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デイサービス送迎の安全性に不安?対策と安心ポイントを解説
デイサービスの送迎業務では、普段と乗り慣れない車を運転したり、高齢者を乗せたりすることがあります。そのため、介護職員の中には苦手意識を持つ方もいらっしゃることでしょう。
デイサービスの送迎を担当することになる方や、送迎を任されているけれども不安を感じている方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
デイサービス送迎時に起こるトラブル
デイサービスの送迎時には、以下のようなトラブルが起こることがあります。
- 送迎を忘れたり、遅れたりすることがある
- 乗降の際に事故が発生することがある
- 送迎車自体が事故を起こしてしまうことがある
これらは、デイサービスの送迎時によくあるトラブルです。事前に対策を考えておくことで、防止することができますので、ぜひ確認してみてください。
送迎を忘れたり遅れたりする
デイサービスの送迎は、利用者の自宅を訪問する順番が決まっていますが、急に別の利用者の送迎の依頼があったり、新規利用者の送迎をする必要が生じる場合があります。
このため、普段とは慣れない道を運転することがあり、利用者の送迎を忘れてしまうことがあります。また、利用者によっては、送迎時間を指定していることがあります。
送迎の指定時間を過ぎると家族が外出してしまい不在になることがあるため、時間通りに到着しなければなりません。しかし、送迎人数や道路状況によっては間に合わない場合があり、家族からクレームが発生することがあります。
以上のようなトラブルは、デイサービスの送迎においてよくあるものです。
トラブルを防ぐためには、事前にスケジュールをしっかり確認し、交通事情や天候を考慮して余裕をもって時間を設定することが必要です。また、利用者にも送迎の時間についての理解を求め、柔軟な対応をすることが重要です。
乗降の際の事故
福祉車両における乗降中の最も起こりやすい事故は、転落や転倒です。
福祉車両は、どのような身体状況の利用者でも乗り降りをしやすいように、ステップが設置されています。しかし、乗降中に事故が起こることがあります。その多くは、ステップを踏み違えて転倒・転落するケースです。
軽自動車のような小型福祉車両の場合、利用者が頭をぶつけてしまうケースもあります。特に、背の高い男性利用者が乗り降りをする際は、注意が必要です。
福祉車両を運転するドライバーは、利用者の身体状況や乗降に必要な手順を十分に理解し、安全に乗降できるように配慮する必要があります。また、利用者自身も、乗降時にはドライバーの指示に従い、注意深く行動するよう心掛けましょう。
送迎車が事故を起こしてしまう
デイサービスの送迎では、送迎車が事故を起こしてしまうケースも少なくありません。
これは、送迎には指定された時間があったり、終業時間までに終わらせなくてはならないことが多いためです。利用者が多いデイサービスでは、送迎時間が長くなることがあります。
送迎車の事故は、利用者やドライバーにとって大きなリスクとなります。事故を防ぐためには、ドライバーがスケジュールを十分に把握し、余裕を持った運転を心がけることが必要です。また、ドライバーの疲労やストレスなども事故を引き起こす要因となるため、定期的な休憩やストレス解消の方法を見つけることも重要です。
利用者にとって安全で快適な送迎を提供するためにも、送迎に携わるすべての関係者が安全に対する意識を高め、事故防止に取り組むことが必要です。
デイサービスの送迎時に起こるトラブルの解決法
デイサービスの送迎時に起こるトラブルの解決法は以下のとおりです。
- 施設にすぐ報告する
- 無理のないスケジュールで送迎する
- 運転に慣れる
安全に送迎をするためにも、ぜひご確認ください。
施設にすぐ報告する
事故が発生した場合は、施設にすぐに報告することが重要です。事故の状況によっては、救急車を手配する必要があるため、怪我人や車両の状況などを報告することが必要です。
事故の衝撃やショックによって体調を崩す方がいるため、バイタルチェックをしたり、様子を伺ったりすることが大切です。
事故が発生した場合、送迎時間に間に合わなくなることがあります。そのため、別の車両に送迎をお願いする必要がある場合があります。早めに施設に連絡し、適切な対応をとることが重要です。
事故の再発防止のためには、ドライバーが運転技術やルールを正しく理解し、事故を防ぐための取り組みを行うことが必要です。また、利用者に対しても、安全に乗車するためのルールやマナーを教えることが大切です。
すべての関係者が安全に対する意識を高め、事故防止に取り組むことで、安全かつ快適な送迎を提供することができます。
無理のないスケジュールで送迎する
デイサービスの送迎を行う際には、無理のないスケジュールで行うことが望ましいです。
なぜなら、利用者の多いデイサービスでは、数分でも遅れてしまったら次の利用者の送迎が間に合わない状況になってしまうからです。
送迎のスケジュールが厳しい場合には、上司に相談しましょう。スケジュールや利用者の送迎時間を変更してもらえないか聞いてみることができます。また、送迎中に「これは間に合わない」と思った場合には、別の車両で迎えに行くことも検討してください。
安全に送迎を行うためにも、周囲と協力することが大切です。
運転に慣れる
福祉車両は、ワンボックスタイプの送迎車が多い傾向があります。
しかし、小さい車を運転していたり、免許は持っているけれど大きい車を運転するのが怖い方もいらっしゃるかもしれません。そこで、まずは福祉車両の運転に慣れることが大切です。運転に慣れることで、自信を持って送迎に行くことができます。
福祉車両の運転に不安を感じる場合には、練習や研修を受けることで安心感を得ることができます。
「送迎業務が怖い」と感じたらおこなう対処法
送迎業務を怖いと感じていたら、以下の対策をしてみてください。
- 送迎に慣れている職員に添乗してもらう
- 練習期間をもらう
- 送迎業務には関われないと上司に伝える
- どうしても送迎業務が嫌なら転職を検討する
それぞれ具体的に解説します。
送迎に慣れている職員に添乗してもらう
送迎車に一人で乗車する場合には、送迎に慣れるまでは職員に添乗してもらうことがおすすめです。
添乗員には、送迎する順番や通りやすい道を教えてもらうことができます。また、運転手と添乗員がいる場合には、ベテラン職員と一緒に乗ることをおすすめします。送迎に慣れている職員が添乗していると、土地勘があるため道に迷わず送迎することができます。
送迎には責任が伴うため、安全に配慮しながら運転することが重要です。自信を持って送迎に臨むためにも、しっかりとした準備をすることが大切です。
練習期間をもらう
送迎業務を行う前に、福祉車両の運転練習期間を設けることをおすすめします。
運転前には、福祉車両の車幅やスピード感を確認することが重要です。特に、車幅については注意が必要です。
送迎業務では、狭い道を通ったり利用者の自宅脇に車両を停めたりすることがあります。そのため、車幅を正確に把握することが重要です。車両を傷つける原因にならないように、事前にしっかりと確認しましょう。
また、利用者を添乗させての練習も有効です。利用者の添乗中に大きな事故を起こさないようにするために、1カ月近くは練習することがおすすめです。
福祉車両の運転は、安全に配慮しながら行うことが大切です。
送迎業務には関われないと上司に伝える
送迎に自信がない場合には、送迎業務を断ることも大切です。
送迎業務は、利用者や職員など人の命を預かる重要な業務です。何かあった場合には、取り返しのつかないことになることもあります。自分には向いていないと感じた場合には、無理に引き受けずに他の業務に専念することが望ましいでしょう。
また、送迎業務に携われない場合には、添乗員として職務に関わることもできます。上司に相談して、自分に合った業務を探すことも一つの選択肢となります。
自分に合った業務を見つけることが、長期的には良い結果を生むことに繋がります。
どうしても送迎業務が嫌なら転職を検討する
送迎業務に関わりたくないと相談しても、意見が通らない場合には、転職することを検討することが重要です。特別養護老人ホームや介護老人保健施設のような、居宅介護の職場を探すことがおすすめです。
居宅介護では、利用者が施設に居住するかたちとなるため、送迎業務はありません。また、デイサービスで培ったレクリエーションやコミュニケーション能力は、他の職場でも活かすことができます。
介護の資格を所持している場合には、転職先を見つけることも比較的容易です。自分に合った業務を見つけることが、長期的には良い結果を生むことに繋がります。
送迎業務に向いていないと感じた場合には、無理に引き受けずに他の業務に専念することが望ましいでしょう。
送迎業務が苦手だと感じたら施設側に相談しよう!
送迎業務が苦手な場合には、まずは施設の上司や施設長に相談することをおすすめします。
職員から相談を受けることで、上司が代替案を一緒に考えてくれることがあります。場合によっては、こちらの意見を承諾してくれる可能性もあります。
送迎業務は、特に初めての方には不安を感じることが多いものです。一人で抱え込まずに、上司や施設長に相談することで解決することもできます。相談することで、施設の中でのコミュニケーションも円滑になることがあります。また、自分に合った業務を見つけることが大切です。送迎業務に向いていないと感じた場合には、無理に引き受けずに他の業務に専念することが望ましいでしょう。
自分に合った業務を見つけることが、長期的には良い結果を生むことに繋がります。