみられます。なかには、本人が部署内での人間関係や仕事に関する悩みを抱えている場合もあります。
部署が変わると、人間関係も仕事内容も大きく変化するため、相談をした際に異動を提案されるケースもあるようです。
看護師の部署異動の時期・タイミング
看護師が異動する時期は、一般的に年度の始まりである4月や10月に実施されることが多いです。また、キャリアの節目となる3年目以降になると、異動の声がかけられる傾向にあります。
こちらでは、看護師の部署異動が行われる時期やタイミングについてご紹介します。
異動辞令から通達までの流れ
病院や職場によって異なりますが、一般的には4月・10月が異動が行われる時期になります。
本人への通達は、事前に看護師長や看護部長からの指示を受けたり、突然掲示板に掲示されたりなど様々です。また、異動の1ヶ月前までに通達されることが一般的ですが、なかには3ヶ月前に通達する職場もあります。
異動調査が実施されるケースもあるため、その際は自身の希望があるのであればしっかり伝えるようにしましょう。
3年目以降の看護師が対象になるケースが多い
異動の対象になるのは、多くの場合が3年目以降の人材です。3年以上もの経験があれば、現在の診療科での全般的なスキルが身についていると見なされることが多いです。
原則的に拒否はできない
原則的に、異動を通達された場合は拒否することはできません。これは、就業規則に「就業する場所及び従事する業務の変更を命ずることがある」という規定が記載されているためです。
ただし、業務上の必要性がない、不当な動機や目的がある、配置転換によって著しく不利益を被るといったいずれかの項目に該当する場合は、例外的に拒否することができます。
看護師の部署異動のメリット・デメリット
看護師の部署異動には、デメリットに感じることもあればメリットもたくさんあります。
こちらでは、看護師が部署異動をすることのメリットやデメリットについてそれぞれご紹介します。
部署異動のメリット
看護師が部署異動するメリットとしては以下の3点が挙げられます。
- 新しいスキルが身に付く
- 環境の変化によってモチベーションアップする
- 理想のキャリアプランが実現する
新しい診療科へ異動することで、今までの診療科とは違った知識や技術を身につけることができます。
いつまでも同じ部署で勤務していると、仕事に慣れてくるメリットはありますが、スキルアップに限界があります。また、新しい環境に移ることで、マンネリ化しがちな部分が改善され、改めて仕事に対するモチベーションアップに繋がります。
部署異動のデメリット
メリットがある一方で、デメリットに感じることもいくつか挙げられます。
- 新しい環境に慣れるまでが大変
- 必ずしも希望通りになるとは限らない
新しい環境へ移るということに対して、ストレスに感じる人もいます。同じ看護師であっても、診療科が異なると、仕事内容が大きく違います。
必ずしも、自分の希望通りの部署異動が行われるというわけではないため、希望が通らなかった場合は仕事に対するモチベーション低下に繋がる恐れも考えられるでしょう。
部署異動が決まった看護師がやるべきこと
いざ部署異動が決まった際に、まず初めにどのようなことをすればいいのだろうかと不安に感じる方も多いでしょう。
こちらでは、部署異動が決まった看護師がやるべき行動についてご紹介します。
新しい診療科に関する勉強
異動が決まったら、次へ移る診療科について事前に勉強しておくと良いでしょう。
職場が変わると新しく覚えなければならないことも多く、異動してから勉強を始めると、後々大変な思いをすることになるでしょう。
できるだけスムーズに職場に馴染むためには、業務の流れや疾患、薬剤など安心材料として予習しておくことをおすすめします。
異動先への挨拶
異動先で良好な人間関係を築くためにも、できるだけ早めに挨拶をしておくと良いでしょう。
格式ばったものではなく、時間ができたときに、タイミングを見て簡単に挨拶をする程度で大丈夫です。正式に新しい部署内で紹介をされるのは、異動初日の朝礼のときになるでしょう。
職場によって異なる部分もあるので、他の先輩に異動先への挨拶はどのようにすれば良いのかを尋ねて、参考にしてみる方法もおすすめです。
異動を前向きに捉えて、看護師としてのキャリアを積み重ねよう!
複数の診療科を持つ大きな病院では、看護師の部署異動が定期的に行われています。多くの場合、4月や10月、3年目以降の看護師が対象になる傾向にあります。ただし、本人の意向を尊重して行われるケースも少なくありません。
部署異動することで、新しいスキルが身につき、目標に近づくといったメリットも生じます。新しい環境へ移ることが不安という方も多いと思いますが、異動を前向きに捉えることが大事です。
これから先の看護師としてのキャリア形成に活かしていきましょう。