【2024年最新】介護報酬改定の内容は説明が必要!利用者やその家族に伝える際の注意点について

2024年の介護報酬改定により、重要事項に関する内容は利用者やその家族に説明することが義務付けられました。単位数や利用料金、サービス内容の変更があれば、それを伝えなくてはいけません。

事業所ではどのように対応すればいいか悩んでいる方もいるのではないでしょうか?

今回では、介護報酬改定の内容を説明する流れを紹介します。

個別に連絡する場合と全体に伝える方法を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

介護報酬改定がされた際は利用者や家族に説明が必要

介護報酬改定に伴い、利用料金が変化したり加算・減算がされたりする場合、事業所は利用者やその家族に説明しなくてはいけません。

2024年は介護報酬改定がおこなわれたため、事業所は改定内容を改善し説明する必要があります。その際には利用者や家族に説明する際は、重要事項説明書を使用します。

重要事項説明書とは、利用者や家族に対して提供するサービス内容が詳細に記載されている書類です。

介護報酬改定がおこなわれた場合、重要事項説明書を使用して改定内容を伝え、利用者や家族から同意を得る必要があります。また介護報酬改定の説明は、パンフレットやリーフレットなどの一覧やWebサイトを活用して全体連絡することも義務付けられています。

介護報酬改定の内容を個別に説明する流れ

介護報酬改定の内容を、利用者やその家族に説明する際の流れは以下のとおりです。

  • 介護報酬改定の確認をする
  • 重要事項説明書を変更する
  • 利用者に説明し同意を得る

個別に対応する際の概要がわかるので、管理職の方はぜひ参考にしてみてください。

介護報酬改定の確認

まずは、変更される介護報酬改定の内容を確認する必要があります。

情報は厚生労働省の公式サイトに掲載されている資料を見るのがおすすめです!

【報酬改定が記載されている資料】令和6年度介護報酬改定の主な事項について

今回の改定では、処遇改善加算が大きな変更点です。利用料によっては、利用者負担が増えるケースもあるので、確認しておく必要があります。

運営している介護事業でのサービスに適用された改定内容をチェックしていきましょう。

重要事項説明書を変更する

次に重要事項説明書を変更していきます。

重要事項説明書には、利用料金やサービスの種類、職員体制を記載する必要があります。居宅支援事業所の場合は、キャンセル料や交通費も記入しておきましょう。記載方法は各自治体にひな形が掲載されています。

フォーマットがあれば複数の介護事業を運営している場合、関連するサービスでも使用できるのでおすすめです。

利用者に説明し同意を得る

介護報酬改定の内容をどのように全体連絡するか検討している施設もあるでしょう。

具体的には3つの方法があります。

  • リーフレットを活用する
  • 説明会を実施する
  • 事業所内やインターネットに掲示する

施設の予算ややり易い方法に応じて連絡してみましょう。

リーフレットを活用する

リーフレットとは、1枚の紙を折り畳んでページ分けした印刷物で案内・説明などのために使用する書類です。

厚生労働省では6月以降介護保険サービス利用料変更を踏まえて、加算を算定する介護サービス事業者が利用者に説明する際に活用することを目的としたリーフレットを作成・公表しています。

【介護報酬改定を説明するリーフレット】

リーフレットを活用したい施設は、上記からダウンロードして使用しましょう。

説明会を実施する

説明会をして大々的に伝える方法もあります。

報酬改定が決定した3〜4月頃は、各自治体や法人で介護報酬改定説明会が開催されていました。会場に足を運ぶ場合とオンラインの2種類があり、自身で選択できます、

利用者やその家族が参加しやすいように昼と夜の部があると良いでしょう。

事業所内やインターネットに掲示する

今回の報酬改定で書面掲示規制の見直しがおこなわれました。

現行では施設・事業所内での書面掲示を原則おこなうこととしています。しかし改定後はすべての介護施設・事業所に、重要事項を公開することが義務づけています。そのため、介護報酬改定など重要な情報は事業所のWebサイトの中に掲載しなくてはいけません。

4月からの施行は困難な事業所もあることから、1年間の経過措置が設けています。

【例文あり】介護報酬改定を利用者へ説明する際の文例を紹介!

介護報酬改定を利用者へ説明する際、どのような文面で伝えればいいか悩んでいる方もいるでしょう。

そこでここでは、例文を2種類紹介します。通所介護や訪問介護など、あらゆる介護事業で活用できるので、ぜひ参考にしてみてください。

利用料金を変更する場合

利用料金の書面内容を紹介します。

【利用料金を変更する際の書面内容】

・介護報酬改定に伴うご利用料金の変更のお知らせ
拝啓 陽春の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、この度、厚生労働省が令和3年4月1日をもって、介護保険サービスの介護報酬改定を執り行いました。これに伴い、基本単価等が変わり毎月のご利用料金が変更に
なります。

・単位数
・取得する加算など

ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問合せください。
何卒、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

案内文を送る場合

事業所のWebサイトに掲載する案内文の例文を紹介します。

【事業所のWebサイトに掲載する案内文】

ご利用者様 ご家族様各位
拝啓
陽春の候、ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。
さて、令和◯年△月×日より段階的に下記の予定で介護報酬が改定となります。

・変更内容を記載

まずは今回の介護サービス費改定に伴い、毎月のご利用者様の利用料が変更となりますので、改定後の「利用料金表」を掲載いたしました。
詳しくは以下リンクをご覧くださいませ。
なお、利用料金表は概算でございますので、実際のご請求金額とは異なる場合がございます。ご了承ください。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
敬具

介護報酬改定に伴うサービスの変更通知は個別・全体ともに忘れずに!

介護報酬改定がされたら、重要事項説明書や同意書を使用して医療福祉の従事者は利用者や家族に説明します。専門用語が多いため、利用料金やサービス内容などは丁寧に伝えましょう。

また今回の改定により、重要事項はWebサイトや説明会を介して全体に連絡することも義務付けられました。1年間の猶予期間がありますが、介護事業を運営している管理職は迅速に対応していくことをぜひ心がけてみてください。

この記事を書いた人

山田亮太のアバター 山田亮太 介護福祉士

2016年から特別養護老人ホームに勤務。日常生活支援から身体介護を経験し、リーダー業務にも就く。2019年に介護福祉士を取得し、2020年に認知症実践者研修を修了。

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