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プライバシー保護の介護現場での取り組み|気をつけることやマニュアル・事例を紹介

介護現場で働くうえで、プライバシー保護は利用者との信頼関係を築くために欠かせない要素です。しかし、実際には「どこもで配慮すればよいのか」「どのような場面でリスクがあるのか」と迷うことも少なくありません。

そこで本記事では、介護現場で必要とされるプライバシー保護の基本から具体的な事例など、実務に役立つ情報を詳しく解説します。

正しい知識と意識を身につけ、安心して働ける環境づくりに役立てましょう。

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目次

プライバシーと個人情報の違いとは

プライバシーに配慮しつつ介助にあたる職員のイメージ図

介護現場で利用者の尊厳を守るうえで、「プライバシー」と「個人情報」の違いを正しく理解することは不可欠です。両者は似た概念に見えますが、保護の対象や取り扱い方に明確な違いがあります。

ここでは、まずそれぞれの定義を確認したうえで、なぜ区別が重要なのかを解説します。

プライバシーとは

プライバシーとは、「個人の私生活に関する情報や自由を外部から不当に干渉されない権利」のことを指します。

「プライバシー」には「個人や家庭内の私事・私生活。個人の秘密。また、それが他人から干渉・侵害を受けない権利。」(小学館「大辞泉」より)という意味があるほか、最近では、「自己の情報をコントロールできる権利」という意味も含めて用いられることがあります。

引用:一般財団法人日本情報経済社会推進協会「プライバシーマーク制度」

つまり、誰とどのような人間関係を築いているか、どんな生活習慣を持っているか、病歴や家族構成などもプライバシーに含まれます。

個人情報とは

個人情報とは、氏名、生年月日、住所、連絡先、健康状態など、「特定の個人を識別できる情報」です。個人情報保護法にて、以下のように定義されています。

  • 特定の個人を識別することができるもの
     当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等
  • 個人識別符号が含まれるもの

参考:個人情報の保護に関する法律

プライバシーと個人情報は混同されがちですが、厳密には意味が多少異なることを理解しておく必要があります。

プライバシーに比べ、個人情報は「データ」としての性質が強い点が特徴です。

介護現場ではなぜ区別が重要なのか

プライバシーと個人情報は重なる部分もありますが、扱い方に違いがあるため、介護職員は意識的に区別する必要があります。

個人情報は記録や管理体制で守る一方、プライバシーは日々の声かけや介助中の対応そのものに配慮が求められる領域です。

この違いを正しく理解することで、よりきめ細やかなケアと、施設全体の信頼性向上につながります。

介護現場におけるプライバシー保護とは?基本と考え方

プライバシー保護マニュアルを確認する職員のイメージ図

各事業所では、プライバシー保護マニュアルが用意されています。ここでは、介護現場におけるプライバシーの概要を紹介します。

尊厳の保持と自立支援

介護保険法第1条では、利用者の尊厳の保持や自立支援の取り組みを行うよう決められています。

第一条 この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。

引用:介護保険法

介護・介助を行う際は、本人の意思を尊重した声かけや介助を実施しなくてはいけません。このように、プライバシー保護は利用者の尊厳や自立支援を目的に存在しています。

個人情報の保護と秘密保持主義

プライバシー保護には、個人情報の保護も含まれます。事業所では利用者の氏名や住所、電話番号などの個人情報を取り扱います。

個人情報が漏洩すると最悪の場合、利用者の生命を脅かす状況に発展するケースも考えられるでしょう。そのため、事業所では個人情報を徹底的に保護する必要があるのです。

第四十六条 社会福祉士又は介護福祉士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。社会福祉士又は介護福祉士でなくなつた後においても、同様とする。

引用:社会福祉士及び介護福祉士法

また、この義務に対する違反が発覚した場合、罰金や処罰、懲戒処分の対象となる可能性があります。守秘義務は在職中だけでなく、退職後も継続して効力を持つため、情報漏洩リスクを常に意識した行動が求められます。

参考:厚生労働省「・医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱い」

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【事例あり】介護現場におけるプライバシー保護の取り組み

プライバシー保護の事例を学ぶ職員のイメージ図

ここではプライバシー保護の例を状況別に紹介します。介護現場でプライバシー保護に取り組む際の参考にしてみてください。

パスワード管理

事業所内でのパスワード管理には気をつけましょう。事業所では、利用者の栄養面や医療面に関する情報を取り扱っています。

パスワードや個人情報の漏洩は事業所の信頼に影響するだけでなく、法的責任を問われる場合も高いです。定期的なパスワード変更やツールを活用するなどして、安全に保管する必要があります。

マニュアルを活用してパスワードの保管方法や、機器の持ち出しルールは徹底しておくことも大切です。

食事介助

食事の時間は高齢者のQOLに大きく影響します。高齢になると旅行や買い物に気軽に出掛けられなくなるので、食事を楽しみにしている方は多いです。そのため食事はプライバシーに配慮しつつ、利用者を尊重しましょう。

食事時間にゆとりをもたせたり、食堂の雰囲気を季節を感じられるように演出したりする必要があります。また、事業所は食事データの漏洩を防がなくてはいけません。食事は利用者の健康状態や嗜好、アレルギーを反映する個人情報です。

不正利用されると利用者のプライバシーを侵害する問題に発展するので、管理方法は徹底してください。

入浴介助

入浴は極めてプライベートな空間なので、細心の注意を払う必要があります。着脱の際は露出を避けるために、身体をバスタオルで保護しましょう。

入浴後は速やかに着替えを実施し、露出をする時間を限りなく少なくしてください。タオルで覆わなかったり脱いだ服をそのままにしておいたりすることは、プライバシーの侵害にあたります。

利用者の尊厳に配慮して安全に入浴を実施しましょう。

排泄介助

排泄は利用者の健康をチェックするうえで重要な情報です。プライバシーに配慮しつつ、適切に対応しなくてはいけません。

たとえば、ポータブルトイレを利用する方がいる場合は、他者から見えないようにパーテーションを使用することが大切です。

おむつ交換時もベッドのカーテンや居室の扉を閉めて対応してください。

夜間の排泄介助では光や音に気をつけて、プライバシーに配慮しながら行う必要があります。

更衣介助

更衣介助は、利用者の肌が露出する機会が多く、プライバシーに特に配慮すべき場面の1つです。介助の際は、カーテンやパーテーションを活用し、他者の視線が届かない環境を整えることが基本です。

また、介助中は必要最低限の肌の露出にとどめ、衣服の扱いにも丁寧さが求められます。加えて、利用者の意思や羞恥心を尊重し、「どの服に着替えたいか」「寒くないか」といった声かけも重要です。

言葉遣いや表情、態度ひとつで、利用者の安心感は大きく変わります。

プライバシーを守ることは単なるルール遵守ではなく、利用者の尊厳を大切にするケアにつながるという意識を持つことが大切です。

利用者との会話

利用者と会話をしているとつい盛り上がってしまい、うっかり個人情報を話してしまうことがあります。利用者と会話をする際は、他人の個人情報を持ち込んで話さないように意識することが大切です。

また、執拗に個人情報を聞き出すのも、プライバシーの侵害にあたります。

利用者が嫌がるような過去の話や家族のことに干渉するのは避けましょう。

職員間の引き継ぎ

職員間で引き継ぎをする際は、個人情報が漏洩しやすいので注意が必要です。

利用者のプライバシーにかかわる会話をする際は、アルファベットや記号、専門用語を用いて話しましょう。ほかの利用者に聞かれても、情報を特定できないような引き継ぎ方が大切です。

また利用者に関する憶測の話や批判的な発言は、プライバシー侵害にあたる可能性があります。職員間で会話をする際は注意してください。

介護記録の記述

介護記録を事業所に関係のない第三者が閲覧することは、プライバシー侵害に該当する可能性があります。そのため、厳重に保護して管理する必要があります。

申し送り帳を無造作におくのは禁止したり、介護記録を確認できるスタッフを限定したりしましょう。

介護記録の保存方法を徹底する教育体制を整えることも大切です。

施設内の掲示物

施設内で利用者の情報を掲示する場合は注意する必要があります。利用者やその家族が写った写真を、同意を得ずに掲示・投稿するとプライバシーの侵害にあたります。

近年では、インターネット上でも利用者の情報を掲示する事業所が増えました。インターネットやSNSへの掲示や投稿は、具体的な規則が明示されていません。

自己判断で投稿してしまうと、個人情報保護法に違反する事態にも発展します。

利用者の情報を投稿する際は、上長に確認してから行いましょう。

介護現場でのプライバシー保護の取り組みで気をつけること

プライバシー保護に留意しながら、介護業務に従事する職員のイメージ図

利用者のプライバシーを保護しながら介護をするには以下の内容が大切です。

介護を受ける立場になって考える

プライバシーを保護しながら業務にあたるには、介護を受ける立場になることが大切です。介護度が上がるにつれて、自分の意思を伝えることが難しくなっていきます。

そのため、ついプライバシーを無視したようなケアを実行してしまいがちです。介護職は利用者が「何をしたら不快に感じるのか」「どうしてほしいのか」を想像する必要があります。

「自分が介護を受ける側だったら」と置き換えると、気をつけなければいけないことに気付けます。

情報収集の目的を伝えて質問をする

介護サービスを提供するにあたり、情報収集のため利用者にさまざまな質問をします。介護職がヒヤリングや情報の利用目的を伝えずに質問をすると、利用者は心を閉ざしてしまう恐れがあります。

質問の内容によっては不快に感じる方もいるので、目的を伝えてから質問をするようにしましょう。

利用者との信頼関係を構築するうえで、質問の目的を提示することは大切です。

立ち入りすぎたヒアリングは行わない

ヒアリングをする意図を伝えて承諾を得ても、過度に干渉するような質問をするとプライバシー侵害にあたります。業務とはいえ、個人の尊厳に立ち入らないように配慮しなければなりません。

どうしても個人情報に触れるヒヤリングが必要な場合は、重要性を理解してもらうように説明します。理由を丁寧に伝え、あくまでも必要な情報を行うためのヒヤリングであることを理解してもらいましょう。

また、介護職として実際に働く方にアンケートを取ったので、利用者とコミュニケーションを取る際の参考にしてください。

Q:利用者さんが安心できる声かけの工夫を教えてください。

A:声かけをする際には利用者さんに安心してもらえるよう、いきなりプライベートなことを聞かないようにすることと表情に気をつけています。いきなり家族や過去に関する質問をすると、利用者さんによっては恐怖心や不安感を抱いてしまう方もいるからです。

不安感を与えないようにするためには、まずは挨拶や天気の話などからしてをするのがおすすめです。どうしてもプライベートな話をする必要がある場合には「差し支えなければ」のようにクッションとなる言葉を置くと良いでしょう。

また、話をかける際も笑顔で明るく声かけをすると、利用者さんい安心感を与えられます。

利用者個人の持ち物を確認する際は本人に了承を得る

介護現場では、利用者の持ち物を介護職員が確認する場面があります。本人の持ち物を確認する際は、必ず了承を得てから行うようにしましょう。

勝手に利用者の持ち物を職員が確認したり触ったりする行為はプライバシー侵害にあたります。

関係性が構築されている方でも、了承を得てから荷物チェックをしてください。

SNSやインターネットの取り扱いに注意する

介護職員は、SNSやインターネットの取り扱いにも細心の注意が必要です。自身のSNSで利用者に関する内容を発信することは、鍵アカウントであってもやってはいけません。

また、施設内のパソコンやタブレットから情報が漏れないように対策を取っておきましょう。一度拡散してしまった情報は、削除することが不可能に近いです。

個人情報を入力する施設内のパソコンやタブレットは、セキュリティ対策を強固にしておく必要があります。

職員のプライバシーも守る

介護現場では、職員のプライバシーを保護することも重要です。介護職員に定められている守秘義務は、職員一人ひとりの情報にも適応されています。

職員の噂話や確証のない情報を流す行為は、プライバシーの侵害となる行動です。一緒に働く仲間の個人情報や尊厳も尊重しながら仕事をすることを意識しましょう。

プライバシー侵害は、利用者本人だけでなく、家族からのクレームにも発展するかもしれません。以下は、実際に介護職として働く方に聞いてみた、クレームやトラブル時の対応方法です。

Q:クレームやトラブルが発生した際、どのように対応しましたか?

A:クレームやトラブルが発生した場合は、まず利用者の安全確保が重要です。怪我の状態や意識の確認を行い、ほかのスタッフに医師や看護師を呼んできてもらいます。

可能であれば、医師や看護師が来る前にバイタル測定や血圧測定、パルスオキシメーターの測定などを行います。事故処理が終了したら、事故報告書を作成し今後の事故対策をしていくのが一連の対応です。

以下では、より詳しくクレーム対応や注意点について解説しているので、ぜひご覧ください。

介護現場におけるプライバシー保護に関するよくある質問

ここまで、プライバシー保護の事例や注意点を解説してきましたが、以下ではそのうえでよく寄せられる質問について回答します。

プライバシーの侵害には何が該当する?

介護現場におけるプライバシーの侵害とは、利用者の身体や生活、個人情報などに不適切に踏み込む行為を指します。たとえば、本人の了承なしに私物を確認する、会話の内容を第三者に漏らす、着替えや排泄介助時に配慮なく肌を露出させることなどが該当します。

プライバシーを守るには、常に「自分がされたらどう感じるか」を意識した対応が重要です。

介護現場でのプライバシー保護のトラブル事例と防止策は?

代表的なトラブル事例としては以下が挙げられます。

  • SNSへの写真投稿
  • 介護記録の誤操作による情報漏洩
  • 職員同士の無遠慮な会話による機密情報の拡散

これらを防ぐには、個人情報の取り扱いルールを徹底し、日常業務の中で配慮を欠かさないことが重要です。定期的な研修を通じて、職員の意識向上を図ることも効果的です。

介護現場でプライバシー保護研修を実施する目的は?

プライバシー保護研修の目的は、職員一人ひとりが利用者の尊厳や個人情報の重要性を正しく理解し、現場での実践力を高めることにあります。法律やマニュアルの知識を学ぶだけでなく、具体的な場面でどのような対応が適切かを身につけることで、プライバシー侵害のリスクを防止できます。さらに、職員間の共通認識の形成にもつながるでしょう。

介護現場で個人情報を扱う際の留意点は?

個人情報を扱う際は、以下3点が基本原則です。

  • 必要最小限
  • 目的外使用の禁止
  • 適切な保管管理

たとえば、情報を閲覧・共有するのは業務に必要な職員のみに限定し、紙媒体や端末の管理にも注意を払う必要があります。また、本人や家族の同意なしに第三者へ開示することは避けるべきで、常に慎重な取り扱いが求められます。

まとめ:利用者のプライバシー保護を徹底した介護を提供しよう

介護現場では、業務の内容や施設のルールによって、利用者のプライバシーを完全に守ることができないという現状があります。複数人で生活をしていくため、どうしても効率を重視して介助が行われることが多いです。しかし、利用者の尊厳が守られた介護サービスの提供が求められます。

特に、入浴介助や排泄介助、利用者との会話の内容、施設内の掲示物や介護記録は注意をして取り組みましょう。インターネットやSNSが発展している時代において、プライバシー保護に関する法規制の知識を深めておくことも大切です。

一歩間違えてしまうと、利用者のプライバシーを侵害してしまう恐れがあります。業務上難しい部分もありますが、介護を受ける立場になって考えることで適切な行動に気付くことができます。

さらに、プライバシー保護は職員個人にも適応されるべきことです。介護現場では、利用者や一緒に働く仲間の尊厳を尊重した行動が求められます。

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