導入企業の声
(前:介護老人保健施設 洛和ヴィラサラサ・特別養護老人ホーム 洛和ヴィラ南麻布 施設長)
浅村雅海 様
職員が無理なく働ける環境づくりへ。カイテク活用で介護職員の離職率が15.3%から4.8%に低下
社会福祉法人 洛和福祉会 洛和ヴィラサラサ・洛和ヴィラ文京春日・文京大塚みどりの郷・洛和ヴィラ南麻布
- 施設種別
- 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、デイサービスなどを含む複合施設
- 従業員規模
- 事業所ごとに変動有
- エリア
- 東京都港区・文京区に3拠点(東京事業所)
- ホームページ
- https://kaigo.rakuwa.or.jp/
京都や東京を中心に介護事業を展開する社会福祉法人 洛和福祉会。同法人では新卒採用に力を入れ、中長期で人材育成する方針を大切にしてきました。一方で、新卒が入職するまでの谷間期間や急な欠員が生じた際に、既存職員へ負担をかけずに人員を補うことが課題となっていました。
そこで導入したのが、介護・医療・福祉領域に特化したスポットワークサービス「カイテク」です。カイテクの活用により、介護職・看護職に加え、介護老人保健施設ではリハビリ職も必要な時間に確保できるようになりました。その結果、職員の負担軽減につながり、介護職員の離職率は15.3%から4.8%に低下。
同法人でカイテクの導入を推進した浅村雅海様に、導入の背景や現場にもたらした変化について伺いました。。
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導入前の課題
新卒採用を軸に人材を育成する一方、
急な欠員時の人員補充に課題があった -
導入後の姿
必要な時間帯に専門職を確保し、
既存職員に無理をさせない柔軟な運営体制を実現
新卒採用で人を育てる体制を支えるため、人員の谷間を補う仕組みを模索
──浅村様は2022年から2025年まで、介護老人保健施設 洛和ヴィラサラサ、特別養護老人ホーム 洛和ヴィラ南麻布の施設長としてカイテクの導入を推進されています。まずは、社会福祉法人 洛和福祉会の概要と、当時担当していた施設の概要を教えてください。
浅村様:社会福祉法人 洛和福祉会は、洛和会ヘルスケアシステムの介護事業を担う法人として、京都・滋賀・東京で介護サービスを展開しています。東京事業所は、港区南麻布、文京区春日、文京区大塚の3拠点で運営しています。
現在、私は特別養護老人ホーム 洛和ヴィラ文京春日と特別養護老人ホーム 文京大塚みどりの郷の施設長を務めていますが、カイテクの導入に携わった当時は、港区南麻布の拠点で施設長を務めていました。
南麻布の拠点は2010年に開設し、特養の洛和ヴィラ南麻布、老健の洛和ヴィラサラサに加え、デイサービス、デイケア、居宅介護支援事業所、訪問リハビリを併設した複合施設です。
──2023年に洛和福祉会ではじめてカイテクを導入したのが、南麻布の拠点だったそうですね。人員体制にどのような背景があったのでしょうか?
浅村様:当法人では、新卒採用に力を入れています。今後働き手が減少していくなかで、欠員が出るたびに中途採用や派遣スタッフで補うだけでは、安定した体制を維持するのが難しくなると考えているからです。中途採用も必要に応じて行いますが、都心部であるために人が集まりにくいという事情もあります。だからこそ、外部から即戦力を確保するだけでなく、自分たちの現場で人を育て、長く活躍してもらえる体制をつくることが大切なのです。
ただ、新卒採用は基本的に4月入職です。年度途中に退職による欠員が出ると、次の新卒が入職するまでの間に人員の空白が生まれます。そこを既存職員だけで支えようとすると、残業や休日出勤で補わざるを得ない場面も出てしまいます。
一方で、介護の現場には、入浴介助や食事介助、リハビリなど、人の手が欠かせない業務があります。当法人ではICTや介護ロボットの導入で効率化を進めてきましたが、すべてを補えるわけではありません。必要なケアを止めず、職員に無理をさせずに運営を続けるには、適切なタイミングで外部人材の力を借りられる仕組みがあったほうがいいと感じていました。

──そうしたなかで、カイテクを知ったきっかけを教えてください。
浅村様:きっかけは、介護職採用の面接をしていたときです。その方が「休日はカイテクで働いている」と話していたんです。
当時の南麻布の拠点では、介護職だけでなく、看護職やリハビリ職など、複数の職種で人員を補う必要がありました。必要な職種のスタッフを、必要な時間だけ募集できる。それであれば、当時抱えていた課題の解決ができるかもしれないと感じたのを覚えています。
また、カイテクを知る前までは、派遣スタッフを活用することもありました。しかし派遣は一定期間の契約が前提となるため、人手が足りている時間帯にも人件費が発生し、固定費に近い負担になります。一方で、現場が本当に人手を必要としているのは、午前中の入浴介助や夕方の食事介助、リハビリ職が不在になる日の補助など、限られた時間帯です。
こうした課題から、必要な業務と時間帯に絞って募集できる点を踏まえてカイテクの利用を決めました。加えて、私たちの「新卒採用を軸にした人員体制を維持したい」という目的も達成できると考え、導入を進めました。
──そうしたなかで、カイテクを知ったきっかけを教えてください。
浅村様:他社サービスから営業を受けて検討はしました。ただ、介護は命を預かる仕事なので、資格があり、現場経験のある方に来てもらいたいという考えがあり、その点で導入には至りませんでした。
それに対し、カイテクであれば有資格者のみが登録しているため、一定以上のスキルが担保されており、現場で必要な業務をお願いしやすいと感じました。
あわせて、営業担当の方が介護現場に詳しかったことも、選定の決め手です。こちらの課題を理解したうえで、募集内容や運用方法を相談しながら進められたため、導入後のイメージを持ちやすかったですね。
リハビリ職をスポットで確保し、利用者へのサービス提供と収支を両立
──導入後は、どのようにカイテクを活用されていたのでしょうか?
浅村様:南麻布の拠点は複合施設なので、日によって人手が必要な場所や職種が変わります。拠点全体で1日5〜6名のワーカーさんに来ていただくこともありました。介護職・看護職の日もあれば、リハビリ職を募集する日もあります。その日に必要な職種をピンポイントで補えることが、複合施設としての運営を支えてくれています。
実際に利用してみると、カイテク経由で来てくださる方は豊富な現場経験があり、業務の流れをすぐに理解して動いてくださる方が多いと感じました。
──リハビリ職については、どのような場面でカイテクを活用されていたのでしょうか?
浅村様:常勤のリハビリ職が休みの場合や、産休などで一時的に人員が薄くなる場面で活用しています。リハビリは、老健では利用者様にとって重要なサービスの一つです。専任の職員が1日15名ほどリハビリを行っているため、その職員が不在になると、予定していたリハビリを実施できなくなることがあるんです。
ほかの職員で補うこともありますが、すべての枠をカバーすることは簡単ではありません。そこで、カイテクを通じてリハビリ職のワーカーさんに来ていただくことで、常勤の職員が不在の期間でも、利用者様のリハビリの機会を維持しやすくなりました。
老健では、一定の条件を満たすリハビリが加算の対象になります。そのため、予定していたリハビリを実施できることは、利用者様へのサービス提供だけでなく、施設の収入面でも意味があります。加算収入がカイテクへの支払いを上回るため、収支面でも無理なく活用しやすい仕組みだと感じました。

──スポットで来るワーカーさんに業務をお願いするうえで、どのような工夫をされていましたか?
浅村様:お願いする業務をできるだけ明確にしておくことを心がけました。
例えば、リハビリ職の場合は、利用者様ごとの情報やリハビリのメニューを一覧にし、初めて来る方でも確認できるようにしています。記録も電子上で入力できるようにし、困ったときにはインカムで職員にすぐ確認できる体制も整えました。
こうした準備を重ねることで、リピーターの方が増えるのも早かったですね。導入から2〜3カ月ほどで何度も来てくださる方が増え、お馴染みのワーカーさんが頻繁に来てくれる状態になりました。
また、当法人では副業を認めており、カイテクに登録して他施設で働く職員もいます。受け入れる側もワーカーさんの立場を理解しやすく、自然と歓迎する雰囲気があるのかもしれません。
職員の負担軽減につながり定着率アップ。離職率は15.3%から4.8%に
──カイテクの導入後、現場にはどのような変化がありましたか?
浅村様:もっとも大きな変化は、職員に無理をさせる場面が減ったことです。以前は急な欠勤が出ると、夜勤明けのスタッフがそのまま日中の入浴介助に入らざるを得ない場面がありました。疲れた状態で身体的な負担の大きい業務を続けることは、職員の心身への負担だけでなく、事故やクレームのリスクにもつながります。
カイテクを導入してからは、こうした状況をかなり解消できました。急な欠員が出ても外部から人員を補いやすくなり、職員が働き続けやすい環境を維持しやすくなったと感じています。
また、カイテクには事業所とワーカーさんが互いに評価し合う仕組みがあるため、ワーカーさんは丁寧に働こうという意識を持ちやすく、施設側もワーカーさんからの指摘を現場改善のヒントにできます。双方で質を高められる点も、継続して活用しやすい理由です。
──人件費の面では、どのような効果がありましたか?
浅村様:派遣スタッフを活用していたときと比較して、看護職や介護福祉士の1人あたりの月額人件費を2〜3割抑えることができました。
派遣スタッフは一定期間の契約になるため、人手が十分足りている時間帯でも人件費が発生します。カイテクであれば、業務が集中する時間帯に絞って依頼できるため、人件費を変動費として管理できます。介護事業は人件費が経営に占める割合が大きいだけに、人件費を抑えながら、人手が集中する業務を回しやすくなったことは、経営面でもメリットがありました。
──職員の定着率には、どのような変化がありましたか?
浅村様:南麻布の拠点では、カイテク導入前の2022年度は介護職員の離職率が15.3%でしたが、導入後の2024年度には4.8%まで低下しました。介護職員の平均離職率が12〜15%前後で推移している(※1)ことと比べても、低い水準へと変化しています。カイテクだけの効果とは言い切れませんが、残業や休日出勤が減ったことで、職員が働き続けやすい環境づくりにつながっていると思います。
こうした取り組みが評価され、洛和ヴィラサラサは、令和6年度「介護職員の働きやすい職場環境づくり厚生労働大臣表彰」にて奨励賞を受賞しました。
また、南麻布でのカイテク導入事例や成果を当法人の業績会議で共有したことで、京都本部でもカイテクの活用が広がっています。現在は介護職に加え、送迎ドライバーの不足対策にも使われています。
──最後に、カイテクの導入を検討している事業者に向けてメッセージをお願いします。
浅村様:まずは、現場でどの時間帯・どの業務に人手が必要なのかを整理することが大切だと思います。業務を細かく切り出して、利用者様の情報や当日の流れを事前に整理しておけば、スポットワークでも十分に力を発揮してもらえます。
人手不足を職員の頑張りだけで支え続けると、現場は疲弊します。外部の力も上手に活用しながら、職員が無理なく働ける環境を整える。そのための選択肢として、カイテクを試してみるとよいのではないでしょうか。